18 / 53
第二章 側仕え編
今こそ、私のオンステージよ!
しおりを挟む
イール、そしてコニーが中へと続いていった。
どれくらいこの扉の前で待っているのだろうか。私は、悲しい気持ちを抑え込むのに精一杯で、時間間隔を忘れてしまっていた。
すると、扉がゆっくりと開いて院長先生が姿を現した。
「パイル、次はあなたの番よ。気持ちの準備はできているかしら?」
「はい、大丈夫です。」
「わかったわ。……私との約束は覚えているかしら?」
「ええ、もちろんです。このネックレスは、常に肌身放さず身につけますね。」
私がそういうと、院長先生は穏やかな表情で一つ頷いて、私を伴って再び部屋の中へと入室した。部屋の中央まで歩いて行き、私は首を垂れて胸の前で腕を交差させ跪いた。
「名を名乗れ。」
体の芯まで届いたかと思うほどの低く、綺麗な声が響いた。進行をしているということは、この声の主が神官長なのだろうか。イケメンな上にイケボとは、なかなかのハイスペックの持ち主の様だ。
「パイルと申します。」
「面を上げよ。」
私は「ありがとう存じます」と一言告げ、ゆっくりと立ち上がった。
私の目の前には、椅子に腰かけた老若男女の神官・巫女たちが揃っていた。あからさまに私の様子を舐めまわすように見てくる下品そうな神官たちがいるが、私は顔に微笑みの仮面を張り付けて素知らぬふりをした。
「調書は配布したとおりだ。この者を側仕えに希望する者は挙手せよ。」
調書……本当にあったんだ。まあ、孤児院での生活と成績、そして本人を前にして自分の側仕えにふさわしいか判断する場のはずだから、調書の1つや2つあってもおかしくはないか。おそらく、調書を作成したのは院長先生だろう。
っと、調書のことを考えているうちに、挙手タイムが終わったようだ。
周りを失礼にならない程度に眺めると、殆どの神官や巫女が手を挙げてくれていた。もしかして、私って人気者? それとも、調書がすさまじく高評価だったのかもしれない。下種な笑顔を浮かべている人たちは論外として、どうやって候補者の中から決めるのだろうか?
「し、神官長が手を……。」
「女性を一切近くに置かない神官長が……。」
すると、ざわざわと周囲が騒ぎだした。
え、いったい何事なの? 「神官長」という単語が聞こえてくるから、原因は神官長なんだろうけど……。普通に手を挙げている様にしか見えない。というか、イケメンすぎて眩しい。
「時に、其方。歌が得意と調書に書いてあるが、どれくらいのものかこの場で示すことはできるか? その結果次第では、成績がいいだけの其方などいらぬからな。」
……大丈夫。私はお姉さんだから、これくらいのことを言われた程度では動じない。
それに、孤児に対する貴族の発言としてみれば、これくらいが普通なのかもしれない。
「はい。ご命令、確かに承りました。」
「ふむ。孤児院では歌に触れる機会などないと思うのだが、どういうものを歌うのだ?」
「わたくしが作ったものにございます。」
「ほう。では、なんでもいいから歌ってみよ。」
……歌姫の私に向かって、何でもいいから歌ってみよ、ですって!? 何て、失礼な人なの! 顔に全振りしすぎて、その他がおざなりになっているのかもしれない。
まあ、いいとしよう。私の歌を聞かせて、そのイケメンフェイスを崩して見せるんだから!
ちらっと、院長先生の顔を見てみると、院長先生は不安の色が見えてしまうほど動揺していた。
あらあら、いつもの余裕のある笑顔がくずれているようだ。おそらく、この首元の石が熱を帯びたり、今まで起こったことはないが、光ってしまったりすることを心配しているのだろう。
だけど、大丈夫。ただ歌う分には、特に何も起きないのだから。練習するのと同じ感じだ。というとで、私は売られた喧嘩を買おうと思います。ごめんなさい、院長先生。
「承知いたしました。それでは、不肖の身ではございますが、歌わせていただきます。」
これは、私の人生の転機になるに違いない。こんな時は、着実な『一歩』をしっかりと踏み出したい。そんな時は、この歌を……『一歩』。
『行く当てもなく 身を隠す場所もない 誰かに見つけてもらえる、そんなことは決してないと思っていた 明日を信じて立ち上がろうとした 何から始めればいい、何が正解かもわからない そんな時に一つまた一つとみえない道たちが僕を呼ぶ声が聞こえたよ 最高の足と根拠のない勇気で自分だけの道をつくっていこう ゼロからの一歩は全然怖くない 僕が望む世界は僕自身の足で作って見せるから 恐れずに一歩を踏み出すから あなたのヒーローになって見せるから だからあなたの幸せを願わせてほしい 確かな一歩にかけて』
私はどこでだって、どんな時だって、最高の歌を届ける自信がある。だって、私は歌姫だもの!
