再び幸せが訪れる日。その瞬間まで父の教えを守ります！

マリーゴールド編

母の仕事とは

スズラン　中央地区教会内





「お母さんも無事に逃げてこれたんだね、よかった。」



「ちょっと待ってください！パンジーさんが領主代理として兵を率いて助けに来てくださったのではないのですか！？」



「私たちは領主邸が襲撃され、奥様のご命令によってこちらに来ました。『魔術結界を守れ』とのお言葉でしたので。バーベナ様が兵たちを指揮して死守してくださったとばかり思っておりましたが。」



「そんな！？私たちはマニュアル通りに動いただけです。」



「お母さんが指揮って・・・・なんでですか？」



「スズランさんあなたお母様のお仕事は知らないの？マリーゴールド魔術具研究所所長よ？緊急時には兵を数人くらいの指揮を任されているのよ？」



「そうだったの？お母さん？」



「ええ、そうよ。１０年前の防衛戦の時はまだ研究員の一人だったから徴兵こそされなかったけどあの後昇進したのよ。」



「旦那様はずっと学生時代からの友人のタイム氏の事を悔やんでおりましたから、少しでも生活の安定につながるならと奥様も昇進しやすい環境を整えておりましたから。」



そうなんだ・・・・私は何も知らない子供だったんだね。



マリーゴールド一家全員で私達家族を見てくれたんだって知らなかったよ。