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アップデート
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今日は久々に百貨店にやってきた。
ぽんちゃんはシャンプーのためにサロンにそのまま日中預かってもらう。
後でお土産いっぱい買ってあげよう。
外はまだ暑いけど、少しずつ秋物の服が揃ってる。
私の好きなブランドにもものすごく気に入った服が何点も並んでる。
ああ~、買っちゃおう。この服もアクセサリーも。このピアスなら職場でもつけられそう…。
久々にデパコスも覗いてみた。
上品な色合いのコスメがたくさん置いてる。素敵…。
BAさんにタッチアップのついでにメイクを施してもらった。
「お客様、肌のきめがものすごく細かくて完璧です。もともとの素材が良いのでしょうね。羨ましいです。」と褒められてしまった。
そういえば、ぽんちゃんと暮らしてからほぼ毎日散歩に行き、規則正しい生活をしていたから肌の調子は良くなっていたな。
はあ~褒められるとものすごく嬉しい…。
知らない間にお化粧の流行が変わっていたようで、私のメイクされた顔は令和のこの時期にアップデートしてもらうことが出来た。
「うわあ、お化粧した顔ってこんなキラキラしてたんだ…。」
「お客様はどのようなメイクでも映えるお顔ですので支障はなかったと思いますが、今のメイクも素敵ですよ。」
「私、こんな顔にしてもらえてすごく嬉しいです。あの、このメイクで使ったコスメ買います。」
調子に乗っちゃいけないと思ったけど、久々に自分を労わるのは悪くないと思って買い込んだ。
いつぶりだろう…こんなに楽しく買い物したのって。
ワクワクする。お化粧一つで気分が上がるってずっと忘れかけていた感覚だ。
誰かのために綺麗になるんじゃない。自分のために綺麗でいたい。
今までずっと余裕がなくてサボってたけど、これからはちゃんと自分を労わってあげよう。
ー------------
「なあ、最近平井さんあんまり自分のデスクに帰ってこないよな。」
「俺もそれちょっと気になってた。あれじゃないの、ほら、お前この前の会議の後、平井さんにそんな人だと思わなかったとか結構きつい事言ってなかった?」
「え~?俺そんなこと言ったっけ?あの時は部長と課長が現場の事全然考えてくれなかったから…。平井さんに八つ当たりしちゃったのかな…。でも、他の奴らだって結構嫌味とか言ってなかったか?」
「まあ、そうだったかもしれない。」
「何かさ、今まで平井さんが俺たち営業のマドンナ!とか騒いでたけど、瑠美ちゃんとの険悪な感じとか何となく所帯じみてきた感じが目立ってきていつの間にか瑠美ちゃんが営業のマドンナになってたんだよな~。」
「まあ、瑠美ちゃん可愛いもんな。若いし、ちょっと距離が近くてドキッとするんだよな。」
「あ、あの…。すみません。ちょっと失礼します…。」
「わあ。平井さんじゃん。何か久しぶり。」
「お久しぶりです。すみません、別室で勤務することが多くてこちらにあまり出てこれなくて…。それに、皆さんの資料作りもお手伝いできなくて…。」
「ああ、今ちょっとその話していたところ。いや、俺たちもちょっと平井さんに八つ当たりしちゃったなって。部長に言えなくて平井さん責めるのはちょっと違うよなって言ってたんだ。」
「いえ、私も大人げない態度でした。そう言って頂けるとすごく嬉しいです。」マコがはかなげに笑う。
「えっと…。平井さん何か綺麗になってない?」
「え?そうですか?あ…ちょっとお化粧したからかな?」
「ああ、そっか。それでかな?あと、ピアスもしてる。すごく似合ってるよ。うん、元々美人だから一気に華やぐって言うか、なんだろうオーラが出てる。」
「お、オーラですか?よく分らないですけど、今まで身なりを整えるのをサボっていた気がするんです。だからちょっと頑張ろうと思って。ブランクが開きすぎて変な方向に行ってないか心配で、おっかなびっくりでお化粧してます。」
「いやいやいや!めちゃくちゃ似合ってる!もっとメイクしても大丈夫だよ。うん、可愛い。綺麗だし。」
「おい、お前平井さんに顔近づけすぎだろ!」
「そうだぞ、お前美人見るとすぐ近づこうとするから駄目だ、離れろ。」
「うるさいなあ、ちょっと喋ってるだけじゃんか。」
「あ、あの…。すみません。自分のデスクに置いてあるデザイン課の資料を取りに来ただけなんです。何かお騒がせしてしまいました。また別室に戻りますね。」
「あ、そうなの?寂しいなあ。」
「いえ、お化粧やピアス褒めてもらって嬉しかったです。ありがとうございました。では失礼します。」
マコはぺこりとお辞儀をして去って行った。
「なあ…。平井さんってもともと無茶苦茶美人だったよな。何か俺忘れてたわ。」
「俺も。しかもいっつも優しくて仕事も丁寧で俺たちのかなりフォローしてくれてたよな。」
「それな。なんだろう、この胸に残るしこり…。」
