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大人ならば 3
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アシュリーは公爵と一緒にテラス席にいる。
ちらちらと見られることはあれど、誰も近寄っては来ない。
おかげで戸惑わずにすんだ。
ホッとしつつ、シードルという飲み物を口にする。
リンゴから作られる、女性向けとされる酒だった。
だが、アシュリーが飲んでいるものにはアルコール成分がない。
公爵が魔術で、その成分を抜いてくれたからだ。
酔っぱらうほどではなくとも、アルコール入りだと何杯も飲むことはできなくなる。
このあと何杯か飲むことになるかもしれないから、と公爵は言っていた。
確かに、緊張したり戸惑ったりと、ホールにいると喉が渇く。
まだラウズワース夫妻と挨拶しただけなのに、体にこわばりを感じるほどだ。
またホールに戻れば、きっと喉が渇くに違いない。
「ジェレミー様は女性に人気がおありなのですね」
「どうかな? 私は夜会に出ることが少ないから、ものめずらしいだけだろう」
そうだろうか、と思う。
さっきから、テラスを出たり入ったりする女性を目にしている。
1人や2人ではなく、大勢だ。
中には、公爵に視線をそそぎ、話しかけたそうにしている人もいた。
「きみは、私の姿をどう思う?」
公爵はワイングラスを手に、足を組んでイスに腰かけている。
その姿を、じっと見つめた。
「ジェレミー様だなぁと思います」
言ってから、少しも答えになっていないことに気づく。
ちょっぴり恥ずかしい気持ちになりながら、言葉を付け加えた。
「初めて、お会いした時から、ジェレミー様の髪と目は黒色でした。ですから、その色を見ると、ジェレミー様だなぁと思うのです」
「ほかに、この色を持つ者はいないからね」
公爵が、ゆったりと微笑んでいる。
とはいえ、その解釈は、アシュリーの感覚とは微妙に違うのだ。
どう表現すればいいのかが、難しい。
アシュリーは首をわずかにかしげ、考え考え、話す。
「ほかにいないというより……もしジェレミー様の髪と目の色が……たとえば茶色になったりしたら、別のかたみたいで……緊張しそうな気がします」
「この色のほうが落ち着く?」
「あ、はい! そういう感じです」
公爵が、なぜか、くすくすと笑った。
アシュリーにとって、公爵は黒髪、黒眼が「普通」なのだ。
ほかの色の姿を想像しても、なにやらピンとこない。
「きみは本当に可愛らしいなあ。非常に好ましく感じるね」
なにをして「好ましい」と言われているのか、アシュリーは判断できずにいる。
ただ、単純に考えれば「好ましくない」と「好ましい」であれば、後者のほうが良かった。
なので、おかしな返事をしたのではとの不安が消え、にっこりする。
「ところで、このあと、ここにサマンサが来るのだが、嫌ではないかな?」
同じ問いを夜会の前にも聞かれた。
それが、なぜなのか、アシュリーは思い至らない。
きょとんとして、また首をかしげる。
「いいえ、ちっとも嫌ではありませんわ」
答えている間に、別のことに意識が向いた。
無意識だ。
サマンサが、ここに来る。
ということは、ジョバンニも一緒に来る。
急に、心が浮き沈みし始めた。
ジョバンニが来ると思い、嬉しくなる。
けれど、サマンサをエスコートしていると思うと、気分が沈む。
それでも、ジョバンニが来るのは、やっぱり嬉しい。
とはいえ、大人の女性を連れている姿を見るのは……といった調子だ。
「私は彼女の相手をする必要があってね」
「え、ええ、はい」
少し上の空になっていた。
公爵の言葉に、慌てて、こくこくとうなずく。
「きみをジョバンニにあずけることになるのだが、かまわないかい?」
ふわぁっと、心が軽くなった。
浮き沈みも止まり、嬉しさだけが残っている。
公爵がサマンサの相手をしている間、ジョバンニが傍にいてくれるのだ。
自分のエスコートもしてくれるだろうか、などと考える。
「お待たせをいたしました、旦那様」
頭に思い浮かべていた相手の声に、アシュリーは飛び上がった。
比喩ではない。
本当に飛び上がり、イスから立ち上がっていたのだ。
恥ずかしいのと、焦っていたのとで、ひどく慌てる。
ホールでは、ほとんど挨拶らしきことをしていなかった。
