22 / 80
冤罪の功罪 2
しおりを挟む
シェルニティは、朝早くに起こされていた。
嫁いでから、初めてのことだ。
メイドに身支度を整えられ、階下に行くと、夫の姿があった。
シェルニティ自身もそうだが、クリフォードも正装。
何事かと問うことも、シェルニティにはできない。
できないまま、夫に従った。
小ホールに入ったところで、ローブ姿の人物と2本の柱が目に入る。
(あれは点門という魔術だったわね。魔術師を雇っていたなんて知らなかったわ)
シェルニティが関わる勤め人は、執事とメイドくらいだ。
御者と関わったのだって、この前、森に行った時が初めてだった。
やはり、実家と、たいした差はない。
小さい頃は「乳母」がいたけれど、シェルニティが8歳を迎えた頃には、いなくなっている。
それから、家庭教師がつけられていたが、その男性もシェルニティに教えるべきことを教え、3年ほどで辞めていた。
以来、彼女と関わるのは、執事かメイドのどちらかになっている。
そんなシェルニティに、屋敷の内情など、知る由もない。
魔術師が雇われていたのも、当然に、知らなかった。
本来、勤め人の雇い入れは、まず正妻である女主人が選別し、夫に承諾をもらうといった流れになる。
さりとて、シェルニティには、そうした「権利」が与えられていないのだ。
もちろん、彼女が「権利」を気にしたことはなかったけれども。
ただ、シェルニティには知識がある。
点門を使えるほどの魔術師ともなれば、かなりの高級取り。
1年分の給金で、勤め人を引き連れ、一大観光地のサハシーで3日は遊べる。
などと、頭の中で、換算していた。
柱の間を、夫と2人で抜ける。
すぐさま背後で柱が消えた。
点門は、特定の場を繋ぐ魔術なのだ。
(ここは、王宮よね? なぜ、私まで呼ばれたのかしら? なにか正式な場?)
正式な場に呼ばれた場合、正妻を伴うのが慣例となっている。
夜会のような「娯楽」とは違うからだ。
夫は、シェルニティが部屋の外に出ることすら嫌う。
その夫が、彼女を同伴させる理由としては、そのくらいしか思い浮かばない。
ましてや、ここは王宮だ。
自由に出入りができるのは、重臣に名を連ねている公爵家だけだった。
侯爵の身分では、入るのにも許しを得る必要がある。
(もしかすると、謁見? 旦那様は、まだ当主としての祝辞を国王陛下から戴いておられなかったから)
クリフォードが当主となってから、1年は経っていた。
国王陛下との謁見には時間がかかるため、時期的に見合う。
それならば、理解もできた。
謁見は、正式な場なので、嫌でも自分を連れてくるしかなかったのだろう。
(でも、謁見となると、大勢の人が集まっているわ……私にも、国王陛下からお声掛かりがあるはずだし……)
ひどく嫌な気分になった。
もとより人前に出るのは嫌いだ。
自分が、目を背けられる存在だと知っている。
誰も彼女の存在を望んではいないし、会話も望まれてはいない。
(ずっとうつむいていれば、やり過ごせるとは思うけれど、国王陛下のお言葉に、うなずくだけではすまないわよね)
さすがに、それは不敬だ。
たとえ返事を望まれていないとしても、ひと言くらいは返さなければならない。
が、返事をすれば、きっと、あとから夫に「叱られる」に決まっている。
シェルニティは、心から、リリアンナに代わってもらいたい、と思った。
彼女なら、なんの問題もなく、夫の面目も保てたはずだ。
正直、シェルニティには正妻の座など、どうでもいい。
代わることもできず、自ら降りることもできないだけだ。
むしろ、こうした場に出なければならないことを考えれば、正妻の肩書きなんて手放してしまいたかった。
実際的には、妻でもなんでもないのだから。
(まあ……不思議ね。私、この状況を、面倒だと感じているわ)
今までの自分であれば、考えもしなかっただろう。
少なくとも「面倒」とは思わなかった。
言われたことを言われるがままに従うだけが、彼女の日常だったのだ。
それを、不満にも不快にも「面倒」にも感じたことはない。
あたり前に受け入れていた。
(謁見の前は、ひどく待たされるらしいけれど、いつ頃、帰れるのかしら? 今日は、彼と、会えないかもしれないのね)
そのことに、落胆もする。
無自覚ではあるが、シェルニティの中に、感情が生まれていた。
彼に会えないのを「寂しい」と思っているのだ。
ここにいるのが、つまらないとも。
国王陛下から直々に言葉をもらえるのは、辺境地にある侯爵家にとって、一生に一度あるかどうかの栄誉とされる。
その謁見ですら、彼の家で過ごす時間の代わりにはならない。
