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建国記念日パーティー開始
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建国記念日、朝から国中が賑わっていた。
夜には盛大なパーティーが王宮で行われる事になった。
王都ではカラフルな布のターペストリーが家々で飾られている。
だが、同時に辺境伯爵襲撃事件の噂で持ちきりだ。
ここアンサンブル侯爵家でも朝から賑やかにパーティーに出席する仕度で忙しそうにしている。
「ふふ、今日は久しぶりに気分が良いわ」
「お母様、今日はご機嫌ね」
「そう、目障りなジゼフィーネが辺境伯爵と一緒に死んだから」
「本当にね。せっかく婚約者を奪ったのに、辺境伯爵に溺愛されていると聞いたときは、腹か立ったわ。でも所詮、お義姉様の運も尽きたのよ。良い気味よ」
「ふふ、アハハ」
カーミラとジャネットは笑い合って、夜会の支度をしていた。
執事が王家の使者からの招待状を持ってくると
「あら、会場が変わったのね」
「本当ね、急いでしたくしないと」
二人は急いで仕度して馬車に乗り込んだ。
馬車は、細い林道を走って着いた場所は王家の離宮
しかし、見た目と違い中はガランとしている。
騎士から広間に案内されると
「ようこそ、カーミラ・アンサンブル。ジャネット・アンサンブル。ここで君らの罪を明らかにさせてもらう」
黒い装束の美しい男が罪状を読み上げる。
カーミラは震えてその場に崩れ落ちながら
「もう、私の目的は達成したのだから、どうなっても構わないわ。だってあの女の娘は死んだんだから、フフフ、アハハハ」
狂った様に笑っているカーミラに
「残念ながら、生きているよ。しかも本当の身分を取り戻してね。お前は王族殺害未遂の罪で処罰されるのさ」
「な、何ですって、あの娘が生きているなんて…そんなの嘘だ!嘘だ!嘘だ!」
壊れた玩具の様に髪を振り乱し叫んだ。
その横で
「わ、私は知らないわ。お母様が何をしたのか。助けて、私は関係無いでしょう」
「お前はジョゼフィーネの物を何でも欲しがったよな。だから、彼女に与えた苦痛を何倍にも返してやるよ」
そう言って、美しい男がジャネットの左胸に魔法を転回させた。
それは【拷問魔法】の一種
「この魔法はお前がこれから人の物を欲しがれば、心臓に巻き付いて締め付け、地獄の様な痛みを死ぬまで与え続けるものだ。お前の様に人の物を何でも欲しがる人間にはお似合いだろ」
「嫌よ、嫌、これからは欲しがらないから、助けて、お願い」
「この俺がお前達を赦すはずがないだろう」
ジャネットが縋り付いて、男のフードから顔が見えた。
赤い髪の男に見覚えがあったカーミラは
「お、お前が何故生きているんだ。侯爵は死んだと言っていたのに…」
「ばーか、死ぬわけないだろう、罠に掛けて全員捕らえたよ。今頃王宮の地下牢の中だ。両侯爵家も子爵家も終わりだ」
「そんなの嫌だ!お前達が幸せになるのを黙っているものかー」
恐ろしい形相をしたカーミラは頭の髪飾りを手に男に向かって行く。
男は易々と交わし、別の魔法を転回した。
【時戻り】の魔法
それは老人が子供に、子供が老人に変化する逆行魔法
カーミラはこの魔法をかけられ、体が段々縮んで行く。
最後はしわくちゃな赤子の様な体になっていた。
控えていた騎士にカーミラが渡され、何処かに連れて行かれた。
「お母様を何処に連れていったの?何をしたの?」
「あの女は、死ぬまであの姿だ。誰も助けに来ない島に捨てられる。そこには魔物が多く生息する場所だ。次期に命が無くなるだろう。【逆行魔法】を施された人間は、永遠に煉獄をさ迷う事になる」
「わ、私は…」
「お前は平民として、国外追放だ。二度とこの国には戻れない。連れていけ!」
