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3.宿屋の受付
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「ルーナちゃん!!」
よく泊まりに来てくれる タイラーおじさんに声をかけられた。40才くらいの冒険者だ。
「こんにちは、タイラーおじさん。」
「この前貰った、傷を治す薬、すごく良かったよ!ポーションは値が高くて、なかなか使えないから助かるよ!」
「良かったです。家にストックがあるので、今度持って来ますね。」
「よろしく頼むよ!!」
「あ!ルーナちゃん、俺にも解熱剤の予備を頼む!」
隣にいたイーライさんにも薬を頼まれた。
イーライさんはタイラーおじさんの友人で、よく一緒にここに来ている。
ちなみにポーションは傷の治りが早く、痛みも消えて良いのだが、素材が高価なため高レベルの冒険者しか使用しない。私も調合は出来るけど、ストックは少ない。
効能の良いハイポーションという回復薬もある。
「薬屋をすればいいのに…」とよく言われるが、宿屋の受付も好きなので、趣味で とどめている。
私は普段、自分で採取した素材や、幼馴染のアル…『アル・フォスター』に頼んで素材を分けてもらって、作っている。
アルは同い年で冒険者Aランクだ。もうすぐSランクに昇級すると話していた。幼馴染として鼻が高い。
ランクはギルドの討伐依頼の達成度や討伐モンスター数・種類などによって、昇級する。初めはEランクからだ。ちなみに私はCランク。パーティを組めば、上がりやすいが、私は素材集めメインなので、組んでいない。
そんなことを考えていると、アルが入口から入ってきた。
「よぉ、ルーナ。頑張ってるか?」
明るい笑顔を向けられ、自分まで笑顔になる。
アルは私より背が高く、すらっとしていて、髪はショートのオレンジ色、茶色の瞳をしている。ロイ様のはダークブラウン寄りの瞳の色だが、アルはライトブラウンに近いかもしれない。
「うん。アルも調子良さそうだね。」
「頼まれてた素材を持ってきたんだけど……まだ かかりそう? 」
時計を確認すると、もうすぐ上がり時間だった。
「えっと…外で待ってて。すぐ行く。」
「わかった。」
次の担当のハンナに引き継ぎをした。『ハンナ・ベイリー』。うぐいす色の大きな瞳、茶色髪をサイドポニーテールにした可愛らしい小柄な女性だ。歳は一つ下だが、しっかりしていて助かっている。
着替えるのも面倒なので上着だけ着て、急いで荷物を持ち、外へ出た。
「お待たせ!」
「早かったな。飯食ってかない?」
「いいよ。どこに行く?」
アルの前だと砕けた喋り方になってしまう。
「食後は、やっぱり甘いものが食べたいから、あそこの店にしないか?!」
甘い物好きの男子って珍しい気がするけど、私も甘い物は好きなので、同意した。
よく泊まりに来てくれる タイラーおじさんに声をかけられた。40才くらいの冒険者だ。
「こんにちは、タイラーおじさん。」
「この前貰った、傷を治す薬、すごく良かったよ!ポーションは値が高くて、なかなか使えないから助かるよ!」
「良かったです。家にストックがあるので、今度持って来ますね。」
「よろしく頼むよ!!」
「あ!ルーナちゃん、俺にも解熱剤の予備を頼む!」
隣にいたイーライさんにも薬を頼まれた。
イーライさんはタイラーおじさんの友人で、よく一緒にここに来ている。
ちなみにポーションは傷の治りが早く、痛みも消えて良いのだが、素材が高価なため高レベルの冒険者しか使用しない。私も調合は出来るけど、ストックは少ない。
効能の良いハイポーションという回復薬もある。
「薬屋をすればいいのに…」とよく言われるが、宿屋の受付も好きなので、趣味で とどめている。
私は普段、自分で採取した素材や、幼馴染のアル…『アル・フォスター』に頼んで素材を分けてもらって、作っている。
アルは同い年で冒険者Aランクだ。もうすぐSランクに昇級すると話していた。幼馴染として鼻が高い。
ランクはギルドの討伐依頼の達成度や討伐モンスター数・種類などによって、昇級する。初めはEランクからだ。ちなみに私はCランク。パーティを組めば、上がりやすいが、私は素材集めメインなので、組んでいない。
そんなことを考えていると、アルが入口から入ってきた。
「よぉ、ルーナ。頑張ってるか?」
明るい笑顔を向けられ、自分まで笑顔になる。
アルは私より背が高く、すらっとしていて、髪はショートのオレンジ色、茶色の瞳をしている。ロイ様のはダークブラウン寄りの瞳の色だが、アルはライトブラウンに近いかもしれない。
「うん。アルも調子良さそうだね。」
「頼まれてた素材を持ってきたんだけど……まだ かかりそう? 」
時計を確認すると、もうすぐ上がり時間だった。
「えっと…外で待ってて。すぐ行く。」
「わかった。」
次の担当のハンナに引き継ぎをした。『ハンナ・ベイリー』。うぐいす色の大きな瞳、茶色髪をサイドポニーテールにした可愛らしい小柄な女性だ。歳は一つ下だが、しっかりしていて助かっている。
着替えるのも面倒なので上着だけ着て、急いで荷物を持ち、外へ出た。
「お待たせ!」
「早かったな。飯食ってかない?」
「いいよ。どこに行く?」
アルの前だと砕けた喋り方になってしまう。
「食後は、やっぱり甘いものが食べたいから、あそこの店にしないか?!」
甘い物好きの男子って珍しい気がするけど、私も甘い物は好きなので、同意した。
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