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第二章 初学院編
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二年後。
俺とキルたちは十歳に、そして兄上やアルベルト殿下たちは十三歳、つまり貴族院へと入学する歳となった。
「兄上、貴族院へのご入学おめでとうございます。」
「ありがとう、アース。僕からすると、やっと貴族院に入学できるか、という感じだよ。」
兄上は昔からの美少年ではあったけど、十三歳ということもあり、かなりのイケメンへと成長していた。それから、中身の成長の証として、ブラコンがかなり薄れてきて、普通の優しい兄へと変わった。
俺のことが大好きすぎて、昔は全身でそれを表していて嬉しい反面、非常に恥ずかしかった。だけど、成長してそれがなくなったかと思うと少し寂しい気がする。とはいっても、優しい兄という根幹は変わらないので、これからも頼れる兄としていろいろな相談をしていきたい。
「兄上はやはり、騎士の交流戦である剣闘演舞が一番の楽しみなのですか?」
「そうだね。貴族院で一番盛り上がる行事だし、それに騎士として各国の強敵と手合わせをできる機会はそうそうないからね。」
なるほど、確かに魔闘演舞・剣闘演舞は貴族院で一番盛り上がる行事だろう。それから、優しい兄上でも強い人と手合わせをしたいと思うんだな。俺も各国の魔導士の魔法を見てみたいな。
「だけど、一回生の時は剣闘演舞に出ることは難しいだろうね。」
「………そうなのですか? 兄上の実力でも難しいのでしょうか?」
「うん、そうだね。僕も努力しているつもりなんだけど、殿下にはかないそうにないかな。アルフォンスには負けないけどね。それから、一回生の時はまだ実践に慣れていないという理由から、魔導士・騎士のどちらも、対人戦は行わずにゴーレムや弱い魔物を相手にするんだ。だから一回生の時は、魔導士と騎士の一人ずつしか代表が選抜されないんだ。」
一回生の時は、一人しか選ばれないのか………。まあでも、交流戦が開かれるのは夏休みの最初の週のようだし、入学して半年もたたない一回生に、いきなり対人戦をさせるのはよくないという理由もわかる。兄上がそういうのなら、アルベルト殿下は頭一つ抜けて強いのだろう。ただ、一回生の時は一人だけということは、それ以降は複数人選ばれるのだろう。兄上の実力なら、二回生以降は確実に代表に選ばれるだろう。
「そうだったのですね。私が尊敬する兄上ならば、二回生以降は代表になれますよ! 私も自分たちの学年の代表になれるように、日々の訓練を頑張ります!」
「ありがとう、アース。アースならば一回生から学年の代表は狙えるはずだよ。アースが貴族院に入学するのを楽しみ待っているね。」
「はい、兄上!」
そうして兄上たちは、貴族院へと入学していった。貴族院は王国内にあるから自宅から通うこともできるが、もちろん寮もある。兄上はと言うと、アルベルト殿下が面白そうだからと寮生活を選択したため兄上たち側近も、寮生活をすることになった。とはいっても、殿下方は貴族院入学以降から、本格的に公務が始まるため、王城に通うことになるのだけど。………そういえば、キルは通いと寮生活のどちらを選ぶのだろうか? 寮生活がどのようなものかはわからないけど、心臓に悪いことは想像に難くない。べ、別にキルとのあれこれを期待しているわけではないからな!
