再び幸せが訪れる日。その瞬間まで父の教えを守ります！

マリーゴールド編

スズラン １３歳 王国学園

スズラン　授業前





「スズランさんあなたは次の授業に出なくてもいいですよ」



学園の廊下で教師からはっきり言われた。



「な・・・なぜでしょうか？」



いきなり出席しなくていいといわれるなんて・・・・



「だって・・・あなたは魔術が使えないでしょう？」



教師は肩をすくめながら続けて言った。



「それにあなたの授業内容に合わせると授業が滞るんですよ。

なので特別に出席扱いにしておきますので出なくてかまいません。」



「・・・わかりました・・・。」



そう答えると教師は行ってしまった。



周りにいた同級生は口を押えて笑っている。



「あらあら・・・１時間の自由時間なんて羨ましいわ」



背後から声が聞こえたため振り返ると紫のサイドアップの髪が目についた。



「パンジーさん・・・・」



パンジーは現在地の街マリーゴールドの領主の一人娘。



そのため学園ではリーダー的存在だ。



「あぁそうだ・・・あなた授業でないのなら日直として黒板消しておいてくれる？」



「・・・いいですよ」



日直はパンジーさんと私の二人だったがとにかく話を終わらせたかったため引き受けることにした。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

「たすかるわ。まぁ・・・あなたは座学だけは成績もいいし、魔術が全く使えなくても総合点で進級できるみたいだしよかったじゃない？」



「・・・・・」



「少なくともスズランさんのご両親は魔術は使えたはずなのになぜなんでしょうね？子供でも使えるはずなのに、魔術論文にして提出されてみては？」



取り巻きたちがくすくすとあざ笑って去っていた。