私は歌い終わった後に、一礼をした。正直歌の可否に関係なく、誰かしらに途中で遮られてしまうかもとも考えた。だけど、神官長も含めてみんな最後まで聞いてくれたみたいだ。
……って、なぜ沈黙が続いているのかしら。拍手はおれかな。孤児風情にしたくもないと思っているのだろうか?
すると、沈黙を破るように神官長が口を開いた。
「……ふむ。私は、才能がある者は貴賎に関係なく登用されるべきだと考えている。その基準でいえば、其方には才能があると言ってもよい。事務の面でも登用できそうだと判断し、私の側仕えとする。手を挙げていたものの中で、反論のある者はいるか?」
神官長がそう問いかけると、何かは言いたそうな顔をしている神官や巫女がみられたが、発言する気はないようで、全員下を向いて反論の意思がないことを示した。
しかし、そうは問屋が卸さなかった。先程は手を挙げていなかった、やけに身なりのいい小デブ親父……身なりと座っている位置からして神殿長と思われる初老の男が待ったをかけた。
「ちょっと、待ちたまえ。」
意外に渋い声が、部屋に響き渡った。うん、神官長に「ちょっと、待ちたまえ」と言える人物は、神官長より上位の神殿長しかいないよね。
「何でございましょうか、神殿長?」
「私もその娘が欲しいと思ってな。譲ってはくれまいか?」
「……お譲りしたいのはやまやまなのですが、あいにく、執務の手が足りておらず早急に人手が欲しいのです。」
「では、別のものを派遣しようではないか。」
「私は、神殿内の人事や財政をお預かりしております。故に、即戦力となるような優秀な者が必要なのです。私には教育に割く時間もあまりないですし、そのような人物がいればぜひお譲りいたしましょう。それから、神殿長は毎年1人は側仕えを迎えているではありませんか。今年は人数が少なかったとはいえ、滅多に側仕えを登用することのない私に、今回は譲っていただけないでしょうか。」
神官長は圧のある笑顔で、流ちょうにそう語った。
こ、怖い。とても怖いな。これが本物の貴族スマイルというやつだろうか。条件が揃えば譲りたいとは口では言っているけど、実際は選択肢があるようでないものだ。舌戦では、神官長に軍配があがりそうだ。
「……ふん。仕方がないな。私は其方と違って、懐が深いからな。側仕えも碌に雇えないような其方に、今回ばかりは譲ってやろうではないか。」
「ありがたき幸せに存じます。神殿長。」
慇懃無礼ともとられかねないほどかしこまった礼をした神官長は、再び貴族スマイルを顔面に張り付けていた。
ちょっと、待って。もしかして私、とてもやばい人に目をつけられてのではないかしら?
こうして、今年の選別が終わり、当事者の私は神官長のあとをまるで、連行される罪人かのように付いて行った。
どれくらいこの扉の前で待っているのだろうか。私は、悲しい気持ちを抑え込むのに精一杯で、時間間隔を忘れてしまっていた。
すると、扉がゆっくりと開いて院長先生が姿を現した。
「パイル、次はあなたの番よ。気持ちの準備はできているかしら?」
「はい、大丈夫です。」
「わかったわ。……私との約束は覚えているかしら?」
「ええ、もちろんです。このネックレスは、常に肌身放さず身につけますね。」
私がそういうと、院長先生は穏やかな表情で一つ頷いて、私を伴って再び部屋の中へと入室した。部屋の中央まで歩いて行き、私は首を垂れて胸の前で腕を交差させ跪いた。
「名を名乗れ。」
体の芯まで届いたかと思うほどの低く、綺麗な声が響いた。進行をしているということは、この声の主が神官長なのだろうか。イケメンな上にイケボとは、なかなかのハイスペックの持ち主の様だ。
「パイルと申します。」
「面を上げよ。」
私は「ありがとう存じます」と一言告げ、ゆっくりと立ち上がった。
私の目の前には、椅子に腰かけた老若男女の神官・巫女たちが揃っていた。あからさまに私の様子を舐めまわすように見てくる下品そうな神官たちがいるが、私は顔に微笑みの仮面を張り付けて素知らぬふりをした。
「調書は配布したとおりだ。この者を側仕えに希望する者は挙手せよ。」
調書……本当にあったんだ。まあ、孤児院での生活と成績、そして本人を前にして自分の側仕えにふさわしいか判断する場のはずだから、調書の1つや2つあってもおかしくはないか。おそらく、調書を作成したのは院長先生だろう。
っと、調書のことを考えているうちに、挙手タイムが終わったようだ。
周りを失礼にならない程度に眺めると、殆どの神官や巫女が手を挙げてくれていた。もしかして、私って人気者? それとも、調書がすさまじく高評価だったのかもしれない。下種な笑顔を浮かべている人たちは論外として、どうやって候補者の中から決めるのだろうか?
