上 下
106 / 241
第3章『双子の少女を救出する事にした』

痛々しい痣と凝縮時間

しおりを挟む
「解りました…これより制限リミッター解除しますよ~っと…」
そう言うとNo.01は首に下げていた瑠璃色のダイヤ型のペンダントに魔力を注ぎ込む


するとペンダントから黒い光が溢れてきてNo.02の体を包み込む
光が収まるとNo.01と同様に顔の包帯がとれて髪や服装が変わっている
隠されていた瞳の色は黄色で元々出ていた瞳はオレンジ色に輝いている
綺麗な黒髪もしなやかに風に揺れ鮮やかに人を魅了する
服装は白の浴衣ドレスが背の部分が完全に露出しており純白の白ドーテイを容易に殺せるだろう


「相変わらずこの姿は恥ずかしいね」
No.02は自分の姿に頬を赤く染めながらゆっくりとカイト達に近づく

「ちょっと先に聞いても良いかなお兄さん、さっきのお姉ちゃんの攻撃をどうやって死なずに済ませたの?」
No.02は上目遣いでユートを目をじっと見つめる

「あ?簡単な事だ、鋼鉄化ヘビメタという魔法で体を硬くして外傷を無くして内部に響いてくる衝撃は後ろにバックステップして躱そうとしたけど思った以上に強くてそのまま吹っ飛ばされたって事だ」
鋼鉄化ヘビメタは内蔵は硬くは出来ないからな、だから正直後一二発さっきの威力のパンチされたら内蔵が破裂するかもな」
ユートは口から次々と本来ならば敵には教えてはならない事をポロポロと零していく

「へぇ~そうなんだ、じゃあ私のパンチも効くのか試してみるね」
No.02は拳を握りしめてユートのみぞおちを思いっきり殴る

ユートは不意の攻撃を完全な鋼鉄化ヘビメタで対処できず硬度は精々ジム通いの少し熟成された腹筋程度の硬さで受けてしまった

ユートは壁を貫通し隣の部屋の壁に体がめり込んでいた

「ごフッ…はぁはぁ…」
ユートの呼吸は荒くなり口から嘔吐するかの様に血を大量に吐き出す

「今回はちゃんとダメージを与えられた様だね」
「しかもその様子じゃ魔法も詠唱出来ないだろうし…これでお終い」
No.02はユートに一直線に走って行く

「さっきから僕を無視しないでほしいな!」
カイトがNo.02の後ろからデュランダルで斬り掛かるがNo.02は常人には出来ないような動きでデュランダルを華麗に避ける

「いきなり斬り掛かるなんて女の子にそんな事しちゃ嫌われちゃうぞ~」
No.02はカイトに一言掛けるがそのままユートに向かって走りユートの首を飛ばす

「マスター、これで良い?」
No.02は生首となったユートを持ち上げ頬を舐め上げる

「完璧だよ!No.02!やはりこのポンコツとは訳が違う」
クロガネはNo.02の戦果を見て大口開けて高笑いをする

「No.01見ろ!お前がミスった性でNo.02に余計な仕事をさせたのだ」
クロガネはNo.01の腹部に力いっぱい蹴りを入れる、No.01は蹴られてその場に腹部を手で抑えて座り込む

「誰が座って良いと言った!その姿勢じゃあ上手く蹴れないじゃないか!」
クロガネはNo.01の髪を引っ張り無理やり立たせる

「《謝罪》申し訳ございません…マスター」
クロガネは髪を引っ張ったまま何発も腹に拳を叩き込む

「貴様に出来るのはこうやって私のストレス発散しか出来んのだよ!このゴミがぁ!感謝しろよ?」
露出しているNo.01の腹部は次第に痛々しい紫色のアザで埋め尽くされる

「《感謝》マスターのストレス発散に使って頂き…ありがとう…ゴフッ…ざいます」
No.01は苦痛の表情を浮かべながらクロガネに表面上の感謝の言葉をあげる


「いい加減にしろよ…クロガネ…流石に女の子がこんな状態になっているのをこれ以上は見過ごせない」
No.01を殴るクロガネの手を掴みそのまま肩の関節を外す

「ぐぎゃぁぁぁ…バカな…なぜ生きている…」
クロガネはNo.01を手から離し肩を抑える

「生きてるも何も死んでないし、なぁNo.02」
ユートはNo.02の方へ振り向きNo.02が持っているユートの生首を指さす

「そそ…これはねぇ…」
No.02が手に持っている生首にかぶりつく
するとユートの顔は粉々に砕けて床に零れ落ちる

「う~~~ん!!甘くて美味しい!!」
No.02は頬に手を当てて味わう

「あれは飴だ、うまく出来てるだろ?あの一瞬で作るの大変だったんだからな」
ユートは無限収納アイテムボックスから大量の砂糖と水を取り出す

「バカな!そんなの作れる訳ないだろう!」
クロガネはユートに迫り顔面に唾がかかる距離に来て怒号を浴びせる

「『凝縮時間スロウタイム』この魔法を知ってるか?」
ユートがそう言うとクロガネは驚きの表情を一瞬見せるが次の瞬間その場に座り込んでしまう

「そんな魔法を覚えている奴がいたとは…」
クロガネは死を覚悟していた
殺されそうになったユートから断罪の意を込めて殺さるだろう

「それじゃあ逝きなクロガネ、お前が今までNo.01に加えてきた暴行の数々を懺悔しながらな」
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

