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18.作戦会議
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翌日、ギルドでは被害状況 説明があった。
簡単に言うと、ダンジョンには魔物が現れず、奥にいたボスをセオが指揮して戦い、ほとんど怪我もなく撃破。
俺たちを襲ったグリフォンは、駆けつけたS級エスパー1名とA級エスパー2名で倒したという。【赤い眼の悪魔】がゲート付近に現れ、呼び出したという目撃情報もあったそうだ。
グリフォン戦は、助けが駆けつけるまでB級エスパーが抑えていた為、怪我をした者が多く、今日は休養とガイディングとなっている。
◇◇◇◇
昨日は、どうかしてた……!!!
(二人のことは、『好き』だけど、あんなことまでしてしまうなんて!!)
保留と言いながら、二人に甘えてしまった……
ズーン、、と自己嫌悪に陥る。
「どうした?アルフィ。」
セオが不思議そうに尋ねた。レオンも俺の様子を見て楽しんでいるようだ。
(なんで二人とも、いつも通りなんだよ!?)
夕方、ギルドの仕事が終わった後、レオンと俺はセオのS級エスパー用 個室に集まっていた。
(こっちは、どんな顔して会えばいいのか悩んだのに…!)
今日の午前は休みになっていたため、昼からのガイディングは二名で済んだ。
レオンたちに会ったのは昨日ぶりだった。
「あの…、二人とも昨日は、迷惑かけて ごめんなさい。」
ペコッと頭を下げる。
「謝らないでよ。媚薬効果のせいなんだから。それに つけ込んだのは俺たちだよ。」
「だな。待つって言ったのに、悪かった。」
「……。えっと……二人とスるの嫌じゃなかったよ。二人といると ホッとするし、楽しい。たぶん恋愛として好きになってると思う。
でも……、どちらかって言うのは、選べない。二人とも大切なんだ。」
「選ばなくていいよ?二人と付き合って、二人と結婚ってのも、アルフィが望むなら全然いい。まぁ、相手がセオだから許せるってのもあるかもだけど……。ダニエルには渡したくない。」
なぜ そこでダニエルの名前があがるのか?
「俺も。それで、かまわない。」
「……。」
そうする!!なんて軽々しく言えない。俺は、このまま ここで生活していいのだろうか?
「まぁ、考えてみて。」
レオンが微笑んだ。
「じゃぁ、話を整理すると…ダニエルは、ゲートが開いている間だけ こっちに来れるってことだよな?」
セオが、俺を見て尋ねた。
「うん。そう言ってた。」
「なら、アルフィを俺たちから離すべきじゃないと思う。一緒にダンジョンに潜って守った方が安心じゃない?」
レオンが提案して、俺も頷いた。
「相手のテリトリーで、大丈夫か?」
「まぁ、あいつ自身は、そんなに強くないと思うんだよね。前回攻撃が効いてたし。魔物の召喚さえ させなければ。」
「……アルフィは、あいつを どうしたいんだ?」
じっと俺を見て、セオが問う。
「どうしたいって……?」
戦っていいかって事だろうか?
雪夜は友達だ。でも今の雪夜は魔族。この世界を壊そうとしているのは確かだ……。
「侵略を辞めてくれないか、もう一度話してみたい………だめかな?」
「話をのむ替わりに、お前を要求されたら?」
レオンが真剣な顔で見る。
「可能性あるな。三年お前を探してたって言ってたんだろ?どうでもいいやつなら、そんなに探したりしないはずだ。」
「雪夜も、不安だったと思うんだ……。知らない場所で知らない人になってるんだから。しかも、あいつは魔族。俺みたいに、みんなに優しくされてたなら、いいんだけど……。」
「「……。」」
無言でレオンが俺の頭を撫でる。
その後、セオにも抱きしめられた。
ほっとする……
(二人がいて良かった……。)
これから、雪夜と、どう向き合ったらいいのだろう。
「とにかく!次回のダンジョンはアルフィも一緒に行くってことで。 アルフィ帰ろ♪ セオは家に帰るの?」
「あぁ。途中まで一緒に行く。」
「え!?せっかくアルフィと二人で帰れると思ったのに!!」
「はぁ!?
