異世界で、宿屋の受付は恋をする。〜モブですが、人生楽しみます!!〜

sora

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2.ダンジョン

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翌日、早速ダンジョンへ行くことになった。
「二階層の奥にあるこけだっけ?」
「はい。私一人だと、一階層までしか行けなくて…助かります。ただ、どのこけか わからないと思うので私を護衛する形になってしまいますが…大丈夫でしょうか?」
「もちろん、大丈夫だよ。五階層までは行ったことがあるから、安心して。」
「ありがとうございます!よろしくお願いします。」
 ペコリと頭を下げた。
「そういう服も着るんですね。似合ってます。」
 受付の時は白のブラウスに、黒のリボン、茶色のスカートだ。ダンジョンに入る時には動きやすいように、カジュアルな黒のズボンにシャツ、上から上着を羽織っている。ヒールの低い茶色いブーツ、そしてリュックを背負しょっって腰にはナイフと小さなポーチが付いている。
 この世界では魔法が使えるが、私が使えるのは初歩魔法のみ。なのでナイフで戦うこともある。
「……ありがとうございます。」
 まさか、この姿を褒められるとは思っていなかったので、ちょっと くすぐったい気持ちになった。
 街からダンジョン入口までは距離があるため、転移陣が置かれている。なので簡単に行くことが出来る。もちろん素材収集のため、その周辺を歩き回ることもあるけれど…。

 ダンジョン内に入ると、ロイ様の強さに驚いた。
 私が倒すのに大変だった敵を、いとも簡単に倒してしまった。
 二階層に上がっても、変わらず簡単に倒してしまうため、たくさんの素材を集めることができた。
 
「このこけなの?もっと、光ってるとか特別なこけなのかと思ってた。」
 私が手にしているのは、一見普通のこけに見えるが、ここに生えているのは効能が違うことを私は知っている。
「これで大丈夫です。ある薬を作るのに必要で……。」
「ふぅん。……詳しく聞きたいな。」
「完成したら、お話しますね。あ!出来れば、その薬をある方に渡して頂けないかと思ってたんです。」
「……不思議な人だな。情報屋でもやってる?」
「いえ、そういう訳ではないんですけど…」
 怪しまれた?ゲームの情報です!なんて言えないし…。
「まぁ、いいや。今度教えてね。」
「はい。目的も達成したので戻りましょうか。」
 再び入口を目指して歩き出した。

 
「今日は、ありがとうございました!!とても良い素材が取れました!!」
 深くお辞儀をする。街へ戻ると夕方になっていた。
「全然いいよ。また一緒にダンジョンへ行こう!三階層に見せたい場所があるんだ。」
 三階層……?何かあったかな?
 記憶を辿たどるが、思い出せない。
「ええ。ぜひ。」
 宿屋の近くでロイ様と分かれた。
 
 
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