社内恋愛にご注意!!

ミミリン

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デートに誘いたい2

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土曜日の朝、洗濯を干して床やトイレの掃除もして、いつ出かけても良いように家をピカピカにした。

あっよし君起きて来た。


「おはよう。よし君、あのね、今日お互い休みだよね?」

「ん?ああ。そうだな…。」よし君は寝ぼけながら携帯の画面をチェックしている。


「えっと、もう家の掃除も出来たし久しぶりに二人でお出かけしない?」


「え~?出かけるの?どこか行きたいの?」

「うん。美術館が行きたいな~っと思って。」


「え?美術館?何か見るの?」

「う、うん。私の好きな画家の展示が今日で最終日なの。だから今日が良いなって…。」

「マコそんなに絵に興味あったっけ?」

「えっと、あんまり詳しくないんだけど、この画家は見てると和む作品が多くて好きなんだよね。」


「えー、芸術の事がよく分ってないのにそんな感じで行くの?」

「え、あ、まあ。あっあとその美術館に入っているレストランが最近新しいメニューを出してインスタで結構話題になってるんだよ。ちょっと値段は張るんだけど内観はおしゃれだし美味しそうなんだ。
一人で入るような所じゃない感じだからよし君と行けたら嬉しいなって。」


「ふーん。おしゃれなレストランね。俺の食事代もちろんマコが出すんだよね?」

「え?私?」


「だって家賃は俺が支払ってるじゃん。それに奨学金の返済もしてるし。マコは雑費と食事代でしょ?一緒について行ってあげるレストランは食事代じゃん。」

「え?ああ、そう…だね。」この頃その理由で二人で出かけるたびに支払いを私がしているよね。
今日もかあ…。ちょっとお金厳しいけど、スーパーで重い荷物持ってもらうし、仕方がないか…。

「わ、分かった。私支払うから一緒にお出かけしよう?」

「よし。それなら俺の家賃と平等だな。俺顔洗ってくるわ。」

平等?よし君の雑費ってどんな認識なんだろう…。まあ結婚したら今まで以上にお金は共有になるし奨学金も終われば状況も変わるから大丈夫か。

またよし君の認識に対してモヤっとしたけど一緒にデートできることを喜んだ方が良いよね。


「うん。じゃあ待ってるね。」

私は人より考えがちょっとネガティブだから頑張ってポジティブにならなきゃ。




よし君が外出用の服に着替えて登場した。

やっぱりカッコいいな。

ん?見たことない靴はいてる。

「よし君、その靴カッコいいね。どうしたの?」

「ああ、これ?そうそう。限定品だから絶対ゲットしたかったんだよな。
見る人が見たら喉から手が出るほど欲しい靴なんだ。」


「へ、へえ。そうなんだ…。高いんじゃないの?」

「…。マコあんまり人の持ち物の値段を聞くのは良くないと思う。品がないぞ。」

「え…。あの、ごめんなさい。」

「別にいいけど、俺だから言ってやってるけどあんまり無神経な事言わない方が良いぞ。知らないうちに人を傷つけることだってあるんだから。だからあの子もっ…と。」

「ん?あの子?何か言いかけた?」

「いや、あの事もってこと、ほらこの前資料間違っただろ?俺がちゃんと言ってやるからマコは成長できるんだ。そう言う事。」

「う、うん。」そう言うことってどういうこと?質問しようとしたら違う話に変わっていた。

「それよりマコ、その服で出かけるの?」

「え?ダメかな?」私は両手を広げて自分の服を確認した。

ここ最近金銭的に厳しくて新しい服を買ってない。

雑誌を買って眺める余裕もないから今の流行も分からない。

これ、いつどこで買った服だったかな?ファストファッションのお店で二年前に買ったブラウスだったかな。
靴は歩きやすいようにスニーカーを履いているけど、変かな?」


「あのさあ、何か古臭いというか地味だよね。せめてヒールはいてくれない?俺はこんな価値のある恰好をしているのに隣に歩いている女の子が地味でスニーカーってちょっと情けないからさ。
それにレストランってちょっといい店なんでしょ?やっぱり女の子はヒールだと思う。
マコが恥をかかないためにも言ってあげてるんだよ。」

「え?そうかな。」


「そうなの。本当はヘアスタイルもいっつも一つくくりで野暮ったいしさ。今日くらいセットしたら?って思うけど、あんまり注文したらマコ可哀そうだからそこまで求めないけどね。」

「え?髪の毛も?」朝から掃除してたからそんな時間なかった。美容院にも行けてないし。


「ああ、こんなことしてたら時間がもったいない。ほら、ヒールあるじゃん。これ履いてほら行こう。」

よし君は下駄箱にあるヒールの靴を出して急かしてくる。


仕方がなしに私はヒールを履いて外に出た。
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