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第一部
15※ 有×夏義
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翌朝、俺は腹が痛くて起きた。俺は結局射精することを許されずに朝を迎えたのだ。
パンツの中を覗けば、あの嫌なリングは俺の股間に収まったままになっている。寝ている間にとってくれてもよかろうに、と俺はイウディネの怠慢を呪った。
リングを取ろうとして指を近付けると、ピリッと指先に痺れを感じて指を引っ込める。嫌な予感がしてならない。なんだか怖いのでイウディネに外して貰おうとリビングに移動した。
イウディネはもう学校に行く準備が殆ど終わっている。珍しいな、と思い問えば『職員会議』が朝からあるそうだ。俺は行く前に『これを外してくれ』とイウディネの袖を掴んだ。
「あぁ、それは貴方様じゃ取れませんからね」
「やはりそうか……。早く取ってくれ! もう射精したくて堪らないし! 痛いんだ!」
「帰ったらとって差し上げます」
「え!? イ、イウディネ……それはあまりにも非道すぎるぞ……。……まだ怒っているのか?」
「愛しています。我が君」
「……」
イウディネは『いってきます』と俺にキスをするとあっさりと学校に向かった。全然答えになっていないし、キスぐらいで全てがチャラになるような状況じゃない。
何とか自力でおかしな道具取ってしまおう。多少痛みがあってもイウディネの道具が俺に取れないわけがない。取れたら久しぶりに一人で快楽を貪ってみよう。イウディネの脱ぎたての夜着でもおかずにして……。
俺はソファに座ると金の輪の金具を確認する。両端を掴み、捻って抜けばすぐに取れそうだ。ゆっくり慎重に金具に触れようとする。
「ギャッ!? 痛っっっ!!!!!」
鋭い痛みが性器と指先に流れ、俺は慌てて金の輪から指を離す。痛みに悶絶し、目の端から涙が溢れた。声にならない声をあげてのたうち回る。ふと、その金の輪が床に触れても痛みを感じないことに疑問を覚えた。恐る恐る近くにあったボールペンを取ってその輪をつついてみる。衝撃はない。
なるほど、俺の指が触れると衝撃が出るようにされているのだろう。しかし敏感な性器をあそこまで刺激するなんてとんでもない道具だ。股間を見れば、さすがの俺も萎えていた。
+++
「……」
結局射精も許されなかった俺は悶々としたまま学校に来た。イウディネはすっきりとした顔をしていたので俺とは真逆だ。いっそ逆らえないように命令すれば良かった。思わず出る舌打ち。まわりを歩いていた生徒達が皆肩をビクッと揺らしていた。
「有、おはよう」
「夏か」
「元気……ではなさそうだな」
「あぁ」
俺は明らかにイライラしており、それを察しているのか、まわりは凪いだ海のように静かだった。夏は俺をじっと見た後、俺のシャツの襟に指をかける。
「ッ!」
ギリ、と歯を噛みしめる音がした。何かあったか? と疑問に思ったが確認するのも億劫だった。あるとすればイウディネや春樹との情事の痕ぐらいだろう。身体にニキビなど作ろうものなら、真っ先に反応するのは夏ではなく、イウディネだ。
「来い」
「どこへ」
「いいから」
「……」
俺は夏に腕を引っ張られて歩き出す。俺は抵抗するのも億劫で、夏の力に任せて後を付いて行った。迷い無く階段を登っていく夏の足は上へ上へと向かう。どこに続くだろうと黙っていれば、その道は屋上への扉に続いていた。
その入り口の手前には朝も早くからサボる前提でたむろしている生徒達が数名座り込んでいる。しかし夏をみると皆一斉に腰を上げ、深々と挨拶した。
「チ、チーッス! 葛山先輩おはようございます!」
「早いっすね!」
「おう。悪ぃけど屋上使うぞ」
「はい! 誰も通しません!」
俺は夏に連れられてそのまま屋上に向かう。
