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貴婦人たちのお茶会
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ロマネロ伯爵邸に付いたシェリーネは、主催者のサーシャに挨拶した。
伯爵家の庭は夫人のお気に入りの庭。外国から取り寄せたという珍しい花もある。
残念ながら、あいにくの空模様で、今にも雨が降りそうだ。シェリーネは家令に屋敷の中のサロンに案内された。
「本日はお招きに与り、光栄です」
「シェリーネ嬢、ようこそ。さあ、あちらに」
夫人は、シェリーネをある席に案内した。
「初めまして、シンドラー侯爵令嬢。わたくしはアイリス・ベルベットよ。よろしくね。エリーのお嬢さん」
「初めまして、ベルベット公爵夫人。シェリーネ・シンドラーと申します」
シェリーネは、初めて見る公爵夫人に失礼が無いようにと気を使っている。その隣の令嬢が、
「そんなに緊張しないであげて、母は自分の評判を気にする方だから」
「まあ、はしたない。名のらずに」
「ごめんなさい。わたくしはステーシア・ベルベットよ。よろしくね」
「はい、こちらこそ」
「シェリーネ嬢は、ステーシア嬢のお隣の席にどうぞ」
「わかりました」
シェリーネは緊張しながら、ステーシアの隣に座った。
ステーシアは、シェリーネよりも一つ年上で、ジュリアスの同級生という事もあり、話題は当然ジュリアスの学園生活の話になった。
「マクドルー公爵令息は学園でも女性に人気があったでしょう。特にほら、あちらに座っている令嬢ダンブラー伯爵令嬢は、それはそれは大変なご執心でね。学園でも彼の後を付け廻していたらしいの。だから、貴女も気を付けた方がいいわ。彼女と同学年なのでしょう。何かあったら、大変だし、もしよろしかったら、わたくしの従姉妹が同学年にいますのよ。紹介してもいいかしら」
「それなら是非、お願いします」
「よかった。母から聞いていたのだけれど、母親同士も友人だったから、わたくしたちも仲良くなれれば嬉しいわ」
「わたしもそうなりたいですわ」
「なら、決まりね。わたくしのことはステーシアと呼んでちょうだい。貴女の事もシェリーネって呼ぶから、それと従姉妹は、あそこで、お菓子を頬張っている彼女がそうなの」
そう言って、彼女はロマネロ伯爵夫人の所へ行って、何か話をしている。
夫人がなにか頷いたと思ったら、
「折角のお茶会なので、令嬢方と婦人方で交流を深めましょうか」
夫人の指示で使用人達が夫人と令嬢達を誘導する。
夫人たちはテラスよりの中庭の情景が見える場所に移動し、令嬢方は部屋の中央の席に移動した。
一番身分が高く、年長のステーシアがその場を仕切って、令嬢達に話題を提供していたのだが、
「ねえ、シンドラー侯爵令嬢は、婚約を解消してすぐにジュリアス様と婚約したけれど、どうやってあのジュリアス様を落としたの。もしかして、人には言えない事でもしたのかしら」
「そのような事はしていませんわ。ただ、お互いの利害の一致の上での政略的なものです」
「まあ、やっぱりそうなのね。おかしいと思ったわ。わたくしというものがありながら、あなたのような陰湿な女性を選ぶなんて在り得ないんですもの」
「ダンブラー伯爵令嬢、このような場で格上の侯爵令嬢に何という事を言うの。弁えてちょうだい」
ステーシアの言葉で、一度は収まったのだが、ダンブラー伯爵令嬢は、何かにつけてシェリーネの揚げ足を取ろうする。
「ダンブラー伯爵令嬢は礼儀というものを知らないのですか。それとも今日は何処かに置き忘れたのかしら。わたくしは、次期シンドラー侯爵、そして未来のマクドルー公爵夫人となるのですよ。他家に嫁がれるダンブラー伯爵令嬢とは身分がちがうの。その事はお分かりになっておられるの?」
シェリーネは我慢の限界が来て、ダンブラー伯爵令嬢に言い返した。
すると今度は、べそべそと泣き始めて、
「まあひどいわ。そのようなおっしゃりようわたくしを貶めるんですね」
あまりの変わり身にシェリーネも他の令嬢も唖然としてしまっている。
ダンブラー伯爵令嬢は下を俯いて、嗤っていたのだ。
「これは何の騒ぎなの?」
令嬢達の席が騒がしい事が気になって、ダンブラー伯爵夫人が、
「まあ、かわいそうに。わたくしの娘になにか御不満がおありなの?いくら侯爵令嬢だからといっても抗議させてもらいますわ」
「わたくしは、常識を言っただけです」
「まあああ。それではわたくしの娘は常識がないとでもおっしゃるのかしら」
