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第2章・この世界の片隅で

   第143夜・『社長の視察と、恥知らずな俺:前篇』

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 最近、色んな出来事が私に降りかかり、でも、事なきを得た。

 車の追突事故があるも、私にケガもなく、彼我10:00の賠償割合で、ホッと一安心^^

 社内健康診断の検便で血栓が出て、すわ! 大腸ガンか? と思いきや、内視鏡検査で問題なしと分かる^^

 しかし、今日の出来事は、事なきを得たが、最悪であった。

   ◇

 本日は、会社に社長の視察が予定されていた。

 私は、ここのところ、残業続きで、寝るのも遅かったのだが(ブログも必ず書くし…)、「掃除大臣」として、せめてもと、少し早めに会社に来て、ゴミなどを拾った。

 私は、本来はそんなキャラクターではないのだが、根がマジメなので、そんな行動に出てしまう。

 前回、社長の評価が高かったので、それ以上とはいかなくても、現状を維持したい思いもあった。

 ・・・そんなこんなで仕事が始まった。

 私はいつも素手で仕事をしているのだが、社長の視察もあるし、事務所から軍手を貰ったりして、ささやかな準備も怠りなかった。

 しかし、やや眠かった。

 トイレの鏡で、眼鏡を外した自分の顔を見ると、目の下にはクマが。

 仕事仲間の「少年ジャンプ」大好き少女との、仕事の合間の会話も、私が疲れているので盛り上がらない。

 お昼前には、社長は、この事業所に到着していたそうだ。

 だが、現場に来ない。

「ううう・・・」と私は思う、「緊張感が途切れてしまうぞ」と。

 他の作業者に話を聞くと、「今回は会議で来たので、現場視察はないかも」とのこと。

 私はやや安心する。

 そして、お昼休みとなった。

 私は疲れていたので、会社の駐車場の車の中で、ちょいと眠った。

   ◇

 ・・・午後の作業が始まった。

 私は、少し寝たので気持ちが楽になり、軽快に作業を進めた。

 スイスイと通路にフォークリフトを走らせた。

 と! ふいに視界の隅に集団の姿が飛び込んできた。

「しゃ、社長の視察だ」

 私は、完全に虚をつかれた。

 社長は現場に来ないものと勝手に確信していた。

 私の心は浮き足立った。

 しかし、とりあえず、大きな声で挨拶をし、

 フォークを進める。

 あっ! 今、挨拶した後、指差呼称をしただろうか?

             ・・・(次回に続く 2011/08/04)
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