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王太子一家誘拐事件勃発?
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わたしはシュゼット擬きが影に連行されるのを見送った後、深い溜め息を付いていた。
傍に控えていたアリスが気分の良くなるハーブティーを入れてくれた。
お茶を飲むと、少しは落ち着けたような気がする。
だが、その日、レイモンドは王宮から帰って来なかった。
それだけ急を要すると言う事なのだろう。
わたしは、アリスに言って、レイモンドに差し入れを持って行くことにした。
「ねえ、アリス。厨房に頼んで何かレイモンドに差し入れしたいんだけど…」
「おじょ…奥様もやっと普通の奥様らしい事をしようとなさるなんて」
何だか『普通』が若干強調されているような気がするけれど、そこは気にしない事にする。
アリスは言った通り、厨房に簡単に摘める軽食とパンを用意してくれて、レイモンド付きの侍女に頼んであった着替えを持って、わたしは王宮に向かった。
ところが王宮に着くと門番が入れてくれない。
「ポートガス公爵から奥様が来ても通さない様にとの命令を受けています」
「どうして?」
「それが……」
何だか言いにくそうな表情を浮かべて、目を泳がせている門番達。
「もしかして、トラブルメーカーのおじょ…奥様を入れないようにと指示されているのでは?」
アリスはお嬢様時代が長かったせいか。なかなか奥様とは呼びづらいらしい。必ず間違えそうになって言い直す。
でも『トラブルメーカー』ってなによ!!
わたしはいつもと同じ通常運転なのに、勝手に相手がトラブルを起こすのよ(王太子と側近限定)。
押し問答の末に根負けしたわたしは、門番にレイモンドへの言付けを頼んで引き返そうとしたのだが、そこで見つけたのだ。
「あれは…」
ふふっとほくそ笑んで、わたしは馬車から降りて、見つけた相手に声を掛けた。
「そこで何をしているの?偽物さん」
「おわっ!!」
不意打ちに声を掛けられてシュゼット擬きもといソルトが吃驚している。
「あんたこそ何を…」
「夫を激励に来たのだけれど…」
「ああ、門前払いされたんだな」
「どうしてそれを…」
「お偉いさんらがそう言っていた。『公爵夫人が来ても通さないように』ってな」
「何でみんな、わたしが何かすると思っているのよ!!」
口を尖らせてプリプリ怒る。
「ところで、あなたはもう解放されたの?」
「ああ、聞くことがもうないし、何も知らないなら役に立たないって追い出された」
「そう…ん?」
わたしはまたもや閃いた。ソルトを馬車に乗せ、公爵邸に戻ったわたしは、楽な服に着替えてソルトに囁いた。
「ねえ、ソルト。今からシュゼットを助けにいかない?」
「どうしてだ?ここに居ればシュゼットは必ず来るだろう?」
「それじゃあ、手おくれよ。だって、あなたの妹だか姉かはしらないけれど、犯罪に手を染めているからよ。何とか説得してわたしたちの味方にしない?そうすれば罪の軽減になるわよ。でないと…」
「でないと…」
ソルトはわたしの顔を見ながら、ゴクリと唾を呑み込んだ。
「極刑は免れないでしょうね。なにせ、王太子一家を誘拐した一味となれば、斬首かしら絞首刑、それとも火炙りかもしれないわね。さぞかし、とーっても痛いでしょうね。それに犯罪者の身内なら、あなたもただですまないわね。ふっふっふっ」
わたしの言葉にソルトは青ざめる。
「おじょ…奥様。お顔が少々悪い顔になっております」
アリスは妙な突っ込みを入れて来た。
だって仕方がないじゃない。夫が無事に帰って来るのを待っているなんて、わたしには似合わない。だから、わたしも勝手に動くことにする。
ソルトが漏れ聞いた話によると、昨日、王太子一家は恒例の孤児院の慰問に行かれ、予定が終了して、一家は王宮に向かって馬車を走らせたのだが、どうやら、御者は孤児院ですり替わっていたらしい。
そのまま、一家は馬車ごといなくなったということらしい。
本物の御者は孤児院近くの民家の物置小屋に閉じ込められていて、今日発見されたのだが、殴られており、意識がない。
それにしても、王家の馬車が通れば目撃者だっているはずなのに、誰も見ていないようなのだ。
ソルトは、自分たちの未来を想像したのか、わたしに協力してくれる事になった。
執事長と侍女長を呼んで、屋敷にソルトがいる振りをさせ、アリスにわたしの身代わりをお願いした。
そのまま、わたしとソルトは騎士に変装するために、自分の店へと急いだ。
店にはエミリアたちがいて、
「ねえ、エミリア。この間、ちょっとおふざけで作った服があったでしょう。着てみたいんだけれどいいなかな」
「何に使うのかは知らないけれど、見つかったら怒られるでしょう。あなたの旦那に…」
「平気よ。大丈夫。でも急いで!」
「はいはい」
エミリアは、そう言ってわたしに例の服を渡してくれた。
服を受け取ろうとした時に、店の中に少年が入って来て、
「すみませーん。これ、道端に落ちていたんですが、このお店の物じゃあないですか?」
貧しそうな服装の少年が掌を開いて見せたものは、わたしが妃殿下に贈ったブレスレットのビーズだった。
「そうよ。これ何処で拾ったの?」