「ええ、そうですね。身分の高い者に喧嘩を売って来るのですから」
「喧嘩を売るですって、そのようなはしたない娘ではございませんことよ。流石は、犯罪者に育てられたことはありますわね。義母に良く似ておいでですわ。さぞかしエリーロマネ様も今の令嬢の姿を見れば失望されたことでしょう」
──義母…セレニィーに似ているなんて…。
ダンブラー伯爵夫人の言葉は、シェリーネの心の傷に深く刺さった。
「およしなさい。さっきから見苦しいですわ。ダンブラー伯爵夫人。娘から一部始終聞きました所、貴女の娘が次期シンドラー侯爵であるシェリーネ嬢を貶めたことは、ここにいる令嬢達が証人です。言いがかりも大概になさって、しかもエリーが失望するですって、彼女の事を何も知らない癖にエリーの事を口に出さないで、幼馴染のわたくしよりも貴女の方が彼女を分かっているとでもいうつもり」
「申し訳ございません。ベルベット公爵夫人の気分を害そうなどとは…」
「言い訳は結構よ。わたくしのお茶会には呼ばないし、ロマネロ伯爵夫人には、申し訳ないのだけれど、彼女が来るなら呼ばないでちょうだい」
ベルベット公爵夫人の言葉にロマネロ伯爵夫人は顔を青くした。
身分の高いベルベット公爵夫人から絶縁されれば、社交界で生きにくくなることは確実。
「ダンブラー伯爵夫人。令嬢を連れて今すぐに御帰りください。謝罪は後日受けますので」
「な…わたくしは何もしていませんのよ。それはあまりにも酷いではありませんか」
「とにかく、お帰り下さい」
ロマネロ伯爵夫人の言葉に気圧された、ダンブラー伯爵夫人は娘を連れて帰ろうとした。
「なによ、あんたなんか誰にも愛されていない癖に!!目障りよ。ジュリアス様もきっと直ぐに貴女を捨ててわたくしを選んでくれるわ。わたくしが未来の公爵夫人になるんだから」
「君は一体、何を言っているんだ」
サロンの中に静かなジュリアスの声が響いた。
ロマネロ伯爵夫人が挨拶をしようと駆け寄ったがジュリアスに遮られた。
「あ…ジュリアス様。わたくしは…」
「名前を呼ぶ許可を許した覚えはない。それに妄想もいい加減にしてくれ。伯爵夫人、貴女の娘は学園在学中も僕に付き纏って迷惑だった。正式にその事も踏まえて伯爵家には抗議させてもらう。僕の婚約者に無礼を働いた事あわせてね」
「も…申し訳ありません。よく言い聞かせますので…」
「対応が遅いよ。もうそんな時期はとうに終わっている」
シェリーネの目には、ジュリアスの冷たいアイスブルーの瞳が更に凍りつく様に見えていた。
伯爵家の庭は夫人のお気に入りの庭。外国から取り寄せたという珍しい花もある。
残念ながら、あいにくの空模様で、今にも雨が降りそうだ。シェリーネは家令に屋敷の中のサロンに案内された。
「本日はお招きに与り、光栄です」
「シェリーネ嬢、ようこそ。さあ、あちらに」
夫人は、シェリーネをある席に案内した。
「初めまして、シンドラー侯爵令嬢。わたくしはアイリス・ベルベットよ。よろしくね。エリーのお嬢さん」
「初めまして、ベルベット公爵夫人。シェリーネ・シンドラーと申します」
シェリーネは、初めて見る公爵夫人に失礼が無いようにと気を使っている。その隣の令嬢が、
「そんなに緊張しないであげて、母は自分の評判を気にする方だから」
「まあ、はしたない。名のらずに」
「ごめんなさい。わたくしはステーシア・ベルベットよ。よろしくね」
「はい、こちらこそ」
「シェリーネ嬢は、ステーシア嬢のお隣の席にどうぞ」
「わかりました」
シェリーネは緊張しながら、ステーシアの隣に座った。
ステーシアは、シェリーネよりも一つ年上で、ジュリアスの同級生という事もあり、話題は当然ジュリアスの学園生活の話になった。
「マクドルー公爵令息は学園でも女性に人気があったでしょう。特にほら、あちらに座っている令嬢ダンブラー伯爵令嬢は、それはそれは大変なご執心でね。学園でも彼の後を付け廻していたらしいの。だから、貴女も気を付けた方がいいわ。彼女と同学年なのでしょう。何かあったら、大変だし、もしよろしかったら、わたくしの従姉妹が同学年にいますのよ。紹介してもいいかしら」
「それなら是非、お願いします」
「よかった。母から聞いていたのだけれど、母親同士も友人だったから、わたくしたちも仲良くなれれば嬉しいわ」
「わたしもそうなりたいですわ」
「なら、決まりね。わたくしのことはステーシアと呼んでちょうだい。貴女の事もシェリーネって呼ぶから、それと従姉妹は、あそこで、お菓子を頬張っている彼女がそうなの」
そう言って、彼女はロマネロ伯爵夫人の所へ行って、何か話をしている。
