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最終話
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ごくっ。
すぐそこにある健介のあそこを見て思わず唾を飲み込む。1人では収まらなかった性欲を満たすことが出来そうだし、赤ちゃんも出来るかもしれない。そう思うと子宮辺りがキュンキュンしてきてしまった。
私が発情したのが分かった健介は両手で私の頭に手を乗せて優しく髪の毛を撫でる。その微弱な刺激ですらも快感に変わってしまいそうな勢いだ。3ヶ月の禁欲期間のせいで、私の身体は健介を求めてしまう。
「じゃあベッド行こうか」
「…………ぅん」
健介は両手を私の背中に伸ばして私を優しく立上がらせる。そして、器用にズボンとパンツを脱いで下半身を露出させた。
健介は右手を、私は左手を差し出してお互いの指を絡めて密着しながら寝室へと歩いていく。ここだけ見るととてもロマンチックなのに、視界の端で見える健介のあそこがプラプラ揺れているのが滑稽で含み笑いをしてしまう。
明るいリビングとは違って、薄暗い寝室に着いた。私達はベッドの側で立ったまま向き合う。お互いに両手を背中に伸ばして抱きしめあった。健介が帰ったときにはいつもしているハグだけど、情事の前ということで私達の心臓の鼓動がいつも以上にうるさい。
「黄帆……」
「…………健介」
静寂なこの寝室で私達の呼吸と声だけが聞こえてくる。既に何度もSEXをしてきたにも関わらず、いつまで経っても情事の前の緊張感には慣れない。乙女のように純情でカマトトぶってしまう。
健介の顔が近付いてくる。唇を少し開いていて、舌もチロチロと動いているのが見えた。健介を迎え入れるために私も準備する。目を瞑って唇を少し突き出す。健介の吐いた息がこそばゆくなってきたと思ったら、若干乾燥している健介の唇が私の唇と触れる。
「……んっ」
最初は優しく、でも次第にお互いを求めて激しくキスをするようになる。相手の全てを堪能したい、そういいたげに呼吸も背中の手も激しくなってくる。
息継ぎのために一瞬離れる。荒々しい呼吸音が響いて、それさえも官能的だ。お互いに何も発さずに再び口づけを交わす。私が舌を交わそうとするのと同時に健介も舌を伸ばしてきて私とは違う体温が口の中に入ってくる。
「「……んっ、はぁ……」」
私も健介も発情して互いを求める。健介の興奮具合も彼のあそこに現われていて私のおへそ当たりをグイグイ押し上げてくる。そこまでしてようやく健介のあそこの膨張率の変化に気がついた。慌ててキスを止めてしまう。
「……えっ! でっか!!」
「でしょー」
健介の顔を見ると、自慢げに私に見せつけてくる。前よりも長さも太さも硬さも何もかもが変わっていた。3ヶ月前までも決して小さかったわけじゃ無い。平均以上はあったはずだ。でも今の健介のあそこはエッチなビデオに出てくる男優のものと遜色ない。
思わず何も無いのに飲み込んでしまった。早く挿れてほしい……。はしたないけれど、そんな欲求が生まれてしまう。
「……舐めてみても良い?」
「良いの? じゃあお願いしようかな」
健介がベッドの端に座って、足を大きく広げる。夏の外灯に惹かれて飛び回る虫のように私も健介のあそこに引き寄せられる。彼は自分が使っている枕を渡してきて、床と私の膝の間のクッション代わりにしてくれた。
目の前の立派な男根を見てさらに発情する。皮が完全に剥けていて本体が丸わかりになって、血管が浮き出ていて……。マジマジ見ると雄の匂いも比べものにならない。ついつい匂いを嗅いでしまう。
私は健介の男根に舌を伸ばしながら顔を近付ける。ちらっと健介を見ると今か今かと期待していた。
じゃあ遠慮無く!
まずはタマタマと芯の付け根部分を一舐めする。男根がピクッと動いた。健介の気持ちよさそうな声も若干聞こえてきて嬉しくなる。調子に乗ってきた私はタマタマの方から頭の部分までを舌で舐めあげていく。
「……はぁ…………」
「気持ちぃ?」
「うん…………」
健介のよがっている様子を見て、更に満足させてあげたくなった。健介の内股に手を突いて、タマタマの方から頭の部分までを何度も舐めていく。最初は舌の先端だけで、でも回数を重ねるごとに舌全体を使って。健介は必死に耐えている。
「あぁ…………、やっば、それ…………」
眉間に皺を寄せている健介のあそこはピクピクと動いていて、雄の匂いも益々強くなっている。私は口を開けて雄々しいのにどこか可愛らしい男根を咥えていく。しょっぱいような苦いような甘いような、そんな独特な味の先走り汁を舌で攫う。
息を大きく吸って口の中を真空状態にさせるような動きと、あそこの頭部分を舌でなめ回す。健介のよがり声は更に強くなった。
「きほ!? それ、だめだって!?」
「(3ヶ月待たせた罰よ!)」
とは言っても前までは親指と中指くらいの太さだった健介の男根の太さが更に大きくなっているので、私も口を開き続けないと行けなくて顎当たりが辛くなってきそうだ。……まあ、今は健介を満足させてあげよっと。
真空状態を作るような動きに加えて、喉の奥まで達するんじゃ無いかって位まで男根を飲み込んで頭の部分までに戻るピストン運動を始める。更に、左手で健介のタマタマを、右手を健介のルームウェアに滑り込ませて彼の左乳首を優しく触っていく。健介の乳首は男根のように硬くなっていた。それにさっきよりも汁の味が強くなっている。
「きほっ!? でちゃうって!!」
健介のよがり声と私の口と男根が唾液で擦れる音が聞こえてくる。男根は最大限まで膨張しているし、タマタマもだんだんせり上がってきている。もうすぐ発射しそうだ。でも残念、そうはいかないわよ。
「私の中で出してね」
「……えぇ…………?」
