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突然の再会
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日曜日に平井さんと出かけることになった。
日曜日の街は当たり前だが人が多い。
平井さんほど美人であれば本来隣にはイケメンと言われる部類の男が一緒に歩くのが筋だ。
だが、俺はイケメンとは程遠いビジュアルな事は重々自覚している。
新しい服を買いに行くにもファッションセンスがなさ過ぎて店に入るための服がいるほど服の購入のハードルが高い。
ネットで注文するにしても時間がなさすぎるし俺のサイズと合うものが確実に手に入るとは思えない。
ああ、せっかく平井さんが誘ってくれたのにやっぱり迷惑をかけてしまうのか…。
嬉しいような悲しいような気持ちで日曜日を迎えてしまった。
普段仕事で着るような服で駅に向かう。つまり、いつどこで買った分からないようなよれたTシャツとズボンだ。
平井さんはぽんちゃんのサロンに寄るので現地集合となった。
それだけでも救われた。
現地集合現地解散で極力平井さんにもその周囲にも俺の姿をさらす時間を少なくするのが一番いい。
教えられた現地に行くと眩しすぎるくらい可愛い平井さんが先に待っていてくれた。
こんな可愛い人を待たせるなんて俺はなんて馬鹿なんだ。
「す、すみません待たせてしまって…遅くなってしまいました。」
平井さんが見えた瞬間から全速力で駆けだした。
「そ、そんな急がなくていいよ。私がちょっと早く来ただけだから。ほら、まだ約束の時間までまだまだ時間もあるから。山根君が来てくれるだけで嬉しいし。」平井さんが笑ってくれる。
この人律儀で無茶苦茶優しいんだよな。
美人なんだけど、それ以上に人として尊敬してしまうほどいい人なんだよな。
近藤瑠美なんて足元にも及ばないって感じだ。
「じゃあ、入ろうか。今日のギャラリーは複数名の作家さんの作品展示しているんだって。めぐちゃんの婚約者さんがおすすめしている作家さんがいるからってチケット貰ったの。」
受付で名前を記入しパンフレットを受け取る。
ギャラリーの展示を一つ一つじっくり見ていく。
平井さんも俺と同じくらいのペースで真剣に時々表情を変えながら絵と対話するように鑑賞している。
絵が好きって本当だったんだな。
しばらくして平井さんに声をかけれた。
「山根君、ここの展示作品みんなすごく素敵で全部回るのに結構時間かかっちゃうかもしれない。もし飽きちゃったら遠慮なく言ってね。」小さな声で俺を気にかけてくれる。
「大丈夫です。俺も同じこと伝えようとしてました。お互い満足するまで見ましょう。」
「…。うん!ありがとう!」
平井さんは一度驚いた表情をした後満面の笑みで俺に何故か礼を言ってきた。
何故お礼を言われるのか分からないが、あまりにも可愛い笑顔だったので何も考えず
「い、いえ。」と適当に返事をしてしまった。
最後の展示作品を見ていると「はるか君?」と俺の名前を呼ぶ女性の声がした。
振り返ると髪の短い快活そうな女性が俺を見ている。
誰だっけ?こんな人取引先に居たかな?何で下の名前で呼ばれたんだ?
あれ?どこかで見たことあるような…。
「私よ、美術部副部長だった佐伯!」
「さえき…さん?さえき…、ああ佐伯先輩!?」
「ああ、思い出してくれた?良かったあ!さっき受付にあった来客者欄見たら山根遥って書いてあったからまさかと思って。こんなところで会えるなんて…。
大ちゃん、大ちゃん!遥君だよ!」
佐伯先輩は誰かを呼びに行った。
「え?大ちゃん…?」
大ちゃんって誰だ?
