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番外編

カタナが修行に行ってる家族の三年間(下)

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 更に1年後、姉マシロとハルは以前に比べて強くなっていた。2人は中級の魔法の3分半分までが使えるようになっていた。

「来年までには中級の魔法を全て使えるようになってもらう。弟を守りたいなら覚悟しろ!」

「「はい!」」

 全てと言っても得意な属性がだ。

 2人は天才だ。魔法の適性が高い事から魔法を使う練習をしていったのが3歳の時。この頃から周りの子供達よりもずば抜けて強かった。理由は〈ヒーローエナジー〉が関係する。2人の〈ヒーローエナジー〉は何と90%と凄い高い数値だった。更にSS級【ヒーロー】の両親からの英才教育を受けているからだ。

 当然周りの大人達からは期待が大きくなっていった。子供達からは尊敬されていった。

 その結果子供達は喧嘩をしようとも虐めをしようとも2人にはしなかった。そう"2人"には、だ。

 カタナはこの頃から虐めを受けていたり蔑ま(さげすま)されていた。

理由はカタナの〈ヒーローエナジー〉が0%だった事が理由だ。 

 落ち込む弟を2人で守るから安心してと約束した。その事が更に強くなる理由になった。

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 一方コリンは本来の3分の2まで力を取り戻していた。

「やっとまともに力を振るえるかどうかって感じかしら」

「カッカッカ。そうかそうか。良い感じじゃな。では次のステップに入るかのう。本来の姿で修行じゃ!」

「あの子のためにも頑張らないとダメね!妖術[幻覚・狐火]!」

 [幻覚・狐火]相手に幻覚を見せている間青白い火で焼く妖狐オリジナルの妖術だ。相手の仲間が助けに遅れるという恐ろしい技なのである。

 カタナに思いを馳せながら修行するコリンである。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 一方カタナは爺さんが召喚したミノタウロス(もともとは(災害級)ハザードA級だが 爺さんが改造して(天厄級)カラミティS級になったミノタウロス)を瞬殺しまくっていた。しかも怪人(天禍級)ディザスターSS級を小指で簡単に捩じ伏せ(ねじふせ)ていた。もちろん秒殺である。見つけたと思っていたら既に戦闘は終わっている。爺さんは感動していた。良くやったと。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 更に1年経ちコリンは本来の力を全て取り戻した。

「ー。貴方の代わりに私が守るから安心しなさい」

「そうか…。カタナを頼んだぞ!」

 コリンだけが爺さんの事を唯一知っていた。

 マシロとハルは得意な属性の中級魔法全てをマスターした。明日からは上級魔法の練習だ。

 更に今年から2人は10歳から"ヒーロー学園アルカナ"に通う。

 カタナは2年後に一般の学園、ホルン学園に通う事になる。

 学園と言っても自宅から通う事も帰れる事もできるのだ。

 この後カタナの人生は少しずつ変わって行くのである。
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