私は健介の男根から口を離す。寸止めを食らった彼の全身から力が抜けて、呆然と私を見てきた。あと少しって所でお預けを食らった健介は情けなく見えて、彼は自分の右手を男根に伸ばしだしたからそれを邪魔した。
「あと少しだったのに……」
「私を放置した罰よ、今思えば一緒にお風呂入ったりとか手でシてくれたって良かったのに」
「それしちゃうと歯止めがきかなくなりそうだったんだよ」
「そんなこと知らない」
「ごめんって」
「……私を満足させてくれたら許すよ」
「分かった」
健介は両手で私のそれぞれの手を取って立たせた。そして強く引き寄せられて抱きしめられる。ベッドに座っている健介の顔は私のお腹らへんと密着して上目で見つめてくる。手持ち無沙汰な私は健介の少し固い髪の毛を撫でると、彼は鼻を私のお腹らへんにくっつけて思いっきり息を吸った。
「っ--、黄帆の匂い好きだー」
「……今は柔軟剤の匂いだけじゃ無い?」
「そんなこと無いよ、さあおいで」
健介は私を抱いたままベッドへと倒れる。私も彼に負担にならないように一緒に倒れ込んだ。
健介の右半身と私の左半身がベッドに付くようになって、さっきキスをしたときみたいに超至近距離で見つめ合う。健介の瞳の中には潤んだ瞳をした私がいる。健介も同じように自分の姿を見つめられていることだろう。
どちらからと言うこともなくお互いにキスをしようと唇を差し出し、優しい口づけを交わした。
「寝てすぐで悪いんだけど脱がすから身体起こして」
「んー」
健介の指示に従った私は身体を起こして、彼の動きに身を委ねる。健介は私のルームウェアの裾当たりを持って脱がせようとしてきた。私は両腕を上に伸ばしてされるがままになる。しかし、ナイトブラが見え、ルームウェアの裾辺りで視界が塞がれたときに健介は一旦脱がすのを止めた。
「……何やってんの? このままするの?」
「違うよー」
何か考えがあるみたいだから待っておこ。
私はそのまま両腕をあげて、凄く情けない姿で健介の動向を探る。秋に向けてだんだんと寒くなったから厚手のルームウェアを着たことが仇となって全く見えない。ゴソゴソと動いているのは分かるけど何をしてるのかさっぱりだ。
「んーっと、こうだよな……?」
カチャ。
わたしの両手を掴んで健介が呟くや否や普段聞き慣れない音が鳴った。……え、今の音なに?
今の音が何かを確かめようと両手を離そうとしたらカチャンと音が鳴って手を離すことが出来ない。拘束されているみたいだ。
「健介?」
「通販サイトでオモチャの手錠買ったじゃん? 使って見ようと思って」
「あー、そういえば前買ったっけ。……今?」
「うん、同僚が言ってたんだけど、目隠しとか普段と違うSEXも良いらしいって」
「良いけど……、お尻の穴とかは止めてよ? 後ロウソクとか痛い奴」
「しないしない! 視界が塞がれると敏感になるみたいだよ? どうなっちゃうんだろうね」
その言葉を聞いて、頭の中でこれからの私の醜態を想像してしまう。ちょっとどころかかなり期待してしまって子宮部分がキュンとなった。発情した呼吸が遮られたルームウェアに反響してダイレクトに伝わってくる。それさえも性的欲求を高めてしまう。
「後ろに下がろうか」
「んー」
ズリズリズリズリ。
お尻と両足を使って後ろに下がっていく。なんか、いつも使ってるシートとは違う感じがする。バスタオルみたいなちょっと厚手のもの、そんな感じがした。
「じゃあ倒すよ」
「私はお婆ちゃんか!」
「いやいや、そのまま倒れたら頭とか当たっちゃうし」
「え、そんなに下がったの?」
「うん」
あぶなっ。前にもあったし気を付けなきゃ。
健介の気配が近付いてきたから、私はそのまま身を委ねる。すると、健介は手を伸ばして私の背中の方へ持って行って優しく押し倒した。ベッドに仰向けになる。同時にブラのホックも外されたみたいで胸に自由が訪れた。
「下脱がすよ」
「ん、どうぞ」
私は背中と足に力を入れて少しお尻を浮かせる。健介は私のズボンに手を掛けて足へと追いやる。私の下半身が露出される度に女の匂いが漂ってきた。
「黄帆、もうパンツグジュグジュじゃん」
「……んっ」
健介が茶化してきたけど、返事をせずに私は太ももをすり寄せるだけだった。正直に話すとリビングで健介があそこを出したときから濡れていた。
「これならいいか」
「……?」
何をされるのか、どんな風に満足させてくれるのか。そう思うとどんどん濡れてしまう気がした。荒い息を吐きながら健介の動向を探っていると健介の気配を下半身らへんに感じられた。
「舐めるよ」
「え? っひゃあ!?」
下着越しにいきなり下半身を舐められた。濡れていて若干冷たくなっている部分を健介の温かい舌が襲う。既に性的欲求が高まっている私にとってはクリティカルヒットだ。頭の中が快楽でいっぱいになる。
さっき私が健介にしたように、何度も何度も彼は私のあそこを舐めあげる。私はよがることしか出来ない。
「あっ!? あっ!? あっ!? あっ!?」
気持ちよくてどんどん息が苦しくなるし、直接の気持ちよさとは別に発情している私のよがり声のせいでどんどん性的欲求を満たされていく。勝手に出る甲高い声を抑えようと手を伸ばしたくても手錠で拘束されていて何も出来ない。
これから捌かれるまな板の上の魚のようにただされるがままになってしまう。
「んー、美味し。どんどん露が出てくるな」
「あっ! んっ!? んっ! あぁっ!?」
健介の舌は益々激しくなってくる。穴だけじゃ無くてクリトリスまで舐められて我慢出来そうに無い。性的快楽は私の中でせり上がってきて決壊するのを待つだけだ。
「健介っ! 私っ! イっちゃうっ!!」
「…………」
健介は何か話していたみたいだけど聞き取れなかった。快楽は神経を伝って全身へと届き、『イきたい!!』としか思えなくなった。それを感じたのか健介は吸い上げながら舌で舐めるという高等テクニックを使う。
遂に、我慢していた私のダムは決壊した。
「あ。…………っ!!」
ビクビクビクっ!!