「し、神官長が手を……。」
「女性を一切近くに置かない神官長が……。」
すると、ざわざわと周囲が騒ぎだした。
え、いったい何事なの? 「神官長」という単語が聞こえてくるから、原因は神官長なんだろうけど……。普通に手を挙げている様にしか見えない。というか、イケメンすぎて眩しい。
「時に、其方。歌が得意と調書に書いてあるが、どれくらいのものかこの場で示すことはできるか? その結果次第では、成績がいいだけの其方などいらぬからな。」
……大丈夫。私はお姉さんだから、これくらいのことを言われた程度では動じない。
それに、孤児に対する貴族の発言としてみれば、これくらいが普通なのかもしれない。
「はい。ご命令、確かに承りました。」
「ふむ。孤児院では歌に触れる機会などないと思うのだが、どういうものを歌うのだ?」
「わたくしが作ったものにございます。」
「ほう。では、なんでもいいから歌ってみよ。」
……歌姫の私に向かって、何でもいいから歌ってみよ、ですって!? 何て、失礼な人なの! 顔に全振りしすぎて、その他がおざなりになっているのかもしれない。
まあ、いいとしよう。私の歌を聞かせて、そのイケメンフェイスを崩して見せるんだから!
ちらっと、院長先生の顔を見てみると、院長先生は不安の色が見えてしまうほど動揺していた。
あらあら、いつもの余裕のある笑顔がくずれているようだ。おそらく、この首元の石が熱を帯びたり、今まで起こったことはないが、光ってしまったりすることを心配しているのだろう。
だけど、大丈夫。ただ歌う分には、特に何も起きないのだから。練習するのと同じ感じだ。というとで、私は売られた喧嘩を買おうと思います。ごめんなさい、院長先生。
「承知いたしました。それでは、不肖の身ではございますが、歌わせていただきます。」
これは、私の人生の転機になるに違いない。こんな時は、着実な『一歩』をしっかりと踏み出したい。そんな時は、この歌を……『一歩』。
『行く当てもなく 身を隠す場所もない 誰かに見つけてもらえる、そんなことは決してないと思っていた 明日を信じて立ち上がろうとした 何から始めればいい、何が正解かもわからない そんな時に一つまた一つとみえない道たちが僕を呼ぶ声が聞こえたよ 最高の足と根拠のない勇気で自分だけの道をつくっていこう ゼロからの一歩は全然怖くない 僕が望む世界は僕自身の足で作って見せるから 恐れずに一歩を踏み出すから あなたのヒーローになって見せるから だからあなたの幸せを願わせてほしい 確かな一歩にかけて』
私はどこでだって、どんな時だって、最高の歌を届ける自信がある。だって、私は歌姫だもの!
私は歌い終わった後に、一礼をした。正直歌の可否に関係なく、誰かしらに途中で遮られてしまうかもとも考えた。だけど、神官長も含めてみんな最後まで聞いてくれたみたいだ。
……って、なぜ沈黙が続いているのかしら。拍手はおれかな。孤児風情にしたくもないと思っているのだろうか?
すると、沈黙を破るように神官長が口を開いた。
「……ふむ。私は、才能がある者は貴賎に関係なく登用されるべきだと考えている。その基準でいえば、其方には才能があると言ってもよい。事務の面でも登用できそうだと判断し、私の側仕えとする。手を挙げていたものの中で、反論のある者はいるか?」
神官長がそう問いかけると、何かは言いたそうな顔をしている神官や巫女がみられたが、発言する気はないようで、全員下を向いて反論の意思がないことを示した。
しかし、そうは問屋が卸さなかった。先程は手を挙げていなかった、やけに身なりのいい小デブ親父……身なりと座っている位置からして神殿長と思われる初老の男が待ったをかけた。
「ちょっと、待ちたまえ。」
意外に渋い声が、部屋に響き渡った。うん、神官長に「ちょっと、待ちたまえ」と言える人物は、神官長より上位の神殿長しかいないよね。
「何でございましょうか、神殿長?」
「私もその娘が欲しいと思ってな。譲ってはくれまいか?」
「……お譲りしたいのはやまやまなのですが、あいにく、執務の手が足りておらず早急に人手が欲しいのです。」
「では、別のものを派遣しようではないか。」
「私は、神殿内の人事や財政をお預かりしております。故に、即戦力となるような優秀な者が必要なのです。私には教育に割く時間もあまりないですし、そのような人物がいればぜひお譲りいたしましょう。それから、神殿長は毎年1人は側仕えを迎えているではありませんか。今年は人数が少なかったとはいえ、滅多に側仕えを登用することのない私に、今回は譲っていただけないでしょうか。」
神官長は圧のある笑顔で、流ちょうにそう語った。
こ、怖い。とても怖いな。これが本物の貴族スマイルというやつだろうか。条件が揃えば譲りたいとは口では言っているけど、実際は選択肢があるようでないものだ。舌戦では、神官長に軍配があがりそうだ。
「……ふん。仕方がないな。私は其方と違って、懐が深いからな。側仕えも碌に雇えないような其方に、今回ばかりは譲ってやろうではないか。」
「ありがたき幸せに存じます。神殿長。」
慇懃無礼ともとられかねないほどかしこまった礼をした神官長は、再び貴族スマイルを顔面に張り付けていた。
ちょっと、待って。もしかして私、とてもやばい人に目をつけられてのではないかしら?