(ああ、駄目だわ……謁見のあとには夜会があるのだもの。今夜は王都で宿を取ることになりそうね……)
シェルニティの頭には、彼とのことばかりが浮かんでいた。
毎日、笛を吹いていたのに、急に途絶えたら心配させるのではないか。
連絡もできずにいることが気になってしかたがない。
(ここからでも笛は聞こえるかしら? でも、聞こえたとして、こんなに遠くから呼ぶなんて迷惑をかけてしまうわ。アリスだって大変でしょうし)
落ち着かなくて、そわそわする。
自分だけでも帰ることはできないだろうか、とさえ考えてしまう。
「こちらです」
先導をしていた近衛騎士が、大きな扉の前で立ち止まった。
シェルニティの知識が豊富でも、王宮内の造りにまでは精通していない。
ここが「謁見の間」だろうか、と思う。
(いいえ、確か、謁見の間の前に、控えの間に通されるのだったわ)
思い直しているシェルニティの前で扉が開かれた。
が、彼女の想像していた室内とは、まったく異なる空間が広がっている。
大きな広間には違いないが、ひと目で「控えの間」でないことがわかった。
(あれは……重臣のかた……?)
向かって、左側に重臣と思しき男性陣が、ずらりと座っている。
彼らの前には、長机が置かれていた。
右側には、イスが2脚。
正面の高い位置には、横並びに豪奢なイスが並べられている。
そして、1人の青年が、その真下に立っていた。
黒のモーニングコートは、明らかな正装。
室内だというのに、なぜかシルクハットをかぶっている。
もちろん、必ずしも取らなければならないわけではないけれど。
「お待たせいたしました、レックスモア侯爵様、侯爵夫人」
その青年に手でイスを示され、クリフォードは軽く会釈をしたあと、歩き出す。
シェルニティも会釈したあと、すぐにうつむき、夫の後ろについて行った。
重臣たちが自分をどう見ているのか、確認する必要はない。
すでに、ひそひそと声が聞こえている。
彼女を見た者がとる、いつもの言動だ。
面と向かって「痣」について問う者はいない。
ただ、周囲の者たちと「痣」について、あれこれ言う。
漏れ聞こえてくる言葉にも、シェルニティは慣れていた。
が、クリフォードは慣れていない。
ちらりと視線を向けてみると、案の定、ひどく不快げな表情を浮かべている。
たぶん、自分がなにをしても、しなくても、屋敷に戻ったら叱られるのだろう。
ひとしきり夫の叱責をやり過ごしたら、すぐに部屋に戻ることにしよう。
思っていると、さらに人の気配が増えた。
重臣たちよりずっと仕立ての良い服装をした男性たちが、あの、高い場所のイスに座っているのが見える。
(王族の方々? きっとそうね。では、あの真ん中にいらっしゃるかたが……)
国王陛下に違いない。
場所はともかく、やはり「謁見」だったのだろうか。
自身の知識との食い違いに、シェルニティは、頭にハテナを浮かべていた。
嫁いでから、初めてのことだ。
メイドに身支度を整えられ、階下に行くと、夫の姿があった。
シェルニティ自身もそうだが、クリフォードも正装。
何事かと問うことも、シェルニティにはできない。
できないまま、夫に従った。
小ホールに入ったところで、ローブ姿の人物と2本の柱が目に入る。
(あれは点門という魔術だったわね。魔術師を雇っていたなんて知らなかったわ)
シェルニティが関わる勤め人は、執事とメイドくらいだ。
御者と関わったのだって、この前、森に行った時が初めてだった。
やはり、実家と、たいした差はない。
小さい頃は「乳母」がいたけれど、シェルニティが8歳を迎えた頃には、いなくなっている。
それから、家庭教師がつけられていたが、その男性もシェルニティに教えるべきことを教え、3年ほどで辞めていた。
以来、彼女と関わるのは、執事かメイドのどちらかになっている。
そんなシェルニティに、屋敷の内情など、知る由もない。
魔術師が雇われていたのも、当然に、知らなかった。
本来、勤め人の雇い入れは、まず正妻である女主人が選別し、夫に承諾をもらうといった流れになる。
さりとて、シェルニティには、そうした「権利」が与えられていないのだ。
もちろん、彼女が「権利」を気にしたことはなかったけれども。
ただ、シェルニティには知識がある。
点門を使えるほどの魔術師ともなれば、かなりの高級取り。
1年分の給金で、勤め人を引き連れ、一大観光地のサハシーで3日は遊べる。
などと、頭の中で、換算していた。
柱の間を、夫と2人で抜ける。
すぐさま背後で柱が消えた。
点門は、特定の場を繋ぐ魔術なのだ。
(ここは、王宮よね? なぜ、私まで呼ばれたのかしら? なにか正式な場?)
