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人間界<世界征服>
恨みの一撃
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「半殺しにしてやるよ、クソ親父!」
「ぐぁあ!」
金的と目潰しは禁止?
知ったことかよ。ここは異世界。紳士なスポーツの常識は通用しねぇ!
今まで散々子ども作っていい思いしてきたんだから、もう充分だろ?
娘に手を出そうとする奴の下半身なんざ、いらねぇよな?
俺は奴の下半身を重点的に痛め付け、ついでとばかりにボロボロになった服と切り刻まれて短くなった髪のまま、みっともなく床に倒れ伏す皇后の下へ転がしてやった。
「ララーシャ、キサネ。ボコっていいぞ」
「はーい。お姉ちゃん、行こ!」
「は、はい……」
姉妹は仲良く手を繋いで、テコテコと牛歩な動きでこちらまで歩み寄ってくる。
ステッキを支えにして、尾ひれを足に見立てるララーシャが一緒だからな。
遅いなんて言ってはいられねぇ。
「お、おお……運命の、女神……。私の、娘……」
「その口から、声が出ないようにしてやろうか」
「がは……っ」
真剣で切り刻んだら、惨殺死体になっちまうからな。
鞘に収めてから、喉をバカスカ殴り痛め付けてやる。
口から血を吐くクソ親父の姿を見ながら、喉を詰まらせないよう背中を叩いてやった。
死なないように半殺しって、一番めんどくせぇ痛め付け方なんだよなぁ……。
「ハレルヤ。切り刻んでいい?」
「人殺しになるなって、俺に命令しただろ?人殺しは禁止」
「ええ……」
「い、生きてます、か……?」
「うぅ、ううう……」
「え、えい。えい……っ」
キサネが殺る気満々な状態で俺にしがみついてねだる一方、ララーシャは生きているかを確認してから、尾ひれでクソ親父の頬を往復ビンタし始めた。
パチパチと何度かビンタするうちに、クソ親父の頬は腫れ上がっていく。
一通り往復ビンタを済ませてスッキリしたのか、ララーシャはトントンと尾ひれを戻してクソ親父と距離を取り、ステッキのボタンを押してチュールパレオから水を出していた。
クソ親父の体液を洗い流す水が自動で出てくるの、すげー便利だな。
「す、スッキリしました……っ。き、キサネちゃんも、やる?」
「うん。お姉ちゃんは優しすぎるよ。もっとこう、縛り上げて……磔にするでしょ……?それで、見世物にしてあげとっと!」
キサネは再起不能になりつつあるクソ親父を、唐草で縛り付け磔にし、皇后共々持ち上げて、スルスルと近くの広場まで運び始めた。
「キサネ、外に行くのか?」
「うん!」
「そこの野郎どもは?」
「どーでもいいー」
キサネは兄たちなどどうでもいいらしく、俺を王城の外へ押し出そうとする。
もうここに戻ってくる気がねぇなら、こいつらは囚人収容スペース送りにしてやるか……。
「ひい!」
「いやだあ!たすけ、たすけ……!」
「じゃあな」
適当に魔剣でタコ殴りにした後、指を弾いて転移させる。
ララーシャが寂しそうな表情をしながら肩を落とし、トボトボ後ろをついてくるのが印象的だった。
「お姉ちゃん。早くしないと置いてくよー」
「ま、待って……!」
「ふんふーん。ふふーん。ららら~」
キサネに声を掛けられたララーシャは、慌てて歩くスピードを早める。
俺の腕に両手を絡めてまとわりつくキサネと、一緒に歩くのがめんどくさくなった俺は、鼻歌を歌う彼女をいつものように抱き上げ、城の外へ向かう。
「ぐぁあ!」
金的と目潰しは禁止?
知ったことかよ。ここは異世界。紳士なスポーツの常識は通用しねぇ!
今まで散々子ども作っていい思いしてきたんだから、もう充分だろ?
娘に手を出そうとする奴の下半身なんざ、いらねぇよな?
俺は奴の下半身を重点的に痛め付け、ついでとばかりにボロボロになった服と切り刻まれて短くなった髪のまま、みっともなく床に倒れ伏す皇后の下へ転がしてやった。
「ララーシャ、キサネ。ボコっていいぞ」
「はーい。お姉ちゃん、行こ!」
「は、はい……」
姉妹は仲良く手を繋いで、テコテコと牛歩な動きでこちらまで歩み寄ってくる。
ステッキを支えにして、尾ひれを足に見立てるララーシャが一緒だからな。
遅いなんて言ってはいられねぇ。
「お、おお……運命の、女神……。私の、娘……」
「その口から、声が出ないようにしてやろうか」
「がは……っ」
真剣で切り刻んだら、惨殺死体になっちまうからな。
鞘に収めてから、喉をバカスカ殴り痛め付けてやる。
口から血を吐くクソ親父の姿を見ながら、喉を詰まらせないよう背中を叩いてやった。
死なないように半殺しって、一番めんどくせぇ痛め付け方なんだよなぁ……。
「ハレルヤ。切り刻んでいい?」
「人殺しになるなって、俺に命令しただろ?人殺しは禁止」
「ええ……」
「い、生きてます、か……?」
「うぅ、ううう……」
「え、えい。えい……っ」
キサネが殺る気満々な状態で俺にしがみついてねだる一方、ララーシャは生きているかを確認してから、尾ひれでクソ親父の頬を往復ビンタし始めた。
パチパチと何度かビンタするうちに、クソ親父の頬は腫れ上がっていく。
一通り往復ビンタを済ませてスッキリしたのか、ララーシャはトントンと尾ひれを戻してクソ親父と距離を取り、ステッキのボタンを押してチュールパレオから水を出していた。
クソ親父の体液を洗い流す水が自動で出てくるの、すげー便利だな。
「す、スッキリしました……っ。き、キサネちゃんも、やる?」
「うん。お姉ちゃんは優しすぎるよ。もっとこう、縛り上げて……磔にするでしょ……?それで、見世物にしてあげとっと!」
キサネは再起不能になりつつあるクソ親父を、唐草で縛り付け磔にし、皇后共々持ち上げて、スルスルと近くの広場まで運び始めた。
「キサネ、外に行くのか?」
「うん!」
「そこの野郎どもは?」
「どーでもいいー」
キサネは兄たちなどどうでもいいらしく、俺を王城の外へ押し出そうとする。
もうここに戻ってくる気がねぇなら、こいつらは囚人収容スペース送りにしてやるか……。
「ひい!」
「いやだあ!たすけ、たすけ……!」
「じゃあな」
適当に魔剣でタコ殴りにした後、指を弾いて転移させる。
ララーシャが寂しそうな表情をしながら肩を落とし、トボトボ後ろをついてくるのが印象的だった。
「お姉ちゃん。早くしないと置いてくよー」
「ま、待って……!」
「ふんふーん。ふふーん。ららら~」
キサネに声を掛けられたララーシャは、慌てて歩くスピードを早める。
俺の腕に両手を絡めてまとわりつくキサネと、一緒に歩くのがめんどくさくなった俺は、鼻歌を歌う彼女をいつものように抱き上げ、城の外へ向かう。
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