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第一部

7※ イウディネ×有

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 保健室のドアに四角いプレートがぶら下がっている。『不在なので職員室に行ってみてね』とかかれた文字の横にはお詫びなのか頭を下げているスーツの男性の絵が描かれていた。

 保健室の中には清潔なベッドが三つ並び、反対側には応接用のテーブルと椅子、大きな黒いデスクが備わっている。俺は一番窓側のベッドで尻をあげ、無様に呻いていた。

「あぅっ……あっ! ごめ、なさっ……!」
「あれほど目立つなといったのに……」

 俺は絶賛イウディネからお仕置きという名の我慢大会を強いられている。
 裸に剥かれ、靴下だけがそのままだ。陰茎の根本には射精を止めるように、書類を纏めるための組紐のようなものでぎゅっときつく縛り付けられている。
 俺は前立腺を何度も擦られ、でも射精できない苦しさで涙をボロボロ流し、何度も謝りながらベッドの上で身悶えていた。

「ひぅっ、あああっ……」

 イウディネの指が俺の中で蠢いている。快感増幅の魔法を使われ、前立腺をスリスリと指で擦り上げられると尻が勝手に跳ねて持ち上がってしまう。もう嫌だイかせてくれ! とお願いしても、怒っているイウディネは俺の言葉など聞こえないかのように無視をする。

「イ、ディネェ……ん、ううううっ!」

 こうなったらご機嫌をとるしかない、と俺は起き上がり、イウディネに向かい合う。ずるりと俺の中から抜けた指にビクビクと身体が震え、大量の汗をかいた。

 イウディネはそんな俺に視線一つくれず、抜けた指をペロペロと舐めていた。
 俺の本来の身体はどこもかしこも性交に便利なように作られていて、腸液が女性の愛液のように溢れ出す。人間の身体の奥にある、悪魔の本体。それが人間の身体に馴染み、同じように作用していた。
 魔力が含まれる俺の腸液は甘美な味がすると、イウディネは夢中になって舐めるのだ。
 俺はイウディネが指を舐めている間、ベッドに座るイウディネのズボンを寛げ、下着から硬くなった陰茎を取り出し、パクリと口に咥えた。

「んぐ、ぅ……はぁ……んう……っちゅ……」
「本当……貴方はコッチはプロ中のプロ……悪魔でありながら神業ですからね」
「んんっ……っふ……んんじゅっ……」
「あっ……気持ちいいです。喉にあたって、あったかい……我が君のお口は最高ですね」

 頭を動かしてイウディネの雄を奥まで咥え込む。喉でゴシゴシとイウディネの先端を扱き、頂戴頂戴と精液を強請る。ジュルジュルと唾液を吸い上げ、舌を絡ませて先端を刺激すると、じわぁと広がる苦味の後にビュルッとイウディネの精液が口の中に飛び込んできた。
 一滴も零さぬよう、口を窄めて絞りとる。『あっ、あっ』と喘ぎながら達するイウディネは気持ちよさそうに口を半開きにして腰を震わせていた。

「ディネェ……」
「駄目です。外しません」

 折角ご機嫌を取ろうと思ったのに、どうやらこれでは許してもらえないらしい。唾液まみれのイウディネの指が再び俺の中に侵入する。イウディネは俺の弱いところを全て知っているので、わざと射精したくなるように指を動かす。一本は前立腺を直接、ニ本はその横を掠るように蠢く。急激にこみ上げる射精感。しかし達することはできず、弾けるような感覚に身体がビクビクした。クソ、ドライでイッてしまった。超気持ち良いのに達成感はゼロだ! 損をした気分になる!

 イウディネはベッドに乗り上げると陰茎を扱きながら再び自身の性器を勃起させる。その色気の素晴らしさ。これほど完成された美がこの世にあろうかと打ち震える。
 俺はひっくり返され、足を開かされる。イウディネの性器が一気に後孔に突き立てられた。ズン、と重い衝撃を腹に受け、バチバチと目の前に火花が散る。あぁもうイキたいイキたいイキたい!!!!!

「ひっ! ひんんっ! ディネ! ディネエエ!! イきた、いっっっ!!!」
「ステータスも全然普通になっていませんし、あぁもう、駄目ですよ。勝手にイこうとしてはいけません」
「ひ、ど、いっ!」

 俺は堪らず紐を取ろうとしたが、バチンと手を叩かれた。やだやだと頭を振って嫌がってもまだ駄目だと怒られる。イウディネの性器が何度も中を擦り上げ、がんがん揺さぶられる。みちみちと肉をかき分ける音、俺の腸液とイウディネの先走りと精液が混ざった匂いに頭が茹だる。射精したすぎて死にそうだった。

 イキたい……。本能のまま生きる悪魔に最も苦手なのは制約をうけること、そして何よりも我慢することだ。

 イウディネはブルリと身体を震わせて俺の中に精液を注ぐ。じわぁと暖かくなり、俺の中がイウディネの魔力で満たされる。堪らない。ディネが好き、好きぃ、と泣きながら訴える。

「我が君、私は貴方の色欲の奴隷。貴方に隷属した悪魔です。貴方を永遠に愛し続け、欲を満たして差し上げることが私の努め。貴方に無体をすることはできません……」

 イウディネがシャツを脱ぎ、俺の口の中にシャツを突っ込む。口の中の唾液が根こそぎシャツに奪われてしまった。シャツを脱いだイウディネは纏めていた髪を解き、俺の上に君臨する。イウディネが手で払うと、腰まである黒い絹糸のような髪が舞った。なんと美しい。
 白いイウディネの肢体が白熱灯の下に晒される。その左胸には紫色の痣。ハートとアルファベットのM、蝶の羽をごちゃ混ぜにしたようなその淫紋は時折ピンク色に光って見えた。

「んぁぐッ……! んんうううううっ……!」
「だから、これは本当は、貴方が私に望んでいることなんですよ?」

 イウディネが再び腰を動かし始める。
 酷い……俺はまだ一回も出していないのに、苦しいのに……。
 イウディネはお仕置きはこれからですよ、と俺の中に性器を突き立てる。結局俺は食事も取れず、延々イウディネに犯され続けた。




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