本来なら一般生徒に開放された場所ではあるが、この場所にいるのはこの学校には珍しく反抗期をこじらせた面子ばかりなのだと秋名が言っていた。
だから一般の生徒達は危険を回避するため屋上には殆ど近づかない。もしうっかり迷い込んだら、カツアゲにあうか、最悪襲われるらしい。襲われると聞き、俺は勿論行こうとしたが、秋名とクラスメイトの徹底ガードのせいでいけなかった。まさかこのタイミングで来ることになろうとは……。
「あれが噂の……夏の手下なのか?」
「手下じゃねぇよ。勝手にあいつらが俺の舎弟だって言い張ってんだ」
夏はそういう類の面子から一目置かれた存在にあるらしい。屋上は庭園になっており、なかなか綺麗だ。庭木を囲むようにおかれた近代的な白い曲線のベンチが美しい。
「それで、何の用だ?」
「お前、春樹とヤッたな? 昨日お前が車に乗っていくのを見たってやつがいる」
「ヤった、というのがセックスならしたぞ。それがどうしたのだ?」
「……」
春樹とのセックスを思い出して顔がにやける。しかしそんな俺とは対象に、夏は今にも血管がブチ切れる手前の般若のような顔をしていた。ギリ、とまた歯を噛みしめる音がする。
「俺にもヤラせろ」
「悪いが今はその気分ではない。イライラしているのだ。見てわからんのか?」
「イライラしてるのはお前だけじゃねぇ、あいつに先にヤラれて俺だってイライラしてんだ」
「夏ッ……!」
夏の手が俺のシャツのボタンを引きちぎった。ベンチに押し倒され、無理矢理ベルトのバックルを外れると下着ごと引き下ろされる。俺の性器には未だにイウディネの魔道具がついたままだ。あぁもう嫌だ。視界に入るだけでも嫌なのだ。イウディネが沢山中に入れさせてくれたのに一度も射精できなかった俺の可哀想なペニスは今も萎えてる。
「あ? 何だこれ……お前貞操帯みたいなもんまであいつにつけられたのか?」
「違う」
「じゃあ趣味か?」
「趣味なわけないだろ。射精したすぎて死んでいる」
夏は地を這うような低い俺の声に瞠目し、一瞬隙ができた。俺は起き上がって夏の唇にキスをする。舌を絡ませ、唾液をぐっちゅぐっちゅと音を響かせて夏に送り込んだ。おら飲めすぐに飲め。からの快感増幅。俺の魔力が入った大量の唾液はすぐに夏の身体に回るだろう。夏は俺のシャツのボタンをふっ飛ばしながらシャツを脱がせ、タンクトップをめくり上げた。俺の胸の先端をしゃぶろうとした夏の動きがピタリ、と止まる。
「っはぁ……んだよこれっ!」
快感増幅の作用のせいで、夏は案の定服を着ているのも辛くなり始めた。俺に触れるのを止め、服を脱ぐ。シャツを脱ぐ度その刺激で腰が熱くなり、勃起するような身体になっていた。必死に震える手でタンクトップを脱ぎ、全裸になった夏は性器を真っ赤に充血させ、苦しそうに顔を歪めている。ろくな抵抗もできないだろう。呻く夏を俺はトンと軽く押してベンチに寝かせる。形勢逆転である。
「俺は、我慢が嫌いなのだ」
「な、あっ、るっ……くそっ……おかし、ぃ……!」
俺がこの世で最も嫌いなものが我慢だ。特に性的なものに関しての我慢だけはどうしても許せない。
「お、おい……」
「言ったであろう? 俺はその気分ではないと」
俺は夏を睨みつける。冷たい俺の視線は夏の熱く火照った身体を舐めるように眺めた。じわ、と夏の身体に汗がにじむ。
丁度イウディネは職員会議とやらをしている頃だろう。俺が感じれば感じるほど、イウディネは行き場の無い快楽に苦しむ。俺がここで夏を抱けば、良い仕返しになるに違いない。
「夏、貴様処女か」
「当、たり前だ……ッ、大体の男は処女だろっ!!!」
俺は抵抗もできず苦しんでいる夏の上に跨り、顔の目の前で自分の性器を扱いた。夏は信じられないものを見る目で俺を見ていたが、その目は俺から一切逸らせず、瞬きすらしていない。