愚かな父にサヨナラと《完結》

アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」 父の言葉は最後の一線を越えてしまった。 その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・ 悲劇の本当の始まりはもっと昔から。 言えることはただひとつ 私の幸せに貴方はいりません ✈他社にも同時公開

【完結】私だけが知らない

綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。 優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。 やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。 記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。 【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ 2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位 2023/12/19……番外編完結 2023/12/11……本編完結(番外編、12/12) 2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位 2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」 2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位 2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位 2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位 2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位 2023/08/14……連載開始

【完結】『飯炊き女』と呼ばれている騎士団の寮母ですが、実は最高位の聖女です

葉桜鹿乃
恋愛
ルーシーが『飯炊き女』と、呼ばれてそろそろ3年が経とうとしている。 王宮内に兵舎がある王立騎士団【鷹の爪】の寮母を担っているルーシー。 孤児院の出で、働き口を探してここに配置された事になっているが、実はこの国の最も高貴な存在とされる『金剛の聖女』である。 王宮という国で一番安全な場所で、更には周囲に常に複数人の騎士が控えている場所に、本人と王族、宰相が話し合って所属することになったものの、存在を秘する為に扱いは『飯炊き女』である。 働くのは苦では無いし、顔を隠すための不細工な丸眼鏡にソバカスと眉を太くする化粧、粗末な服。これを襲いに来るような輩は男所帯の騎士団にも居ないし、聖女の力で存在感を常に薄めるようにしている。 何故このような擬態をしているかというと、隣国から聖女を狙って何者かが間者として侵入していると言われているためだ。 隣国は既に瘴気で汚れた土地が多くなり、作物もまともに育たないと聞いて、ルーシーはしばらく隣国に行ってもいいと思っているのだが、長く冷戦状態にある隣国に行かせるのは命が危ないのでは、と躊躇いを見せる国王たちをルーシーは説得する教養もなく……。 そんな折、ある日の月夜に、明日の雨を予見して変装をせずに水汲みをしている時に「見つけた」と言われて振り向いたそこにいたのは、騎士団の中でもルーシーに優しい一人の騎士だった。 ※感想の取り扱いは近況ボードを参照してください。 ※小説家になろう様でも掲載予定です。

〈完結〉この女を家に入れたことが父にとっての致命傷でした。

江戸川ばた散歩
ファンタジー
「私」アリサは父の後妻の言葉により、家を追い出されることとなる。 だがそれは待ち望んでいた日がやってきたでもあった。横領の罪で連座蟄居されられていた祖父の復活する日だった。 十年前、八歳の時からアリサは父と後妻により使用人として扱われてきた。 ところが自分の代わりに可愛がられてきたはずの異母妹ミュゼットまでもが、義母によって使用人に落とされてしまった。義母は自分の周囲に年頃の女が居ること自体が気に食わなかったのだ。 元々それぞれ自体は仲が悪い訳ではなかった二人は、お互い使用人の立場で二年間共に過ごすが、ミュゼットへの義母の仕打ちの酷さに、アリサは彼女を乳母のもとへ逃がす。 そして更に二年、とうとうその日が来た…… 

【完結】もうやめましょう。あなたが愛しているのはその人です

堀 和三盆
恋愛
「それじゃあ、ちょっと番に会いに行ってくるから。ええと帰りは……7日後、かな…」  申し訳なさそうに眉を下げながら。  でも、どこかいそいそと浮足立った様子でそう言ってくる夫に対し、 「行ってらっしゃい、気を付けて。番さんによろしくね!」  別にどうってことがないような顔をして。そんな夫を元気に送り出すアナリーズ。  獣人であるアナリーズの夫――ジョイが魂の伴侶とも言える番に出会ってしまった以上、この先もアナリーズと夫婦関係を続けるためには、彼がある程度の時間を番の女性と共に過ごす必要があるのだ。 『別に性的な接触は必要ないし、獣人としての本能を抑えるために、番と二人で一定時間楽しく過ごすだけ』 『だから浮気とは違うし、この先も夫婦としてやっていくためにはどうしても必要なこと』  ――そんな説明を受けてからもうずいぶんと経つ。  だから夫のジョイは一カ月に一度、仕事ついでに番の女性と会うために出かけるのだ……妻であるアナリーズをこの家に残して。  夫であるジョイを愛しているから。  必ず自分の元へと帰ってきて欲しいから。  アナリーズはそれを受け入れて、今日も番の元へと向かう夫を送り出す。  顔には飛び切りの笑顔を張り付けて。  夫の背中を見送る度に、自分の内側がズタズタに引き裂かれていく痛みには気付かぬふりをして――――――。 

《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。

友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」 貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。 「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」 耳を疑いそう聞き返すも、 「君も、その方が良いのだろう?」 苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。 全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。 絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。 だったのですが。

強制力がなくなった世界に残されたものは

りりん
ファンタジー
一人の令嬢が処刑によってこの世を去った 令嬢を虐げていた者達、処刑に狂喜乱舞した者達、そして最愛の娘であったはずの令嬢を冷たく切り捨てた家族達 世界の強制力が解けたその瞬間、その世界はどうなるのか その世界を狂わせたものは

【完結】彼女以外、みんな思い出す。

❄️冬は つとめて
ファンタジー
R15をつける事にしました。 幼い頃からの婚約者、この国の第二王子に婚約破棄を告げられ。あらぬ冤罪を突きつけられたリフィル。この場所に誰も助けてくれるものはいない。

処理中です...