もしかして…
「はるか?遥なのか?」男性の低い声がした方を見るとそこにはずっと閉ざしていた過去の人物、大吾が目の前に居た。
大吾はあの時の面影がしっかり残っている誠実そうな大人の男になっていた。
「遥!本物の遥だ!」そう言われた瞬間大吾の目から涙が流れ俺を抱きしめた。
突然の再会で混乱しつつも俺は大吾に抱きしめられながら一番聞きたいことを聞く。
「大吾?大吾がここの個展に出展していたのか?ずっと絵続けていたのか?」
「そうだよ!絵を続けていたら遥が俺を見つけてくれるってずっと信じてた。」
「そうか…。良かった。大吾が絵を描き続けてくれていたなら本当に良かった…。」
俺の視界もにじんでしまう。
大吾に抱きしめられぼやけた視界の先に平井さんのシルエットがあった。
「平井さん…。」そうだ、今日は俺平井さんとここに来てたんだった。
「あ、遥君の彼女さんですか?私この人の婚約者で佐伯と言います。彼女さん聞いているかと思いますが、遥君は大吾君を守るために戦ってくれたんです。
人のために自分を犠牲にしてしまう優しい人なんです。だから…。」
「佐伯先輩、平井さんは会社でお世話になっている先輩です。この状況すごくびっくりさせちゃってますから。」
大吾に抱きしめられていた身体を平井さんの方に持って行く。
「えええ?あ、そうなの?だってすごい美人連れているからてっきり…。ごめんなさいっ!」
「あはは、佐伯先輩全然変わってないですね。」
「もう、それって誉め言葉じゃないでしょ。」
「遥、ずっと東京いるのか?今日はこれからあいさつ回りとかあるから次ゆっくり遥と話したい。
連絡先聞かせて欲しい。」
「ああ、俺もデザイン関係の仕事してるんだ。絵を続けていたら大吾にどこかで繋がるかもしれないって思ってて。探せば会いに行けるのに怖気づいてそれが出来なかったんだ。ごめんな。」
「…また涙が出るじゃないか。ああ、もう、遥のせいだ。さ、連絡先交換だ。」
「ああ。またすぐに会おう。」
そう言って大吾と連絡先を交換し俺は平井さんとギャラリーを出た。
現地解散だと思っていたが、平井さんと今ぽんちゃんのサロン併設カフェで二人と一匹過ごしている。
平井さんが購入した作家のポスターカードなど二人で一緒に見て感想を言い合う。
色の使い方や技法など少し伝えると目を輝かせて平井さんは質問してくれる。
ああ、可愛すぎる。現地解散って決心していた俺はどこに行ったんだろう。
そのままぽんちゃんと散歩がてらマンションまで一緒に歩く。
「平井さん、今日はありがとうござました。絵の展示すごく楽しかったし大切な親友にも会えました。」
俺は感謝を平井さんにしっかり伝えた。
「良かったね。事情はよく分からなかったけど二人の再会場面を見て何だか私も泣きそうだった。
すごく固いきずなで結ばれているって私でも分かった。
何かすごいな、山根君。」
「いや、俺何もすごくないです。人付き合いからっきしダメだしビジュアルもこんなんだし。」
「ううん!やっぱり山根君はカッコいいよ!羨ましいくらいに。」
カッコいい?俺が?羨ましい?よく分らない。
「????」
よく分らないままマンションに着いた。
「ねえ、山根君。」
「はい、何でしょうか?」
「また今日みたいに外出誘っても良いかな?」平井さんが心配そうな顔で聞いてくる。
何でそんな切ない顔で俺を見るんだろう。
ああ、あの田所と付き合っていたせいで一緒に出掛ける友達が少なのかな。
それもすぐ解決しそうな話だろうけど、それまでだったら…。
「はい。もちろんです。」
「あ、ありがとう!今日はすごく楽しかった!本当にありがとう。じゃあ、また会社で。」
