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安心なのか不安なのか
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私たちは瑠美ちゃんが部長たちに引きずられて退室したのを見届けた。
「清水さん、年は取ったけどやっぱりいい腕っぷしだな。やっちゃんは相変わらず頼りないなあ。」
「鶴丸様、お二人とは親しいのですか?」めぐちゃんが鶴丸様に聞く。
「やっちゃんは幼馴染でね、昔から弟みたいなもんでさ。清水さんは入社当時担当してもらっていたから若い時から知っているんだ。」
「営業部長はいつも鶴丸様がいなければ自分はここにいられないかったって部下たちに話しています。」
「言いすぎだよ。まあ、二人とも大変な立場に立ってるから色々あるよね。さあ、じゃあ滝野瀬さん今後の話を詰めようか。」
「はい。よろしくお願いします。」
こうやってめぐちゃんと鶴丸様の新たな担当の場が始まった。
その頃、瑠美ちゃんは清水部長に厳重注意を受けていたらしい。
これまで瑠美ちゃんは仕事をほとんどしていない証拠を集めるために、自由と言う名の野放し状態にされ写真などの記録を集めていたとのこと。
この日から瑠美ちゃんは営業部から品質管理部に異動となり、代わりにめぐちゃんと昼食をとる仲の三谷さんが営業部に配属された。
三谷さんは主任なので外勤内勤共に現場を課長とともに取り仕切るポジションだそう。
今まで不透明だった業務分担を明確化させる過程からしっかり着手するらしい。
私はこの事を鶴丸様との一件後に清水部長から教えてもらった。
「本当はね、近藤さんの解雇も視野に入れていたんだけど人権問題も絡んでくるから異動が精いっぱいだったの。けど、次不適切な行動をとった際は解雇と契約は結んだからこれ以上平井さんへの執着を含めて迷惑をかけることはないと思う。けど、注意は怠らないように。」と最後に言われていた。
安心したような、でも最後に私への恨みを叫んでいた瑠美ちゃんを思い出すと逆恨みされる可能性もあるので心配のようなまだもやもやした気持ちはあった。
けど、私が営業部に出入りしなくても三谷さんがいてくれるならめぐちゃんにとってはすごく良い事だと思う。
その点は安心した。
「清水さん、年は取ったけどやっぱりいい腕っぷしだな。やっちゃんは相変わらず頼りないなあ。」
「鶴丸様、お二人とは親しいのですか?」めぐちゃんが鶴丸様に聞く。
「やっちゃんは幼馴染でね、昔から弟みたいなもんでさ。清水さんは入社当時担当してもらっていたから若い時から知っているんだ。」
「営業部長はいつも鶴丸様がいなければ自分はここにいられないかったって部下たちに話しています。」
「言いすぎだよ。まあ、二人とも大変な立場に立ってるから色々あるよね。さあ、じゃあ滝野瀬さん今後の話を詰めようか。」
「はい。よろしくお願いします。」
こうやってめぐちゃんと鶴丸様の新たな担当の場が始まった。
その頃、瑠美ちゃんは清水部長に厳重注意を受けていたらしい。
これまで瑠美ちゃんは仕事をほとんどしていない証拠を集めるために、自由と言う名の野放し状態にされ写真などの記録を集めていたとのこと。
この日から瑠美ちゃんは営業部から品質管理部に異動となり、代わりにめぐちゃんと昼食をとる仲の三谷さんが営業部に配属された。
三谷さんは主任なので外勤内勤共に現場を課長とともに取り仕切るポジションだそう。
今まで不透明だった業務分担を明確化させる過程からしっかり着手するらしい。
私はこの事を鶴丸様との一件後に清水部長から教えてもらった。
「本当はね、近藤さんの解雇も視野に入れていたんだけど人権問題も絡んでくるから異動が精いっぱいだったの。けど、次不適切な行動をとった際は解雇と契約は結んだからこれ以上平井さんへの執着を含めて迷惑をかけることはないと思う。けど、注意は怠らないように。」と最後に言われていた。
安心したような、でも最後に私への恨みを叫んでいた瑠美ちゃんを思い出すと逆恨みされる可能性もあるので心配のようなまだもやもやした気持ちはあった。
けど、私が営業部に出入りしなくても三谷さんがいてくれるならめぐちゃんにとってはすごく良い事だと思う。
その点は安心した。
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