――
兄上を見送った後は、俺達の始業式だ。年齢も十歳と二桁を迎え、三年後に貴族院を控えている。キルや側近のみんなは、貴族院に向けて各自の能力を伸ばしていた。それから、少年らしさはまだあるけれど、全員凛々しく成長している。本当に心臓に悪い。
かくいう俺はと言うと、外見はまあ特に変わらずに少し大人になったかな、と言う感じだ。一方の魔法はと言うと、初級魔法しか使えないためそればかり練習しすぎて、今では水と氷の初級魔法を自由に操れるようになった。それに、魔力展開による気配察知や前にイメージした、俺だけに見えるレーザーポインターも実現することができた。これにより、命中率がぐんと向上し、さらに索敵もできるようになった。あとは、魔力展開内なら追尾も可能だ。もちろん距離や精度などは、おいおい上げていかなければならない。
「おはよう、キル。今年度も変わらず、よろしくね。」
年齢も上がってきてため、キルの護衛を兼ねて毎朝交代でキルを王城に迎えに行き、一緒に初学院に通うことになった。だけど、まだ初学院生であるため側近のみで護衛するのではなく、大人の護衛が一緒について俺たち側近に習いに実地で教育するという流れだ。個人指導のため、交代で俺たち側近見習いは一人ずつキルの護衛につく。
「おはよう、アース。俺の方こそ、引き続きよろしくな。」
………相変わらずのイケメンである。それに、笑顔が増えて朝でも破壊力が抜群だ。年々この破壊力が増していくかと思うと、色々と楽しみであり心配でもある。
「とうとう兄上たちは、貴族院に入学したな。兄上たちは貴族院でさらに能力と伸ばすだろうから、俺達も負けないように頑張らないとな。………それに、色々と忙しくなりそうだしな。」
キルの言う色々と忙しくなるというのは、スタンピートのことだ。二年前の合宿でローウェルが言っていた通り、次のスタンピートはもっと先のことだと思われていた。だけど、最近魔物の様子が活発化しているらしい。魔物の森の定期巡回で、騎士・魔導士の四人チームのうち、一人が行方不明になったらしい。襲われたのではなく、忽然と消えたらしい。今までには見られなかった動きがあり、現在調査が進められている。貴族院へ入学したアルベルト殿下は、公務としてこの調査にもかかわっていくことだろう。一方のキルやウェル殿下は、初学院生ということでほとんどノータッチだ。仮に役割が振られたとしても、後方支援といったサポートだろう。
「そうだね。いつ、俺達にも役割が与えられるかがわからないし、戦いが必要になるかもしれないから、様々な準備をしておこう。文官のローウェルの力がかなり必要となるね。俺たちもできるだけ情報を集めると同時に、訓練を頑張ろう。」
「ああ、そうだな。」
魔物はキルのペットの一角ウサギしかまだ見たことがないけど、実際に相手にするC級以上の魔物はどのような感じなのだろうか? A級以上は団長クラスでないと相手にできないから、俺の当面の目標はB級に余裕で勝てるくらいの強さを身につけることだ。C級ならば魔量が尽きない限り、大丈夫だと思う。
「あ、そうだ。アース、今日は俺と一対一の対戦をしてくれないか? 騎士が相手にするのは騎士だけとは限らないからな。アースも、近距離主体の相手との練習が必要だろ?」
確かにその通りだな。今まではカーナイト様やジールといった、魔導士としか戦ったかことがない。逆に言えば、近距離主体の騎士の対応などは疎かになっているのだ。カーナイト様なら、そろそろそういう指導をしようとお考えかもしれない。
騎士と魔導士は有利不利がはっきりとしていない。遠距離からの攻撃で有利をとれる魔導士、近距離で距離を詰めさえすれば魔導士を圧倒できる騎士、どちらも弱点を突き合う関係だ。だからこそ、苦手を克服できるように騎士との訓練が必要だと思う。キルも同じ考えなのだろう。
「とてもいい提案だよ、キル。俺もぜひお願いしたいところだけど、先にカーナイト様に確認してもいいかな? カーナイト様の指導計画を乱してしまうのは申し訳ないからね。」
俺がそういうと、キルは申し訳なさそうな表情を浮かべた。カーナイト様のことには頭が回らなかったから、やってしまったと思っているのだろうか?
「すまない………そこまで気が回らなかった。」
「そんなことないよ! 一応確認しておこう、という話だよ。それに、急いで強くならなきゃという気持ちは俺も同じだよ。だから、許可が出たらお互いの弱点を克服できるように頑張ろうね。」
「………ああ、ありがとう。」
キルはそういうと、俺の頭に手をのせた。………最近、キルは俺の頭に手をおく事がたまにあるんだけど、なぜだろうか? 何年経っても埋まらない、頭一つ分の身長差を楽しんでいるのだろうか?