その上、子爵家にいた頃は夜会に参加していなかったため、ほかの貴族令嬢とのつきあいもなかったのだ。
どうするのが正しいのか、明確にはわからない。
だが、公爵令嬢を相手に、自分が座っているわけにいかないのは確かだ。
今度は出遅れまいと、すぐにドレスをつまんで、早々に頭を下げた。
「アシュリリス・セシエヴィルにございます、サマンサ様」
「それほど堅くなることはないさ、アシュリー」
公爵が立ち上がり、背中側からアシュリーの両肩に手を置く。
肩越しに見上げると、優しい笑みを向けられた。
それで、少し落ち着く。
サマンサからの返事はないが、そろりと頭を上げてみた。
瞬間、ジョバンニと視線が交わり、どきどきする。
その視線をそらせ、ちらっと彼の横を見た。
ジョバンニの腕に、サマンサの手はない。
彼女は、少し後ろに立っている。
(ジョバンニは、サマンサ様と、ぴったりくっついてはいなかったのね)
アシュリーは無自覚だが、ぱぁっと明るい笑みが顔に広がっていた。
すっかり気持ちが明るくなっている。
「サマンサ・ティンザーにございます。アシュリリス様」
サマンサが、ジョバンニの前に出てきた。
アシュリーと同じように挨拶を返す。
ちょっと、ぽかんとしてしまった。
子爵家の者に高位の公爵令嬢が、こんなふうに挨拶を返すとは思っていなかったのだ。
婚約者なのだから公爵家も同然。
言われてはいたが、そう簡単に切り替えられるものではない。
アシュリーは、低位の爵位の者が高位の相手に対して取る行動しか教わっていなかった。
婚姻後は改めて学び直すことになるため、立場が変わった時のことは、相手が決まってからでいい、と言われてもいる。
さりとて。
ローエルハイドは、貴族らしくない貴族。
そのくらいしか言われていなかった。
ハインリヒがしていたような、ああしろこうしろ、といったものがない。
だから、未だ子爵の爵位を基準に考える癖が抜けずにいる。
「アシュリー」
公爵だ。
振り仰いで見ても、いつも通りの公爵だった。
というより、いつも以上に優しい笑みが口元に浮かんでいる。
「私がきみを、とても大事にしていると覚えておいておくれ」
「はい、ジェレミー様」
頬に、軽く口づけが落とされた。
とたん、ぴりっとしたものを感じる。
が、一瞬のことで、アシュリーが深く考えるより先、すぐに消えていた。
ちらちらと見られることはあれど、誰も近寄っては来ない。
おかげで戸惑わずにすんだ。
ホッとしつつ、シードルという飲み物を口にする。
リンゴから作られる、女性向けとされる酒だった。
だが、アシュリーが飲んでいるものにはアルコール成分がない。
公爵が魔術で、その成分を抜いてくれたからだ。
酔っぱらうほどではなくとも、アルコール入りだと何杯も飲むことはできなくなる。
このあと何杯か飲むことになるかもしれないから、と公爵は言っていた。
確かに、緊張したり戸惑ったりと、ホールにいると喉が渇く。
まだラウズワース夫妻と挨拶しただけなのに、体にこわばりを感じるほどだ。
またホールに戻れば、きっと喉が渇くに違いない。
「ジェレミー様は女性に人気がおありなのですね」
「どうかな? 私は夜会に出ることが少ないから、ものめずらしいだけだろう」
そうだろうか、と思う。
さっきから、テラスを出たり入ったりする女性を目にしている。
1人や2人ではなく、大勢だ。
中には、公爵に視線をそそぎ、話しかけたそうにしている人もいた。
「きみは、私の姿をどう思う?」
公爵はワイングラスを手に、足を組んでイスに腰かけている。
その姿を、じっと見つめた。
「ジェレミー様だなぁと思います」
言ってから、少しも答えになっていないことに気づく。
ちょっぴり恥ずかしい気持ちになりながら、言葉を付け加えた。
「初めて、お会いした時から、ジェレミー様の髪と目は黒色でした。ですから、その色を見ると、ジェレミー様だなぁと思うのです」
「ほかに、この色を持つ者はいないからね」
公爵が、ゆったりと微笑んでいる。
とはいえ、その解釈は、アシュリーの感覚とは微妙に違うのだ。
どう表現すればいいのかが、難しい。
アシュリーは首をわずかにかしげ、考え考え、話す。
「ほかにいないというより……もしジェレミー様の髪と目の色が……たとえば茶色になったりしたら、別のかたみたいで……緊張しそうな気がします」
「この色のほうが落ち着く?」
「あ、はい! そういう感じです」
