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魔王覚醒
斎藤正晴の過去を受け入れて
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「俺は待兼を守るために三人殺して、あっけなく死んだ。なんで死んだかわかるか?」
「そりゃ、力がなかったからだろ」
「そうだ。俺には力がなかった。力さえあれば、俺は長寿を全うするまで、待兼の願いを叶えられた」
待兼の願いは、俺と婚姻することだったはずだ。
死刑執行が決定し、最後に行われた面会の日。
獄中結婚しようなんて俺に提案してくるくらいだ。
待兼が俺に抱く気持ちは、おそらく本物だった。
そして、俺が待兼へ抱く気持ちも──。
「ハレルヤ・マサトウレ。魔王の息子に生まれたお前なら、理不尽で不条理な世界を、理想郷へと生まれ変わらせることができる!」
こうやって前世の俺と意思疎通ができるのは、すげぇことだよな。
どっちも俺なのに、斎藤正晴は俺とは異なる意志を抱き俺を説得しようとしてくるんだから。
マジですげぇわ。
そんでもって、その思考が当たらずとも遠からずって所がまたすげぇ。
「すごくねぇか?すげーだろ!やろうぜ!今すぐ!魔界だけじゃねぇ。人間界だって、お前が思うがまま支配できる!皇女様と一生一緒に暮らせるんだ!こんな素晴らしいことはねぇぞ!」
なんつーか、ズレてんだよな。
斎藤正晴を、なんだと思ってんだよ。俺は社会を変えたいとまでは思ってねぇんだけど。
俺の前で両手を広げて熱弁する斎藤正晴は、しきりに世界をぶっ壊そうと俺を誘惑してくる。
「それが条件か?」
「ああ。そうだ。お前の役目は、皇女様を守ること。今度こそ、幸せになる。その為には、魔王としての力が必要だろ?」
斎藤正晴には、力がなかった。
待兼を加害するクソ野郎を返り討ちにする力や権力があれば、殺人鬼になる必要などなかったのだ。
魔王になれば、魔力と魔界を統べる王としての権力を得る。
その気になれば、人間界への口出しだって夢じゃねぇ。
斎藤正晴の幻覚に土下座してでも、その力を欲するべきだ。
「そうだな。魔王としての力は、ハレルヤ・マサトウレが皇女様を守る為には必要不可欠な力だ」
「そうだろ?じゃあ、預かっていた力を開放してやるから。その代わり人間界を侵略──」
「なぁ、お前。勘違いしてねぇか?」
斎藤正晴は、待兼狭霧と添い遂げることなく人生を終えた。
待兼を生涯守り続けたいと願っても守り続けられなかった俺が、ハレルヤ・マサトウレとして成し遂げたいことを考える。
「斎藤正晴とハレルヤ・マサトウレは、同一人物だ。俺がこれからどうやって生きるかは、斎藤正晴の人生を背負った俺が決める」
「ハレルヤ──」
「あの時抱いた憎しみや苦しみを思い出させてくれて、ありがとな。お前のお陰で、俺は前を向いて歩いていけそうだ」
待兼を守るために三人殺害した時、抱いた感情を思い出す。
一人目は養父。待兼を頻繁に暴行し、彼女の身体に傷をつけた。こいつさえいなければ、家庭の中だけは誰にも脅かされることなく暮らしていけると思ったんだよな。
学校だけではなく自宅にも居場所がないとか、悲しすぎるだろ。
二人目は、ストーカー化した元カレ。
待兼は交際しているつもりなどなかったが、クソ野郎が勝手に待兼へ好意を抱き、彼氏面しやがった。
『私は正晴くんが好きなの。あなたと交際した覚えもなければ、あなたを好きになる気もない』
待兼がはっきりクソ野郎に告げたら、ストーカー化しやがった。本人が直接やめてくれと告げても無駄、警察に相談しても無駄なら、殺すしかねぇだろ。
クソ野郎を殺したお陰で、待兼は毎日嬉しそうに笑っていた。
やっと平和になったと安堵したら、三人目。待兼を入学式の日に襲おうとしたロリコン教師が待ってましたと言わんばかりに顔を出す。
学校内で揉み合いになったのが悪かった。目撃者が山ほどいて、言い逃れできなかったんだよな。今まで通り人気のない場所であいつを殺せたら──斎藤正晴は、まだ生きていたかもしれない。
俺は待兼を守るためにクソ野郎どもを殺害しただけで、無差別殺人鬼なんかじゃねぇ。
ハレルヤ・マサトウレに生まれ変わったとしても、俺は無差別殺人犯になどならないと誓いを立てる。
俺が誰かを加害する時は、皇女様に命の危機が訪れた時だけだ。
理由もなく人間界に攻め入って、蹂躙するつもりはねぇ。
皇女様を傷つけた奴らには、容赦はしねぇけどな?