身体が勝手に跳ね上がる。襲いかかってくる快楽のせいで全身のコントロールが効かなくなった。頭が真っ白になってただ必死に酸素を求めて喘ぐ。私だけが深海にいるような気分にさせた。全身に鳥肌が立って敏感になる。シートと擦れるだけでも快感が産まれてしまう。
「はあ……、はあ……、はあ……、はあ……」
だんだん落ち着いてきて、やっとのこと精神と身体が一体化した。自分の荒い呼吸が聞こえてくる。
「あー、きもちよかった…………」
「何言ってんの? まだだよ?」
「え? んんっ!?」
健介が私の下着をずらして、性器をむき出しにした。ひんやりとした空気と触れて思わずすくむ。ただそれだけじゃ無くて健介は自分の指を私の性器の中に入れてきた。何度も肌を重ねてきたおかげで健介は私の弱点を知っている。今回も同様にすぐに弱点を突いてきた。彼のゴツゴツした指が私の弱点であるGスポットを優しく抉ってくる。
「ゃっ!? ぁっ! んんっ! あぁっ!」
クチュクチュ鳴っているものがどんどん水音が増してきてグチュグチュと変わってくる。それと同時に、膀胱を刺激されたせいなのか、だんだんと催してきてしまった。性的快楽とは違う我慢をしなくてはいけなくなってきた。
「けんすけっ、出ちゃう! でちゃうからっ、いったんとめてっ!!」
「気にしなくて良いよー」
「だめっ! あっ、あっ!」
健介の指使いは私を傷つけないように優しいけれど、激しさが増してくる。性的快楽も増してきてしまってしまって、尿意と快楽の2重に耐えなくてはいけない。更に水音も増してきてカポカポと鳴っている。
「けんすけっ!? わたしっ、もうっ!!」
「イけ! 黄帆!!」
「あ。…………っ!?」
再び全身が跳ね上がる。快楽が私の身体をコントロールしているようで自由が効かない。目の前がパチパチ弾けてさっきよりも呼吸が辛い。心臓もバクバクしていて壊れちゃうんじゃ無いかって思う。
また、下半身の力が抜けてしまって、おしっこのようでおしっこじゃないようなものがチョロチョロと流れてしまうのが分かった。でもおしっこ特有のアンモニア臭はしない。となると潮だ。私は潮を吹いてしまった。
「あぁー、はずかしいよぉ……」
「でも気持ちよかったでしょ?」
「…………ぅん」
私が小さく頷くと、健介が笑ったのが分かった。達してしまって全身が気怠い中大きく呼吸をして健介の動向を探る。
「じゃあ挿れるね?」
「……やすませてはくれないの?」
「そんなこと知らない」
「……あ」
『そんなこと知らない』、さっき私が言った言葉だ。っていうかもしかして……。
「けんすけ、ちょっとおこってる?」
「怒っては無い。でも出したかった」
「……ごめんね」
「3ヶ月分満足させてあげないとね」
「きょう1にちで? しんじゃうよぉ」
「大丈夫だよ」
だらっと伸ばしている私の両足を広げながら健介は自身のあそこを挿入しようと私に近付いてくる。本能故か足に力を入れて拒もうとするけど全く力が入らなかった。
「はやくいれて?」
「オッケー!」
グチュ。私のあそこの穴と健介のあそこの頭の部分が接触して、水音が聞こえてくる。はぁ、やっとだ。3ヶ月待った甲斐がある。
「じゃあ」
「ぅん」
健介が動いてベッドが軋む。そして彼のあそこが侵入してきた。違和感というか気持ちよさが全然違う。
あ、あれ……? 前と全然違う? …………あっ!?