「この向こうの通りに落ちていたんだ」
「他にもある?」
「わかんないけど…」
「あなた、友達はいる?」
「ああ、何人かいるよ」
「なら、わたしのいう事をきいてくれたら、ここのカフェで好きな物を好きなだけ食べられるタダ券をあげるわ。どう?きいてくれる?」
「ほ…ほんとうか?なら、友達をつれてくる」
10歳ぐらいの少年は、すぐさま友達を呼びに向かった。
「ちょ…ちょっとサブリナ。なに勝手な事を言ってるのよ」
「ごめん、詳しくは言えないけれど、とても大切な事なの。協力してくれたら、ご褒美が貰えるわよ」
「誰から?」
「勿論、この国の一番偉い方からよ」
「それって…」
「シーッ、これ以上はね」
わたしはエミリアとカレンに向かってウインクした。
彼女らは何かを察したようで、無言で頷く。
暫くすると、少年が5人ほどの友人らを連れて帰って来た。
「何をすればいいのか、教えてくれ!」
食べ物がかかっているので、彼らの目は爛々と輝いている。
「いい、これと同じものを沢山見つけて欲しいの。それでどこに落ちていたのか教えてちょうだい」
「わかった。そんなのかんたんだよ。いくぞ」
「おーーっ」
子供たちは一斉に方々に散らばった。
わたしは、巡回中の騎士の一人に声を掛けて、王宮にいるレイモンドにビーズを渡して、店に来るように言付けた。
何だか訝しんでいたが、「カッパ頭の呪い?」を言葉にすると、急いで馬を駆けさせた。
「騎士が頭の事情に悩んでいるって言うのは本当だったんだ」
とわたしは妙に納得した。
そうこうしていると、子供たちがブレスレットのビーズを持って、次々と店に帰って来る。
そして、子供たちに何処で拾ったか聞いた結果、最後のビーズを拾った場所から推定すると、その先は港の倉庫のある方だと分かった。
たくさんの倉庫が建っている場所のどれかだろうが、特定ができない。
知らせを聞いたレイモンドとキンニ君と何故かテンちゃんも付いてきて、その彼の腕におまけを抱いている。
「それどうしたの?」
「ああ、昨日から殿下達が見当たらないので、手当たり次第暴れて手におえないから、公爵家で面倒を見て欲しいと言われて連れてきた」
テンちゃんの腕で不貞腐れて、明後日を向いているのは妃殿下の愛猫『ぶーにゃん』
彼は、昨晩殿下達がいないことに怒り心頭で、殿下の執務室に押しかけて暴れまくったらしい。
きっと殿下お手ずから餌を貰っていらしいので、昨晩はそれが無くて拗ねたのだろう。
しかし、執務室は荒れ果てている…。
殿下が無事に帰っても、きっと仕事にはならないかもしれないなあとわたしは遠くを見つめていた。
「サブリナ…?」
レイモンドの声で現実に帰ったわたしは、お片付けをする殿下の不憫な姿を想像しつつ、レイモンドに近況報告をした。
「そうか、どの倉庫かわからないのなら、夜を待つしかないなあ」
「そうだな」
「あのう、何でテンちゃんきているの?」
「それは、これの所為だよ!」
いつも温厚なテンちゃんはわたしを睨んで、手首を見せた。
「すごーく、ピッタリね」
「ああ、フィットしているし、かなり痛い」
「どうして、切らないの?」
「切って…また…あの時みたいになったらと思うと…」
青ざめたテンちゃんは、手首に食い込んだそれを見つめて項垂れた。
そう『呪いの三種の魔器』ブレスレットが見事にテンちゃんの左手首に食い込んでいる。
事情を聞くと、あの日から取れないので、紐を切ろうとしたのだが、フラッシュバックしてあの日、ケーキが喉と鼻に詰まって死にかけた事を思い出して止めたのだとか。
その代わり、キンニ君に痩せる為に運動?という名の訓練を強要されているようで、今日も今まで、キンニ君と一緒だった為、その流れで付いてきてしまったようだった。
少し、やつれて見えるのはその所為だろう。
兎に角、レイモンドは、夜までここらで待機する事になった。
協力してくれた子供達にはお礼を言って、後日使えるタダ券を渡した。
わたしと馬車で待機していたソルトは目的の物を持って、公爵邸に帰っていった。
傍に控えていたアリスが気分の良くなるハーブティーを入れてくれた。
お茶を飲むと、少しは落ち着けたような気がする。
だが、その日、レイモンドは王宮から帰って来なかった。
それだけ急を要すると言う事なのだろう。
わたしは、アリスに言って、レイモンドに差し入れを持って行くことにした。
「ねえ、アリス。厨房に頼んで何かレイモンドに差し入れしたいんだけど…」
「おじょ…奥様もやっと普通の奥様らしい事をしようとなさるなんて」
何だか『普通』が若干強調されているような気がするけれど、そこは気にしない事にする。
アリスは言った通り、厨房に簡単に摘める軽食とパンを用意してくれて、レイモンド付きの侍女に頼んであった着替えを持って、わたしは王宮に向かった。
ところが王宮に着くと門番が入れてくれない。
「ポートガス公爵から奥様が来ても通さない様にとの命令を受けています」
「どうして?」
「それが……」
何だか言いにくそうな表情を浮かべて、目を泳がせている門番達。
「もしかして、トラブルメーカーのおじょ…奥様を入れないようにと指示されているのでは?」
アリスはお嬢様時代が長かったせいか。なかなか奥様とは呼びづらいらしい。必ず間違えそうになって言い直す。
でも『トラブルメーカー』ってなによ!!
わたしはいつもと同じ通常運転なのに、勝手に相手がトラブルを起こすのよ(王太子と側近限定)。
押し問答の末に根負けしたわたしは、門番にレイモンドへの言付けを頼んで引き返そうとしたのだが、そこで見つけたのだ。
「あれは…」
ふふっとほくそ笑んで、わたしは馬車から降りて、見つけた相手に声を掛けた。
「そこで何をしているの?偽物さん」
「おわっ!!」
不意打ちに声を掛けられてシュゼット擬きもといソルトが吃驚している。
「あんたこそ何を…」
「夫を激励に来たのだけれど…」
「ああ、門前払いされたんだな」
「どうしてそれを…」
「お偉いさんらがそう言っていた。『公爵夫人が来ても通さないように』ってな」
「何でみんな、わたしが何かすると思っているのよ!!」
口を尖らせてプリプリ怒る。
「ところで、あなたはもう解放されたの?」
「ああ、聞くことがもうないし、何も知らないなら役に立たないって追い出された」
「そう…ん?」
わたしはまたもや閃いた。ソルトを馬車に乗せ、公爵邸に戻ったわたしは、楽な服に着替えてソルトに囁いた。
「ねえ、ソルト。今からシュゼットを助けにいかない?」
「どうしてだ?ここに居ればシュゼットは必ず来るだろう?」
「それじゃあ、手おくれよ。だって、あなたの妹だか姉かはしらないけれど、犯罪に手を染めているからよ。何とか説得してわたしたちの味方にしない?そうすれば罪の軽減になるわよ。でないと…」
「でないと…」
ソルトはわたしの顔を見ながら、ゴクリと唾を呑み込んだ。
「極刑は免れないでしょうね。なにせ、王太子一家を誘拐した一味となれば、斬首かしら絞首刑、それとも火炙りかもしれないわね。さぞかし、とーっても痛いでしょうね。それに犯罪者の身内なら、あなたもただですまないわね。ふっふっふっ」
わたしの言葉にソルトは青ざめる。
「おじょ…奥様。お顔が少々悪い顔になっております」
アリスは妙な突っ込みを入れて来た。
だって仕方がないじゃない。夫が無事に帰って来るのを待っているなんて、わたしには似合わない。だから、わたしも勝手に動くことにする。
ソルトが漏れ聞いた話によると、昨日、王太子一家は恒例の孤児院の慰問に行かれ、予定が終了して、一家は王宮に向かって馬車を走らせたのだが、どうやら、御者は孤児院ですり替わっていたらしい。
そのまま、一家は馬車ごといなくなったということらしい。
本物の御者は孤児院近くの民家の物置小屋に閉じ込められていて、今日発見されたのだが、殴られており、意識がない。
それにしても、王家の馬車が通れば目撃者だっているはずなのに、誰も見ていないようなのだ。
ソルトは、自分たちの未来を想像したのか、わたしに協力してくれる事になった。
執事長と侍女長を呼んで、屋敷にソルトがいる振りをさせ、アリスにわたしの身代わりをお願いした。
そのまま、わたしとソルトは騎士に変装するために、自分の店へと急いだ。
店にはエミリアたちがいて、
「ねえ、エミリア。この間、ちょっとおふざけで作った服があったでしょう。着てみたいんだけれどいいなかな」
「何に使うのかは知らないけれど、見つかったら怒られるでしょう。あなたの旦那に…」
「平気よ。大丈夫。でも急いで!」
「はいはい」
エミリアは、そう言ってわたしに例の服を渡してくれた。
服を受け取ろうとした時に、店の中に少年が入って来て、
「すみませーん。これ、道端に落ちていたんですが、このお店の物じゃあないですか?」
貧しそうな服装の少年が掌を開いて見せたものは、わたしが妃殿下に贈ったブレスレットのビーズだった。
「そうよ。これ何処で拾ったの?」
「この向こうの通りに落ちていたんだ」
「他にもある?」
「わかんないけど…」
「あなた、友達はいる?」
「ああ、何人かいるよ」
「なら、わたしのいう事をきいてくれたら、ここのカフェで好きな物を好きなだけ食べられるタダ券をあげるわ。どう?きいてくれる?」