夫人がなにか頷いたと思ったら、
「折角のお茶会なので、令嬢方と婦人方で交流を深めましょうか」
夫人の指示で使用人達が夫人と令嬢達を誘導する。
夫人たちはテラスよりの中庭の情景が見える場所に移動し、令嬢方は部屋の中央の席に移動した。
一番身分が高く、年長のステーシアがその場を仕切って、令嬢達に話題を提供していたのだが、
「ねえ、シンドラー侯爵令嬢は、婚約を解消してすぐにジュリアス様と婚約したけれど、どうやってあのジュリアス様を落としたの。もしかして、人には言えない事でもしたのかしら」
「そのような事はしていませんわ。ただ、お互いの利害の一致の上での政略的なものです」
「まあ、やっぱりそうなのね。おかしいと思ったわ。わたくしというものがありながら、あなたのような陰湿な女性を選ぶなんて在り得ないんですもの」
「ダンブラー伯爵令嬢、このような場で格上の侯爵令嬢に何という事を言うの。弁えてちょうだい」
ステーシアの言葉で、一度は収まったのだが、ダンブラー伯爵令嬢は、何かにつけてシェリーネの揚げ足を取ろうする。
「ダンブラー伯爵令嬢は礼儀というものを知らないのですか。それとも今日は何処かに置き忘れたのかしら。わたくしは、次期シンドラー侯爵、そして未来のマクドルー公爵夫人となるのですよ。他家に嫁がれるダンブラー伯爵令嬢とは身分がちがうの。その事はお分かりになっておられるの?」
シェリーネは我慢の限界が来て、ダンブラー伯爵令嬢に言い返した。
すると今度は、べそべそと泣き始めて、
「まあひどいわ。そのようなおっしゃりようわたくしを貶めるんですね」
あまりの変わり身にシェリーネも他の令嬢も唖然としてしまっている。
ダンブラー伯爵令嬢は下を俯いて、嗤っていたのだ。
「これは何の騒ぎなの?」
令嬢達の席が騒がしい事が気になって、ダンブラー伯爵夫人が、
「まあ、かわいそうに。わたくしの娘になにか御不満がおありなの?いくら侯爵令嬢だからといっても抗議させてもらいますわ」
「わたくしは、常識を言っただけです」
「まあああ。それではわたくしの娘は常識がないとでもおっしゃるのかしら」
「ええ、そうですね。身分の高い者に喧嘩を売って来るのですから」
「喧嘩を売るですって、そのようなはしたない娘ではございませんことよ。流石は、犯罪者に育てられたことはありますわね。義母に良く似ておいでですわ。さぞかしエリーロマネ様も今の令嬢の姿を見れば失望されたことでしょう」
──義母…セレニィーに似ているなんて…。
ダンブラー伯爵夫人の言葉は、シェリーネの心の傷に深く刺さった。
「およしなさい。さっきから見苦しいですわ。ダンブラー伯爵夫人。娘から一部始終聞きました所、貴女の娘が次期シンドラー侯爵であるシェリーネ嬢を貶めたことは、ここにいる令嬢達が証人です。言いがかりも大概になさって、しかもエリーが失望するですって、彼女の事を何も知らない癖にエリーの事を口に出さないで、幼馴染のわたくしよりも貴女の方が彼女を分かっているとでもいうつもり」
「申し訳ございません。ベルベット公爵夫人の気分を害そうなどとは…」
「言い訳は結構よ。わたくしのお茶会には呼ばないし、ロマネロ伯爵夫人には、申し訳ないのだけれど、彼女が来るなら呼ばないでちょうだい」
ベルベット公爵夫人の言葉にロマネロ伯爵夫人は顔を青くした。
身分の高いベルベット公爵夫人から絶縁されれば、社交界で生きにくくなることは確実。
「ダンブラー伯爵夫人。令嬢を連れて今すぐに御帰りください。謝罪は後日受けますので」
「な…わたくしは何もしていませんのよ。それはあまりにも酷いではありませんか」
「とにかく、お帰り下さい」
ロマネロ伯爵夫人の言葉に気圧された、ダンブラー伯爵夫人は娘を連れて帰ろうとした。
「なによ、あんたなんか誰にも愛されていない癖に!!目障りよ。ジュリアス様もきっと直ぐに貴女を捨ててわたくしを選んでくれるわ。わたくしが未来の公爵夫人になるんだから」
「君は一体、何を言っているんだ」
サロンの中に静かなジュリアスの声が響いた。
ロマネロ伯爵夫人が挨拶をしようと駆け寄ったがジュリアスに遮られた。
「あ…ジュリアス様。わたくしは…」
「名前を呼ぶ許可を許した覚えはない。それに妄想もいい加減にしてくれ。伯爵夫人、貴女の娘は学園在学中も僕に付き纏って迷惑だった。正式にその事も踏まえて伯爵家には抗議させてもらう。僕の婚約者に無礼を働いた事あわせてね」
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