ビクビクビクっ!! ただ挿れられただけなのに軽くイってしまった。あそこをキュウキュウと締め上げてしまう。
「っ! 黄帆、大丈夫か? 今……」
「ぅん、イっちゃったぁ……」
私もう駄目だ。気持ちよすぎて頭がおかしくなってる。でも、まあいっか。こんな痴態健介にしか見せないし。
「……え? 本当に大丈夫?」
「だいじょーぶだいじょーぶ、うごいて?」
「……マズイと思ったらちゃんと言えよ?」
「ぁーぃ」
私を気遣いながらも健介は私の腰を掴んで動き出す。今思えば、視界が塞がれていることも私の痴態に繋がっているのかもしれなかった。人間は8割弱視覚から情報を得ると言うし、そのせいで他の部分が鋭敏になっているのかもしれない。腰から得られる感覚も普段ならそこまで快楽へと変わるはずも無いのに、今は思わずよがってしまった。
健介がゆっくりと動き出した。すると、強化された健介の男根が私の中を蹂躙していく。
「あっ、あっ……。すっごぉ、おっきいよ」
「だろ? 満足出来そう?」
「ぅん、きもちぃ」
「それは良かった」
会話が終わると、健介の腰を進めるスピードが速くなる。お互いに無言となって快感を楽しんでいく。私もさっきよりも受ける気持ちよさを楽しむ余裕があって、あそこを締め付けて健介を満足させようと頑張る。
「っ! 締め付けすぎだって」
「けんすけにもイってほしい」
「……もう少し大きく動いても良い?」
「もちろん、ずぅっとまってたんだよ?」
「可愛いこと言ってくれんじゃん」
健介の腰を進めるスピードは更に速くなった。彼の男根が私の中の壁や弱点、奥を抉ってきてとても気持ちが良い。数回達していたこともあって私には余裕が生まれている。健介の子種を受け取るべく、今できる限りの力を下半身に加えた。
「黄帆……、俺もイっても良いか……?」
「んっ! もちっ、ろんだよぉっ!!」
私の許可を得た健介は自分の性的快楽を満たす動きに変える。優しくて、でも激しくて。健介から愛されて気持ちが良い。あったはずの余裕もどこかにいってしまい、私もただひたすらよがり続ける。
「……ぅっ、きほ! おれ!!」
「うんっ! けんすけっ! だしてっ!!」
「あ゛あ゛あ゛!! 出るっ!!」
健介の男根が膨れ上がった気がする。そして、私の中で何度も何度も痙攣した。彼の全身から力が抜けて放心状態に陥って、荒い息を吐きながら虚無状態から回復している。
「けんすけ、てじょうはずせそう?」
「ん? ああ、わるい」
健介がなんとなく復活した頃を見計らって声をかける。ルームウェア越しにゴソゴソしているのが分かって、健介の両手が私の手首を掴んだ。
カチャ。
そんな音が鳴る。
「外したよ」
「ありがと」
汗でぐっしょりしたルームウェアを今度こそぬぐ。長時間真っ暗だったせいで、常夜灯だけでも眩しく感じた。
目を細めながらお腹や下半身を見てみると凄まじい光景になっている。私達の汗や体臭、お互いの淫臭やらが漂ってきた。
「うっわぁ、なにこれ」
「シャワー浴びないとな」
「ねー。……ちゅうとはんぱにのこってるからイかせて?」
「今日めっちゃエロいな」
「……イヤ?」
「むしろ好き、大好き」
にへー。両手を広げて健介を待つ。私の意図を汲んだ彼は再び男根を大きくして私の中を圧迫してくる。そして、私に体重を掛けないように上半身を近付けてきて口づけを交わした。
キスが終わって健介は身体を起こす。そして私の腰を掴んだ。再び腰を動かしだす。性感帯からの快楽が伝わってくる。甲高い声で鳴いてしまう。
「あっ、あっ、あっ、あっ」
「エロいっ、よめさんをっ、もててっ……、おれはっ、しあわせだっ!!」
「うんっ!! わたしもっ!!」
私は自分の右手を下半身へ伸ばしてクリトリスを、左手を自分の左胸へ伸ばして親指と人差し指で乳首を捏ねくり出す。私の性感帯のほとんどから与えられる気持ちよさで中途半端に残っている性的欲求が満たされていく。それに口を塞ぐことが出来ないから勝手によがり声が溢れてしまう。寝室中に響き渡る。
「んっ! んっ! あっ!? あぁっ!!」
余裕が無くなった私の様子を見て健介は更にスパートを掛ける。彼の巨根は私の中の奥深くまで達して中全てを蹂躙して気持ちが良い。健介の陰毛がチクチク当たって、それさえも気持ちよく感じてしまう。
全身から与えられる快楽は私の防波堤を侵攻していてもうすぐ崩壊してしまいそうだ。勝手に締め付けてしまい、健介も私がもうじき達することを察した。更に激しく腰を振り出す。
「けんすけっ!! わたしっ、もうっ!?」
「ああっ! イけ!」
「あっ!! イっ、くぅ!!!!」
遂に私のダムは決壊した。今まで以上に身体が震えて、自由が効かない。声にならない情けない声が口から勝手に漏れる。陸に打ち上げられた魚みたいに必死に酸素を求めて喘ぐ。でも全然上手くいかない。心臓がバクバクしてるのだけ分かって、他には何も分からない。
ベッドに身を委ねて必死に呼吸をすると、ようやく身体を動かせるようになってきた。全身が気怠くて重い。明日にも響くことだろう。
落ち着いたせいか、だんだん睡魔が襲ってきた。
「わたし、けんすけがすきぃ」
「ああ、俺も。無理させてごめんな? お休み」
「ぅん……、またシようね…………?」
「もちろん」
瞼が落ちてきて次第に狭まってくる視界の中で、健介も私の隣で横たわった。私を慈しむような瞳で見つめてきて、更に髪の毛を撫でられる。温かくて優しくて。そんな彼に愛されてとても気分が良い。
年上旦那の愛情は測りきれない。そう言おうとしたけど、遂に限界が来て私の意識はすっと無くなった。
すぐそこにある健介のあそこを見て思わず唾を飲み込む。1人では収まらなかった性欲を満たすことが出来そうだし、赤ちゃんも出来るかもしれない。そう思うと子宮辺りがキュンキュンしてきてしまった。