「いえ、こちらこそです。じゃあ失礼します。」俺は階段で部屋に向かった。
俺みたいな陰キャと一緒にいて楽しいなんて、平井さんよっぽど大変な生活送ってたんだろうな。
平井さんには幸せになってもらいたい。
そう考えながら俺は帰って寝る前の筋トレに励んだ。
日曜日の街は当たり前だが人が多い。
平井さんほど美人であれば本来隣にはイケメンと言われる部類の男が一緒に歩くのが筋だ。
だが、俺はイケメンとは程遠いビジュアルな事は重々自覚している。
新しい服を買いに行くにもファッションセンスがなさ過ぎて店に入るための服がいるほど服の購入のハードルが高い。
ネットで注文するにしても時間がなさすぎるし俺のサイズと合うものが確実に手に入るとは思えない。
ああ、せっかく平井さんが誘ってくれたのにやっぱり迷惑をかけてしまうのか…。
嬉しいような悲しいような気持ちで日曜日を迎えてしまった。
普段仕事で着るような服で駅に向かう。つまり、いつどこで買った分からないようなよれたTシャツとズボンだ。
平井さんはぽんちゃんのサロンに寄るので現地集合となった。
それだけでも救われた。
現地集合現地解散で極力平井さんにもその周囲にも俺の姿をさらす時間を少なくするのが一番いい。
教えられた現地に行くと眩しすぎるくらい可愛い平井さんが先に待っていてくれた。
こんな可愛い人を待たせるなんて俺はなんて馬鹿なんだ。
「す、すみません待たせてしまって…遅くなってしまいました。」
平井さんが見えた瞬間から全速力で駆けだした。
「そ、そんな急がなくていいよ。私がちょっと早く来ただけだから。ほら、まだ約束の時間までまだまだ時間もあるから。山根君が来てくれるだけで嬉しいし。」平井さんが笑ってくれる。
この人律儀で無茶苦茶優しいんだよな。
美人なんだけど、それ以上に人として尊敬してしまうほどいい人なんだよな。
近藤瑠美なんて足元にも及ばないって感じだ。
「じゃあ、入ろうか。今日のギャラリーは複数名の作家さんの作品展示しているんだって。めぐちゃんの婚約者さんがおすすめしている作家さんがいるからってチケット貰ったの。」
受付で名前を記入しパンフレットを受け取る。
ギャラリーの展示を一つ一つじっくり見ていく。
平井さんも俺と同じくらいのペースで真剣に時々表情を変えながら絵と対話するように鑑賞している。
絵が好きって本当だったんだな。
しばらくして平井さんに声をかけれた。
「山根君、ここの展示作品みんなすごく素敵で全部回るのに結構時間かかっちゃうかもしれない。もし飽きちゃったら遠慮なく言ってね。」小さな声で俺を気にかけてくれる。
「大丈夫です。俺も同じこと伝えようとしてました。お互い満足するまで見ましょう。」
「…。うん!ありがとう!」
平井さんは一度驚いた表情をした後満面の笑みで俺に何故か礼を言ってきた。
何故お礼を言われるのか分からないが、あまりにも可愛い笑顔だったので何も考えず
「い、いえ。」と適当に返事をしてしまった。
最後の展示作品を見ていると「はるか君?」と俺の名前を呼ぶ女性の声がした。
振り返ると髪の短い快活そうな女性が俺を見ている。
誰だっけ?こんな人取引先に居たかな?何で下の名前で呼ばれたんだ?
あれ?どこかで見たことあるような…。
「私よ、美術部副部長だった佐伯!」
「さえき…さん?さえき…、ああ佐伯先輩!?」
「ああ、思い出してくれた?良かったあ!さっき受付にあった来客者欄見たら山根遥って書いてあったからまさかと思って。こんなところで会えるなんて…。
大ちゃん、大ちゃん!遥君だよ!」
佐伯先輩は誰かを呼びに行った。
「え?大ちゃん…?」
大ちゃんって誰だ?