騎士が泣き叫ぶジャネットを引き摺りながら、囚人用の馬車で国境まで連れていく。
その場に残ったのはエルリック・ブラックボンドだけだった。
「さて、次の罪人を裁かないと」
独り言を言いながら、煙のように姿を消した。
夜には盛大なパーティーが王宮で行われる事になった。
王都ではカラフルな布のターペストリーが家々で飾られている。
だが、同時に辺境伯爵襲撃事件の噂で持ちきりだ。
ここアンサンブル侯爵家でも朝から賑やかにパーティーに出席する仕度で忙しそうにしている。
「ふふ、今日は久しぶりに気分が良いわ」
「お母様、今日はご機嫌ね」
「そう、目障りなジゼフィーネが辺境伯爵と一緒に死んだから」
「本当にね。せっかく婚約者を奪ったのに、辺境伯爵に溺愛されていると聞いたときは、腹か立ったわ。でも所詮、お義姉様の運も尽きたのよ。良い気味よ」
「ふふ、アハハ」
カーミラとジャネットは笑い合って、夜会の支度をしていた。
執事が王家の使者からの招待状を持ってくると
「あら、会場が変わったのね」
「本当ね、急いでしたくしないと」
二人は急いで仕度して馬車に乗り込んだ。
馬車は、細い林道を走って着いた場所は王家の離宮
しかし、見た目と違い中はガランとしている。
騎士から広間に案内されると
「ようこそ、カーミラ・アンサンブル。ジャネット・アンサンブル。ここで君らの罪を明らかにさせてもらう」
黒い装束の美しい男が罪状を読み上げる。
カーミラは震えてその場に崩れ落ちながら
「もう、私の目的は達成したのだから、どうなっても構わないわ。だってあの女の娘は死んだんだから、フフフ、アハハハ」
狂った様に笑っているカーミラに
「残念ながら、生きているよ。しかも本当の身分を取り戻してね。お前は王族殺害未遂の罪で処罰されるのさ」
「な、何ですって、あの娘が生きているなんて…そんなの嘘だ!嘘だ!嘘だ!」
壊れた玩具の様に髪を振り乱し叫んだ。
その横で
「わ、私は知らないわ。お母様が何をしたのか。助けて、私は関係無いでしょう」
「お前はジョゼフィーネの物を何でも欲しがったよな。だから、彼女に与えた苦痛を何倍にも返してやるよ」
そう言って、美しい男がジャネットの左胸に魔法を転回させた。
それは【拷問魔法】の一種
「この魔法はお前がこれから人の物を欲しがれば、心臓に巻き付いて締め付け、地獄の様な痛みを死ぬまで与え続けるものだ。お前の様に人の物を何でも欲しがる人間にはお似合いだろ」
「嫌よ、嫌、これからは欲しがらないから、助けて、お願い」
「この俺がお前達を赦すはずがないだろう」
ジャネットが縋り付いて、男のフードから顔が見えた。
赤い髪の男に見覚えがあったカーミラは
「お、お前が何故生きているんだ。侯爵は死んだと言っていたのに…」
「ばーか、死ぬわけないだろう、罠に掛けて全員捕らえたよ。今頃王宮の地下牢の中だ。両侯爵家も子爵家も終わりだ」
「そんなの嫌だ!お前達が幸せになるのを黙っているものかー」
恐ろしい形相をしたカーミラは頭の髪飾りを手に男に向かって行く。
男は易々と交わし、別の魔法を転回した。
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カーミラはこの魔法をかけられ、体が段々縮んで行く。
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「わ、私は…」
「お前は平民として、国外追放だ。二度とこの国には戻れない。連れていけ!」
騎士が泣き叫ぶジャネットを引き摺りながら、囚人用の馬車で国境まで連れていく。
その場に残ったのはエルリック・ブラックボンドだけだった。
「さて、次の罪人を裁かないと」
独り言を言いながら、煙のように姿を消した。
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