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最終章 彼女の会話はとめどない
回帰を望んだところとて 4
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彼女が、沼の中に入って行くのが見えた。
フィッツも、必死で走る。
きょとん。
そんな顔をした、ガリダの子供がいた。
ラシッドの近くにいて、駆けて来る「大人」たちを見ている。
彼女と、その少し後ろにいるザイードとは、まだ距離があった。
それでも、フィッツは叫ぶ。
「姫様ッ! 早く戻ってください……ッ……!!」
彼女は振り向きもしない。
その背を追って、フィッツも沼に駆け込んだ。
水を跳ね散らして駆ける。
バァーンッ!!
衝撃が走り、沼の水を大きく揺らした。
爆風に彼女がよろける。
その爆風をザイードが防いでいた。
だが、そのせいで後ろに吹き飛ばされる。
体を仰向けにして、背中から水の中に落ちていた。
アイシャを通じて受け取った情報は、それほど多くはない。
時間がなかったからだろう、アイシャの見聞きしたものが、加工も精査もされず送られてきたのだ。
アイシャは「保護」という名の元、帝国に捕まっていた。
帝国騎士団の持つ、収監施設に入れられていたらしい。
施設との名はついているが、実態は、罪を犯した者を、裁定がくだるまでの間、収容しておく「牢屋」だ。
その上、罪を犯していなくても、帝国に危険と見做されれば放り込まれる。
フィッツからの「信号」に、ティニカはエガルベ最後の生き残りを探した。
記憶にはないが、アイシャと自分は面識がある。
自分なら必ず、その際に「ティニカ専用」の通信機を渡していたはずだ。
エガルベは、ティニカが女王に遠ざけられていた頃の連絡役でもある。
アイシャが「役立たず」なら別の者を探していただろうが、アイシャであったほうがよかった。
最速で情報伝達ができる。
ティニカの手の者から必要な品を受け取り、アイシャは脱獄に成功した。
とはいえ、大っぴらに歩き回れる立場でもない。
民に紛して、皇帝の監視をしていたのだろう。
情報収集もしていたに違いないのだけれど。
ティニカは、ラーザの技術の要。
その存在は、絶対に帝国に知られてはならないのだ。
ヴェスキルを守る者も技術も、なにもかもを奪われる。
なので、ティニカとの接触は必要最小限。
ヴェスキル王族に、最も危険が迫っている場合に限られていた。
だからこそ、実働は守護騎士がする。
そもそも「家門」で動けないので、フィッツのような者が必要なのだ。
ティニカの技術を駆使し、ヴェスキル王族を守り、世話をする者を作り上げる。
1人の後継者に、1人のティニカ。
家門の当主となる「2番目」の優秀さは、フィッツの優秀さとは違う。
ヴェスキル王族を支えるためだけに技術の継続と革新をさせる能力に秀でた者、それが「2番目」だった。
別々の教育を受けたため、フィッツは、誰が「2番目」かも知らない。
いつでも連絡していい、という相手でもなかった。
フィッツが「ほかに方法がない」と判断した時だけ「信号」を送る。
あの銃撃がなければ、フィッツはティニカに連絡などしていなかっただろう。
自分1人で十分だったからだ。
その判断は、けして間違いではない。
『あれを渡さずとも、よかったのではないか?』
走るフィッツの中に、ザイードとの会話が再生される。
銃を皇帝に渡したことを指摘された。
フィッツは、危険を知るためだ、と答えている。
『それは、さように大きなことか? むしろ、危険を手繰ることになろうぞ』
帝国内の情報が「どうしても」ほしかった。
どこまで危険が迫っているのかを知る必要があったのだ。
だから、判断自体は、間違いではなかった。
ただし「銃を渡す必要」はなかった。
次の襲撃がいつになるかわからなかったので、フィッツは時間を惜しんだのだ。
そのため、使える物を使った。
安易と言えば、安易だと言える。
ティニカに「信号」を送る手段は、あれしかなかったわけではない。
ごくわずかな時間、フィッツが人の国に戻ればよかったのだ。
ダイスに頼めば、1日で往復できる。
その1日を、惜しんだ。
そのせいで皇帝が動き出し、アルフォンソも身動きがとれなくなっただろうが、アイシャも動きにくくなってしまった。
