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醜態
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どうしよう、もう鶴丸様に挨拶は済んでいるしパーティも終盤だ。
そろそろ帰らないとぽんちゃんも待ってるだろうからクロークに行くなど帰宅の準備を始めたいな。
でも、山根君が待っててって言ってたし…。
そう考えていると背の高い山根君の整った顔がこちらに近づいてきた。
芸能人みたいにスタイルが良くてカッコいいからすぐに見つけられるな。
「平井さん、お待たせしてすみません。そろそろ行きましょうか。ぽんちゃんも待ってますよね。」
ぽんちゃんの事まで考えてくれる優しい山根君。
だから好きになったんだけど、もう遠い存在に感じていた。
「一緒に、帰り、ましょう…。」
ん?何だか山根君の様子が変だ。
やっと近くに来てくれた山根君の背中に何かが張り付いている。
ぎょっとして目を凝らしてみると瑠美ちゃんが張り付いていた。
「いい匂い…。イケメン、セレブ、イケメン、セレブ…最高…瑠美のものだからあ…。」
とニヤニヤ笑いながら山根君の服に顔を擦り付けている。
「瑠美ちゃん、何してるの?鶴丸様のパーティだよ?瑠美ちゃんの化粧が山根君の服に付いてるし。ちゃんと立って、離れて。」
信じられない醜態だ。
同じ社内の人間がこんなことになっているなんて恥ずかしい。
「はあ?やまね?どこのやまねさん?お兄さんカッコいいね。今日お兄さんの家に連れて帰っても良いよ。瑠美お兄さんの事好きになっちゃった。」
「気色悪い…離れろ…。」
山根君もかなりイライラしている。
相手が女の子だしパーティ中だから何とか堪えている感じだ。
「ちょっと、あなた。はるかが困ってるじゃない。離れなさい。」
あ、さっき山根君を鶴丸様の所に連れて行った物凄い美人の人だ。
「い~や~だ~。だってえ、こんなイケメンなかなか会えないじゃあん。うふふふ~。あれ?マコ先輩まだいたんですかあ?お呼びでないんでどっか行ってもらえますう?」
う、うわあ…。ものすごく酔っ払ってる…。どうしよう…。
この瑠美ちゃんほったらかして帰ったら鶴丸様のご迷惑だし、もしかしたらうちの会社の契約にも影響出ちゃう可能性もあるし…。
「近藤さん、あなたまだいたの?さっきからありえない醜態さらしているけど、鶴丸様のパーティと言う事を忘れているの?あなた、招待もされてないのにこんなになるまで飲んだのね。信じられない…。」
「あ、三谷さん。」
良かった。田所さんが帰ったって言ってたから瑠美ちゃんを会場から引き離す人いないと思ったけどそうだ、三谷さんもいてくれてたんだ。
あとはもう一人の営業の人が来てくれたら何とかなりそう。
「三谷さん、私たちで瑠美ちゃんを移動させましょうか。」
「その必要はないわ。先ほど警備員を呼びました。もういいでしょう、近藤さんに振り回されるのは。」
三谷さんが冷静な表情で瑠美ちゃんを支えようとする私の手を取った。
「え、でも。」
「招待されていないのに強引に参加する。正常でなくなるまで酔っ払う、来賓の方への迷惑行為、そもそも彼女が着ている服装もあまりにも非常識だわ。これじゃあ、ただの不審者と言われてもおかしくないでしょう。」
「ま、まあそうですが…。」三谷さん何だかすごい…。
「平井さん、ただ優しいだけじゃダメよ。どうしようもない人たちにはどこかで見切りをつけないと自分まで巻き込まれてしまう。今回は会社ごと巻き込まれる事態なの。示しがつかないわ。」
「は、はい。」
「そちらの男性、このまま会場を近藤さんと一緒に出ていただけますか?会場内で警備員が取り押さえるのは鶴丸様にご迷惑なので…。協力していただけますでしょうか?」
「あ、はい。大丈夫です。…じゃあ、俺そのまま帰るよ。」
山根君は美人女性に声をかけた。
「そうね、それが良いわ。また今度ね、はるちゃん。」
この女性と何の関係なんだろう?彼女さん?年齢が分からないけど年上な感じだし…。
いやいやいや。私が首を突っ込む話じゃないし。
会場を出て廊下で待ち構えていた警備員さんに瑠美ちゃんは山根君から引きはがされた。
「ちょっと~!おっさんたち誰よ!私からセレブイケメン奪わないでよ!!邪魔すんな!!」
「このままホテルの外に連れ出してください。」三谷さんが警備員さんに頼む。
「いやよ!今日は本命を見つけに来たの!私は人生の勝ち組になるの!何でみんな私の邪魔すのよ!!」
そう叫びながら瑠美ちゃんは引きずられていった。
三谷さんも付き添ってくれている。
もう、帰っても大丈夫だよね。
「あの、平井さん。良かったら一緒に帰りませんか?ぽんちゃんも迎えに行きますよね。」