勃起した性器の先走りが溢れる。自分で鈴口を指先で弄ると痛みがまた快感に変わる。あぁ、もう早く射精したい、と俺は夏の口に自分の性器を突っ込んだ。
「んぐぅっ!?」
「夏ぅ、これを取ってくれ、俺では取れんのだ……」
「ふぐ、んんぅっ!?」
「取ってくれたら抜いてやる」
夏は苦しそうに涙目になり、俺の太腿を必死に掴んでいたが、俺は性器の根本を指差して、早くと催促した。夏はフーフーと鼻で息をしながら顔を真っ赤にしていた。震える手が太腿から俺の性器に移る。夏ぅ夏ぅ、と名前を呼べば、夏はなんとか力を振り絞って金の輪を俺の性器から外してくれた。
「っはぁ、んんぅ、出る、うううううっ……!」
「が、ぐっ! んんぅ、ぶ!?」
俺の性器から大量の精液が吹き出す。溜まりに溜まった快感が腰から頭の天辺まで電流のように駆け巡った。気持ちよくてたまらない。俺の性器を口に入れられたままの夏は俺の精液を喉に受け、苦しそうにもがき、口の端から白濁を溢れさせていた。大きな喉仏が何度も上下し、苦しそうにしながらも俺の精液を何度も飲んでいる。俺の唾液とは比べ物にならないほど魔力を含んだ精液はさぞや美味いだろう。
俺は三度ほど出したのち、夏の口から性器を引き抜く。たまっていた精液を搾り出すように根本から扱くと夏の身体にふりかけた。
俺の精液を飲んだ夏の身体にはすぐ変化が現れた。サウナにいるように大量の汗をかき、真っ赤に染まっていった。夏は我慢できず自分の性器に指を絡めて性急な動きで扱き始める。数度扱いただけで、夏はあっけなく達した。しかしまた性器がたちあがる。その繰り返しだった。
「っはぁ、嘘だっ……くそ、くそぉっ!」
俺を襲いたくても身動ぐだけで堪えきれない快楽が夏を襲う。性器を扱くだけで手一杯の夏を眺め、俺は再び硬くなった性器に指を絡めた。
「さて夏……俺の精液は美味かったか? 優しくしてやりたいが、俺はちと機嫌が悪い。許せよ」
夏は涎と精液を口の端から垂らしながら俺を見上げていた。そのぽわんとした蕩け顔があまりにも可愛くて、舌舐めずりをすると、夏は唇を震わせながら咥内にあった精液を最後まで飲み干した。
パンツの中を覗けば、あの嫌なリングは俺の股間に収まったままになっている。寝ている間にとってくれてもよかろうに、と俺はイウディネの怠慢を呪った。
リングを取ろうとして指を近付けると、ピリッと指先に痺れを感じて指を引っ込める。嫌な予感がしてならない。なんだか怖いのでイウディネに外して貰おうとリビングに移動した。
イウディネはもう学校に行く準備が殆ど終わっている。珍しいな、と思い問えば『職員会議』が朝からあるそうだ。俺は行く前に『これを外してくれ』とイウディネの袖を掴んだ。
「あぁ、それは貴方様じゃ取れませんからね」
「やはりそうか……。早く取ってくれ! もう射精したくて堪らないし! 痛いんだ!」
「帰ったらとって差し上げます」
「え!? イ、イウディネ……それはあまりにも非道すぎるぞ……。……まだ怒っているのか?」
「愛しています。我が君」
「……」
イウディネは『いってきます』と俺にキスをするとあっさりと学校に向かった。全然答えになっていないし、キスぐらいで全てがチャラになるような状況じゃない。
何とか自力でおかしな道具取ってしまおう。多少痛みがあってもイウディネの道具が俺に取れないわけがない。取れたら久しぶりに一人で快楽を貪ってみよう。イウディネの脱ぎたての夜着でもおかずにして……。
俺はソファに座ると金の輪の金具を確認する。両端を掴み、捻って抜けばすぐに取れそうだ。ゆっくり慎重に金具に触れようとする。
「ギャッ!? 痛っっっ!!!!!」
鋭い痛みが性器と指先に流れ、俺は慌てて金の輪から指を離す。痛みに悶絶し、目の端から涙が溢れた。声にならない声をあげてのたうち回る。ふと、その金の輪が床に触れても痛みを感じないことに疑問を覚えた。恐る恐る近くにあったボールペンを取ってその輪をつついてみる。衝撃はない。