正式な場に呼ばれた場合、正妻を伴うのが慣例となっている。
夜会のような「娯楽」とは違うからだ。
夫は、シェルニティが部屋の外に出ることすら嫌う。
その夫が、彼女を同伴させる理由としては、そのくらいしか思い浮かばない。
ましてや、ここは王宮だ。
自由に出入りができるのは、重臣に名を連ねている公爵家だけだった。
侯爵の身分では、入るのにも許しを得る必要がある。
(もしかすると、謁見? 旦那様は、まだ当主としての祝辞を国王陛下から戴いておられなかったから)
クリフォードが当主となってから、1年は経っていた。
国王陛下との謁見には時間がかかるため、時期的に見合う。
それならば、理解もできた。
謁見は、正式な場なので、嫌でも自分を連れてくるしかなかったのだろう。
(でも、謁見となると、大勢の人が集まっているわ……私にも、国王陛下からお声掛かりがあるはずだし……)
ひどく嫌な気分になった。
もとより人前に出るのは嫌いだ。
自分が、目を背けられる存在だと知っている。
誰も彼女の存在を望んではいないし、会話も望まれてはいない。
(ずっとうつむいていれば、やり過ごせるとは思うけれど、国王陛下のお言葉に、うなずくだけではすまないわよね)
さすがに、それは不敬だ。
たとえ返事を望まれていないとしても、ひと言くらいは返さなければならない。
が、返事をすれば、きっと、あとから夫に「叱られる」に決まっている。
シェルニティは、心から、リリアンナに代わってもらいたい、と思った。
彼女なら、なんの問題もなく、夫の面目も保てたはずだ。
正直、シェルニティには正妻の座など、どうでもいい。
代わることもできず、自ら降りることもできないだけだ。
むしろ、こうした場に出なければならないことを考えれば、正妻の肩書きなんて手放してしまいたかった。
実際的には、妻でもなんでもないのだから。
(まあ……不思議ね。私、この状況を、面倒だと感じているわ)
今までの自分であれば、考えもしなかっただろう。
少なくとも「面倒」とは思わなかった。
言われたことを言われるがままに従うだけが、彼女の日常だったのだ。
それを、不満にも不快にも「面倒」にも感じたことはない。
あたり前に受け入れていた。
(謁見の前は、ひどく待たされるらしいけれど、いつ頃、帰れるのかしら? 今日は、彼と、会えないかもしれないのね)
そのことに、落胆もする。
無自覚ではあるが、シェルニティの中に、感情が生まれていた。
彼に会えないのを「寂しい」と思っているのだ。
ここにいるのが、つまらないとも。
国王陛下から直々に言葉をもらえるのは、辺境地にある侯爵家にとって、一生に一度あるかどうかの栄誉とされる。
その謁見ですら、彼の家で過ごす時間の代わりにはならない。
(ああ、駄目だわ……謁見のあとには夜会があるのだもの。今夜は王都で宿を取ることになりそうね……)
シェルニティの頭には、彼とのことばかりが浮かんでいた。
毎日、笛を吹いていたのに、急に途絶えたら心配させるのではないか。
連絡もできずにいることが気になってしかたがない。
(ここからでも笛は聞こえるかしら? でも、聞こえたとして、こんなに遠くから呼ぶなんて迷惑をかけてしまうわ。アリスだって大変でしょうし)
落ち着かなくて、そわそわする。
自分だけでも帰ることはできないだろうか、とさえ考えてしまう。
「こちらです」
先導をしていた近衛騎士が、大きな扉の前で立ち止まった。
シェルニティの知識が豊富でも、王宮内の造りにまでは精通していない。
ここが「謁見の間」だろうか、と思う。
(いいえ、確か、謁見の間の前に、控えの間に通されるのだったわ)
思い直しているシェルニティの前で扉が開かれた。
が、彼女の想像していた室内とは、まったく異なる空間が広がっている。
大きな広間には違いないが、ひと目で「控えの間」でないことがわかった。
(あれは……重臣のかた……?)
