社内恋愛にご注意!!

ミミリン

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師匠ではないです

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めぐちゃんとお弁当ランチを続けていると、色々な話が出てきた。


私の癒しのぽんちゃんの画像を見るとめぐちゃんはすごく嬉しい反応をしてくれる。


是非ぽんちゃんの画像を送って欲しいとのことで連絡先を交換した。


「フレンチブルちゃん可愛いですよね!いいなあマコさんぽんちゃんと一緒に居られるんだあ。」とうっとりぽんちゃんの画像を眺めていた。

何かこれは私もすごく嬉しい。


それから、めぐちゃんはファッションやメイクがさっぱり分からなくて苦戦していることも相談していた。


今まで自分の外見に興味がなさ過ぎて全く気にしたことがなかったらしい。


そして、めぐちゃんが今婚約中ということも教えてもらった。


多分、婚約者の人は飾り気のないめぐちゃんが可愛いんだろうな…。


でも、明らかに困っているめぐちゃんを放っておくことも出来ない。


めぐちゃんはパートさんだから早めに退社する。私はたんまり溜まっている有休を時間ごとに分けてとることにした。


早めにめぐちゃんと退社して一緒に服やメイクを選んであげる。

そして帰る時間はいつもと同じだからぽんちゃんを寂しがらせないようにした。


一緒に買い物をすると、めぐちゃんが「マコさんこれ私に似合いますか?」と聞いてくるのはブリブリとしたレース使いのワンピースだったり、謎の部分に切り込みが入っているセクシー系な服だったりと全く統一感がなかった。


「めぐちゃん…まずはめぐちゃんの似合いそうなものから私選んでいい?」



「マコ師匠、よろしくお願いします!」


「師匠はいりません。そうだな…。めぐちゃん今ノーメイク?」


「はい。日焼け止めだけ塗ってます。」


「そうだよね。これからメイクすればきっと可愛らしくてモードな感じも着こなせる気がするんだよね。だから、試しにこれ試着してみない?」


「え?これですか?だぼだぼしてますよ?だらしなくなりそう…。」


「大丈夫。シルエット全部をだぼだぼにしないから。ちゃんとバランスとるしメイクとアクセサリーもつけたらめぐちゃんスタイル良いから着こなせると思うんだよね。」


「そうですかあ?いや、マコさんが言うならそうに決まってます。私試着してきます!」


めぐちゃんは大きな決心をしたように試着室に向かっていった。


「試着するだけで大げさだよ。まあ、そんなところが可愛いんだけどね。」


思った通り、めぐちゃんの体系は何でも着こなせていた。


「マコさん、私これで合ってますか?部屋着みたいじゃないですか?だらしなくないですか?」


「うん。すごく良い感じ。想像以上だよ。じゃあ、次はアクセサリー見に行こう!あ、そのあとコスメだね。ああ~やりがいを感じるわ。」


一通りイメチェングッズを揃えたころには日が暮れていた。

ここまで来たのだからあと少しめぐちゃんに伝授したい…。


「ねえ、めぐちゃんのお家結構ここから距離ある?」

「いえ、実家は少し遠いんですけど、今婚約者と半同棲中で今日は彼の自宅に帰る日なんです。彼の家はここから二駅ですね。」


「そっか、じゃあ、これから私の家に来ない?あ、叔母から借りてるんだけどペットのぽんちゃんが寂しがらないように出来るだけ早く帰るようにしてるんだ。
良かったら私の家でメイクとヘアアレンジの練習してみない?」


「えええええ?良いんですか?!ぜひ行きたいです!ぽんちゃんにご挨拶させてください!婚約者に連絡しておきます。」


「決まりだね。じゃあ行こう。」


めぐちゃんを自宅に招いてぽんちゃんと対面してもらった。

「ああああああ…。言葉にならないほど可愛いいいい。ぽんちゃん。めぐだよ。めぐって呼んでね。よろしくね。」

めぐちゃんは嬉しそうにぽんちゃんを撫でていた。


その間に簡単なサラダやおかずを用意する。


めぐちゃんが手伝うと言ってくれたけど今日はこれからメインの練習があるから今度遊びに来てくれた時凝ったものを一緒に作ろうといった。


「今度もお邪魔して良いんですか?嬉しいです。ぽんちゃん、また会えるね。」


めぐちゃんはいちいち涙目になっていた。


何か、純朴すぎてちょっと心配になるくらいだ。私も世間知らずだとは思うけどめぐちゃんはもっと純真な感じ。

婚約者さん心配だろうなあ。


めぐちゃんは私の作った簡単な料理にも感動してて


「ああ、彩り綺麗…。美味しそう…。マコさん、これ写真とって良いですか?」


「う、うん。そこまですごい物じゃないけど。あ、でもSNSにはあげないでほしいんだ。色々嗅ぎまわる人が居てて…。」


「マコさん、それだけ美人だと変な人も出てきますよね。あ、私一切SNSしていないので大丈夫です。やり方分からないのと本読む方が好きだからアップする方法も知らないんです。」