なるほど、俺の指が触れると衝撃が出るようにされているのだろう。しかし敏感な性器をあそこまで刺激するなんてとんでもない道具だ。股間を見れば、さすがの俺も萎えていた。
+++
「……」
結局射精も許されなかった俺は悶々としたまま学校に来た。イウディネはすっきりとした顔をしていたので俺とは真逆だ。いっそ逆らえないように命令すれば良かった。思わず出る舌打ち。まわりを歩いていた生徒達が皆肩をビクッと揺らしていた。
「有、おはよう」
「夏か」
「元気……ではなさそうだな」
「あぁ」
俺は明らかにイライラしており、それを察しているのか、まわりは凪いだ海のように静かだった。夏は俺をじっと見た後、俺のシャツの襟に指をかける。
「ッ!」
ギリ、と歯を噛みしめる音がした。何かあったか? と疑問に思ったが確認するのも億劫だった。あるとすればイウディネや春樹との情事の痕ぐらいだろう。身体にニキビなど作ろうものなら、真っ先に反応するのは夏ではなく、イウディネだ。
「来い」
「どこへ」
「いいから」
「……」
俺は夏に腕を引っ張られて歩き出す。俺は抵抗するのも億劫で、夏の力に任せて後を付いて行った。迷い無く階段を登っていく夏の足は上へ上へと向かう。どこに続くだろうと黙っていれば、その道は屋上への扉に続いていた。
その入り口の手前には朝も早くからサボる前提でたむろしている生徒達が数名座り込んでいる。しかし夏をみると皆一斉に腰を上げ、深々と挨拶した。
「チ、チーッス! 葛山先輩おはようございます!」
「早いっすね!」
「おう。悪ぃけど屋上使うぞ」
「はい! 誰も通しません!」
俺は夏に連れられてそのまま屋上に向かう。
本来なら一般生徒に開放された場所ではあるが、この場所にいるのはこの学校には珍しく反抗期をこじらせた面子ばかりなのだと秋名が言っていた。
だから一般の生徒達は危険を回避するため屋上には殆ど近づかない。もしうっかり迷い込んだら、カツアゲにあうか、最悪襲われるらしい。襲われると聞き、俺は勿論行こうとしたが、秋名とクラスメイトの徹底ガードのせいでいけなかった。まさかこのタイミングで来ることになろうとは……。
「あれが噂の……夏の手下なのか?」
「手下じゃねぇよ。勝手にあいつらが俺の舎弟だって言い張ってんだ」
夏はそういう類の面子から一目置かれた存在にあるらしい。屋上は庭園になっており、なかなか綺麗だ。庭木を囲むようにおかれた近代的な白い曲線のベンチが美しい。
「それで、何の用だ?」
「お前、春樹とヤッたな? 昨日お前が車に乗っていくのを見たってやつがいる」
「ヤった、というのがセックスならしたぞ。それがどうしたのだ?」
「……」
春樹とのセックスを思い出して顔がにやける。しかしそんな俺とは対象に、夏は今にも血管がブチ切れる手前の般若のような顔をしていた。ギリ、とまた歯を噛みしめる音がする。
「俺にもヤラせろ」
「悪いが今はその気分ではない。イライラしているのだ。見てわからんのか?」
「イライラしてるのはお前だけじゃねぇ、あいつに先にヤラれて俺だってイライラしてんだ」
「夏ッ……!」
夏の手が俺のシャツのボタンを引きちぎった。ベンチに押し倒され、無理矢理ベルトのバックルを外れると下着ごと引き下ろされる。俺の性器には未だにイウディネの魔道具がついたままだ。あぁもう嫌だ。視界に入るだけでも嫌なのだ。イウディネが沢山中に入れさせてくれたのに一度も射精できなかった俺の可哀想なペニスは今も萎えてる。
「あ? 何だこれ……お前貞操帯みたいなもんまであいつにつけられたのか?」
「違う」
「じゃあ趣味か?」
「趣味なわけないだろ。射精したすぎて死んでいる」