だから、フィッツに伝達された情報を手に入れるのに時間がかかったのだ。
連絡がこれほど遅くなったのは、あの「銃」を渡したせいだった。
判断に間違いはなかったが、手段を間違っている。
その結果が、これだ。
「姫様……っ……! 姫様……っ……!!」
頭によぎる光景も後悔も、一瞬のものだった。
フィッツは、走る。
カサンドラを「最悪」から守ることはできない。
けれど、その命だけは守りたかった。
守ると決めて、走っている。
『それは、その……おそらく下準備に過ぎないと申しましょうか……』
『下準備? いったい、なんの下準備をしていたという? 殺すつもりもないのに襲撃して、なんになる?』
伝達されてきた音声。
聞いたことはないが、1人はアルフォンソ・ルティエだろう。
そして、もう1人は。
『下準備の先には、なにが待っているんだ、アル?』
『復讐の結実。どかーん、ですよ、兄上』
ベンジャミン・サレス。
カサンドラが壊したはずの男だ。
自分を殺した男でもある。
そうか、と思った。
そして、なにもかもを理解し、フィッツは洞を駆け出したのだ。
バァーッン!!
さらに大きな爆発音が響き渡る。
沼の水が、見上げるほど弾き上げられていた。
そんな中でも、彼女はノノマたちのほうに向かおうとしている。
ノノマは、必死に子を抱きしめていた。
「子供から……子供から離れてくださいっ!!!」
ノノマが、え?という顔をする。
彼女も、もう近くまで辿り着いていた。
「ノノマぁあッ!!」
シュザが、子供を抱いたノノマを庇うように覆いかぶさる。
フィッツも、カサンドラの体を抱きかかえ、横に飛んだ。
瞬間。
バァーンッ!!!
背中に激しい衝撃を受ける。
腕や太腿が損傷しているのを、脳が認識していた。
だが、そんなことは気にしていない。
まだ自分の腕も足も体についている。
動かせる。
抱きかかえた体を引き上げ、沼から這いずり出た。
頬を軽く叩く。
意識がない。
呼吸も止まっていた。
「姫様……姫様……」
動きにくい体を、無理やりに動かす。
痛みなど感じなかった。
片手をカサンドラの額に、反対の手の指を下顎の先に当てて持ち上げる。
気道を確保をしながら鼻をつまみ、唇を合わせて息を吹き込んだ。
いったん口を離し、自然に息が吐き出されるのを待ち、2回目の息を吹き込む。
けれど、自発呼吸は戻らない。
すぐに、胸部の下半分に両の手のひらを重ねるようにして当て、肘を伸ばして、くっくっと、圧迫を始めた。
人工呼吸と、心臓マッサージを繰り返す。
「……姫様……私を、置き去りにはしませんよね? 約束したではないですか……」
フィッツのこめかみから、血が、つうっと流れ落ちていた。
汗や水と一緒になって、彼女の体を赤く染めている。
フィッツは再び唇を重ね、息を吹き込んだ。
ほんの少し胸部が膨らんだ気がする。
「姫様、お願いです……私を、置き去りに……独りに……しないでください……」
さらに心臓マッサージを続けた。
けほん…と、小さな咳が彼女の口からこぼれた。
呼吸していると目視できるほど、胸が上下している。
「あ……ああ……姫様……姫様……」
つつみこむようにして、彼女を抱きしめる。
とても暖かかった。
心が満たされ、安心感が全身に広がる。
フィッツは彼女の頬に、頬をすり寄せた。
自分は、この感覚を知っている。
具体的には思い出せないが、知っている、ということを覚えていた。
薄く開かれた目にある紫紅の瞳を見つめ、フィッツは無意識に微笑む。
「フィッツ……?」
なにか言わなければならないことがあったはずだ。
なのに、言葉が出て来ない。
(……死ぬわけには、いかない……死んで、どうする……)
意識が急速に薄れていく。
彼女の姿を見ていたいのに、視界が閉ざされていた。
(死んだら……傍にいられなく、なるじゃないか……生きて、彼女と……)
フィッツの意識が、プツリと完全に、切れる。
フィッツも、必死で走る。
きょとん。
そんな顔をした、ガリダの子供がいた。
ラシッドの近くにいて、駆けて来る「大人」たちを見ている。
彼女と、その少し後ろにいるザイードとは、まだ距離があった。
それでも、フィッツは叫ぶ。
「姫様ッ! 早く戻ってください……ッ……!!」
彼女は振り向きもしない。
その背を追って、フィッツも沼に駆け込んだ。
水を跳ね散らして駆ける。
バァーンッ!!
