サバイバー最弱の俺はハズレスキル『フェイカー』で天使な彼女とSランクを目指す

海翔

文字の大きさ
上 下
51 / 92

天使は俺のために怒る

しおりを挟む
「お前達もサバイバーか?」
「まあ、そんなところです」
「俺達の勇姿を見ただろ。彼女も良かったら俺らのパーティにどうだ?」
「おお、それいいな。もう一人いてもいいと思ってたんだ」

もう一人って俺達二人なんだけど俺の事は完全に無視か。

「あ~、俺達二人で間に合っているのですいません」
「いやいや、お前に言ってるんじゃないって。彼女に言ってるんだよ」
「そうそう、そんな弱そうな奴じゃなくて俺たちの方が絶対いいぜ」
「彼女だったら、特別待遇で迎えちゃうけど、どうかな」
「失礼ですが、あなた達のランクを聞いてもよろしいですか?」
「俺達最近Fランクにあがったんだ。凄いだろ」
「そうですか。それじゃあやっぱり無理ですね」
「無理ってどう言う意味だよ」
「ランクが低過ぎます。お話になりませんね。私達これでもEランクなので最低でもそれ以上で無いとパーティを組む意味がありません。Eランクになったら声をかけてください。まあその頃には私達はもっと上のランクにいるでしょうからいずれにしても無理ですね」
「Eランク? マジかよ……」
「もちろんです。さあ凛くん行きましょう。時間の無駄です」
「あ、うん。行こうか」

このトゲのある喋り方は完全に怒ってるな。
これは一昨日の校門の時と同じだ。
また俺が馬鹿にされたから怒ってくれてるんだろうな。
やっぱり葵は優しいな。だけど優しい葵にこんな話し方をされたら俺はショックで寝込んでしまうかもしれない。やっぱり葵の事は絶対に怒らせない様にしないといけない。

「どうしてあんな人達がサバイバーなんかしてるんでしょうか? あの人達には常識とプライドが無いのでしょうか?」

葵の怒りは、なかなかおさまらず、この日は、ずっとぶつぶつ言いながら怒っていたが、俺はその言葉を聞きながら嬉しくなってしまっていた。
そして葵が怒ってくれている様に俺も葵に何かあったら、守れるように強くなりたいなと思った。
いろいろとあったものの、残念ながら結局この日も成果を上げる事は出来なかった。

「う~ん、やっぱり中々思った様にはいかないな」
「まあ、まだ二日目ですから焦らずにいきましょう」
「でも寒いし、やっぱり俺一人で廻るよ。葵は部屋にいてくれればいいよ」
「大丈夫です。凛くんと自転車で街を廻るのは楽しいですから」

葵がこう言ってくれるのは嬉しいが、寒空の中を一日中自転車に乗るのは結構辛いので、そろそろ成果を出したいところだ。
部屋に戻ってから、シャワーでは無くお風呂に入ったが全身が冷え切っていた様でぬるめのはずのお湯が滅茶苦茶熱く感じられ、ゆっくりお湯に浸かっていると全身の血液があったまっていくのが分かった。

「ふ~~」

普段は面倒なのでシャワーだけだが、やはりお風呂はいいな。女の子は冷え易いとか言うから葵はもっと大変だったかも知れない。
明日の為にもお風呂から出たら葵の為に貼るカイロを買いに行こう。
いつもの様に二人でご飯を食べた後に、貼るカイロの話をすると葵も一緒に買いに行くと言い出したので、結局二人で買いに行く事になったが、十枚入りを買ったのでしばらくはこれでいけるだろう。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス

R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。 そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。 最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。 そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。 ※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~

ある中管理職
ファンタジー
 勤続10年目10度目のレベルアップ。  人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。  すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。  なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。  チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。  探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。  万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。 木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。 しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。 そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。 【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です! 僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。 つねやま  じゅんぺいと読む。 何処にでもいる普通のサラリーマン。 仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・ 突然気分が悪くなり、倒れそうになる。 周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。 何が起こったか分からないまま、気を失う。 気が付けば電車ではなく、どこかの建物。 周りにも人が倒れている。 僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。 気が付けば誰かがしゃべってる。 どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。 そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。 想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。 どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。 一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・ ですが、ここで問題が。 スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・ より良いスキルは早い者勝ち。 我も我もと群がる人々。 そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。 僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。 気が付けば2人だけになっていて・・・・ スキルも2つしか残っていない。 一つは鑑定。 もう一つは家事全般。 両方とも微妙だ・・・・ 彼女の名は才村 友郁 さいむら ゆか。 23歳。 今年社会人になりたて。 取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

ギフト争奪戦に乗り遅れたら、ラストワン賞で最強スキルを手に入れた

みももも
ファンタジー
異世界召喚に巻き込まれたイツキは異空間でギフトの争奪戦に巻き込まれてしまう。 争奪戦に積極的に参加できなかったイツキは最後に残された余り物の最弱ギフトを選ぶことになってしまうが、イツキがギフトを手にしたその瞬間、イツキ一人が残された異空間に謎のファンファーレが鳴り響く。 イツキが手にしたのは誰にも選ばれることのなかった最弱ギフト。 そしてそれと、もう一つ……。

異世界でネットショッピングをして商いをしました。

ss
ファンタジー
異世界に飛ばされた主人公、アキラが使えたスキルは「ネットショッピング」だった。 それは、地球の物を買えるというスキルだった。アキラはこれを駆使して異世界で荒稼ぎする。 これはそんなアキラの爽快で時には苦難ありの異世界生活の一端である。(ハーレムはないよ) よければお気に入り、感想よろしくお願いしますm(_ _)m hotランキング23位(18日11時時点) 本当にありがとうございます 誤字指摘などありがとうございます!スキルの「作者の権限」で直していこうと思いますが、発動条件がたくさんあるので直すのに時間がかかりますので気長にお待ちください。

処理中です...