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6月6日 まどか視点
バスの座席とトラブル
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「ご覧の有様よ」
「ええっと……」
「絶賛喧嘩中」
「な、仲直りとか……」
「無理でしょうね。あの様子じゃ」
「そんな……!」
恵麻ちゃんはいつも、委員長に怒られたとしても。
あっけらかんとしてたのに……。
どうして昨日だけは、あんなに嫌そうだったのかな……?
「中学の卒業旅行は、最初で最後なのに……」
みんなで楽しかったって。
笑い合えるような思い出を、作りたいのに……。
このまマジゃ、恵麻ちゃんと委員長にとって、最悪な修学旅行になっちゃうよ!
「わたし、恵麻ちゃんと委員長を、仲直りさせたい!」
「……何言ってるのよ?」
「だって! このまマジゃ……!」
「まどかは、松本くんのことだけ考えてればいいの!」
「でも……!」
二人だけじゃ解決できないなら、周りの手を借りてでも、どうにかするべきだよね?
わたしは必死に、食い下がってみたけれど。
あざかちゃんからは首を突っ込むべきじゃないって、言い聞かせられちゃった……。
「とにかく! その時が来たら、とりあえずうんってうなずくのよ!」
「ええ? でも……」
「好きじゃないとかクラスメイトにしか思えないとか、告白を断ったら駄目! 後々恋が芽生えることだって、あるんだから!」
あざかちゃんと、もしもそう言う展開になったら告白を受け入れるようにって。
約束しちゃったよ……!
好きじゃないのにおつき合いするって……。
松本くんに失礼じゃないのかな……?
期待させて、あとから落胆させるより……。
最初からわたしに、そのつもりはないんだって伝えた方がいいと思うんだけどなぁ……。
「バスが来たぞ~。移動しろ~!」
強引なあざかちゃんへ苦笑いを浮かべていると、担任の先生がバスへ乗るように伝えてきたの。
わたしは彼女と手をつないで、バスに乗り込んだんだ。
「私、委員長の隣とか無理だから」
そしたらね?
わたしの前を歩いてた恵麻ちゃんが、委員長の隣に座るのを嫌がって、一番奥の席に座っちゃった。
委員長は苦しそうに、唇をかみ締めてる。
本当は恵麻ちゃんを連れ戻したいけど、決められた席順を乱すわけには行かないから、席を立てないみたい。
「恵麻ちゃ……」
ここはわたしがお話を聞いて、二人の仲を取り持たなきゃ!
そう覚悟を決めて、恵麻ちゃんに声をかけようとしたんだけど……。
手をつないでいたあざかちゃんに止められてしまったの。
「海斗!」
「はいよ」
あざかちゃんは松本くんの隣に座っていた海斗くんを呼ぶ。
彼は席を立って、わたしに譲ってくれたんだ。
わたしはあざかちゃんの隣に、座る予定だったんだけどなぁ……。
幼馴染同士の話し合いで、席を交換することになっているみたい。
それがオッケーなら、委員長だって。
恵麻ちゃんの隣に座る子と、交換してもらえたらよかったのね。
「あざかちゃん?」
「おい。海斗……」
「仕方ねぇから、こいつの面倒はオレが見てやんよ」
「何言ってんの? あたしがあんたの面倒を見てあげるんだから!」
二人は言い争いをしながら、わたしが座る予定だった席の方へ行っちゃった……。
どうしよう……?
わたしが松本くんの隣に座らないと、クラスメイト達が予定していた座席まで進めなくなっちゃう。
オロオロと視線を彷徨わせて見たけど、ここに座るしかなくて……。
「……なんか、ごめん。海斗が……」
「うんん! わたしのほうこそ。あざかちゃんが、ごめんね。隣、座ってもいいかな?」
「ああ」
わたしは松本くんに断りを入れてから、隣に腰を下ろしたんだ。
「出発しまーす!」
担任の先生は事前に話し合いで決めた座席表通りに座ってなくても、人数が合っていれば問題ないみたい。
バスは目的地に向かって、走り出す。
「ええっと……」
「絶賛喧嘩中」
「な、仲直りとか……」
「無理でしょうね。あの様子じゃ」
「そんな……!」
恵麻ちゃんはいつも、委員長に怒られたとしても。
あっけらかんとしてたのに……。
どうして昨日だけは、あんなに嫌そうだったのかな……?