「俺の名前は斎藤正晴。愛する女を守るために三人殺して、死刑になった。異世界転生した俺の名前は──ハレルヤ・マサトウレ。皇女様の従者で──魔界を統べる魔王だ」
俺は、自身が魔王であることを受け入れた。
魔界を統べる王。ハレルヤ・マサトウレが最優先に考えるべきことは、愛する皇女様の安全と幸せだ。
その次に魔界の安全と平和。人間界への侵略どうこうは、二の次三の次でいい。
皇女様に手を出してくることがなければ、人間界を侵略する理由がねぇ。
お互い不干渉で行こうぜ。
こっちがちょっかい出さなければ、あっちも喧嘩売ってくるような真似はしないだろ。
「忘れるなよ、ハレルヤ。俺は魔王だ。魔界を統べる魔王。魔物たちの命は、お前の行動次第でいかようにもなる」
「興味ねぇな」
「俺が待兼だけを愛するように、お前も皇女様だけを愛するのか。流石は俺の生まれ変わりだな。頑張れよ、ハレルヤ。今度こそ、幸せになれ」
「三文芝居なんざいいから、早く寄越せよ」
斎藤正晴を騙る何かは、最後に笑顔を浮かべると──俺の前から姿を消した。
「そりゃ、力がなかったからだろ」
「そうだ。俺には力がなかった。力さえあれば、俺は長寿を全うするまで、待兼の願いを叶えられた」
待兼の願いは、俺と婚姻することだったはずだ。
死刑執行が決定し、最後に行われた面会の日。
獄中結婚しようなんて俺に提案してくるくらいだ。
待兼が俺に抱く気持ちは、おそらく本物だった。
そして、俺が待兼へ抱く気持ちも──。
「ハレルヤ・マサトウレ。魔王の息子に生まれたお前なら、理不尽で不条理な世界を、理想郷へと生まれ変わらせることができる!」
こうやって前世の俺と意思疎通ができるのは、すげぇことだよな。
どっちも俺なのに、斎藤正晴は俺とは異なる意志を抱き俺を説得しようとしてくるんだから。
マジですげぇわ。
そんでもって、その思考が当たらずとも遠からずって所がまたすげぇ。
「すごくねぇか?すげーだろ!やろうぜ!今すぐ!魔界だけじゃねぇ。人間界だって、お前が思うがまま支配できる!皇女様と一生一緒に暮らせるんだ!こんな素晴らしいことはねぇぞ!」
なんつーか、ズレてんだよな。
斎藤正晴を、なんだと思ってんだよ。俺は社会を変えたいとまでは思ってねぇんだけど。
俺の前で両手を広げて熱弁する斎藤正晴は、しきりに世界をぶっ壊そうと俺を誘惑してくる。
「それが条件か?」
「ああ。そうだ。お前の役目は、皇女様を守ること。今度こそ、幸せになる。その為には、魔王としての力が必要だろ?」
斎藤正晴には、力がなかった。
待兼を加害するクソ野郎を返り討ちにする力や権力があれば、殺人鬼になる必要などなかったのだ。
魔王になれば、魔力と魔界を統べる王としての権力を得る。
その気になれば、人間界への口出しだって夢じゃねぇ。
斎藤正晴の幻覚に土下座してでも、その力を欲するべきだ。
「そうだな。魔王としての力は、ハレルヤ・マサトウレが皇女様を守る為には必要不可欠な力だ」
「そうだろ?じゃあ、預かっていた力を開放してやるから。その代わり人間界を侵略──」
「なぁ、お前。勘違いしてねぇか?」
斎藤正晴は、待兼狭霧と添い遂げることなく人生を終えた。