公爵が、なぜか、くすくすと笑った。
アシュリーにとって、公爵は黒髪、黒眼が「普通」なのだ。
ほかの色の姿を想像しても、なにやらピンとこない。
「きみは本当に可愛らしいなあ。非常に好ましく感じるね」
なにをして「好ましい」と言われているのか、アシュリーは判断できずにいる。
ただ、単純に考えれば「好ましくない」と「好ましい」であれば、後者のほうが良かった。
なので、おかしな返事をしたのではとの不安が消え、にっこりする。
「ところで、このあと、ここにサマンサが来るのだが、嫌ではないかな?」
同じ問いを夜会の前にも聞かれた。
それが、なぜなのか、アシュリーは思い至らない。
きょとんとして、また首をかしげる。
「いいえ、ちっとも嫌ではありませんわ」
答えている間に、別のことに意識が向いた。
無意識だ。
サマンサが、ここに来る。
ということは、ジョバンニも一緒に来る。
急に、心が浮き沈みし始めた。
ジョバンニが来ると思い、嬉しくなる。
けれど、サマンサをエスコートしていると思うと、気分が沈む。
それでも、ジョバンニが来るのは、やっぱり嬉しい。
とはいえ、大人の女性を連れている姿を見るのは……といった調子だ。
「私は彼女の相手をする必要があってね」
「え、ええ、はい」
少し上の空になっていた。
公爵の言葉に、慌てて、こくこくとうなずく。
「きみをジョバンニにあずけることになるのだが、かまわないかい?」
ふわぁっと、心が軽くなった。
浮き沈みも止まり、嬉しさだけが残っている。
公爵がサマンサの相手をしている間、ジョバンニが傍にいてくれるのだ。
自分のエスコートもしてくれるだろうか、などと考える。
「お待たせをいたしました、旦那様」
頭に思い浮かべていた相手の声に、アシュリーは飛び上がった。
比喩ではない。
本当に飛び上がり、イスから立ち上がっていたのだ。
恥ずかしいのと、焦っていたのとで、ひどく慌てる。
ホールでは、ほとんど挨拶らしきことをしていなかった。
その上、子爵家にいた頃は夜会に参加していなかったため、ほかの貴族令嬢とのつきあいもなかったのだ。
どうするのが正しいのか、明確にはわからない。
だが、公爵令嬢を相手に、自分が座っているわけにいかないのは確かだ。
今度は出遅れまいと、すぐにドレスをつまんで、早々に頭を下げた。
「アシュリリス・セシエヴィルにございます、サマンサ様」
「それほど堅くなることはないさ、アシュリー」
公爵が立ち上がり、背中側からアシュリーの両肩に手を置く。
肩越しに見上げると、優しい笑みを向けられた。
それで、少し落ち着く。
サマンサからの返事はないが、そろりと頭を上げてみた。
瞬間、ジョバンニと視線が交わり、どきどきする。
その視線をそらせ、ちらっと彼の横を見た。
ジョバンニの腕に、サマンサの手はない。
彼女は、少し後ろに立っている。
(ジョバンニは、サマンサ様と、ぴったりくっついてはいなかったのね)
アシュリーは無自覚だが、ぱぁっと明るい笑みが顔に広がっていた。
すっかり気持ちが明るくなっている。
「サマンサ・ティンザーにございます。アシュリリス様」
サマンサが、ジョバンニの前に出てきた。
アシュリーと同じように挨拶を返す。
ちょっと、ぽかんとしてしまった。
子爵家の者に高位の公爵令嬢が、こんなふうに挨拶を返すとは思っていなかったのだ。
婚約者なのだから公爵家も同然。
言われてはいたが、そう簡単に切り替えられるものではない。
アシュリーは、低位の爵位の者が高位の相手に対して取る行動しか教わっていなかった。
婚姻後は改めて学び直すことになるため、立場が変わった時のことは、相手が決まってからでいい、と言われてもいる。
さりとて。
ローエルハイドは、貴族らしくない貴族。
そのくらいしか言われていなかった。
ハインリヒがしていたような、ああしろこうしろ、といったものがない。
だから、未だ子爵の爵位を基準に考える癖が抜けずにいる。
「アシュリー」
公爵だ。
振り仰いで見ても、いつも通りの公爵だった。
というより、いつも以上に優しい笑みが口元に浮かんでいる。
「私がきみを、とても大事にしていると覚えておいておくれ」
「はい、ジェレミー様」
頬に、軽く口づけが落とされた。
とたん、ぴりっとしたものを感じる。
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