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エルリックの秘密
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ジョゼフィーネとウィストンを残して、俺はクリーク公爵と執務室に入った。
「まずは、掛けて下さい」
ソファーにクリーク公爵が座ったのと同時に手紙を見せた。
「こ…これは…」
クリーク公爵は、手紙の内容と差出人の名前に驚愕した。
「あり得ない。なぜ知っているんだ」
「まあ、この手紙が来たのは、半年前です。こちらでも調べて、本人にも確認しましたから、本人が書いた物に間違いありません」
「そんな前から知っていたのか?」
「どうもそのようです。ジョゼフィーネに知られない様に注意して、準備していたようです」
「それでは、陛下はとったご存知なのか?」
「ええ、俺の所に王家の影が婚約の話とこの事を伝えに来ましたから」
「どうするつもりなんだ。君は、いやレッドブラックリー一族はといった方がいいか?」
「先程、話した通り。罪は罪ある者に還すべきです。黙認すべきではありません。俺は、彼女の為に真実を公表すべきだと思っています」
「だが、此方も相当な痛手を負わされることになるのだよ。それでも君はやるのかい」
「覚悟ならジョゼフィーネを妻に望んだあの18年前から出来ている。俺をいつまでも子供扱いしていると痛い目に合うのは王家の方だ。そんな事は、公爵が一番良く知っているでしょう」
クリーク公爵は、エルリックの覇気に蹴落とされていた。こんなエルリックと対峙したのは、初めてだった。
(恐ろしい程の威圧感だ。いつの間にこんな男になったんだ)
冷や汗が流れるのを感じながら、クリーク公爵は、一息入れた。
「で、私達にどうしろと」
「簡単な事です。近々建国記念の王家主催の夜会があるでしょう。そこで罪を購わせるの予定です。でもその前に、ある方と会っていただきます」
「それは、決定事項なのだな。拒否権はないように思えるのだが」
「ええ、拒否権はありませんよ」
「誰に会うか教えてもらえるのか」
クリーク公爵の問いにエルリックは、無言で身分証明書を提示した。
クリーク公爵の目が大きく開かれ、エルリックの方を見た。
「君は、まさか、そんなじゃあ、君達一族は…」
「これが我が一族の本当の姿です。そして何故、辺境地に封じらたのかは、これでお分かりでしょう」
「わかった。協力しよう」
クリーク公爵は、逃げ道を塞がれて頷いた。
ーーーこれが辺境伯爵家の秘密かーーー
クリーク公爵は、エルリックの秘密を知ってしまったのだ。
後は、その日を待つのみとなった。
(私達も覚悟を決める時が来たようだ!)
クリーク公爵の目には一切の迷いが無くなっていた。
「まずは、掛けて下さい」
ソファーにクリーク公爵が座ったのと同時に手紙を見せた。
「こ…これは…」
クリーク公爵は、手紙の内容と差出人の名前に驚愕した。
「あり得ない。なぜ知っているんだ」
「まあ、この手紙が来たのは、半年前です。こちらでも調べて、本人にも確認しましたから、本人が書いた物に間違いありません」
「そんな前から知っていたのか?」
「どうもそのようです。ジョゼフィーネに知られない様に注意して、準備していたようです」
「それでは、陛下はとったご存知なのか?」
「ええ、俺の所に王家の影が婚約の話とこの事を伝えに来ましたから」
「どうするつもりなんだ。君は、いやレッドブラックリー一族はといった方がいいか?」
「先程、話した通り。罪は罪ある者に還すべきです。黙認すべきではありません。俺は、彼女の為に真実を公表すべきだと思っています」
「だが、此方も相当な痛手を負わされることになるのだよ。それでも君はやるのかい」
「覚悟ならジョゼフィーネを妻に望んだあの18年前から出来ている。俺をいつまでも子供扱いしていると痛い目に合うのは王家の方だ。そんな事は、公爵が一番良く知っているでしょう」
クリーク公爵は、エルリックの覇気に蹴落とされていた。こんなエルリックと対峙したのは、初めてだった。
(恐ろしい程の威圧感だ。いつの間にこんな男になったんだ)
冷や汗が流れるのを感じながら、クリーク公爵は、一息入れた。
「で、私達にどうしろと」
「簡単な事です。近々建国記念の王家主催の夜会があるでしょう。そこで罪を購わせるの予定です。でもその前に、ある方と会っていただきます」
「それは、決定事項なのだな。拒否権はないように思えるのだが」
「ええ、拒否権はありませんよ」
「誰に会うか教えてもらえるのか」
クリーク公爵の問いにエルリックは、無言で身分証明書を提示した。
クリーク公爵の目が大きく開かれ、エルリックの方を見た。
「君は、まさか、そんなじゃあ、君達一族は…」
「これが我が一族の本当の姿です。そして何故、辺境地に封じらたのかは、これでお分かりでしょう」
「わかった。協力しよう」
クリーク公爵は、逃げ道を塞がれて頷いた。
ーーーこれが辺境伯爵家の秘密かーーー
クリーク公爵は、エルリックの秘密を知ってしまったのだ。
後は、その日を待つのみとなった。
(私達も覚悟を決める時が来たようだ!)
クリーク公爵の目には一切の迷いが無くなっていた。
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