待兼を生涯守り続けたいと願っても守り続けられなかった俺が、ハレルヤ・マサトウレとして成し遂げたいことを考える。
「斎藤正晴とハレルヤ・マサトウレは、同一人物だ。俺がこれからどうやって生きるかは、斎藤正晴の人生を背負った俺が決める」
「ハレルヤ──」
「あの時抱いた憎しみや苦しみを思い出させてくれて、ありがとな。お前のお陰で、俺は前を向いて歩いていけそうだ」
待兼を守るために三人殺害した時、抱いた感情を思い出す。
一人目は養父。待兼を頻繁に暴行し、彼女の身体に傷をつけた。こいつさえいなければ、家庭の中だけは誰にも脅かされることなく暮らしていけると思ったんだよな。
学校だけではなく自宅にも居場所がないとか、悲しすぎるだろ。
二人目は、ストーカー化した元カレ。
待兼は交際しているつもりなどなかったが、クソ野郎が勝手に待兼へ好意を抱き、彼氏面しやがった。
『私は正晴くんが好きなの。あなたと交際した覚えもなければ、あなたを好きになる気もない』
待兼がはっきりクソ野郎に告げたら、ストーカー化しやがった。本人が直接やめてくれと告げても無駄、警察に相談しても無駄なら、殺すしかねぇだろ。
クソ野郎を殺したお陰で、待兼は毎日嬉しそうに笑っていた。
やっと平和になったと安堵したら、三人目。待兼を入学式の日に襲おうとしたロリコン教師が待ってましたと言わんばかりに顔を出す。
学校内で揉み合いになったのが悪かった。目撃者が山ほどいて、言い逃れできなかったんだよな。今まで通り人気のない場所であいつを殺せたら──斎藤正晴は、まだ生きていたかもしれない。
俺は待兼を守るためにクソ野郎どもを殺害しただけで、無差別殺人鬼なんかじゃねぇ。
ハレルヤ・マサトウレに生まれ変わったとしても、俺は無差別殺人犯になどならないと誓いを立てる。
俺が誰かを加害する時は、皇女様に命の危機が訪れた時だけだ。
理由もなく人間界に攻め入って、蹂躙するつもりはねぇ。
皇女様を傷つけた奴らには、容赦はしねぇけどな?
「俺の名前は斎藤正晴。愛する女を守るために三人殺して、死刑になった。異世界転生した俺の名前は──ハレルヤ・マサトウレ。皇女様の従者で──魔界を統べる魔王だ」
俺は、自身が魔王であることを受け入れた。
魔界を統べる王。ハレルヤ・マサトウレが最優先に考えるべきことは、愛する皇女様の安全と幸せだ。
その次に魔界の安全と平和。人間界への侵略どうこうは、二の次三の次でいい。
皇女様に手を出してくることがなければ、人間界を侵略する理由がねぇ。
お互い不干渉で行こうぜ。
こっちがちょっかい出さなければ、あっちも喧嘩売ってくるような真似はしないだろ。
「忘れるなよ、ハレルヤ。俺は魔王だ。魔界を統べる魔王。魔物たちの命は、お前の行動次第でいかようにもなる」
「興味ねぇな」
「俺が待兼だけを愛するように、お前も皇女様だけを愛するのか。流石は俺の生まれ変わりだな。頑張れよ、ハレルヤ。今度こそ、幸せになれ」
「三文芝居なんざいいから、早く寄越せよ」
斎藤正晴を騙る何かは、最後に笑顔を浮かべると──俺の前から姿を消した。
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