私、今とっても幸せです!

シンフジ サイ

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4話

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 明るいリビングから薄暗い寝室に戻ってきて、暗い部屋に目が慣れるのに少し時間がかかった。でも、その間にも和弥はベッドまでスタスタ歩き、私をベッドへと優しく下ろす。そういえば、さっきまでの匂いが大分消えていた。シーツも新しいものに変わっている。

「色々変えてくれた?」
「うん、だって」
「だって?」

 こうしたかったから。
 そう呟くやいなや、立っている和弥の顔が私に近付いてきてそのまま唇同士が触れ合う。お腹が減っている犬にお菓子を見せたような雰囲気を醸し出していた。そして、私も期待していたからすぐに和弥に応える。
 唇も、舌も、手のひらも……。
 和弥は優しくも乱暴に私の全身をまさぐって、時折彼の固くなっているペニスが私の身体に触れる。まだまだ元気そうだ。
 酸素を求めて少しだけ唇を離す。お互いに準備は終わっていて、後は情事に移行するのみだ。お風呂だけのせいじゃなくて、期待なんかも含んだ顔色をしている。私も和弥も熱がこもった息を吐く。
 遂に彼は口を開いた。

「四つん這いになって?」
「え?」
「駄目?」
「駄目じゃ無いけど……」

 口の中でゴニュゴニュ呟いた私はお尻を見せつけるように体勢を変えた。恥ずかしくてベッドの上に放置されていた枕をたぐり寄せて顔を押しつける。

「茜、もう濡れてる。トロトロだよ?」
「うるさぁい! 馬鹿ぁ!」
「それにヒクついてる」

 和弥の感想のせいで私の顔が更に上気した。冷たさを残している枕が心地良い。和弥の言葉が聞えないように枕に顔を押しつけたまま頭をブンブン振る。何か彼が話している雰囲気だけはあったけれど、私はそれを無視する。でも。

「うひゃあ!?」
「無視しないで」

 和弥の両手が私の太ももをまさぐる。そのせいで驚いた声が出た。彼はそのまま私の内股を摩りながら女性器の愛撫を始めようとして、その快楽から身を守るために我慢するしか無い。
 彼の両手が女性器に近付いたと思ったら、和弥はそのまま素通りして私のお尻を揉み始める。焦らされた私は腰を振っておねだりするしか無かった。
 お尻、内股、膝裏。膝裏、内股、お尻。
 彼の両手がフェザータッチをしながらその順番に移動している。それに気がついているにも関わらず、彼の両手がヴァギナ周辺に近付く度に私はよがり声を出すしか出来ない。いつヴァギナへの愛撫が始まるのかわからないまま焦らされ続ける。

「ねえ、触ってよ……」

 うぅ……、恥ずかしいのに……。
 そんなことを思いながらも遂に私から懇願してしまった。羞恥心か快感か、私の腰は動き続けて和弥に媚びている。
 私のおねだりを聞いてくれない和弥の吐息が太もも辺りに感じられた。何をするのかと思っていたら、ざらりと滑った感触を私の内股が感じ取った。どうやら舐められたらしい。
 新たな未知の快感に私はよがることしか出来ない。両手のように膝裏辺りから内股を通ってお尻を舐められる。両手と舌の愛撫が私の女の部分を開発し続ける。

「……っ!? っあっ! っはぁ……」

 和弥の愛撫に私は喘がないようにするだけで精一杯だ。けれども、私の口から勝手に声にならない悲鳴が漏れてしまう。我慢するために下半身に力を込めるけど、却って逆効果だ。私の中の何かが高まってしまう。

「触るよ」
「……え?」

 彼の言葉が聞えてきた。彼の吐息が私のヴァギナにかかり、それすらも快楽へと変わる。待ち望んでいた時が来る。
 数秒経たないうちに和弥の舌が私の女性器をなぞってきた。ざらっとした感触が私の入り口周辺を虐める。思わず嬌声が漏れ出た。

「っん! ……ぅっ!」

 彼の舌が私の女性器をペロペロと舐め、両手が私の下半身をまさぐる。私の中の何かは更に高まっていく。けれども、意識して彼の愛撫を受け取ると、心なしか彼の舌が私のおへその方へ近付いているような……? そっちは私の弱点があって……。

「っんぁ!?」

 彼の舌が私のクリトリスを優しく舐める。今までの高まりも相まって私は大きくよがった。クリトリスへの愛撫は乳首やヴァギナへの愛撫にも劣らない享楽を与える。このまま続けられると我慢出来そうに無かった。

「っ! っか、かずやぁ!? ちょっと……! 待って!」

 私の声が聞えないのか、和弥は愛撫を続ける。快楽から逃れようと身をよじっても彼の両手が私のおしりを逃がさないように掴んでいて私の抵抗は失敗に終わる。
 また、和弥の左手が私の利き乳首がある左胸に移動してくる。私の陰毛やお腹が彼の手に刺激されて悦んでいる。
 更に、彼の右手が私のヴァギナの中に入ってきてへその下辺りの私の膣壁を探ってきた。さっき散々いじられたところだ。

「っあ! っん! ゃぁ!?」

 左乳首、クリトリス、Gスポット。和弥の愛撫は私の3大性感帯を的確にいじる。強烈に私の何かがこみ上げるのが分かった。いっそのこと楽になりたい、としか思えない。
 そのまま私の中の何かは高まり続けて、遂には破裂した。
 水を入れ続けた水風船のように。
 水をせき止めていたダムの放水が始まったように。
 そうとしか表現出来ない私の中の快楽が私の全身を襲う。私の意識が吹き飛びかけた。

「っあ……! っんぁ!?」

 意識してないにも関わらず、私の身体はビクビクと震え続ける。筋肉も伸縮を繰り返して酸欠になりそうだ。私は呼吸をしようと試みるしか無かった。身体の制御が上手く出来ない。

「っはぁ……、っはぁ……、っはぁ……」

 ようやく私の精神と身体が1つに戻ってきた。私の荒々しい呼吸が聞えてきて、余韻に浸らせる。身体から力が抜けてベッドに身を委ねた。

「凄いイキ具合だったよ」
「ばかぁ……」

 和弥の意地悪そうな声が聞えてきてそんな風に応えるのが精一杯だ。このままだと、睡眠を取ってある程度回復した体力も尽きかけてしまうだろう。

「挿れるよ……?」
「ぅん、いいよ」

 ベッドにへたり込んでいる私のヴァギナに和弥のペニスが押し当てられた。もう体力はそこまで残ってはいないけど、まだまだ彼に愛されたい。私の内股と彼の太ももがあたるまで腰を進められ、ペニスが侵入してきた。私の膣壁を抉るようにして奥を目指して入ってくる。指とは違うその太さが子宮を押し広げて快楽を私に伝えてくる。

「「はぁ……」」

 全部入ったのか、和弥の陰毛が私のアナル付近を刺激する。チクチクとした毛の感触すらも快感へと変えてしまう。
 和弥はペニスを挿入したまま、触れそうで触れないくらいの力で両手を私の背中に沿わせる。それですらも声にならない悲鳴を上げてしまう。
 和弥の手は私の肩や脇腹、お腹、腰へと及び、ゴツゴツした男の手が私を蹂躙する。再び私の中の高まりがこみ上げて来そうな感じがした。

「じゃあ、そろそろ動くよ」
「ぅん……」

 彼の宣言通り、和弥は私の腰を掴みながらペニスを出し入れする。ヴァギナの壁が擦れて快楽を産み出してくる。私と和弥の前身同士が向き合ったままの体位とは違って、後ろから挿れられるこの体位は私のヴァギナの壁にある弱点を的確についてくる。さっき和弥の指が抉ったところだ。我慢しようにも呆気なく私の口から嬌声が漏れる。

「っあぁ! っそれ! すきぃ!」
「知ってる!」
「もっとシて! いっぱい! たくさん!」
「わかった!」

 後ろからペニスを挿入することに味を占めたのか、和弥の動きはますます激しくなってくる。それに伴って私の口からも快楽に占められた声が出てしまう。普段の生活なら絶対に出さない"女"の声が強制的に出てしまう。学生の時の合唱よりも甲高い声を出してしまう。

「っあ!? っあ!? っあ!? っあ!?」

 彼のリズミカルな挿入行為と同じタイミングで私は喘いでしまう。枕に顔を押しつけても嬌声を止めることが出来ない。私の身体は完全に和弥に屈していた。
 私の中の何かが再び高まってくる。もう何度目か分からない。でも、このまま受け入れてしまおう。

「っか、かずや! わ、わたし! もうだめぇ! きちゃうよぉ!!」
「いいよ、そのままイって!」

 お風呂場で私がペニスを扱いたように、和弥も腰を振る速度を早めていく。嬌声が出てしまうのと同時に私の中の何かが益々こみ上げてきて、遂には決壊した。

「っ!? っあぁぁぁぁぁ!?」

 私の中から産み出される快楽は全身を襲う。肌全体がぞわぞわとして、涙で狭くなっている視界の中で腕を見ると鳥肌が立っていた。そんな状態でも関わらず、私のヴァギナは和弥のペニスをキュウキュウと締め付けていて射精を促しているみたいだ。敏感になったヴァギナが大きく膨れたペニスの様子を感じ取る。
 身体に力が入らなくなって、この体勢すら辛くなった私はベッドに倒れ込んだ。その衝撃ですら肌から快楽が伝わってしまい苦しくなる。
 うつ伏せの状態で深呼吸を行なうとやっと享楽の海から帰ってきた。私の荒々しい呼吸と心臓の鼓動が聞えてくる。後ろからペニスを挿れられるのも獣の交尾みたいで背徳感があって好きだ。

「きもちよかった。かずやはどうだった?」
「うん、俺も」
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