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12.告白

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食事をして、買い物をしていると、あっという間に時間は過ぎた。
 (やばい、楽しい。)
 雪夜以外と、遊びに行くなんて久々すぎて とても楽しかった。
 セオも口数は少ないが、楽しんでくれているようだった。
 最後にアイスを食べながら帰り道を歩く。
 途中、リアムとジェイさんが手を繋いで歩くのを見て、ちょっといいな、なんて思ってしまった。
 (人恋しいのかな、俺…。
 雪夜は、どうしてるだろうか……)
 ふと、友人の事を思い出す。
「どうした?」
 少し暗い顔をしてしまったのか、セオが俺に声をかけた。
「ううん。ただ、ちょっと昔のことを思い出しちゃって…。」
「……この後、家に来ないか?少し二人で話したい。」
 突然の申し出に戸惑う。
 だが、このまま家に帰っても元の世界のこと、雪夜の事を考えてしまいそうで、セオの誘いに乗ることにした。
「リアム!俺たち、そろそろ帰るな!またギルドで!!
 あとは二人で楽しんで♪」
 少し前を歩いていたリアムたちに声をかけた。
「うん!今日は楽しかった!また遊ぼうね!!」
 そう言って、手を振って二人を見送った。
「さ、行こっか。」
「あぁ。」

◇◇◇◇

 着いた場所は綺麗な高層マンションだった。
 (え!?ほんとに、ここ?)
「もしかして、セオってお金持ち?」
「親が…かな?まぁ、エスパーだから、それなりにお金は持ってるけど。」
「入るの、ドキドキするんだけど…」
「一人暮らしだから、アルフィなら、いつでも来ていいよ。」
「ひとり!?……」
 (マジかぁ……。羨ましい……)

「どうぞ。」
 通された部屋は綺麗に片付けられ、とてもオシャレだった。
 (ソファーもテーブルも高そうだ…。)
「飲み物持ってくる。コーヒーにする?酒もあるけど。」
そう言ってキッチンの方へセオは歩いて行った。
 「じゃぁ、お酒で。」
 こっちの世界に来てから一度も お酒を飲んでいない。
 たまには息抜きもいいかもしれない……。
「どうぞ。」
 カランッと氷の音をたて、お酒を乾杯する。
「ありがとう。セオ、今日は ほんと楽しかったよ。」
「こちらこそ。」
 
 その後はギルドの話をしたり、遠征での話をしたり。お酒も入り、少しウトウトしてきていた……
「なぁ、アルフィ。最近、何か思い出したのか?さっき昔のことをって言っていたが…。」
「……話しちゃってもいいのかな…?」
 お酒のせいで、あまり頭が 回らない…
「横になっていいよ。」
 そう言われて、セオの膝にゴロンと頭を預け、横になった。
「それで、何?」
「俺、別の世界から来たんだ。ほんとの名前は、佐久間 秋都さくま あきと……ほんとのアルフィは、どこに行ったんだろう…?雪夜ゆきやに会いたい…」
「?!」
 ビクッと、少し驚いた顔をしたが、セオは俺の頭を撫でた。
「大変だったんだな…。」
「信じてくれるの?」
 やばい、俺は酔っている。こんなこと、話しちゃダメなのに、、、
「〈ゆきや〉と言うのは恋人?」
「ううん、友達。突然 黒いものに引き込まれて こっちに来たんだけど…雪夜も この世界にいるのかは…わからない。」
 なぜ雪夜のことを聞くのだろう?
「………」
 その後、セオが何か言った気がするけど、覚えているのは俺の唇にセオの唇が触れたこと。
 柔らかい唇と舌の感触。
 気持ち良い………思わず俺も舌を絡めていた。

 そのまま俺は眠りについた。
 
 
 
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