夏は地を這うような低い俺の声に瞠目し、一瞬隙ができた。俺は起き上がって夏の唇にキスをする。舌を絡ませ、唾液をぐっちゅぐっちゅと音を響かせて夏に送り込んだ。おら飲めすぐに飲め。からの快感増幅。俺の魔力が入った大量の唾液はすぐに夏の身体に回るだろう。夏は俺のシャツのボタンをふっ飛ばしながらシャツを脱がせ、タンクトップをめくり上げた。俺の胸の先端をしゃぶろうとした夏の動きがピタリ、と止まる。
「っはぁ……んだよこれっ!」
快感増幅の作用のせいで、夏は案の定服を着ているのも辛くなり始めた。俺に触れるのを止め、服を脱ぐ。シャツを脱ぐ度その刺激で腰が熱くなり、勃起するような身体になっていた。必死に震える手でタンクトップを脱ぎ、全裸になった夏は性器を真っ赤に充血させ、苦しそうに顔を歪めている。ろくな抵抗もできないだろう。呻く夏を俺はトンと軽く押してベンチに寝かせる。形勢逆転である。
「俺は、我慢が嫌いなのだ」
「な、あっ、るっ……くそっ……おかし、ぃ……!」
俺がこの世で最も嫌いなものが我慢だ。特に性的なものに関しての我慢だけはどうしても許せない。
「お、おい……」
「言ったであろう? 俺はその気分ではないと」
俺は夏を睨みつける。冷たい俺の視線は夏の熱く火照った身体を舐めるように眺めた。じわ、と夏の身体に汗がにじむ。
丁度イウディネは職員会議とやらをしている頃だろう。俺が感じれば感じるほど、イウディネは行き場の無い快楽に苦しむ。俺がここで夏を抱けば、良い仕返しになるに違いない。
「夏、貴様処女か」
「当、たり前だ……ッ、大体の男は処女だろっ!!!」
俺は抵抗もできず苦しんでいる夏の上に跨り、顔の目の前で自分の性器を扱いた。夏は信じられないものを見る目で俺を見ていたが、その目は俺から一切逸らせず、瞬きすらしていない。
勃起した性器の先走りが溢れる。自分で鈴口を指先で弄ると痛みがまた快感に変わる。あぁ、もう早く射精したい、と俺は夏の口に自分の性器を突っ込んだ。
「んぐぅっ!?」
「夏ぅ、これを取ってくれ、俺では取れんのだ……」
「ふぐ、んんぅっ!?」
「取ってくれたら抜いてやる」
夏は苦しそうに涙目になり、俺の太腿を必死に掴んでいたが、俺は性器の根本を指差して、早くと催促した。夏はフーフーと鼻で息をしながら顔を真っ赤にしていた。震える手が太腿から俺の性器に移る。夏ぅ夏ぅ、と名前を呼べば、夏はなんとか力を振り絞って金の輪を俺の性器から外してくれた。
「っはぁ、んんぅ、出る、うううううっ……!」
「が、ぐっ! んんぅ、ぶ!?」
俺の性器から大量の精液が吹き出す。溜まりに溜まった快感が腰から頭の天辺まで電流のように駆け巡った。気持ちよくてたまらない。俺の性器を口に入れられたままの夏は俺の精液を喉に受け、苦しそうにもがき、口の端から白濁を溢れさせていた。大きな喉仏が何度も上下し、苦しそうにしながらも俺の精液を何度も飲んでいる。俺の唾液とは比べ物にならないほど魔力を含んだ精液はさぞや美味いだろう。
俺は三度ほど出したのち、夏の口から性器を引き抜く。たまっていた精液を搾り出すように根本から扱くと夏の身体にふりかけた。
俺の精液を飲んだ夏の身体にはすぐ変化が現れた。サウナにいるように大量の汗をかき、真っ赤に染まっていった。夏は我慢できず自分の性器に指を絡めて性急な動きで扱き始める。数度扱いただけで、夏はあっけなく達した。しかしまた性器がたちあがる。その繰り返しだった。
「っはぁ、嘘だっ……くそ、くそぉっ!」
俺を襲いたくても身動ぐだけで堪えきれない快楽が夏を襲う。性器を扱くだけで手一杯の夏を眺め、俺は再び硬くなった性器に指を絡めた。
「さて夏……俺の精液は美味かったか? 優しくしてやりたいが、俺はちと機嫌が悪い。許せよ」
夏は涎と精液を口の端から垂らしながら俺を見上げていた。そのぽわんとした蕩け顔があまりにも可愛くて、舌舐めずりをすると、夏は唇を震わせながら咥内にあった精液を最後まで飲み干した。
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