――
それから、キルがカーナイト様へ使いを出してくれて確認を行った。カーナイト様の返答は、「自分たちで自身に必要なものに気づいているようで、僥倖」ということだ。
ということで、放課後にキルと模擬戦をすることになった。
俺とキルたちは十歳に、そして兄上やアルベルト殿下たちは十三歳、つまり貴族院へと入学する歳となった。
「兄上、貴族院へのご入学おめでとうございます。」
「ありがとう、アース。僕からすると、やっと貴族院に入学できるか、という感じだよ。」
兄上は昔からの美少年ではあったけど、十三歳ということもあり、かなりのイケメンへと成長していた。それから、中身の成長の証として、ブラコンがかなり薄れてきて、普通の優しい兄へと変わった。
俺のことが大好きすぎて、昔は全身でそれを表していて嬉しい反面、非常に恥ずかしかった。だけど、成長してそれがなくなったかと思うと少し寂しい気がする。とはいっても、優しい兄という根幹は変わらないので、これからも頼れる兄としていろいろな相談をしていきたい。
「兄上はやはり、騎士の交流戦である剣闘演舞が一番の楽しみなのですか?」
「そうだね。貴族院で一番盛り上がる行事だし、それに騎士として各国の強敵と手合わせをできる機会はそうそうないからね。」
なるほど、確かに魔闘演舞・剣闘演舞は貴族院で一番盛り上がる行事だろう。それから、優しい兄上でも強い人と手合わせをしたいと思うんだな。俺も各国の魔導士の魔法を見てみたいな。
「だけど、一回生の時は剣闘演舞に出ることは難しいだろうね。」
「………そうなのですか? 兄上の実力でも難しいのでしょうか?」
「うん、そうだね。僕も努力しているつもりなんだけど、殿下にはかないそうにないかな。アルフォンスには負けないけどね。それから、一回生の時はまだ実践に慣れていないという理由から、魔導士・騎士のどちらも、対人戦は行わずにゴーレムや弱い魔物を相手にするんだ。だから一回生の時は、魔導士と騎士の一人ずつしか代表が選抜されないんだ。」
一回生の時は、一人しか選ばれないのか………。まあでも、交流戦が開かれるのは夏休みの最初の週のようだし、入学して半年もたたない一回生に、いきなり対人戦をさせるのはよくないという理由もわかる。兄上がそういうのなら、アルベルト殿下は頭一つ抜けて強いのだろう。ただ、一回生の時は一人だけということは、それ以降は複数人選ばれるのだろう。兄上の実力なら、二回生以降は確実に代表に選ばれるだろう。
「そうだったのですね。私が尊敬する兄上ならば、二回生以降は代表になれますよ! 私も自分たちの学年の代表になれるように、日々の訓練を頑張ります!」
「ありがとう、アース。アースならば一回生から学年の代表は狙えるはずだよ。アースが貴族院に入学するのを楽しみ待っているね。」
「はい、兄上!」
そうして兄上たちは、貴族院へと入学していった。貴族院は王国内にあるから自宅から通うこともできるが、もちろん寮もある。兄上はと言うと、アルベルト殿下が面白そうだからと寮生活を選択したため兄上たち側近も、寮生活をすることになった。とはいっても、殿下方は貴族院入学以降から、本格的に公務が始まるため、王城に通うことになるのだけど。………そういえば、キルは通いと寮生活のどちらを選ぶのだろうか? 寮生活がどのようなものかはわからないけど、心臓に悪いことは想像に難くない。べ、別にキルとのあれこれを期待しているわけではないからな!
