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10章 最終―――決戦

幕間 Dreamerの胸の内 注:一部性的な表現が含まれています

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「クソ……クソクソクソクソクソクソクソ!!!!」
壁を殴る。近くには、女が一人、裸で寝ていた。俺は既に服を着ている
先程俺がストレスを溜めまくっていたため、犯しまくって発散したのだが―――
「クソ!」
まだダメだった。ストレスが無限に湧いてくる
それは蝿のように。ウジ虫は、俺の中ですくすく育っている。
そしてウジ虫は成長して、俺を爆発させた。
「……Dreamer様」
一人が部屋に入ってくる。
そいつは俺の部下だった。
「あなたのお兄様が。」
「…通せ」
俺は怒りを歯を食いしばって耐えて、椅子に座る
「承知しました」
部下は扉を開ける。そして
「『翔馬』」
兄が入ってきた。部下はお辞儀をして部屋から退出する
「……何をしてるの、君は」
兄が女に視線を飛ばして言う。俺はその言葉に何かが切れた
「……ふざけんな!お前に俺の何がわかる!!」
俺は立ち上がり、兄に近づき、胸ぐらを掴む。
「わからんよ。君みたいな非人道的な人は」
「優等生ぶって楽しいか?!もしかして、名前に『優』が入ってるから自分をそうだと思い込んでるのか?!」
「落ち着け、支離が滅裂だぞ」
「こんのッ……」
俺は片手を離し、兄に向かって全力で振る。
兄は真顔でそれを受け止めた。
「君は余裕がない。僕らの神奈川支部を特定するも、それを本部だと思い込み、本当の本部が特定されたときはもう遅い。最終手段であった夜襲要因、夢咲奏が奪われ、もう手の内用無し。そして地方から仲間を集めて総力戦…ね」
俺は兄の言葉に驚愕する。
「お前がなぜそれを知っている!!!」
俺の怒鳴り声に兄はびくともせず、鼻で笑ってこう返した
「君は馬鹿か?部屋に盗聴器があることもわからなかったのか?」
「は?!」
俺は慌てて兄から手を離す。部屋にたった一つだけある、PCと繋がれてるコンセントに向かう。
そこには見覚えのないタコ足があった。
「これか……」
俺は屈んでそれを引っこ抜こうとする。
すると、後ろから何者かに思いっきり踏み倒された。その衝撃で掴んでいた盗聴器が思いっきり曲がる
「かはっ…」
「だから君は馬鹿なんだ。感情に身を任せ、冷静に物事を判断できない」
兄は俺を踏みつける力を強める。
「うる…せえ…」
痛みで声を出すのも精一杯だった。
だんだん息苦しくなる
「敵の言葉を安々と信じて、安々と罠に引っかかる。ポンコツにも程がある。」
「だま…れ……」
「……君がやってることは自傷行為だ。確かに君が組織を立ち上げ、一人で頑張ってきたのはすごい…けど、君は人をまとめられるカリスマと、強さが無い。……Numberに恨みを持っている各地のヤクザを集めただけの君たちじゃ僕には勝てないだろうね」
「だま……うっ」
急に俺は開放される。すぐ反撃したかったが、息が苦しくて立ち上がることもできない。
膝をついて膝立ちをする
「……僕は、君の代わりに。君自身の代わりに贖罪をしなければいけない」
兄が立ち去る音がする。
「ま……て……」
声を振り絞る。兄は
「待たないよ」
と冷たく言い放つ。
「…君はすごいけど、たくさんの人に迷惑をかけすぎた。すべてやりきったら、罪を償え
……僕と一緒に」
兄は扉を開け、去っていった。
……俺は電話を取り出し、ある男に電話する
『なんだDreamer』
「……今度、Number本部を襲撃する。手伝ってくれ」
『ついにか!わかった。助けよう』
「……お前がけが頼りだ。頼んだぞ」
俺は電話を切る。
あいつは日本でも有名な暴力団、江藤組の会長だ。
やつは傘下の一つがNumberに潰されて、やつらに恨みを持っている。
他にも有名な奴らが俺の決起に加担する。
…俺が負けるわけない。無いんだ
俺はズボンを脱ぎ、下着も脱いで女の元へ向かった。
……もう、怖がることはない。
でも兄の言葉でさらにイラツイている。
ムカつく。それ以外の感情が一切排除されている。
もういい。無心になれ。
俺らの勝ちは揺るがないんだ。
俺らがNumber本部で戦っている間、ここを守るやつも居る。
安心しろ。俺
俺はすべてぶちまけるようにストレス発散を開始した。
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