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第2章
第27話 解放は手早く
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エルフやドワーフは直ぐに決めてくれたが、残りの獣人達もやっと全員が奴隷からの解放を望んでくれた。
左手に持ったままだった鍵束に視線を移し、今更なことをナビさんに聞く。
(ナビさん。この鍵束、どれがなんの鍵か教えてもらえるか?)
『情報提示。リング右から奴隷檻の共通鍵、森林人、個体名エンディウッド・レーブ・オロ・セットに取り付けられた隷属の首輪の鍵、狼獣人、個体名ガル・ヴォルフに取り付けられた隷属の首輪の鍵、個体名ギル・ヴォルフに取り付けられた隷属の首輪の鍵…』
ナビさんから、どれがなんの鍵か報告されていくのだが、20本近い数を全部報告してくるつもりなのか?
全部覚えられるわけないだろうが…
(待て待て、そんなバラバラに言われても覚えられん…せめて種族ごとにまとめて教えてくれよ。)
『内容変更。隷属の首輪の鍵番号を、鍵束の右より採番し報告します…』
まとめると、森林人達の鍵が2、7番目。山槌人達の鍵が、5、9、10番目。狼獣人達の鍵が、3、4番目。兎獣人達の鍵が、6、8番目だった。
ナビさん聞いた通りに、鍵束から隷属の首輪の鍵を取り外していくのだが、見た目がほとんど同じものだ…
もう少しくらい、分かりやすいものにしても良さそうなものなのに、間違えたりしないのだろうか?
それに、他にもよく分からない鍵が何本も残っている…これなんの鍵なんだ?
(ナビさん。残りの鍵はなんの鍵?)
『情報提示。一番長い鍵は奴隷檻の予備鍵、左端の小さいものは小金庫の鍵になります。
それ以外は用途不明。この場に無いモノの鍵と推察されます。』
無いものをどうこういっても仕方ないので、檻の鍵と金庫の鍵だけ外して、それ以外は収納しておく。
いつか、何かに使うかも知れないしな。
鍵束を収納し、エルフ達の檻の中に、それぞれの首輪の鍵を投げ入れていく。
一々手渡すのは面倒だし、少し確認したいこともあるからね。
「これで首輪を外し終わったら、扉の前に置いて少し離れて待っていてくれ。」
そう声をかけながら、エルフ、ドワーフ、狼、兎の順に鍵を投げ入れていくと、彼らは自分にはめられた隷属の首輪を外して、扉の前に投げ捨てるように置いていった。
そうして全員が自由になったが、心配していたような事は起きなかった。
(ナビさん。こいつらが敵意を向けてきたら…容赦なく毒液の檻の範囲指定をしてくれ。俺も発動は容赦しないから。)
『要請受諾。各個体への警戒を強化します。』
口約束だけで信じるほど、俺はお人好しじゃないからね。
ナビさんに警戒をお願いし、奴隷檻の鍵を外していく。
「おめでとう、これで君達は全員自由になったね。
ここから一番近い人間の集落は、この方角に4日くらい歩いたところにあるみたいだから、行くあてがないならそちらに向かえばいい。
食糧や水が必要ならあとで渡してやるから、その前に…」
ナビさんに聞いた一番近い集落は、旅する魔樹大老の丁度反対方向にあるらしい。
道中の食糧が必要なのは分かっているから、渡すのは渡すんだが…
「これ以上我慢出来ん…全員、その匂いをなんとかしてくれ…」
俺の言葉に、エルフ達が一番反応した。
自分の格好が、どんな状態なのか思い出したんだろう。
肌も髪も、垢や皮脂でドロドロ…体臭も近づくと凄いことになっている…
女の人…いや、女の人に限らなくても、耐えられない人は多いだろう…
すぐさま何かをぶつぶつと言い始め、魔法を発動させてしまった。
彼女達に攻撃の意思がなかったので、今回はナビさんも反応せず、魔法の範囲に巻き込まれてしまった。
「「…ヒーリングレイン!」」
エルフ達が揃って魔法を発動させると、彼女達を中心に、上空に雨雲が形成されていき、急に雨が降ってきた。
突然のことで、誰も準備できておらず…俺を含めて奴隷達は全員びしょ濡れになってしまったが、降っているのがただの雨ではないらしく、濡れた奴隷達は全員どんどん綺麗になっていった。
綺麗にするためとはいえ…一言言ってくれてもいいだろう…
「ふぅ…これでさっぱりしたでしょ?人の子よ。改めて礼を言わせてもらうわ。私はセット家が2子、エンディウッド・レー…」
「おいこら!ひょろ長!何しゃがんだ!!」
「邪魔しないでくれませんこと?だから野蛮な石喰いは嫌いなんです!」
「なんじゃと!?」
「なによ!?」
いきなり喧嘩を始めてしまうエルフとドワーフ…
喧嘩するなら、俺に関係ないところでやってくれ…
左手に持ったままだった鍵束に視線を移し、今更なことをナビさんに聞く。
(ナビさん。この鍵束、どれがなんの鍵か教えてもらえるか?)