「何だろうな?けど、綺麗だったには違いない。」
「だな。」
「だな。」
ぽんちゃんはシャンプーのためにサロンにそのまま日中預かってもらう。
後でお土産いっぱい買ってあげよう。
外はまだ暑いけど、少しずつ秋物の服が揃ってる。
私の好きなブランドにもものすごく気に入った服が何点も並んでる。
ああ~、買っちゃおう。この服もアクセサリーも。このピアスなら職場でもつけられそう…。
久々にデパコスも覗いてみた。
上品な色合いのコスメがたくさん置いてる。素敵…。
BAさんにタッチアップのついでにメイクを施してもらった。
「お客様、肌のきめがものすごく細かくて完璧です。もともとの素材が良いのでしょうね。羨ましいです。」と褒められてしまった。
そういえば、ぽんちゃんと暮らしてからほぼ毎日散歩に行き、規則正しい生活をしていたから肌の調子は良くなっていたな。
はあ~褒められるとものすごく嬉しい…。
知らない間にお化粧の流行が変わっていたようで、私のメイクされた顔は令和のこの時期にアップデートしてもらうことが出来た。
「うわあ、お化粧した顔ってこんなキラキラしてたんだ…。」
「お客様はどのようなメイクでも映えるお顔ですので支障はなかったと思いますが、今のメイクも素敵ですよ。」
「私、こんな顔にしてもらえてすごく嬉しいです。あの、このメイクで使ったコスメ買います。」
調子に乗っちゃいけないと思ったけど、久々に自分を労わるのは悪くないと思って買い込んだ。
いつぶりだろう…こんなに楽しく買い物したのって。
ワクワクする。お化粧一つで気分が上がるってずっと忘れかけていた感覚だ。
誰かのために綺麗になるんじゃない。自分のために綺麗でいたい。
今までずっと余裕がなくてサボってたけど、これからはちゃんと自分を労わってあげよう。
ー------------
「なあ、最近平井さんあんまり自分のデスクに帰ってこないよな。」
「俺もそれちょっと気になってた。あれじゃないの、ほら、お前この前の会議の後、平井さんにそんな人だと思わなかったとか結構きつい事言ってなかった?」
「え~?俺そんなこと言ったっけ?あの時は部長と課長が現場の事全然考えてくれなかったから…。平井さんに八つ当たりしちゃったのかな…。でも、他の奴らだって結構嫌味とか言ってなかったか?」
「まあ、そうだったかもしれない。」
「何かさ、今まで平井さんが俺たち営業のマドンナ!とか騒いでたけど、瑠美ちゃんとの険悪な感じとか何となく所帯じみてきた感じが目立ってきていつの間にか瑠美ちゃんが営業のマドンナになってたんだよな~。」
「まあ、瑠美ちゃん可愛いもんな。若いし、ちょっと距離が近くてドキッとするんだよな。」
「あ、あの…。すみません。ちょっと失礼します…。」
「わあ。平井さんじゃん。何か久しぶり。」
「お久しぶりです。すみません、別室で勤務することが多くてこちらにあまり出てこれなくて…。それに、皆さんの資料作りもお手伝いできなくて…。」
「ああ、今ちょっとその話していたところ。いや、俺たちもちょっと平井さんに八つ当たりしちゃったなって。部長に言えなくて平井さん責めるのはちょっと違うよなって言ってたんだ。」
「いえ、私も大人げない態度でした。そう言って頂けるとすごく嬉しいです。」マコがはかなげに笑う。
「えっと…。平井さん何か綺麗になってない?」
「え?そうですか?あ…ちょっとお化粧したからかな?」
「ああ、そっか。それでかな?あと、ピアスもしてる。すごく似合ってるよ。うん、元々美人だから一気に華やぐって言うか、なんだろうオーラが出てる。」
「お、オーラですか?よく分らないですけど、今まで身なりを整えるのをサボっていた気がするんです。だからちょっと頑張ろうと思って。ブランクが開きすぎて変な方向に行ってないか心配で、おっかなびっくりでお化粧してます。」
「いやいやいや!めちゃくちゃ似合ってる!もっとメイクしても大丈夫だよ。うん、可愛い。綺麗だし。」
「おい、お前平井さんに顔近づけすぎだろ!」
「そうだぞ、お前美人見るとすぐ近づこうとするから駄目だ、離れろ。」
「うるさいなあ、ちょっと喋ってるだけじゃんか。」
「あ、あの…。すみません。自分のデスクに置いてあるデザイン課の資料を取りに来ただけなんです。何かお騒がせしてしまいました。また別室に戻りますね。」
「あ、そうなの?寂しいなあ。」
「いえ、お化粧やピアス褒めてもらって嬉しかったです。ありがとうございました。では失礼します。」
マコはぺこりとお辞儀をして去って行った。
「なあ…。平井さんってもともと無茶苦茶美人だったよな。何か俺忘れてたわ。」
「俺も。しかもいっつも優しくて仕事も丁寧で俺たちのかなりフォローしてくれてたよな。」
「それな。なんだろう、この胸に残るしこり…。」
「何だろうな?けど、綺麗だったには違いない。」
「だな。」
「だな。」
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