私が発情したのが分かった健介は両手で私の頭に手を乗せて優しく髪の毛を撫でる。その微弱な刺激ですらも快感に変わってしまいそうな勢いだ。3ヶ月の禁欲期間のせいで、私の身体は健介を求めてしまう。
「じゃあベッド行こうか」
「…………ぅん」
健介は両手を私の背中に伸ばして私を優しく立上がらせる。そして、器用にズボンとパンツを脱いで下半身を露出させた。
健介は右手を、私は左手を差し出してお互いの指を絡めて密着しながら寝室へと歩いていく。ここだけ見るととてもロマンチックなのに、視界の端で見える健介のあそこがプラプラ揺れているのが滑稽で含み笑いをしてしまう。
明るいリビングとは違って、薄暗い寝室に着いた。私達はベッドの側で立ったまま向き合う。お互いに両手を背中に伸ばして抱きしめあった。健介が帰ったときにはいつもしているハグだけど、情事の前ということで私達の心臓の鼓動がいつも以上にうるさい。
「黄帆……」
「…………健介」
静寂なこの寝室で私達の呼吸と声だけが聞こえてくる。既に何度もSEXをしてきたにも関わらず、いつまで経っても情事の前の緊張感には慣れない。乙女のように純情でカマトトぶってしまう。
健介の顔が近付いてくる。唇を少し開いていて、舌もチロチロと動いているのが見えた。健介を迎え入れるために私も準備する。目を瞑って唇を少し突き出す。健介の吐いた息がこそばゆくなってきたと思ったら、若干乾燥している健介の唇が私の唇と触れる。
「……んっ」
最初は優しく、でも次第にお互いを求めて激しくキスをするようになる。相手の全てを堪能したい、そういいたげに呼吸も背中の手も激しくなってくる。
息継ぎのために一瞬離れる。荒々しい呼吸音が響いて、それさえも官能的だ。お互いに何も発さずに再び口づけを交わす。私が舌を交わそうとするのと同時に健介も舌を伸ばしてきて私とは違う体温が口の中に入ってくる。
「「……んっ、はぁ……」」
私も健介も発情して互いを求める。健介の興奮具合も彼のあそこに現われていて私のおへそ当たりをグイグイ押し上げてくる。そこまでしてようやく健介のあそこの膨張率の変化に気がついた。慌ててキスを止めてしまう。
「……えっ! でっか!!」
「でしょー」
健介の顔を見ると、自慢げに私に見せつけてくる。前よりも長さも太さも硬さも何もかもが変わっていた。3ヶ月前までも決して小さかったわけじゃ無い。平均以上はあったはずだ。でも今の健介のあそこはエッチなビデオに出てくる男優のものと遜色ない。
思わず何も無いのに飲み込んでしまった。早く挿れてほしい……。はしたないけれど、そんな欲求が生まれてしまう。
「……舐めてみても良い?」
「良いの? じゃあお願いしようかな」
健介がベッドの端に座って、足を大きく広げる。夏の外灯に惹かれて飛び回る虫のように私も健介のあそこに引き寄せられる。彼は自分が使っている枕を渡してきて、床と私の膝の間のクッション代わりにしてくれた。
目の前の立派な男根を見てさらに発情する。皮が完全に剥けていて本体が丸わかりになって、血管が浮き出ていて……。マジマジ見ると雄の匂いも比べものにならない。ついつい匂いを嗅いでしまう。
私は健介の男根に舌を伸ばしながら顔を近付ける。ちらっと健介を見ると今か今かと期待していた。
じゃあ遠慮無く!
まずはタマタマと芯の付け根部分を一舐めする。男根がピクッと動いた。健介の気持ちよさそうな声も若干聞こえてきて嬉しくなる。調子に乗ってきた私はタマタマの方から頭の部分までを舌で舐めあげていく。
「……はぁ…………」
「気持ちぃ?」
「うん…………」
健介のよがっている様子を見て、更に満足させてあげたくなった。健介の内股に手を突いて、タマタマの方から頭の部分までを何度も舐めていく。最初は舌の先端だけで、でも回数を重ねるごとに舌全体を使って。健介は必死に耐えている。
「あぁ…………、やっば、それ…………」
眉間に皺を寄せている健介のあそこはピクピクと動いていて、雄の匂いも益々強くなっている。私は口を開けて雄々しいのにどこか可愛らしい男根を咥えていく。しょっぱいような苦いような甘いような、そんな独特な味の先走り汁を舌で攫う。
息を大きく吸って口の中を真空状態にさせるような動きと、あそこの頭部分を舌でなめ回す。健介のよがり声は更に強くなった。
「きほ!? それ、だめだって!?」
「(3ヶ月待たせた罰よ!)」
とは言っても前までは親指と中指くらいの太さだった健介の男根の太さが更に大きくなっているので、私も口を開き続けないと行けなくて顎当たりが辛くなってきそうだ。……まあ、今は健介を満足させてあげよっと。
真空状態を作るような動きに加えて、喉の奥まで達するんじゃ無いかって位まで男根を飲み込んで頭の部分までに戻るピストン運動を始める。更に、左手で健介のタマタマを、右手を健介のルームウェアに滑り込ませて彼の左乳首を優しく触っていく。健介の乳首は男根のように硬くなっていた。それにさっきよりも汁の味が強くなっている。
「きほっ!? でちゃうって!!」
健介のよがり声と私の口と男根が唾液で擦れる音が聞こえてくる。男根は最大限まで膨張しているし、タマタマもだんだんせり上がってきている。もうすぐ発射しそうだ。でも残念、そうはいかないわよ。
「私の中で出してね」
「……えぇ…………?」
私は健介の男根から口を離す。寸止めを食らった彼の全身から力が抜けて、呆然と私を見てきた。あと少しって所でお預けを食らった健介は情けなく見えて、彼は自分の右手を男根に伸ばしだしたからそれを邪魔した。
「あと少しだったのに……」