「中学の卒業旅行は、最初で最後なのに……」
みんなで楽しかったって。
笑い合えるような思い出を、作りたいのに……。
このまマジゃ、恵麻ちゃんと委員長にとって、最悪な修学旅行になっちゃうよ!
「わたし、恵麻ちゃんと委員長を、仲直りさせたい!」
「……何言ってるのよ?」
「だって! このまマジゃ……!」
「まどかは、松本くんのことだけ考えてればいいの!」
「でも……!」
二人だけじゃ解決できないなら、周りの手を借りてでも、どうにかするべきだよね?
わたしは必死に、食い下がってみたけれど。
あざかちゃんからは首を突っ込むべきじゃないって、言い聞かせられちゃった……。
「とにかく! その時が来たら、とりあえずうんってうなずくのよ!」
「ええ? でも……」
「好きじゃないとかクラスメイトにしか思えないとか、告白を断ったら駄目! 後々恋が芽生えることだって、あるんだから!」
あざかちゃんと、もしもそう言う展開になったら告白を受け入れるようにって。
約束しちゃったよ……!
好きじゃないのにおつき合いするって……。
松本くんに失礼じゃないのかな……?
期待させて、あとから落胆させるより……。
最初からわたしに、そのつもりはないんだって伝えた方がいいと思うんだけどなぁ……。
「バスが来たぞ~。移動しろ~!」
強引なあざかちゃんへ苦笑いを浮かべていると、担任の先生がバスへ乗るように伝えてきたの。
わたしは彼女と手をつないで、バスに乗り込んだんだ。
「私、委員長の隣とか無理だから」
そしたらね?
わたしの前を歩いてた恵麻ちゃんが、委員長の隣に座るのを嫌がって、一番奥の席に座っちゃった。
委員長は苦しそうに、唇をかみ締めてる。
本当は恵麻ちゃんを連れ戻したいけど、決められた席順を乱すわけには行かないから、席を立てないみたい。
「恵麻ちゃ……」
ここはわたしがお話を聞いて、二人の仲を取り持たなきゃ!
そう覚悟を決めて、恵麻ちゃんに声をかけようとしたんだけど……。
手をつないでいたあざかちゃんに止められてしまったの。
「海斗!」
「はいよ」
あざかちゃんは松本くんの隣に座っていた海斗くんを呼ぶ。
彼は席を立って、わたしに譲ってくれたんだ。
わたしはあざかちゃんの隣に、座る予定だったんだけどなぁ……。
幼馴染同士の話し合いで、席を交換することになっているみたい。
それがオッケーなら、委員長だって。
恵麻ちゃんの隣に座る子と、交換してもらえたらよかったのね。
「あざかちゃん?」
「おい。海斗……」
「仕方ねぇから、こいつの面倒はオレが見てやんよ」
「何言ってんの? あたしがあんたの面倒を見てあげるんだから!」
二人は言い争いをしながら、わたしが座る予定だった席の方へ行っちゃった……。
どうしよう……?
わたしが松本くんの隣に座らないと、クラスメイト達が予定していた座席まで進めなくなっちゃう。
オロオロと視線を彷徨わせて見たけど、ここに座るしかなくて……。
「……なんか、ごめん。海斗が……」
「うんん! わたしのほうこそ。あざかちゃんが、ごめんね。隣、座ってもいいかな?」
「ああ」
わたしは松本くんに断りを入れてから、隣に腰を下ろしたんだ。
「出発しまーす!」
担任の先生は事前に話し合いで決めた座席表通りに座ってなくても、人数が合っていれば問題ないみたい。
バスは目的地に向かって、走り出す。
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