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10.作戦会議

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「それは……、飲み物に混ぜて?それか、注射器で刺すとか…!」
 聖水を飲ませる方法…考えても、そのくらいしか思いつかない。
「どちらにしても、接触しないとだな……。」
 アルは ため息をついた。
「ラウナ村には入れるのか?」
 ロイ様がジョンさんにたずねた。
「シールド魔法を解除したら入れる。シールドも、いつまでもつか わからないが……。明日あす、討伐隊を編成して向かう予定だ。話し合いが出来る相手ならいいが、無理ならそく討伐とうばつだろうな。」
「討伐!?それはダメです!!」
 ヒロインが死ぬなんて絶対ダメ!!私は反対した。
「……話し合いが出来るようなら、飲み物に混ぜよう。しかし、これ以上の犠牲は出せない。なんとか止めなければ。」
「とりあえず、会ってみよう。俺とロイはディランと合流して、聖女の元へ行こう。アルはルーナさんの側にいてくれ。ドラゴンについても、何か変化があったら、報告してくれ。」
「了解しました。」
「ロイ様、ジョンさん、気をつけてください!あ、部屋に薬を取りに行ってくるので、少しお待ち頂けますか?」
「あれ?ルーナさん、ここに住んでるの?」
 ロイ様が聞いてきた。
「はい。住み込みなんです。配合は、場所を借りてしてるんですけど…。資金が だいぶ貯まったので、いつか家を借りるか買おうと思ってはいるのですが……。」
「じゃぁ、聖女の件が終わったら、俺と住もうよ?家賃は俺が出しても良いからさ。」
 ロイ様がサラッと、すごいことを言った。
「はぁ?!だめに決まってるだろ!?」
 先に反応したのはアルだ。
「なんでアルが反応するのよ?」
「そうだよ。アルの許可がいるのか?」
「それは、えっと……。」
 アルが口ごもっていたが、急な提案に私も困った。本気なのだろうか?
「一緒に住むと言うのは、ちょっと……。」
 うんうん、とアルは頷いている。
「そう?調合見てみたいし、君となら毎日楽しく過ごせそうなんだけどな。」
 調合なら、場所を借りている時に見に来てもいいのだけど……。
「……。少し考えさせてください。では、部屋へ行ってきますね!」
 パタパタと部屋を出た。
 男の人に一緒に住みたいなんて言われたことがない私は、少し顔が熱くなっていた。


「お待たせしました!薬は3本。一つは私がストックとして持っておきます。残り2本は……ジョンさんと、ロイ様で一本ずつで、どうでしょうか?もし、必要であれば他の方にゆずっても大丈夫ですので。」
 まだディランの件が、起こるとも限らない……念のため、そう言ってみた。
 「それで大丈夫だ。ルーナさん、ありがとう。」
 ジョンさんとロイ様に薬を渡し、解散になった。
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