「私を放置した罰よ、今思えば一緒にお風呂入ったりとか手でシてくれたって良かったのに」
「それしちゃうと歯止めがきかなくなりそうだったんだよ」
「そんなこと知らない」
「ごめんって」
「……私を満足させてくれたら許すよ」
「分かった」
健介は両手で私のそれぞれの手を取って立たせた。そして強く引き寄せられて抱きしめられる。ベッドに座っている健介の顔は私のお腹らへんと密着して上目で見つめてくる。手持ち無沙汰な私は健介の少し固い髪の毛を撫でると、彼は鼻を私のお腹らへんにくっつけて思いっきり息を吸った。
「っ--、黄帆の匂い好きだー」
「……今は柔軟剤の匂いだけじゃ無い?」
「そんなこと無いよ、さあおいで」
健介は私を抱いたままベッドへと倒れる。私も彼に負担にならないように一緒に倒れ込んだ。
健介の右半身と私の左半身がベッドに付くようになって、さっきキスをしたときみたいに超至近距離で見つめ合う。健介の瞳の中には潤んだ瞳をした私がいる。健介も同じように自分の姿を見つめられていることだろう。
どちらからと言うこともなくお互いにキスをしようと唇を差し出し、優しい口づけを交わした。
「寝てすぐで悪いんだけど脱がすから身体起こして」
「んー」
健介の指示に従った私は身体を起こして、彼の動きに身を委ねる。健介は私のルームウェアの裾当たりを持って脱がせようとしてきた。私は両腕を上に伸ばしてされるがままになる。しかし、ナイトブラが見え、ルームウェアの裾辺りで視界が塞がれたときに健介は一旦脱がすのを止めた。
「……何やってんの? このままするの?」
「違うよー」
何か考えがあるみたいだから待っておこ。
私はそのまま両腕をあげて、凄く情けない姿で健介の動向を探る。秋に向けてだんだんと寒くなったから厚手のルームウェアを着たことが仇となって全く見えない。ゴソゴソと動いているのは分かるけど何をしてるのかさっぱりだ。
「んーっと、こうだよな……?」
カチャ。
わたしの両手を掴んで健介が呟くや否や普段聞き慣れない音が鳴った。……え、今の音なに?
今の音が何かを確かめようと両手を離そうとしたらカチャンと音が鳴って手を離すことが出来ない。拘束されているみたいだ。
「健介?」
「通販サイトでオモチャの手錠買ったじゃん? 使って見ようと思って」
「あー、そういえば前買ったっけ。……今?」
「うん、同僚が言ってたんだけど、目隠しとか普段と違うSEXも良いらしいって」
「良いけど……、お尻の穴とかは止めてよ? 後ロウソクとか痛い奴」
「しないしない! 視界が塞がれると敏感になるみたいだよ? どうなっちゃうんだろうね」
その言葉を聞いて、頭の中でこれからの私の醜態を想像してしまう。ちょっとどころかかなり期待してしまって子宮部分がキュンとなった。発情した呼吸が遮られたルームウェアに反響してダイレクトに伝わってくる。それさえも性的欲求を高めてしまう。
「後ろに下がろうか」
「んー」
ズリズリズリズリ。
お尻と両足を使って後ろに下がっていく。なんか、いつも使ってるシートとは違う感じがする。バスタオルみたいなちょっと厚手のもの、そんな感じがした。
「じゃあ倒すよ」
「私はお婆ちゃんか!」
「いやいや、そのまま倒れたら頭とか当たっちゃうし」
「え、そんなに下がったの?」
「うん」
あぶなっ。前にもあったし気を付けなきゃ。
健介の気配が近付いてきたから、私はそのまま身を委ねる。すると、健介は手を伸ばして私の背中の方へ持って行って優しく押し倒した。ベッドに仰向けになる。同時にブラのホックも外されたみたいで胸に自由が訪れた。
「下脱がすよ」
「ん、どうぞ」
私は背中と足に力を入れて少しお尻を浮かせる。健介は私のズボンに手を掛けて足へと追いやる。私の下半身が露出される度に女の匂いが漂ってきた。
「黄帆、もうパンツグジュグジュじゃん」
「……んっ」
健介が茶化してきたけど、返事をせずに私は太ももをすり寄せるだけだった。正直に話すとリビングで健介があそこを出したときから濡れていた。
「これならいいか」
「……?」
何をされるのか、どんな風に満足させてくれるのか。そう思うとどんどん濡れてしまう気がした。荒い息を吐きながら健介の動向を探っていると健介の気配を下半身らへんに感じられた。
「舐めるよ」
「え? っひゃあ!?」
下着越しにいきなり下半身を舐められた。濡れていて若干冷たくなっている部分を健介の温かい舌が襲う。既に性的欲求が高まっている私にとってはクリティカルヒットだ。頭の中が快楽でいっぱいになる。
さっき私が健介にしたように、何度も何度も彼は私のあそこを舐めあげる。私はよがることしか出来ない。
「あっ!? あっ!? あっ!? あっ!?」
気持ちよくてどんどん息が苦しくなるし、直接の気持ちよさとは別に発情している私のよがり声のせいでどんどん性的欲求を満たされていく。勝手に出る甲高い声を抑えようと手を伸ばしたくても手錠で拘束されていて何も出来ない。
これから捌かれるまな板の上の魚のようにただされるがままになってしまう。
「んー、美味し。どんどん露が出てくるな」
「あっ! んっ!? んっ! あぁっ!?」
健介の舌は益々激しくなってくる。穴だけじゃ無くてクリトリスまで舐められて我慢出来そうに無い。性的快楽は私の中でせり上がってきて決壊するのを待つだけだ。
「健介っ! 私っ! イっちゃうっ!!」
「…………」
健介は何か話していたみたいだけど聞き取れなかった。快楽は神経を伝って全身へと届き、『イきたい!!』としか思えなくなった。それを感じたのか健介は吸い上げながら舌で舐めるという高等テクニックを使う。
遂に、我慢していた私のダムは決壊した。
「あ。…………っ!!」
ビクビクビクっ!!
身体が勝手に跳ね上がる。襲いかかってくる快楽のせいで全身のコントロールが効かなくなった。頭が真っ白になってただ必死に酸素を求めて喘ぐ。私だけが深海にいるような気分にさせた。全身に鳥肌が立って敏感になる。シートと擦れるだけでも快感が産まれてしまう。
「はあ……、はあ……、はあ……、はあ……」
だんだん落ち着いてきて、やっとのこと精神と身体が一体化した。自分の荒い呼吸が聞こえてくる。
「あー、きもちよかった…………」
「何言ってんの? まだだよ?」
「え? んんっ!?」
健介が私の下着をずらして、性器をむき出しにした。ひんやりとした空気と触れて思わずすくむ。ただそれだけじゃ無くて健介は自分の指を私の性器の中に入れてきた。何度も肌を重ねてきたおかげで健介は私の弱点を知っている。今回も同様にすぐに弱点を突いてきた。彼のゴツゴツした指が私の弱点であるGスポットを優しく抉ってくる。
「ゃっ!? ぁっ! んんっ! あぁっ!」
クチュクチュ鳴っているものがどんどん水音が増してきてグチュグチュと変わってくる。それと同時に、膀胱を刺激されたせいなのか、だんだんと催してきてしまった。性的快楽とは違う我慢をしなくてはいけなくなってきた。
「けんすけっ、出ちゃう! でちゃうからっ、いったんとめてっ!!」
「気にしなくて良いよー」
「だめっ! あっ、あっ!」
健介の指使いは私を傷つけないように優しいけれど、激しさが増してくる。性的快楽も増してきてしまってしまって、尿意と快楽の2重に耐えなくてはいけない。更に水音も増してきてカポカポと鳴っている。
「けんすけっ!? わたしっ、もうっ!!」
「イけ! 黄帆!!」
「あ。…………っ!?」
再び全身が跳ね上がる。快楽が私の身体をコントロールしているようで自由が効かない。目の前がパチパチ弾けてさっきよりも呼吸が辛い。心臓もバクバクしていて壊れちゃうんじゃ無いかって思う。
また、下半身の力が抜けてしまって、おしっこのようでおしっこじゃないようなものがチョロチョロと流れてしまうのが分かった。でもおしっこ特有のアンモニア臭はしない。となると潮だ。私は潮を吹いてしまった。
「あぁー、はずかしいよぉ……」
「でも気持ちよかったでしょ?」
「…………ぅん」
私が小さく頷くと、健介が笑ったのが分かった。達してしまって全身が気怠い中大きく呼吸をして健介の動向を探る。
「じゃあ挿れるね?」
「……やすませてはくれないの?」
「そんなこと知らない」
「……あ」
『そんなこと知らない』、さっき私が言った言葉だ。っていうかもしかして……。
「けんすけ、ちょっとおこってる?」
「怒っては無い。でも出したかった」
「……ごめんね」
「3ヶ月分満足させてあげないとね」
「きょう1にちで? しんじゃうよぉ」
「大丈夫だよ」
だらっと伸ばしている私の両足を広げながら健介は自身のあそこを挿入しようと私に近付いてくる。本能故か足に力を入れて拒もうとするけど全く力が入らなかった。
「はやくいれて?」
「オッケー!」
グチュ。私のあそこの穴と健介のあそこの頭の部分が接触して、水音が聞こえてくる。はぁ、やっとだ。3ヶ月待った甲斐がある。
「じゃあ」
「ぅん」
健介が動いてベッドが軋む。そして彼のあそこが侵入してきた。違和感というか気持ちよさが全然違う。
あ、あれ……? 前と全然違う? …………あっ!?