「う、うん。そうだね。」
「良かった。」ふわりと山根君が笑うとものすごい破壊力だった。
そろそろ帰らないとぽんちゃんも待ってるだろうからクロークに行くなど帰宅の準備を始めたいな。
でも、山根君が待っててって言ってたし…。
そう考えていると背の高い山根君の整った顔がこちらに近づいてきた。
芸能人みたいにスタイルが良くてカッコいいからすぐに見つけられるな。
「平井さん、お待たせしてすみません。そろそろ行きましょうか。ぽんちゃんも待ってますよね。」
ぽんちゃんの事まで考えてくれる優しい山根君。
だから好きになったんだけど、もう遠い存在に感じていた。
「一緒に、帰り、ましょう…。」
ん?何だか山根君の様子が変だ。
やっと近くに来てくれた山根君の背中に何かが張り付いている。
ぎょっとして目を凝らしてみると瑠美ちゃんが張り付いていた。
「いい匂い…。イケメン、セレブ、イケメン、セレブ…最高…瑠美のものだからあ…。」
とニヤニヤ笑いながら山根君の服に顔を擦り付けている。
「瑠美ちゃん、何してるの?鶴丸様のパーティだよ?瑠美ちゃんの化粧が山根君の服に付いてるし。ちゃんと立って、離れて。」
信じられない醜態だ。
同じ社内の人間がこんなことになっているなんて恥ずかしい。
「はあ?やまね?どこのやまねさん?お兄さんカッコいいね。今日お兄さんの家に連れて帰っても良いよ。瑠美お兄さんの事好きになっちゃった。」
「気色悪い…離れろ…。」
山根君もかなりイライラしている。
相手が女の子だしパーティ中だから何とか堪えている感じだ。
「ちょっと、あなた。はるかが困ってるじゃない。離れなさい。」
あ、さっき山根君を鶴丸様の所に連れて行った物凄い美人の人だ。
「い~や~だ~。だってえ、こんなイケメンなかなか会えないじゃあん。うふふふ~。あれ?マコ先輩まだいたんですかあ?お呼びでないんでどっか行ってもらえますう?」
う、うわあ…。ものすごく酔っ払ってる…。どうしよう…。
この瑠美ちゃんほったらかして帰ったら鶴丸様のご迷惑だし、もしかしたらうちの会社の契約にも影響出ちゃう可能性もあるし…。
「近藤さん、あなたまだいたの?さっきからありえない醜態さらしているけど、鶴丸様のパーティと言う事を忘れているの?あなた、招待もされてないのにこんなになるまで飲んだのね。信じられない…。」
「あ、三谷さん。」
良かった。田所さんが帰ったって言ってたから瑠美ちゃんを会場から引き離す人いないと思ったけどそうだ、三谷さんもいてくれてたんだ。
あとはもう一人の営業の人が来てくれたら何とかなりそう。
「三谷さん、私たちで瑠美ちゃんを移動させましょうか。」
「その必要はないわ。先ほど警備員を呼びました。もういいでしょう、近藤さんに振り回されるのは。」
三谷さんが冷静な表情で瑠美ちゃんを支えようとする私の手を取った。
「え、でも。」
「招待されていないのに強引に参加する。正常でなくなるまで酔っ払う、来賓の方への迷惑行為、そもそも彼女が着ている服装もあまりにも非常識だわ。これじゃあ、ただの不審者と言われてもおかしくないでしょう。」
「ま、まあそうですが…。」三谷さん何だかすごい…。
「平井さん、ただ優しいだけじゃダメよ。どうしようもない人たちにはどこかで見切りをつけないと自分まで巻き込まれてしまう。今回は会社ごと巻き込まれる事態なの。示しがつかないわ。」
「は、はい。」
「そちらの男性、このまま会場を近藤さんと一緒に出ていただけますか?会場内で警備員が取り押さえるのは鶴丸様にご迷惑なので…。協力していただけますでしょうか?」
「あ、はい。大丈夫です。…じゃあ、俺そのまま帰るよ。」
山根君は美人女性に声をかけた。
「そうね、それが良いわ。また今度ね、はるちゃん。」
この女性と何の関係なんだろう?彼女さん?年齢が分からないけど年上な感じだし…。
いやいやいや。私が首を突っ込む話じゃないし。
会場を出て廊下で待ち構えていた警備員さんに瑠美ちゃんは山根君から引きはがされた。
「ちょっと~!おっさんたち誰よ!私からセレブイケメン奪わないでよ!!邪魔すんな!!」
「このままホテルの外に連れ出してください。」三谷さんが警備員さんに頼む。
「いやよ!今日は本命を見つけに来たの!私は人生の勝ち組になるの!何でみんな私の邪魔すのよ!!」
そう叫びながら瑠美ちゃんは引きずられていった。
三谷さんも付き添ってくれている。
もう、帰っても大丈夫だよね。
「あの、平井さん。良かったら一緒に帰りませんか?ぽんちゃんも迎えに行きますよね。」
「う、うん。そうだね。」
「良かった。」ふわりと山根君が笑うとものすごい破壊力だった。
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