18 / 107
何も考えられない
しおりを挟む
目の前に半裸で絡み合う彼氏と後輩の瑠美ちゃん。
私は疲れすぎて瑠美ちゃんの幻覚が見える体質になったのかな?
今研修中で寝てしまっているのかな?じゃあ、この映像は夢かな?
驚きすぎて声が出ないし体も動かない。現実として捉えるまで時間がかかっている。
「あれ~マコ先輩?やだ!こんなところ見ないでくださいよ~。」
恥ずかしい状況なはずなのに、瑠美ちゃんは何故か勝ち誇った顔で私を眺めている。
「マコ、お前、今日は出張中で帰ってこないはずだろ?何で帰って来たんだよ?」
こんな状況で言う事はそれなの?
焦点が定まらなくてどこをしっかり見ていいのかわからない。けど、二人がいるソファ前のテーブルには私が注文していたワインや高価な食材が並べられ半分以上消費されているのだけは冷静に認識している。
ダメだ…。気持ち悪くて立っていられない。
私は無言で扉を閉め、また駅の方に戻っていった。
よし君は追いかけても来なかった。
追いかけてこられてもこんな仕打ち許すことはできない。
今の時間なら実家に帰れる。出張帰りだからプライベートや仕事でも必要なものはあらかた持ち合わせている。
今はまだお盆休暇中だしとりあえず実家に帰ろう。そしてお盆が明けたら実家から出勤しよう。
実家に帰るとお母さんが驚いて出迎えてくれた。
私の顔を見て色々察してくれたみたい。
何も言わず私の部屋に布団を用意してくれた。
「マコ、ゆっくり休んでね。」
久しぶりに会ったお母さんにありがとうとかお世話になりますとか色々話したいのに体に血が通っていないような感覚で喋る気力もなかった。
私は無言でうなずき眠くもないのにベッドでうずくまった。
もうなにも考えたくない。考えられない。
頭の中がずっとグニャグニャとおかしい感覚でで一晩ずっと苦しかった。
いつ寝たのかわからないけど、知らない間にトロトロと寝ていたようだ。
私の頬に何か風が当たっている。
ふがふがとどこかで聞いたことある音がする。ほわほわとくすぐったい感触…。
「あれ?ぽんちゃん?」
重い頭と重たい瞼を持ち上げると目の前にテンションの高い白いフレンチブルドックぽんちゃんが嬉しそうに私を見ていた。
私は疲れすぎて瑠美ちゃんの幻覚が見える体質になったのかな?
今研修中で寝てしまっているのかな?じゃあ、この映像は夢かな?
驚きすぎて声が出ないし体も動かない。現実として捉えるまで時間がかかっている。
「あれ~マコ先輩?やだ!こんなところ見ないでくださいよ~。」
恥ずかしい状況なはずなのに、瑠美ちゃんは何故か勝ち誇った顔で私を眺めている。
「マコ、お前、今日は出張中で帰ってこないはずだろ?何で帰って来たんだよ?」
こんな状況で言う事はそれなの?
焦点が定まらなくてどこをしっかり見ていいのかわからない。けど、二人がいるソファ前のテーブルには私が注文していたワインや高価な食材が並べられ半分以上消費されているのだけは冷静に認識している。
ダメだ…。気持ち悪くて立っていられない。
私は無言で扉を閉め、また駅の方に戻っていった。
よし君は追いかけても来なかった。
追いかけてこられてもこんな仕打ち許すことはできない。
今の時間なら実家に帰れる。出張帰りだからプライベートや仕事でも必要なものはあらかた持ち合わせている。
今はまだお盆休暇中だしとりあえず実家に帰ろう。そしてお盆が明けたら実家から出勤しよう。
実家に帰るとお母さんが驚いて出迎えてくれた。
私の顔を見て色々察してくれたみたい。
何も言わず私の部屋に布団を用意してくれた。
「マコ、ゆっくり休んでね。」
久しぶりに会ったお母さんにありがとうとかお世話になりますとか色々話したいのに体に血が通っていないような感覚で喋る気力もなかった。
私は無言でうなずき眠くもないのにベッドでうずくまった。
もうなにも考えたくない。考えられない。
頭の中がずっとグニャグニャとおかしい感覚でで一晩ずっと苦しかった。
いつ寝たのかわからないけど、知らない間にトロトロと寝ていたようだ。
私の頬に何か風が当たっている。
ふがふがとどこかで聞いたことある音がする。ほわほわとくすぐったい感触…。
「あれ?ぽんちゃん?」
重い頭と重たい瞼を持ち上げると目の前にテンションの高い白いフレンチブルドックぽんちゃんが嬉しそうに私を見ていた。
0
お気に入りに追加
56
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
夫と息子は私が守ります!〜呪いを受けた夫とワケあり義息子を守る転生令嬢の奮闘記〜
梵天丸
恋愛
グリーン侯爵家のシャーレットは、妾の子ということで本妻の子たちとは差別化され、不遇な扱いを受けていた。
そんなシャーレットにある日、いわくつきの公爵との結婚の話が舞い込む。
実はシャーレットはバツイチで元保育士の転生令嬢だった。そしてこの物語の舞台は、彼女が愛読していた小説の世界のものだ。原作の小説には4行ほどしか登場しないシャーレットは、公爵との結婚後すぐに離婚し、出戻っていた。しかしその後、シャーレットは30歳年上のやもめ子爵に嫁がされた挙げ句、愛人に殺されるという不遇な脇役だった。
悲惨な末路を避けるためには、何としても公爵との結婚を長続きさせるしかない。
しかし、嫁いだ先の公爵家は、極寒の北国にある上、夫である公爵は魔女の呪いを受けて目が見えない。さらに公爵を始め、公爵家の人たちはシャーレットに対してよそよそしく、いかにも早く出て行って欲しいという雰囲気だった。原作のシャーレットが耐えきれずに離婚した理由が分かる。しかし、実家に戻れば、悲惨な末路が待っている。シャーレットは図々しく居座る計画を立てる。
そんなある日、シャーレットは城の中で公爵にそっくりな子どもと出会う。その子どもは、公爵のことを「お父さん」と呼んだ。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
恋とキスは背伸びして
葉月 まい
恋愛
結城 美怜(24歳)…身長160㎝、平社員
成瀬 隼斗(33歳)…身長182㎝、本部長
年齢差 9歳
身長差 22㎝
役職 雲泥の差
この違い、恋愛には大きな壁?
そして同期の卓の存在
異性の親友は成立する?
数々の壁を乗り越え、結ばれるまでの
二人の恋の物語

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる