見知らぬ隣人さん

警察4

三橋家のリビングの次に小笠原家に警官は向かった。少しして出てきたあと、山下家を見ていた警官と話し、指紋なども取られたが、玄関を無理やり開けた痕跡はなく窓も割られていない。指紋も家族のもの以外にはなかった。
何も進捗しんちょくも無いまま30分程で、今日のところは一先ずこれで、とかえって行ってしまった。

公介は、ギリギリ会社に間に合うとは思ったが、事情を上司に連絡し、午後から出勤することにした。

小笠原家は、慌ただしく子供を連れて星明が自転車に乗る姿を見た。

山下家はどうしたかわからなかった。

三橋家はリビングに戻り、くらい気持ちでダイニングテーブルを囲んだ。

「唯香ごめん。」

羽衣音のつぶやきに唯香はキョトンとした後、いいよと笑いながら答えた。

しかし気味が悪い。自分だけならまだしも、隣近所に住む人間が同じ日にこんなことになるなんて。

公介も羽衣音も、正直いつからないのかは定かではない。
だが、山下家の車を考えると昨日か今日の事なのだろう。