「何というか…めぐちゃんらしいね。」


「そうですか?」


「学生時代の友達とかの近況はどうしてるの?」


「緊急時は携帯電話使いますけど、周りの友達は手紙であえてやり取り楽しんでいましよ。多いのは絵葉書ですかね。色んな観光地とかメッセージを見ると楽しいんです。」


「手紙…絵葉書…。そっか。それも何か良いね。」


「えへへへ。時々時代遅れとか言われますけど面白いですよ。」


「確かに、めぐちゃんって字すごく綺麗だもんね。お習字とか習い事してたの?」


「そうですね…。私の家は結構厳しかったので習字、そろばん、バレエ、英会話、水泳、絵画とか色々させてもらいましたね。あの時はすごくしんどかったけど大人になって時々役に立つのでありがたいって思いますね。」


「すごい量だね。めぐちゃんってお嬢様?」


「いえいえ、そう言われるときもあるんですけどかなり倹約家な両親でみんな物欲がないから同じもの修理して使ってるんです。うちに来たら質素すぎてマコさんびっくりしますよ。」


「そうなんだ。何かすごく納得できるな。」


「ずっと中高大と女子校だったので世間知らずなんです。大学まで行ったのに体を壊してしまって、ちゃんと社会人経験出来てないんですよ。もう完治しましたけどね。だから今こうやって職場の先輩と仲良くしてもらってすっごく楽しいです。」


「そうなんだ。大変だったね。あの、瑠美ちゃん…。近藤さんとの事大丈夫?」


「ああ、すごく癖のある人ですよね。私大人しそうに見られるんですけど、女子校で培ったスキルがあるので今のところは大丈夫です。ひどすぎたらまた上司に相談します。」


「そっか。良いね。めぐちゃんの人に流されない感じ羨ましいな。」


「そんなことありません!マコさんは私の目標です。さあ、今から色々教えてください。よろしくお願いします師匠!」


「だから師匠はやめよう。じゃあ、やりますか。」


「はい!お願いします!」


めぐちゃんに基本的なメイクの方法を教える。

アイラインを引くときはわなわな震えていたけどこればかりは練習あるのみだもんね。

ビューラーに至っては「これはなんの器具ですか?」と多方向から観察していた。


一つ一つ確認しては「なるほど~。」「おお~。」と感動していて可愛かった。


「ぽんちゃん、見て見て。上手くできたかな?」とぽんちゃんと楽しみながら過ごしていた。


ヘアアイロンがどう使うものかも教えてあげた。


やけどが怖いから無理そうならパーマを当てる方が良い事も伝える。


全てを伝えると大量にメモを書き込んでいためぐちゃんが


「分かりました…。私はしばらく鍛錬します。そしてこの技術が自分のモノになった時には会社に行くときにも応用してみます。」


「何か、物々しいね。おしゃれを楽しむって事で良いと思うよ。今までも素敵だったし変わりたいと思ったらやってみたらいいんだから。無理しないようにね。」


「はい!マコさん、本当にありがとうございました。これから自分なりに勉強もしていきます。また良かったら相談に乗ってもらえますか?」


「もちろんだよ。お互い頑張ろう。」


「良かった。あ、婚約者から連絡だ。駅まで迎えに来るそうです。」


「じゃあ駅まで送るよ。ぽんちゃんの散歩もあるし。」


「いえ、大丈夫です。私の婚約者すごく照れ屋で今まだマコさんに会えるような感じじゃないんです。だから大丈夫です。」


「そう?じゃあ駅について婚約者の方と会えたら連絡欲しいな。」


「分かりました。すみません色々お世話になりました。また明日仕事でお世話になります。」


「全然お世話じゃないよ。じゃあ練習頑張ってね。お疲れさまでした。」


「ありがとうございます。失礼します。」


マコちゃんがマンションを出たあとすぐに婚約者に会えたって連絡があった。


「ぽんちゃん、可愛い後輩ができたよ。嬉しいね。」



ぽんちゃんもめぐちゃんに沢山かわいがってもらって満足そうだった。

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