レオン、家でアルフィに変な事するなよ!」
「さぁ。どうかな?」
「……。もぅ、ケンカするなら俺一人で帰る。」
そう言いながら一人部屋を出て行く。
「「え!?待って」」
それを追う二人……
笑い声が通路に響いた────。
簡単に言うと、ダンジョンには魔物が現れず、奥にいたボスをセオが指揮して戦い、ほとんど怪我もなく撃破。
俺たちを襲ったグリフォンは、駆けつけたS級エスパー1名とA級エスパー2名で倒したという。【赤い眼の悪魔】がゲート付近に現れ、呼び出したという目撃情報もあったそうだ。
グリフォン戦は、助けが駆けつけるまでB級エスパーが抑えていた為、怪我をした者が多く、今日は休養とガイディングとなっている。
◇◇◇◇
昨日は、どうかしてた……!!!
(二人のことは、『好き』だけど、あんなことまでしてしまうなんて!!)
保留と言いながら、二人に甘えてしまった……
ズーン、、と自己嫌悪に陥る。
「どうした?アルフィ。」
セオが不思議そうに尋ねた。レオンも俺の様子を見て楽しんでいるようだ。
(なんで二人とも、いつも通りなんだよ!?)
夕方、ギルドの仕事が終わった後、レオンと俺はセオのS級エスパー用 個室に集まっていた。
(こっちは、どんな顔して会えばいいのか悩んだのに…!)
今日の午前は休みになっていたため、昼からのガイディングは二名で済んだ。
レオンたちに会ったのは昨日ぶりだった。
「あの…、二人とも昨日は、迷惑かけて ごめんなさい。」
ペコッと頭を下げる。
「謝らないでよ。媚薬効果のせいなんだから。それに つけ込んだのは俺たちだよ。」
「だな。待つって言ったのに、悪かった。」
「……。えっと……二人とスるの嫌じゃなかったよ。二人といると ホッとするし、楽しい。たぶん恋愛として好きになってると思う。
でも……、どちらかって言うのは、選べない。二人とも大切なんだ。」
「選ばなくていいよ?二人と付き合って、二人と結婚ってのも、アルフィが望むなら全然いい。まぁ、相手がセオだから許せるってのもあるかもだけど……。ダニエルには渡したくない。」
なぜ そこでダニエルの名前があがるのか?
「俺も。それで、かまわない。」
「……。」
そうする!!なんて軽々しく言えない。俺は、このまま ここで生活していいのだろうか?
「まぁ、考えてみて。」
レオンが微笑んだ。
「じゃぁ、話を整理すると…ダニエルは、ゲートが開いている間だけ こっちに来れるってことだよな?」
セオが、俺を見て尋ねた。
「うん。そう言ってた。」
「なら、アルフィを俺たちから離すべきじゃないと思う。一緒にダンジョンに潜って守った方が安心じゃない?」
レオンが提案して、俺も頷いた。
「相手のテリトリーで、大丈夫か?」
「まぁ、あいつ自身は、そんなに強くないと思うんだよね。前回攻撃が効いてたし。魔物の召喚さえ させなければ。」
「……アルフィは、あいつを どうしたいんだ?」
じっと俺を見て、セオが問う。
「どうしたいって……?」
戦っていいかって事だろうか?
雪夜は友達だ。でも今の雪夜は魔族。この世界を壊そうとしているのは確かだ……。
「侵略を辞めてくれないか、もう一度話してみたい………だめかな?」
「話をのむ替わりに、お前を要求されたら?」
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「可能性あるな。三年お前を探してたって言ってたんだろ?どうでもいいやつなら、そんなに探したりしないはずだ。」
「雪夜も、不安だったと思うんだ……。知らない場所で知らない人になってるんだから。しかも、あいつは魔族。俺みたいに、みんなに優しくされてたなら、いいんだけど……。」
「「……。」」
無言でレオンが俺の頭を撫でる。
その後、セオにも抱きしめられた。
ほっとする……
(二人がいて良かった……。)
これから、雪夜と、どう向き合ったらいいのだろう。
「とにかく!次回のダンジョンはアルフィも一緒に行くってことで。 アルフィ帰ろ♪ セオは家に帰るの?」
「あぁ。途中まで一緒に行く。」
「え!?せっかくアルフィと二人で帰れると思ったのに!!」
「はぁ!?
レオン、家でアルフィに変な事するなよ!」
「さぁ。どうかな?」
「……。もぅ、ケンカするなら俺一人で帰る。」
そう言いながら一人部屋を出て行く。
「「え!?待って」」
それを追う二人……
笑い声が通路に響いた────。
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