――
兄上を見送った後は、俺達の始業式だ。年齢も十歳と二桁を迎え、三年後に貴族院を控えている。キルや側近のみんなは、貴族院に向けて各自の能力を伸ばしていた。それから、少年らしさはまだあるけれど、全員凛々しく成長している。本当に心臓に悪い。
かくいう俺はと言うと、外見はまあ特に変わらずに少し大人になったかな、と言う感じだ。一方の魔法はと言うと、初級魔法しか使えないためそればかり練習しすぎて、今では水と氷の初級魔法を自由に操れるようになった。それに、魔力展開による気配察知や前にイメージした、俺だけに見えるレーザーポインターも実現することができた。これにより、命中率がぐんと向上し、さらに索敵もできるようになった。あとは、魔力展開内なら追尾も可能だ。もちろん距離や精度などは、おいおい上げていかなければならない。
「おはよう、キル。今年度も変わらず、よろしくね。」
年齢も上がってきてため、キルの護衛を兼ねて毎朝交代でキルを王城に迎えに行き、一緒に初学院に通うことになった。だけど、まだ初学院生であるため側近のみで護衛するのではなく、大人の護衛が一緒について俺たち側近に習いに実地で教育するという流れだ。個人指導のため、交代で俺たち側近見習いは一人ずつキルの護衛につく。
「おはよう、アース。俺の方こそ、引き続きよろしくな。」
………相変わらずのイケメンである。それに、笑顔が増えて朝でも破壊力が抜群だ。年々この破壊力が増していくかと思うと、色々と楽しみであり心配でもある。
「とうとう兄上たちは、貴族院に入学したな。兄上たちは貴族院でさらに能力と伸ばすだろうから、俺達も負けないように頑張らないとな。………それに、色々と忙しくなりそうだしな。」
キルの言う色々と忙しくなるというのは、スタンピートのことだ。二年前の合宿でローウェルが言っていた通り、次のスタンピートはもっと先のことだと思われていた。だけど、最近魔物の様子が活発化しているらしい。魔物の森の定期巡回で、騎士・魔導士の四人チームのうち、一人が行方不明になったらしい。襲われたのではなく、忽然と消えたらしい。今までには見られなかった動きがあり、現在調査が進められている。貴族院へ入学したアルベルト殿下は、公務としてこの調査にもかかわっていくことだろう。一方のキルやウェル殿下は、初学院生ということでほとんどノータッチだ。仮に役割が振られたとしても、後方支援といったサポートだろう。
「そうだね。いつ、俺達にも役割が与えられるかがわからないし、戦いが必要になるかもしれないから、様々な準備をしておこう。文官のローウェルの力がかなり必要となるね。俺たちもできるだけ情報を集めると同時に、訓練を頑張ろう。」
「ああ、そうだな。」
魔物はキルのペットの一角ウサギしかまだ見たことがないけど、実際に相手にするC級以上の魔物はどのような感じなのだろうか? A級以上は団長クラスでないと相手にできないから、俺の当面の目標はB級に余裕で勝てるくらいの強さを身につけることだ。C級ならば魔量が尽きない限り、大丈夫だと思う。
「あ、そうだ。アース、今日は俺と一対一の対戦をしてくれないか? 騎士が相手にするのは騎士だけとは限らないからな。アースも、近距離主体の相手との練習が必要だろ?」
確かにその通りだな。今まではカーナイト様やジールといった、魔導士としか戦ったかことがない。逆に言えば、近距離主体の騎士の対応などは疎かになっているのだ。カーナイト様なら、そろそろそういう指導をしようとお考えかもしれない。
騎士と魔導士は有利不利がはっきりとしていない。遠距離からの攻撃で有利をとれる魔導士、近距離で距離を詰めさえすれば魔導士を圧倒できる騎士、どちらも弱点を突き合う関係だ。だからこそ、苦手を克服できるように騎士との訓練が必要だと思う。キルも同じ考えなのだろう。
「とてもいい提案だよ、キル。俺もぜひお願いしたいところだけど、先にカーナイト様に確認してもいいかな? カーナイト様の指導計画を乱してしまうのは申し訳ないからね。」
俺がそういうと、キルは申し訳なさそうな表情を浮かべた。カーナイト様のことには頭が回らなかったから、やってしまったと思っているのだろうか?
「すまない………そこまで気が回らなかった。」
「そんなことないよ! 一応確認しておこう、という話だよ。それに、急いで強くならなきゃという気持ちは俺も同じだよ。だから、許可が出たらお互いの弱点を克服できるように頑張ろうね。」
「………ああ、ありがとう。」
キルはそういうと、俺の頭に手をのせた。………最近、キルは俺の頭に手をおく事がたまにあるんだけど、なぜだろうか? 何年経っても埋まらない、頭一つ分の身長差を楽しんでいるのだろうか?
――
それから、キルがカーナイト様へ使いを出してくれて確認を行った。カーナイト様の返答は、「自分たちで自身に必要なものに気づいているようで、僥倖」ということだ。
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