こうして、今年の選別が終わり、当事者の私は神官長のあとをまるで、連行される罪人かのように付いて行った。
11
お気に入りに追加
50
あなたにおすすめの小説
稀代の悪女として処刑されたはずの私は、なぜか幼女になって公爵様に溺愛されています
水谷繭
ファンタジー
グレースは皆に悪女と罵られながら処刑された。しかし、確かに死んだはずが目を覚ますと森の中だった。その上、なぜか元の姿とは似ても似つかない幼女の姿になっている。
森を彷徨っていたグレースは、公爵様に見つかりお屋敷に引き取られることに。初めは戸惑っていたグレースだが、都合がいいので、かわい子ぶって公爵家の力を利用することに決める。
公爵様にシャーリーと名付けられ、溺愛されながら過ごすグレース。そんなある日、前世で自分を陥れたシスターと出くわす。公爵様に好意を持っているそのシスターは、シャーリーを世話するという口実で公爵に近づこうとする。シスターの目的を察したグレースは、彼女に復讐することを思いつき……。
◇画像はGirly Drop様からお借りしました
◆エール送ってくれた方ありがとうございます!
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
この野菜は悪役令嬢がつくりました!
真鳥カノ
ファンタジー
幼い頃から聖女候補として育った公爵令嬢レティシアは、婚約者である王子から突然、婚約破棄を宣言される。
花や植物に『恵み』を与えるはずの聖女なのに、何故か花を枯らしてしまったレティシアは「偽聖女」とまで呼ばれ、どん底に落ちる。
だけどレティシアの力には秘密があって……?
せっかくだからのんびり花や野菜でも育てようとするレティシアは、どこでもやらかす……!
レティシアの力を巡って動き出す陰謀……?
色々起こっているけれど、私は今日も野菜を作ったり食べたり忙しい!
毎日2〜3回更新予定
だいたい6時30分、昼12時頃、18時頃のどこかで更新します!
女神に頼まれましたけど
実川えむ
ファンタジー
雷が光る中、催される、卒業パーティー。
その主役の一人である王太子が、肩までのストレートの金髪をかきあげながら、鼻を鳴らして見下ろす。
「リザベーテ、私、オーガスタス・グリフィン・ロウセルは、貴様との婚約を破棄すっ……!?」
ドンガラガッシャーン!
「ひぃぃっ!?」
情けない叫びとともに、婚約破棄劇場は始まった。
※王道の『婚約破棄』モノが書きたかった……
※ざまぁ要素は後日談にする予定……
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
老女召喚〜聖女はまさかの80歳?!〜城を追い出されちゃったけど、何か若返ってるし、元気に異世界で生き抜きます!〜
二階堂吉乃
ファンタジー
瘴気に脅かされる王国があった。それを祓うことが出来るのは異世界人の乙女だけ。王国の幹部は伝説の『聖女召喚』の儀を行う。だが現れたのは1人の老婆だった。「召喚は失敗だ!」聖女を娶るつもりだった王子は激怒した。そこら辺の平民だと思われた老女は金貨1枚を与えられると、城から追い出されてしまう。実はこの老婆こそが召喚された女性だった。
白石きよ子・80歳。寝ていた布団の中から異世界に連れてこられてしまった。始めは「ドッキリじゃないかしら」と疑っていた。頼れる知り合いも家族もいない。持病の関節痛と高血圧の薬もない。しかし生来の逞しさで異世界で生き抜いていく。
後日、召喚が成功していたと分かる。王や重臣たちは慌てて老女の行方を探し始めるが、一向に見つからない。それもそのはず、きよ子はどんどん若返っていた。行方不明の老聖女を探す副団長は、黒髪黒目の不思議な美女と出会うが…。
人の名前が何故か映画スターの名になっちゃう天然系若返り聖女の冒険。全14話+間話8話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる