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迷(惑)?探偵サブリナ推理する
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目の前で子犬?いや大型犬だな。のようにしょんぼりと明らかに落ち込んでいるのは、わたしの夫レイモンド。
「ねえ、レイモンドちょっとこっちに来て」
すごーく期待されているが、今からする事は一つ。思いついた事を検証するだけだ。
思い切ってレイモンドの腕に自分の胸を押し当ててみた。
「な…何するんだ…」
焦って、わたしを引き剥がそうとするレイモンドを無視して、わたしは更にレイモンドの腕に胸を当てた。
「どう?胸の感触って分かる?」
「………」
返事がない?
わたしは不審に思って、レイモンドの方を見ると「っぱいが一つ…っぱいが二つ…」と何かを数えている。レイモンドの鼻の下はこれ以上にない程、伸び切っていた。
そして、何か赤い物がぽとりと床に落ちるのを見たわたしは、レイモンドの顎に手をかけて上を向かせると、素早く寝台にレイモンドを沈めた。
「ふわふわする…」
と子供の様な戯言を口走っているレイモンドの目はイっている。
どうやら、逆上せて鼻血を出したようで、ハンカチで拭った。
「ねえ、レイモンド。わたしもあまりシュゼットを間近に見た事が無いんだけれど、あれって本当にシュゼットなの?」
「それと俺にむ…胸を押し当てたのと何の関係があるんだ?」
「前にシュゼットがレイモンドの腕に胸を押し当てていたでしょう。本物の胸か偽物かぐらいは分かるんじゃないの?」
「い…や……そ…れは…」
なんとも気まずそうにしているが、重要なのは今いるあの謎の物体Xとお花畑馬鹿女が同一人物かどうかが知りたい。
レイモンドが倒れた時に本館に乗り込んできたシュゼットと今のシュゼットは声が少し違う様な気がする。もし偽物なら本物は何処にいったのか?
それにどうして入れ替わる必要があったのかを考えていた。
レイモンドは、考えの纏まらないわたしに向かって、
「もう少し、したら感触を思いだすかもしれない」
と言ってきた。何度やっても同じことを言うので、
「嘘ついたら離婚します」
と言うと、
「す…すまない。あまりにも気持ちよくってつい。シュゼットのなんか比べ物にもならないから」
「ちょっと待って、シュゼットはやっぱり女性なの?」
「ああ、作り物様な感触はなかったな」
レイモンドは無意識に手で胸の形を象っていた。
なんだかムカムカしてきたわたしは、
「レイモンド!ハウス!!」
と言って、ロン用のソファーを指差した。
「酷い。何もロンのベッドじゃなくていいじゃないか」
「なら本館にお帰り下さい」
「わ…わかったよ」
渋々、レイモンドはロン専用ソファーにいくと、ロンはレイモンドを暫く見つめて「フーー」とため息の様な声を出し、レイモンドの項垂れている頭にポンと前足を置いた。
『元気出せよ。旦那。明日は良い事があるさ』
と言って慰めている様に見えた。
レイモンドはロンと抱き合いながら寝ている。
モフモフを堪能しているレイモンドを「いいなあ」と羨みながら、わたしは自分の寝台に寝転がった。
レイモンドが一緒にいる部屋で寝るのに慣れてしまったわたしは、朝までぐっすりと寝てしまったようで、翌朝、レイモンドの悲痛な叫び声で目が覚めた。
「お…俺の枕が…枕が…無残な姿に……」
寝ぼけ眼でレイモンドの方を見ると、ロンに噛み千切られた枕の羽が部屋中に飛び散っていた。
レイモンドは残った枕の欠片を手にしながら、泣き崩れていた。
前にも何処かで同じような姿のレイモンドを見たような…。
これは気のせいなのだろうか?
そこで、目覚めた時のレイモンドの「初夜が…初夜が…」と泣いていた姿を思い出して、思わず吹き出してしまった。
まだ、問題が何一つ解決していないのに、慌ただしい一日が始まった。
「ねえ、レイモンドちょっとこっちに来て」
すごーく期待されているが、今からする事は一つ。思いついた事を検証するだけだ。
思い切ってレイモンドの腕に自分の胸を押し当ててみた。
「な…何するんだ…」
焦って、わたしを引き剥がそうとするレイモンドを無視して、わたしは更にレイモンドの腕に胸を当てた。
「どう?胸の感触って分かる?」
「………」
返事がない?
わたしは不審に思って、レイモンドの方を見ると「っぱいが一つ…っぱいが二つ…」と何かを数えている。レイモンドの鼻の下はこれ以上にない程、伸び切っていた。
そして、何か赤い物がぽとりと床に落ちるのを見たわたしは、レイモンドの顎に手をかけて上を向かせると、素早く寝台にレイモンドを沈めた。
「ふわふわする…」
と子供の様な戯言を口走っているレイモンドの目はイっている。
どうやら、逆上せて鼻血を出したようで、ハンカチで拭った。
「ねえ、レイモンド。わたしもあまりシュゼットを間近に見た事が無いんだけれど、あれって本当にシュゼットなの?」
「それと俺にむ…胸を押し当てたのと何の関係があるんだ?」
「前にシュゼットがレイモンドの腕に胸を押し当てていたでしょう。本物の胸か偽物かぐらいは分かるんじゃないの?」
「い…や……そ…れは…」
なんとも気まずそうにしているが、重要なのは今いるあの謎の物体Xとお花畑馬鹿女が同一人物かどうかが知りたい。
レイモンドが倒れた時に本館に乗り込んできたシュゼットと今のシュゼットは声が少し違う様な気がする。もし偽物なら本物は何処にいったのか?
それにどうして入れ替わる必要があったのかを考えていた。
レイモンドは、考えの纏まらないわたしに向かって、
「もう少し、したら感触を思いだすかもしれない」
と言ってきた。何度やっても同じことを言うので、
「嘘ついたら離婚します」
と言うと、
「す…すまない。あまりにも気持ちよくってつい。シュゼットのなんか比べ物にもならないから」
「ちょっと待って、シュゼットはやっぱり女性なの?」
「ああ、作り物様な感触はなかったな」
レイモンドは無意識に手で胸の形を象っていた。
なんだかムカムカしてきたわたしは、
「レイモンド!ハウス!!」
と言って、ロン用のソファーを指差した。
「酷い。何もロンのベッドじゃなくていいじゃないか」
「なら本館にお帰り下さい」
「わ…わかったよ」
渋々、レイモンドはロン専用ソファーにいくと、ロンはレイモンドを暫く見つめて「フーー」とため息の様な声を出し、レイモンドの項垂れている頭にポンと前足を置いた。
『元気出せよ。旦那。明日は良い事があるさ』
と言って慰めている様に見えた。
レイモンドはロンと抱き合いながら寝ている。
モフモフを堪能しているレイモンドを「いいなあ」と羨みながら、わたしは自分の寝台に寝転がった。
レイモンドが一緒にいる部屋で寝るのに慣れてしまったわたしは、朝までぐっすりと寝てしまったようで、翌朝、レイモンドの悲痛な叫び声で目が覚めた。
「お…俺の枕が…枕が…無残な姿に……」
寝ぼけ眼でレイモンドの方を見ると、ロンに噛み千切られた枕の羽が部屋中に飛び散っていた。
レイモンドは残った枕の欠片を手にしながら、泣き崩れていた。
前にも何処かで同じような姿のレイモンドを見たような…。
これは気のせいなのだろうか?
そこで、目覚めた時のレイモンドの「初夜が…初夜が…」と泣いていた姿を思い出して、思わず吹き出してしまった。
まだ、問題が何一つ解決していないのに、慌ただしい一日が始まった。
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