衝撃が走り、沼の水を大きく揺らした。
爆風に彼女がよろける。
その爆風をザイードが防いでいた。
だが、そのせいで後ろに吹き飛ばされる。
体を仰向けにして、背中から水の中に落ちていた。
アイシャを通じて受け取った情報は、それほど多くはない。
時間がなかったからだろう、アイシャの見聞きしたものが、加工も精査もされず送られてきたのだ。
アイシャは「保護」という名の元、帝国に捕まっていた。
帝国騎士団の持つ、収監施設に入れられていたらしい。
施設との名はついているが、実態は、罪を犯した者を、裁定がくだるまでの間、収容しておく「牢屋」だ。
その上、罪を犯していなくても、帝国に危険と見做されれば放り込まれる。
フィッツからの「信号」に、ティニカはエガルベ最後の生き残りを探した。
記憶にはないが、アイシャと自分は面識がある。
自分なら必ず、その際に「ティニカ専用」の通信機を渡していたはずだ。
エガルベは、ティニカが女王に遠ざけられていた頃の連絡役でもある。
アイシャが「役立たず」なら別の者を探していただろうが、アイシャであったほうがよかった。
最速で情報伝達ができる。
ティニカの手の者から必要な品を受け取り、アイシャは脱獄に成功した。
とはいえ、大っぴらに歩き回れる立場でもない。
民に紛して、皇帝の監視をしていたのだろう。
情報収集もしていたに違いないのだけれど。
ティニカは、ラーザの技術の要。
その存在は、絶対に帝国に知られてはならないのだ。
ヴェスキルを守る者も技術も、なにもかもを奪われる。
なので、ティニカとの接触は必要最小限。
ヴェスキル王族に、最も危険が迫っている場合に限られていた。
だからこそ、実働は守護騎士がする。
そもそも「家門」で動けないので、フィッツのような者が必要なのだ。
ティニカの技術を駆使し、ヴェスキル王族を守り、世話をする者を作り上げる。
1人の後継者に、1人のティニカ。
家門の当主となる「2番目」の優秀さは、フィッツの優秀さとは違う。
ヴェスキル王族を支えるためだけに技術の継続と革新をさせる能力に秀でた者、それが「2番目」だった。
別々の教育を受けたため、フィッツは、誰が「2番目」かも知らない。
いつでも連絡していい、という相手でもなかった。
フィッツが「ほかに方法がない」と判断した時だけ「信号」を送る。
あの銃撃がなければ、フィッツはティニカに連絡などしていなかっただろう。
自分1人で十分だったからだ。
その判断は、けして間違いではない。
『あれを渡さずとも、よかったのではないか?』
走るフィッツの中に、ザイードとの会話が再生される。
銃を皇帝に渡したことを指摘された。
フィッツは、危険を知るためだ、と答えている。
『それは、さように大きなことか? むしろ、危険を手繰ることになろうぞ』
帝国内の情報が「どうしても」ほしかった。
どこまで危険が迫っているのかを知る必要があったのだ。
だから、判断自体は、間違いではなかった。
ただし「銃を渡す必要」はなかった。
次の襲撃がいつになるかわからなかったので、フィッツは時間を惜しんだのだ。
そのため、使える物を使った。
安易と言えば、安易だと言える。
ティニカに「信号」を送る手段は、あれしかなかったわけではない。
ごくわずかな時間、フィッツが人の国に戻ればよかったのだ。
ダイスに頼めば、1日で往復できる。
その1日を、惜しんだ。
そのせいで皇帝が動き出し、アルフォンソも身動きがとれなくなっただろうが、アイシャも動きにくくなってしまった。
だから、フィッツに伝達された情報を手に入れるのに時間がかかったのだ。
連絡がこれほど遅くなったのは、あの「銃」を渡したせいだった。
判断に間違いはなかったが、手段を間違っている。
その結果が、これだ。
「姫様……っ……! 姫様……っ……!!」
頭によぎる光景も後悔も、一瞬のものだった。
フィッツは、走る。
カサンドラを「最悪」から守ることはできない。
けれど、その命だけは守りたかった。
守ると決めて、走っている。
『それは、その……おそらく下準備に過ぎないと申しましょうか……』
『下準備? いったい、なんの下準備をしていたという? 殺すつもりもないのに襲撃して、なんになる?』
伝達されてきた音声。
聞いたことはないが、1人はアルフォンソ・ルティエだろう。
そして、もう1人は。
『下準備の先には、なにが待っているんだ、アル?』
『復讐の結実。どかーん、ですよ、兄上』
ベンジャミン・サレス。
カサンドラが壊したはずの男だ。
自分を殺した男でもある。
そうか、と思った。
そして、なにもかもを理解し、フィッツは洞を駆け出したのだ。
バァーッン!!