もしかして…
「はるか?遥なのか?」男性の低い声がした方を見るとそこにはずっと閉ざしていた過去の人物、大吾が目の前に居た。
大吾はあの時の面影がしっかり残っている誠実そうな大人の男になっていた。
「遥!本物の遥だ!」そう言われた瞬間大吾の目から涙が流れ俺を抱きしめた。
突然の再会で混乱しつつも俺は大吾に抱きしめられながら一番聞きたいことを聞く。
「大吾?大吾がここの個展に出展していたのか?ずっと絵続けていたのか?」
「そうだよ!絵を続けていたら遥が俺を見つけてくれるってずっと信じてた。」
「そうか…。良かった。大吾が絵を描き続けてくれていたなら本当に良かった…。」
俺の視界もにじんでしまう。
大吾に抱きしめられぼやけた視界の先に平井さんのシルエットがあった。
「平井さん…。」そうだ、今日は俺平井さんとここに来てたんだった。
「あ、遥君の彼女さんですか?私この人の婚約者で佐伯と言います。彼女さん聞いているかと思いますが、遥君は大吾君を守るために戦ってくれたんです。
人のために自分を犠牲にしてしまう優しい人なんです。だから…。」
「佐伯先輩、平井さんは会社でお世話になっている先輩です。この状況すごくびっくりさせちゃってますから。」
大吾に抱きしめられていた身体を平井さんの方に持って行く。
「えええ?あ、そうなの?だってすごい美人連れているからてっきり…。ごめんなさいっ!」
「あはは、佐伯先輩全然変わってないですね。」
「もう、それって誉め言葉じゃないでしょ。」
「遥、ずっと東京いるのか?今日はこれからあいさつ回りとかあるから次ゆっくり遥と話したい。
連絡先聞かせて欲しい。」
「ああ、俺もデザイン関係の仕事してるんだ。絵を続けていたら大吾にどこかで繋がるかもしれないって思ってて。探せば会いに行けるのに怖気づいてそれが出来なかったんだ。ごめんな。」
「…また涙が出るじゃないか。ああ、もう、遥のせいだ。さ、連絡先交換だ。」
「ああ。またすぐに会おう。」
そう言って大吾と連絡先を交換し俺は平井さんとギャラリーを出た。
現地解散だと思っていたが、平井さんと今ぽんちゃんのサロン併設カフェで二人と一匹過ごしている。
平井さんが購入した作家のポスターカードなど二人で一緒に見て感想を言い合う。
色の使い方や技法など少し伝えると目を輝かせて平井さんは質問してくれる。
ああ、可愛すぎる。現地解散って決心していた俺はどこに行ったんだろう。
そのままぽんちゃんと散歩がてらマンションまで一緒に歩く。
「平井さん、今日はありがとうござました。絵の展示すごく楽しかったし大切な親友にも会えました。」
俺は感謝を平井さんにしっかり伝えた。
「良かったね。事情はよく分からなかったけど二人の再会場面を見て何だか私も泣きそうだった。
すごく固いきずなで結ばれているって私でも分かった。
何かすごいな、山根君。」
「いや、俺何もすごくないです。人付き合いからっきしダメだしビジュアルもこんなんだし。」
「ううん!やっぱり山根君はカッコいいよ!羨ましいくらいに。」
カッコいい?俺が?羨ましい?よく分らない。
「????」
よく分らないままマンションに着いた。
「ねえ、山根君。」
「はい、何でしょうか?」
「また今日みたいに外出誘っても良いかな?」平井さんが心配そうな顔で聞いてくる。
何でそんな切ない顔で俺を見るんだろう。
ああ、あの田所と付き合っていたせいで一緒に出掛ける友達が少なのかな。
それもすぐ解決しそうな話だろうけど、それまでだったら…。
「はい。もちろんです。」
「あ、ありがとう!今日はすごく楽しかった!本当にありがとう。じゃあ、また会社で。」
「いえ、こちらこそです。じゃあ失礼します。」俺は階段で部屋に向かった。
俺みたいな陰キャと一緒にいて楽しいなんて、平井さんよっぽど大変な生活送ってたんだろうな。
平井さんには幸せになってもらいたい。
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