ビクビクビクっ!! ただ挿れられただけなのに軽くイってしまった。あそこをキュウキュウと締め上げてしまう。
「っ! 黄帆、大丈夫か? 今……」
「ぅん、イっちゃったぁ……」
私もう駄目だ。気持ちよすぎて頭がおかしくなってる。でも、まあいっか。こんな痴態健介にしか見せないし。
「……え? 本当に大丈夫?」
「だいじょーぶだいじょーぶ、うごいて?」
「……マズイと思ったらちゃんと言えよ?」
「ぁーぃ」
私を気遣いながらも健介は私の腰を掴んで動き出す。今思えば、視界が塞がれていることも私の痴態に繋がっているのかもしれなかった。人間は8割弱視覚から情報を得ると言うし、そのせいで他の部分が鋭敏になっているのかもしれない。腰から得られる感覚も普段ならそこまで快楽へと変わるはずも無いのに、今は思わずよがってしまった。
健介がゆっくりと動き出した。すると、強化された健介の男根が私の中を蹂躙していく。
「あっ、あっ……。すっごぉ、おっきいよ」
「だろ? 満足出来そう?」
「ぅん、きもちぃ」
「それは良かった」
会話が終わると、健介の腰を進めるスピードが速くなる。お互いに無言となって快感を楽しんでいく。私もさっきよりも受ける気持ちよさを楽しむ余裕があって、あそこを締め付けて健介を満足させようと頑張る。
「っ! 締め付けすぎだって」
「けんすけにもイってほしい」
「……もう少し大きく動いても良い?」
「もちろん、ずぅっとまってたんだよ?」
「可愛いこと言ってくれんじゃん」
健介の腰を進めるスピードは更に速くなった。彼の男根が私の中の壁や弱点、奥を抉ってきてとても気持ちが良い。数回達していたこともあって私には余裕が生まれている。健介の子種を受け取るべく、今できる限りの力を下半身に加えた。
「黄帆……、俺もイっても良いか……?」
「んっ! もちっ、ろんだよぉっ!!」
私の許可を得た健介は自分の性的快楽を満たす動きに変える。優しくて、でも激しくて。健介から愛されて気持ちが良い。あったはずの余裕もどこかにいってしまい、私もただひたすらよがり続ける。
「……ぅっ、きほ! おれ!!」
「うんっ! けんすけっ! だしてっ!!」
「あ゛あ゛あ゛!! 出るっ!!」
健介の男根が膨れ上がった気がする。そして、私の中で何度も何度も痙攣した。彼の全身から力が抜けて放心状態に陥って、荒い息を吐きながら虚無状態から回復している。
「けんすけ、てじょうはずせそう?」
「ん? ああ、わるい」
健介がなんとなく復活した頃を見計らって声をかける。ルームウェア越しにゴソゴソしているのが分かって、健介の両手が私の手首を掴んだ。
カチャ。
そんな音が鳴る。
「外したよ」
「ありがと」
汗でぐっしょりしたルームウェアを今度こそぬぐ。長時間真っ暗だったせいで、常夜灯だけでも眩しく感じた。
目を細めながらお腹や下半身を見てみると凄まじい光景になっている。私達の汗や体臭、お互いの淫臭やらが漂ってきた。
「うっわぁ、なにこれ」
「シャワー浴びないとな」
「ねー。……ちゅうとはんぱにのこってるからイかせて?」
「今日めっちゃエロいな」
「……イヤ?」
「むしろ好き、大好き」
にへー。両手を広げて健介を待つ。私の意図を汲んだ彼は再び男根を大きくして私の中を圧迫してくる。そして、私に体重を掛けないように上半身を近付けてきて口づけを交わした。
キスが終わって健介は身体を起こす。そして私の腰を掴んだ。再び腰を動かしだす。性感帯からの快楽が伝わってくる。甲高い声で鳴いてしまう。
「あっ、あっ、あっ、あっ」
「エロいっ、よめさんをっ、もててっ……、おれはっ、しあわせだっ!!」
「うんっ!! わたしもっ!!」
私は自分の右手を下半身へ伸ばしてクリトリスを、左手を自分の左胸へ伸ばして親指と人差し指で乳首を捏ねくり出す。私の性感帯のほとんどから与えられる気持ちよさで中途半端に残っている性的欲求が満たされていく。それに口を塞ぐことが出来ないから勝手によがり声が溢れてしまう。寝室中に響き渡る。
「んっ! んっ! あっ!? あぁっ!!」
余裕が無くなった私の様子を見て健介は更にスパートを掛ける。彼の巨根は私の中の奥深くまで達して中全てを蹂躙して気持ちが良い。健介の陰毛がチクチク当たって、それさえも気持ちよく感じてしまう。
全身から与えられる快楽は私の防波堤を侵攻していてもうすぐ崩壊してしまいそうだ。勝手に締め付けてしまい、健介も私がもうじき達することを察した。更に激しく腰を振り出す。
「けんすけっ!! わたしっ、もうっ!?」
「ああっ! イけ!」
「あっ!! イっ、くぅ!!!!」
遂に私のダムは決壊した。今まで以上に身体が震えて、自由が効かない。声にならない情けない声が口から勝手に漏れる。陸に打ち上げられた魚みたいに必死に酸素を求めて喘ぐ。でも全然上手くいかない。心臓がバクバクしてるのだけ分かって、他には何も分からない。
ベッドに身を委ねて必死に呼吸をすると、ようやく身体を動かせるようになってきた。全身が気怠くて重い。明日にも響くことだろう。
落ち着いたせいか、だんだん睡魔が襲ってきた。
「わたし、けんすけがすきぃ」
「ああ、俺も。無理させてごめんな? お休み」
「ぅん……、またシようね…………?」
「もちろん」
瞼が落ちてきて次第に狭まってくる視界の中で、健介も私の隣で横たわった。私を慈しむような瞳で見つめてきて、更に髪の毛を撫でられる。温かくて優しくて。そんな彼に愛されてとても気分が良い。
年上旦那の愛情は測りきれない。そう言おうとしたけど、遂に限界が来て私の意識はすっと無くなった。
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