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しおりを挟む想像よりも何倍もスレた女神様にちっとも理解が追い付かない。
「……!」
聞くところによると女神の見ている深夜アニメに大好きな推しキャラクターがいて、夢中で応援がてら愛めでていたらストーリーが急展開。劇中で急逝してしまったという。その余りの衝撃で悲しみが雷となって出まくったら想定外に広範囲に荒れすぎてその矛先がたまたま向かってしまったのが瑞希の家だった。それじゃ悪いと反省して、被害にあったご家庭にいた瑞希に手を差し伸べたのだという。
ひどい雷だったが、死亡したのは瑞希だけでほかは怪我もさほど酷くなかった。
「……という事なのよ、アタシのせいで死なせちゃってごめんね~♪ てへっ」
悪びれる様子もなくヘラヘラ謝る自称女神に怒りが湧いてきた。
「ちょっとー! ちっともいい人じゃないじゃん! 女神どうなってるの?」
「まあまあまあ、じゃあ、そのお詫びと補償といっては何だけど、よく有りがちのお約束で最近流行りのみんな大好き異世界転生で手を打って欲しいのよね。だってあなたもう元の世界じゃ死んじゃったんだし……」
自分がもう死んでしまったという事実を突きつけられて瑞希の目からは涙が溢れてくる。
「そんな……あんまりだよ!」
泣き崩れる美少女に、さすがの女神も心を痛めてしまう。
「こんなことになっちゃったからにはアタシ、他にも色々サービスするから! 残りの余生のつもりで楽しんできて! ね? ね? 応援してるからね?」
懺悔のポーズで目の前の涙ぐむ少女を見送る。
「やだ! ちょっと! 待って……」
瑞希の体が光に包まれて薄くなっていく。
「お嬢ちゃんには、いくつかの加護と素敵な恋人もサービスしておくから頑張ってね!」
「えっ? ありがとう?」
「じゃあ……ね」
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