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プロポーズ
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パーティーは、改めて再開された。
新大公となったウィストン・アルバトロスとその令嬢ジョゼフィーネは、国王から改めて貴族に紹介された。
ダンスが始まると美しいジョゼフィーネに群がる未婚の男性の列ができている。
「はあ、凄い人気だね。皆、ジョゼフィーネが独身だと思っているからね。まさかあの奇妙な仮面の令嬢だと思ってないから」
王太子と第二王子が周りの反応に面白がっている。
だが、エルリックも令嬢に囲まれていた。
(鬱陶しい。香水臭い。近寄って来るな)
心の中でそう呟きながらジョゼフィーネの方へ歩いて行く。
「アルバトロス大公令嬢、一曲お相手を」
エルリックは手を差し出し、ダンスに誘うと
「はい、ディル様」
二人はホールの真ん中で踊りながら、
「あいつらどうしようか。俺のジョーに気安く近寄りやがってムカつくんだよな」
「あら、エル様も女性に囲まれて、デレデレしてらしたでしょ」
ムッとしながら少し頬を膨らます仕草が可愛くて
「そうだね、たまには良いかも」
ちょっと揶揄う様に言うと、思いっきり足を踏んづけた。
「ちょっと、痛いよ。冗談だよ」
「本当かしら、鼻の下が伸びてらしたのでは?」
クスッと笑ったエルリックは
「そのまま足を乗せておいて」
「えっ」
ジョゼフィーネの足を乗せた状態で空を軽やかなステップでかけ上がる。
ホールにいた誰もが彼らを目で追った。
天井迄届くほどの高さまで舞い上がった瞬間、目映い光の粉がキラキラと散らばり彼らの姿を掻き消した。
会場からは驚きの声と歓声が沸き上がっていたが、本人らは知らぬこと。
王都の中心にある星見の塔と呼ばれる場所に移動して
「ここはどこです?」
「ここは星見の塔と呼ばれる場所だ。見てごらん夜空の星が綺麗に見えるだろう」
「素敵ですね」
エルリックはジョゼフィーネと向き合って、膝を折る。
「ジョゼフィーネ、改めて俺と結婚してください。生涯をかけて幸せにすると誓います」
「はい、宜しくお願いします」
エルリックは塔の上で満天の星空の中、改めて求婚をやり直した。
そのまま二人は口付けを交わす。
後で義父のアルバトロス大公にエルリックが絞られたのは他でもない。
その一年後にジョゼフィーネは結婚式を改めてやり直した。
勿論お相手はエルリック・ブラックボンド改め、ディル・アン・グレイと
彼は全ての過去と未来を棄てて、ジョゼフィーネを選んだ。
辺境伯はエルリックの異母弟が継ぎ、モーリスが補佐をしている。
ハウエル侯爵家、アンサンブル侯爵家、ルクナン子爵家は断絶
ロバート・アンサンブルは薬物の中毒症状が悪化して建国記念祭の三ヶ月後に死亡した。
カーミラとジャネットがどうなったかはジョゼフィーネには知らされていない
デュラン元第三王子は辺境地の孤児院でリリアの代わりに働いている。
ジョゼフィーネは二度目の結婚式を挙げる。
アルバトロス大公とバージンロードを歩きながら
この世で唯一の愛しい男と永遠の愛を誓う為に
仮面を被った令嬢はこうして幸せになった。
「でも、旦那様、私を甘やかすのは程々に出来れば一緒に人生を歩みたいのです」
「分かっているよ。ジョー、君に永遠の愛を」
「私も愛しています」
彼らの誓いの口付けは普通より長かったのは言うまでもない。
ー 完 ー
新大公となったウィストン・アルバトロスとその令嬢ジョゼフィーネは、国王から改めて貴族に紹介された。
ダンスが始まると美しいジョゼフィーネに群がる未婚の男性の列ができている。
「はあ、凄い人気だね。皆、ジョゼフィーネが独身だと思っているからね。まさかあの奇妙な仮面の令嬢だと思ってないから」
王太子と第二王子が周りの反応に面白がっている。
だが、エルリックも令嬢に囲まれていた。
(鬱陶しい。香水臭い。近寄って来るな)
心の中でそう呟きながらジョゼフィーネの方へ歩いて行く。
「アルバトロス大公令嬢、一曲お相手を」
エルリックは手を差し出し、ダンスに誘うと
「はい、ディル様」
二人はホールの真ん中で踊りながら、
「あいつらどうしようか。俺のジョーに気安く近寄りやがってムカつくんだよな」
「あら、エル様も女性に囲まれて、デレデレしてらしたでしょ」
ムッとしながら少し頬を膨らます仕草が可愛くて
「そうだね、たまには良いかも」
ちょっと揶揄う様に言うと、思いっきり足を踏んづけた。
「ちょっと、痛いよ。冗談だよ」
「本当かしら、鼻の下が伸びてらしたのでは?」
クスッと笑ったエルリックは
「そのまま足を乗せておいて」
「えっ」
ジョゼフィーネの足を乗せた状態で空を軽やかなステップでかけ上がる。
ホールにいた誰もが彼らを目で追った。
天井迄届くほどの高さまで舞い上がった瞬間、目映い光の粉がキラキラと散らばり彼らの姿を掻き消した。
会場からは驚きの声と歓声が沸き上がっていたが、本人らは知らぬこと。
王都の中心にある星見の塔と呼ばれる場所に移動して
「ここはどこです?」
「ここは星見の塔と呼ばれる場所だ。見てごらん夜空の星が綺麗に見えるだろう」
「素敵ですね」
エルリックはジョゼフィーネと向き合って、膝を折る。
「ジョゼフィーネ、改めて俺と結婚してください。生涯をかけて幸せにすると誓います」
「はい、宜しくお願いします」
エルリックは塔の上で満天の星空の中、改めて求婚をやり直した。
そのまま二人は口付けを交わす。
後で義父のアルバトロス大公にエルリックが絞られたのは他でもない。
その一年後にジョゼフィーネは結婚式を改めてやり直した。
勿論お相手はエルリック・ブラックボンド改め、ディル・アン・グレイと
彼は全ての過去と未来を棄てて、ジョゼフィーネを選んだ。
辺境伯はエルリックの異母弟が継ぎ、モーリスが補佐をしている。
ハウエル侯爵家、アンサンブル侯爵家、ルクナン子爵家は断絶
ロバート・アンサンブルは薬物の中毒症状が悪化して建国記念祭の三ヶ月後に死亡した。
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デュラン元第三王子は辺境地の孤児院でリリアの代わりに働いている。
ジョゼフィーネは二度目の結婚式を挙げる。
アルバトロス大公とバージンロードを歩きながら
この世で唯一の愛しい男と永遠の愛を誓う為に
仮面を被った令嬢はこうして幸せになった。
「でも、旦那様、私を甘やかすのは程々に出来れば一緒に人生を歩みたいのです」
「分かっているよ。ジョー、君に永遠の愛を」
「私も愛しています」
彼らの誓いの口付けは普通より長かったのは言うまでもない。
ー 完 ー
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