『情報提示。リング右から奴隷檻の共通鍵、森林人、個体名エンディウッド・レーブ・オロ・セットに取り付けられた隷属の首輪の鍵、狼獣人、個体名ガル・ヴォルフに取り付けられた隷属の首輪の鍵、個体名ギル・ヴォルフに取り付けられた隷属の首輪の鍵…』
ナビさんから、どれがなんの鍵か報告されていくのだが、20本近い数を全部報告してくるつもりなのか?
全部覚えられるわけないだろうが…
(待て待て、そんなバラバラに言われても覚えられん…せめて種族ごとにまとめて教えてくれよ。)
『内容変更。隷属の首輪の鍵番号を、鍵束の右より採番し報告します…』
まとめると、森林人達の鍵が2、7番目。山槌人達の鍵が、5、9、10番目。狼獣人達の鍵が、3、4番目。兎獣人達の鍵が、6、8番目だった。
ナビさん聞いた通りに、鍵束から隷属の首輪の鍵を取り外していくのだが、見た目がほとんど同じものだ…
もう少しくらい、分かりやすいものにしても良さそうなものなのに、間違えたりしないのだろうか?
それに、他にもよく分からない鍵が何本も残っている…これなんの鍵なんだ?
(ナビさん。残りの鍵はなんの鍵?)
『情報提示。一番長い鍵は奴隷檻の予備鍵、左端の小さいものは小金庫の鍵になります。
それ以外は用途不明。この場に無いモノの鍵と推察されます。』
無いものをどうこういっても仕方ないので、檻の鍵と金庫の鍵だけ外して、それ以外は収納しておく。
いつか、何かに使うかも知れないしな。
鍵束を収納し、エルフ達の檻の中に、それぞれの首輪の鍵を投げ入れていく。
一々手渡すのは面倒だし、少し確認したいこともあるからね。
「これで首輪を外し終わったら、扉の前に置いて少し離れて待っていてくれ。」
そう声をかけながら、エルフ、ドワーフ、狼、兎の順に鍵を投げ入れていくと、彼らは自分にはめられた隷属の首輪を外して、扉の前に投げ捨てるように置いていった。
そうして全員が自由になったが、心配していたような事は起きなかった。
(ナビさん。こいつらが敵意を向けてきたら…容赦なく毒液の檻の範囲指定をしてくれ。俺も発動は容赦しないから。)
『要請受諾。各個体への警戒を強化します。』
口約束だけで信じるほど、俺はお人好しじゃないからね。
ナビさんに警戒をお願いし、奴隷檻の鍵を外していく。
「おめでとう、これで君達は全員自由になったね。
ここから一番近い人間の集落は、この方角に4日くらい歩いたところにあるみたいだから、行くあてがないならそちらに向かえばいい。
食糧や水が必要ならあとで渡してやるから、その前に…」
ナビさんに聞いた一番近い集落は、旅する魔樹大老の丁度反対方向にあるらしい。
道中の食糧が必要なのは分かっているから、渡すのは渡すんだが…
「これ以上我慢出来ん…全員、その匂いをなんとかしてくれ…」
俺の言葉に、エルフ達が一番反応した。
自分の格好が、どんな状態なのか思い出したんだろう。
肌も髪も、垢や皮脂でドロドロ…体臭も近づくと凄いことになっている…
女の人…いや、女の人に限らなくても、耐えられない人は多いだろう…
すぐさま何かをぶつぶつと言い始め、魔法を発動させてしまった。
彼女達に攻撃の意思がなかったので、今回はナビさんも反応せず、魔法の範囲に巻き込まれてしまった。
「「…ヒーリングレイン!」」
エルフ達が揃って魔法を発動させると、彼女達を中心に、上空に雨雲が形成されていき、急に雨が降ってきた。
突然のことで、誰も準備できておらず…俺を含めて奴隷達は全員びしょ濡れになってしまったが、降っているのがただの雨ではないらしく、濡れた奴隷達は全員どんどん綺麗になっていった。
綺麗にするためとはいえ…一言言ってくれてもいいだろう…
「ふぅ…これでさっぱりしたでしょ?人の子よ。改めて礼を言わせてもらうわ。私はセット家が2子、エンディウッド・レー…」
「おいこら!ひょろ長!何しゃがんだ!!」
「邪魔しないでくれませんこと?だから野蛮な石喰いは嫌いなんです!」
「なんじゃと!?」
「なによ!?」
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