向かって、左側に重臣と思しき男性陣が、ずらりと座っている。
彼らの前には、長机が置かれていた。
右側には、イスが2脚。
正面の高い位置には、横並びに豪奢なイスが並べられている。
そして、1人の青年が、その真下に立っていた。
黒のモーニングコートは、明らかな正装。
室内だというのに、なぜかシルクハットをかぶっている。
もちろん、必ずしも取らなければならないわけではないけれど。
「お待たせいたしました、レックスモア侯爵様、侯爵夫人」
その青年に手でイスを示され、クリフォードは軽く会釈をしたあと、歩き出す。
シェルニティも会釈したあと、すぐにうつむき、夫の後ろについて行った。
重臣たちが自分をどう見ているのか、確認する必要はない。
すでに、ひそひそと声が聞こえている。
彼女を見た者がとる、いつもの言動だ。
面と向かって「痣」について問う者はいない。
ただ、周囲の者たちと「痣」について、あれこれ言う。
漏れ聞こえてくる言葉にも、シェルニティは慣れていた。
が、クリフォードは慣れていない。
ちらりと視線を向けてみると、案の定、ひどく不快げな表情を浮かべている。
たぶん、自分がなにをしても、しなくても、屋敷に戻ったら叱られるのだろう。
ひとしきり夫の叱責をやり過ごしたら、すぐに部屋に戻ることにしよう。
思っていると、さらに人の気配が増えた。
重臣たちよりずっと仕立ての良い服装をした男性たちが、あの、高い場所のイスに座っているのが見える。
(王族の方々? きっとそうね。では、あの真ん中にいらっしゃるかたが……)
国王陛下に違いない。
場所はともかく、やはり「謁見」だったのだろうか。
自身の知識との食い違いに、シェルニティは、頭にハテナを浮かべていた。
11
お気に入りに追加
626
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢になるのも面倒なので、冒険にでかけます
綾月百花
ファンタジー
リリーには幼い頃に決められた王子の婚約者がいたが、その婚約者の誕生日パーティーで婚約者はミーネと入場し挨拶して歩きファーストダンスまで踊る始末。国王と王妃に謝られ、贈り物も準備されていると宥められるが、その贈り物のドレスまでミーネが着ていた。リリーは怒ってワインボトルを持ち、美しいドレスをワイン色に染め上げるが、ミーネもリリーのドレスの裾を踏みつけ、ワインボトルからボトボトと頭から濡らされた。相手は子爵令嬢、リリーは伯爵令嬢、位の違いに国王も黙ってはいられない。婚約者はそれでも、リリーの肩を持たず、リリーは国王に婚約破棄をして欲しいと直訴する。それ受け入れられ、リリーは清々した。婚約破棄が完全に決まった後、リリーは深夜に家を飛び出し笛を吹く。会いたかったビエントに会えた。過ごすうちもっと好きになる。必死で練習した飛行魔法とささやかな攻撃魔法を身につけ、リリーは今度は自分からビエントに会いに行こうと家出をして旅を始めた。旅の途中の魔物の森で魔物に襲われ、リリーは自分の未熟さに気付き、国営の騎士団に入り、魔物狩りを始めた。最終目的はダンジョンの攻略。悪役令嬢と魔物退治、ダンジョン攻略等を混ぜてみました。メインはリリーが王妃になるまでのシンデレラストーリーです。

好きだった人 〜二度目の恋は本物か〜
ぐう
恋愛
アンジェラ編
幼い頃から大好だった。彼も優しく会いに来てくれていたけれど…
彼が選んだのは噂の王女様だった。
初恋とさよならしたアンジェラ、失恋したはずがいつのまにか…
ミラ編
婚約者とその恋人に陥れられて婚約破棄されたミラ。冤罪で全て捨てたはずのミラ。意外なところからいつのまにか…
ミラ編の方がアンジェラ編より過去から始まります。登場人物はリンクしています。
小説家になろうに投稿していたミラ編の分岐部分を改稿したものを投稿します。
ぼっちな幼女は異世界で愛し愛され幸せになりたい
珂里
ファンタジー
ある日、仲の良かった友達が突然いなくなってしまった。
本当に、急に、目の前から消えてしまった友達には、二度と会えなかった。
…………私も消えることができるかな。
私が消えても、きっと、誰も何とも思わない。
私は、邪魔な子だから。
私は、いらない子だから。
だからきっと、誰も悲しまない。
