剣と魔法と愛と

御夢

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学園で

俺がやるんですか?

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   学園に来ました。色々あったからなのか、とても久しぶりな気がする。
 
   リアンと一緒に席に着くと、先生が入ってきた。あ、ちなみに、俺たちのクラスの担任は、魔法専門の先生だよ。名前は、アリーだったと思う。

   なんか、キラキラしててちょっと苦手な雰囲気なんだよね。それに俺、魔法ほとんど使えないね。平民だった俺には、憧れだよね。

   ちなみに、アリー先生は、一応、”女性”だよ。なんで一応かと言うと、本当は”男性”なんだけど、心は乙女なんだって。女性としてあつかわないと、怒られちゃうんだ。

   この前、先生の事、男性として扱った生徒がいたんだけど、先生の後ろに龍がいたよね。うん。怖かった。だから、先生は怒らせちゃダメなんだよ。

   「はーい、みんなー、嬉しいお知らせよぉ。今年の体育祭は、例年の競技に加えて、新しいものが加えられるようになったわ。」

   「?新しい競技?」

   なんだろう。

   「じゃぁ、まずは、いつもの体育祭について説明するわね。」

   レオ様がお楽しみにって言ってたやつだ。どんなものなのかな?

   「いつもは、クラスごと学年を超えてチームを分けるの。学科も関係なくね。で、チームで魔法とか剣技とか競い合うの。ただ、その時に色々なお題、司令が与えられるの。それをクリアしながら競技に望まないと、点数が入らないの。どこのチームが優勝するかは、その司令をいかに完璧に、そして素早く終わらせるかが鍵なのよ。」

   おおおお。楽しそう。こういうのって、見てる人だけじゃなく、競技に参加してる人も楽しめそう。

   まぁ、俺、得意なことはないし、みんなに迷惑かけちゃうかも。どうしよう。

   「それで、今回から新しく増えたものがあるのよ。いくつか増えたんだけど、とても面白そうよ。」

   ?何が増えるんだろう。俺が出来るやつがいいなー。れ、レオ様にかっこいいところ見せたいし。

   「まー、分かりやすくて、決めやすいのからいくわよ。名付けて、”ペアとの絆で乗り切れ!!障害物借り物競争!!!”」

   な、なんか凄そう。ペアだったら、リアンと出たいかな。足は引っ張るだろうけど…。

   「ほとんど名前の通りなんだけど、ちょっと変わってるのが、スタートしたら、学園が用意した衣装に着替えてもらいます。で、その格好のまま障害物を超えながら、借り物してもらうの。衣装はランダムよ。」

   確かにちょっと変わってるかも。でも、俺でも出来そう。俺もみんなに貢献できるようで良かった。

   「誰かやってくれる人。どんな人でも必ず1種目は出ないとだから、早い者勝ちよ。4組くらい出てくれると嬉しいわ。」

   うーん、必ずどれかに出場しなければいけないんだったら、俺でもできそうなこの競技の方がいいかも。魔法とか剣技とかは、全然当てにならないから。リアンに迷惑はかけちゃうけど…。

   「ねぇ、リアン。俺と一緒に出ない?」

   「いいですよ。なんだか楽しそうですしね。」

   「あ、ありがとう。」

   「あら?じゃぁ、アカネちゃんとリアンちゃんは決定でいいのね?」

   「「はい。」」

   なんか楽しみになってきたな。ちゃんと出来るかな?不安だけど、リアンと一緒だから頑張ろう。

   「あぁ、そうそう。言い忘れてたんだけど、学園側が用意する衣装って、女装だったり、ちょっと際どい衣装だったりするから、気をつけてね。」

   え?そんなの聞いてない!!

   俺なんかが似合うわけない!!

   は、恥ずかしい。リアンだったら女装とか似合うかもだけど、俺なんかが似合うわけがない。

   うううう。でも、もう決まっちゃったし。

   …………………………俺がやるんですか?どうしよう。

   不安になってきた。
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