さらに大きな爆発音が響き渡る。
沼の水が、見上げるほど弾き上げられていた。
そんな中でも、彼女はノノマたちのほうに向かおうとしている。
ノノマは、必死に子を抱きしめていた。
「子供から……子供から離れてくださいっ!!!」
ノノマが、え?という顔をする。
彼女も、もう近くまで辿り着いていた。
「ノノマぁあッ!!」
シュザが、子供を抱いたノノマを庇うように覆いかぶさる。
フィッツも、カサンドラの体を抱きかかえ、横に飛んだ。
瞬間。
バァーンッ!!!
背中に激しい衝撃を受ける。
腕や太腿が損傷しているのを、脳が認識していた。
だが、そんなことは気にしていない。
まだ自分の腕も足も体についている。
動かせる。
抱きかかえた体を引き上げ、沼から這いずり出た。
頬を軽く叩く。
意識がない。
呼吸も止まっていた。
「姫様……姫様……」
動きにくい体を、無理やりに動かす。
痛みなど感じなかった。
片手をカサンドラの額に、反対の手の指を下顎の先に当てて持ち上げる。
気道を確保をしながら鼻をつまみ、唇を合わせて息を吹き込んだ。
いったん口を離し、自然に息が吐き出されるのを待ち、2回目の息を吹き込む。
けれど、自発呼吸は戻らない。
すぐに、胸部の下半分に両の手のひらを重ねるようにして当て、肘を伸ばして、くっくっと、圧迫を始めた。
人工呼吸と、心臓マッサージを繰り返す。
「……姫様……私を、置き去りにはしませんよね? 約束したではないですか……」
フィッツのこめかみから、血が、つうっと流れ落ちていた。
汗や水と一緒になって、彼女の体を赤く染めている。
フィッツは再び唇を重ね、息を吹き込んだ。
ほんの少し胸部が膨らんだ気がする。
「姫様、お願いです……私を、置き去りに……独りに……しないでください……」
さらに心臓マッサージを続けた。
けほん…と、小さな咳が彼女の口からこぼれた。
呼吸していると目視できるほど、胸が上下している。
「あ……ああ……姫様……姫様……」
つつみこむようにして、彼女を抱きしめる。
とても暖かかった。
心が満たされ、安心感が全身に広がる。
フィッツは彼女の頬に、頬をすり寄せた。
自分は、この感覚を知っている。
具体的には思い出せないが、知っている、ということを覚えていた。
薄く開かれた目にある紫紅の瞳を見つめ、フィッツは無意識に微笑む。
「フィッツ……?」
なにか言わなければならないことがあったはずだ。
なのに、言葉が出て来ない。
(……死ぬわけには、いかない……死んで、どうする……)
意識が急速に薄れていく。
彼女の姿を見ていたいのに、視界が閉ざされていた。
(死んだら……傍にいられなく、なるじゃないか……生きて、彼女と……)
フィッツの意識が、プツリと完全に、切れる。
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