どこかに、私を必要としてくれる人がいないかな。
そんな人がいたら、絶対に側を離れないのに……。
異世界に迷い込んだ少女と、孤独な獣人の少年が徐々に心を通わせ成長していく物語。
☆「神隠し令嬢は騎士様と幸せになりたいんです」と同じ世界です。
彩菜が神隠しに遭う時に、公園で一緒に遊んでいた「ゆうちゃん」こと優香の、もう一つの神隠し物語です。
【完結】捨てられた双子のセカンドライフ
mazecco
ファンタジー
【第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞作】
王家の血を引きながらも、不吉の象徴とされる双子に生まれてしまったアーサーとモニカ。
父王から疎まれ、幼くして森に捨てられた二人だったが、身体能力が高いアーサーと魔法に適性のあるモニカは、力を合わせて厳しい環境を生き延びる。
やがて成長した二人は森を出て街で生活することを決意。
これはしあわせな第二の人生を送りたいと夢見た双子の物語。
冒険あり商売あり。
さまざまなことに挑戦しながら双子が日常生活?を楽しみます。
(話の流れは基本まったりしてますが、内容がハードな時もあります)
悪役令嬢エリザベート物語
kirara
ファンタジー
私の名前はエリザベート・ノイズ
公爵令嬢である。
前世の名前は横川禮子。大学を卒業して入った企業でOLをしていたが、ある日の帰宅時に赤信号を無視してスクランブル交差点に飛び込んできた大型トラックとぶつかりそうになって。それからどうなったのだろう。気が付いた時には私は別の世界に転生していた。
ここは乙女ゲームの世界だ。そして私は悪役令嬢に生まれかわった。そのことを5歳の誕生パーティーの夜に知るのだった。
父はアフレイド・ノイズ公爵。
ノイズ公爵家の家長であり王国の重鎮。
魔法騎士団の総団長でもある。
母はマーガレット。
隣国アミルダ王国の第2王女。隣国の聖女の娘でもある。
兄の名前はリアム。
前世の記憶にある「乙女ゲーム」の中のエリザベート・ノイズは、王都学園の卒業パーティで、ウィリアム王太子殿下に真実の愛を見つけたと婚約を破棄され、身に覚えのない罪をきせられて国外に追放される。
そして、国境の手前で何者かに事故にみせかけて殺害されてしまうのだ。
王太子と婚約なんてするものか。
国外追放になどなるものか。
乙女ゲームの中では一人ぼっちだったエリザベート。
私は人生をあきらめない。
エリザベート・ノイズの二回目の人生が始まった。
⭐️第16回 ファンタジー小説大賞参加中です。応援してくれると嬉しいです
【完結】私の望み通り婚約を解消しようと言うけど、そもそも半年間も嫌だと言い続けたのは貴方でしょう?〜初恋は終わりました。
るんた
恋愛
「君の望み通り、君との婚約解消を受け入れるよ」
色とりどりの春の花が咲き誇る我が伯爵家の庭園で、沈痛な面持ちで目の前に座る男の言葉を、私は内心冷ややかに受け止める。
……ほんとに屑だわ。
結果はうまくいかないけど、初恋と学園生活をそれなりに真面目にがんばる主人公のお話です。
彼はイケメンだけど、あれ?何か残念だな……。という感じを目指してます。そう思っていただけたら嬉しいです。
彼女視点(side A)と彼視点(side J)を交互にあげていきます。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。

【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。
BBやっこ
ファンタジー
死因の毒殺は、意外とは言い切れない。だって貴族の後継者扱いだったから。けど、私はこの家の子ではないかもしれない。そこをつけいられて、親族と名乗る人達に好き勝手されていた。
辺境の地で魔物からの脅威に領地を守りながら、過ごした12年間。その生が終わった筈だったけど…雨。その日に辺境伯が連れて来た赤ん坊。「セリュートとでも名付けておけ」暫定後継者になった瞬間にいた、私は赤ちゃん??
私が、もう一度自分の人生を歩み始める物語。給水係と呼ばれる水魔法でお悩み解決?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる