専属【ガイド】になりませんか?!〜異世界で溺愛されました

sora

文字の大きさ
上 下
26 / 36

25.戦闘その後で

しおりを挟む
「くそ……っ」
 レオンが苛立いらだつ。
 シュウッッ…と、ヒュドラが灰のように消えていく…。
 
 レオン、グレース、ジェイの三人でヒュドラを倒したはいいが、レオンはアルフィが連れ去られ、後悔にられていた。
「セオが一緒なんでしょ?連絡は?」
 グレースが声をかけた。
「まだ。………気を失ってるのかも。」
 S級同士はテレパシー能力があるため、デバイスが無くても連絡が可能だ。ただ、気を失っているか、魔力妨害があると、無理だろう。

「……もっと早く来れたら良かったんだけど、こっちの二人のガイディングが長くって!!」
 ジロッとジェイと、リアムを見た。
「傷が多くて…すみません。」
 リアムが申し訳なさそうに言う。
「いや、来てくれて助かった。セオがアルフィに付いていけたのは、グレースたちのおかげだ。……二人とも無事だといいが….。」
「とりあえず、ここを出ましょう。ゲートが閉じるわ。」
 転移陣でその場を後にした。
 
 ◇◇◇◇
 
「て、ことはボスは倒したが、アルフィとセオが連れ去られたってことだな?」
 ガイド待機地で合流したフィンが、レオンとグレースに聞いた。
「ああ。【赤い眼の悪魔】ダニエルに、おそらく魔界に連れていかれた。」
 レオンが答え、グレースもうなずく。
「そいつがゲートを開いてたんだろ?アルフィ狙いなら、もう こっちに来ないんじゃないか?セオは死んでるかもな。」
「笑えない冗談はよせ。………もう少し様子をみよう。セオと連絡が取れるかもしれないし、また三週間ほどでゲートが現れるかもしれない。」
「了解。俺の方でも、魔界に行く方法…もしくは魔族を封印とか出来ないか、考えてみるよ。」
 フィンは真剣な顔をして言った。
「どうにか、アルフィとセオを取り戻す方法を探しましょう?」
 グレースもまた、レオンを励まそうとしていた。
「ありがとう……。」
 ポツリとレオンは言った。

◇◇◇◇
 
 ――――数日後――――
 
「もう!こんなにポンコツになるなんて!!アルフィ早く戻ってきて!!!」
「グレース……ポンコツはひどい。」
 怒るグレースをフィンがなだめる。
 食堂で珍しくS級メンバーで昼食を食べることになった。
 ここ数日、レオンは魂を抜かれたかのごとく無気力状態だった。
 「……。」
 
「で、進展は?」
 グレースがフィンに尋ねた。レオンに聞いても、わからない……と言いそうだったからだ。
「やはり、魔力妨害的なのがあるみたいで、音声はハッキリしないが、生きていることは間違いない。ゲートの警戒だけはしておこう。あと、ライリーに協力して貰って、いろいろと調べたんだが、魔界へ行く方法は今の所見つかっていない。ただ、ヤツがこっちに来たなら、捕らえる方法はありそうだ。レオン、お前の協力も必要だ。アルフィを取り戻したいんだろう?」

 「……アルフィに会いたい……。」
シューンとして、レオンは答えた。

「部下に、そんな腑抜ふぬけけた姿見せないでよ?なめられても知らないんだから!!じゃぁ、一旦解散!フィン、引き続き 捕らえる方法よろしくね!!レオンはセオに再度呼びかけと、ゲート警戒!」
 ビシッとレオンに指差し、グレースは食器を片付けに行った───。
 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

鬼上司と秘密の同居

なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳 幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ… そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた… いったい?…どうして?…こうなった? 「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」 スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか… 性描写には※を付けております。

続きは第一図書室で

蒼キるり
BL
高校生になったばかりの佐武直斗は図書室で出会った同級生の東原浩也とひょんなことからキスの練習をする仲になる。 友人と恋の狭間で揺れる青春ラブストーリー。

オークとなった俺はスローライフを送りたい

モト
BL
転生したらオークでした。豚の顔とかマジないわ~とか思ったけど、力も強くてイージーモードじゃん。イージーイージー!ははは。俺、これからスローライフを満喫するよ! そう思っていたら、住んでいる山が火事になりました。人間の子供を助けたら、一緒に暮らすことになりました。 子供、俺のこと、好きすぎるのやめろ。 前半ファンタジーっぽいですが、攻めの思考がヤバめです。オークが受けでも別に大丈夫という方のみお読みください。 不憫オークですが、前向きすぎるので不憫さは全くありません。 ムーンライトノベルズでも投稿しております。

王道学園の冷徹生徒会長、裏の顔がバレて総受けルート突入しちゃいました!え?逃げ場無しですか?

名無しのナナ氏
BL
王道学園に入学して1ヶ月でトップに君臨した冷徹生徒会長、有栖川 誠(ありすがわ まこと)。常に冷静で無表情、そして無言の誠を生徒達からは尊敬の眼差しで見られていた。 そんな彼のもう1つの姿は… どの企業にも属さないにも関わらず、VTuber界で人気を博した個人VTuber〈〈 アイリス 〉〉!? 本性は寂しがり屋の泣き虫。色々あって周りから誤解されまくってしまった結果アイリスとして素を出していた。そんなある日、生徒会の仕事を1人で黙々とやっている内に疲れてしまい__________ ※ ・非王道気味 ・固定カプ予定は無い ・悲しい過去🐜のたまにシリアス ・話の流れが遅い

日本一のイケメン俳優に惚れられてしまったんですが

五右衛門
BL
 月井晴彦は過去のトラウマから自信を失い、人と距離を置きながら高校生活を送っていた。ある日、帰り道で少女が複数の男子からナンパされている場面に遭遇する。普段は関わりを避ける晴彦だが、僅かばかりの勇気を出して、手が震えながらも必死に少女を助けた。  しかし、その少女は実は美男子俳優の白銀玲央だった。彼は日本一有名な高校生俳優で、高い演技力と美しすぎる美貌も相まって多くの賞を受賞している天才である。玲央は何かお礼がしたいと言うも、晴彦は動揺してしまい逃げるように立ち去る。しかし数日後、体育館に集まった全校生徒の前で現れたのは、あの時の青年だった──

いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜

きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員 Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。 そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。 初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。 甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。 第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。 ※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり) ※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り 初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。

異世界転移してΩになった俺(アラフォーリーマン)、庇護欲高めα騎士に身も心も溶かされる

ヨドミ
BL
もし生まれ変わったら、俺は思う存分甘やかされたい――。 アラフォーリーマン(社畜)である福沢裕介は、通勤途中、事故により異世界へ転移してしまう。 異世界ローリア王国皇太子の花嫁として召喚されたが、転移して早々、【災厄のΩ】と告げられ殺されそうになる。 【災厄のΩ】、それは複数のαを番にすることができるΩのことだった――。 αがハーレムを築くのが常識とされる異世界では、【災厄のΩ】は忌むべき存在。 負の烙印を押された裕介は、間一髪、銀髪のα騎士ジェイドに助けられ、彼の庇護のもと、騎士団施設で居候することに。 「αがΩを守るのは当然だ」とジェイドは裕介の世話を焼くようになって――。 庇護欲高め騎士(α)と甘やかされたいけどプライドが邪魔をして素直になれない中年リーマン(Ω)のすれ違いラブファンタジー。 ※Rシーンには♡マークをつけます。

転生したら魔王の息子だった。しかも出来損ないの方の…

月乃
BL
あぁ、やっとあの地獄から抜け出せた… 転生したと気づいてそう思った。 今世は周りの人も優しく友達もできた。 それもこれも弟があの日動いてくれたからだ。 前世と違ってとても優しく、俺のことを大切にしてくれる弟。 前世と違って…?いいや、前世はひとりぼっちだった。仲良くなれたと思ったらいつの間にかいなくなってしまった。俺に近づいたら消える、そんな噂がたって近づいてくる人は誰もいなかった。 しかも、両親は高校生の頃に亡くなっていた。 俺はこの幸せをなくならせたくない。 そう思っていた…

処理中です...