「ほ…ほんとうか?なら、友達をつれてくる」
10歳ぐらいの少年は、すぐさま友達を呼びに向かった。
「ちょ…ちょっとサブリナ。なに勝手な事を言ってるのよ」
「ごめん、詳しくは言えないけれど、とても大切な事なの。協力してくれたら、ご褒美が貰えるわよ」
「誰から?」
「勿論、この国の一番偉い方からよ」
「それって…」
「シーッ、これ以上はね」
わたしはエミリアとカレンに向かってウインクした。
彼女らは何かを察したようで、無言で頷く。
暫くすると、少年が5人ほどの友人らを連れて帰って来た。
「何をすればいいのか、教えてくれ!」
食べ物がかかっているので、彼らの目は爛々と輝いている。
「いい、これと同じものを沢山見つけて欲しいの。それでどこに落ちていたのか教えてちょうだい」
「わかった。そんなのかんたんだよ。いくぞ」
「おーーっ」
子供たちは一斉に方々に散らばった。
わたしは、巡回中の騎士の一人に声を掛けて、王宮にいるレイモンドにビーズを渡して、店に来るように言付けた。
何だか訝しんでいたが、「カッパ頭の呪い?」を言葉にすると、急いで馬を駆けさせた。
「騎士が頭の事情に悩んでいるって言うのは本当だったんだ」
とわたしは妙に納得した。
そうこうしていると、子供たちがブレスレットのビーズを持って、次々と店に帰って来る。
そして、子供たちに何処で拾ったか聞いた結果、最後のビーズを拾った場所から推定すると、その先は港の倉庫のある方だと分かった。
たくさんの倉庫が建っている場所のどれかだろうが、特定ができない。
知らせを聞いたレイモンドとキンニ君と何故かテンちゃんも付いてきて、その彼の腕におまけを抱いている。
「それどうしたの?」
「ああ、昨日から殿下達が見当たらないので、手当たり次第暴れて手におえないから、公爵家で面倒を見て欲しいと言われて連れてきた」
テンちゃんの腕で不貞腐れて、明後日を向いているのは妃殿下の愛猫『ぶーにゃん』
彼は、昨晩殿下達がいないことに怒り心頭で、殿下の執務室に押しかけて暴れまくったらしい。
きっと殿下お手ずから餌を貰っていらしいので、昨晩はそれが無くて拗ねたのだろう。
しかし、執務室は荒れ果てている…。
殿下が無事に帰っても、きっと仕事にはならないかもしれないなあとわたしは遠くを見つめていた。
「サブリナ…?」
レイモンドの声で現実に帰ったわたしは、お片付けをする殿下の不憫な姿を想像しつつ、レイモンドに近況報告をした。
「そうか、どの倉庫かわからないのなら、夜を待つしかないなあ」
「そうだな」
「あのう、何でテンちゃんきているの?」
「それは、これの所為だよ!」
いつも温厚なテンちゃんはわたしを睨んで、手首を見せた。
「すごーく、ピッタリね」
「ああ、フィットしているし、かなり痛い」
「どうして、切らないの?」
「切って…また…あの時みたいになったらと思うと…」
青ざめたテンちゃんは、手首に食い込んだそれを見つめて項垂れた。
そう『呪いの三種の魔器』ブレスレットが見事にテンちゃんの左手首に食い込んでいる。
事情を聞くと、あの日から取れないので、紐を切ろうとしたのだが、フラッシュバックしてあの日、ケーキが喉と鼻に詰まって死にかけた事を思い出して止めたのだとか。
その代わり、キンニ君に痩せる為に運動?という名の訓練を強要されているようで、今日も今まで、キンニ君と一緒だった為、その流れで付いてきてしまったようだった。
少し、やつれて見えるのはその所為だろう。
兎に角、レイモンドは、夜までここらで待機する事になった。
協力してくれた子供達にはお礼を言って、後日使えるタダ券を渡した。
わたしと馬車で待機していたソルトは目的の物を持って、公爵邸に帰っていった。
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