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六章 昔の話

102.5話(俺達の宝は可愛過ぎる!)紅視点

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 学園から帰りこれからどうするか考えていると葵達が風呂に行くのを見た。
(、、、、わかんねぇ事を考えても仕方ねぇ)

「、、、はぁ、風呂に行くか。白、鈴」
「ああ、わたしも入ろう」
「分かった。っと、黒先生達はどうします?」

鈴がそう聞くと夕、剣、鏡円はもう少し調べものをすると言って断った。
縁と炎信はいつの間にか眠っていたが黒が言うには一度操られていたから学園ではかなり緊張していて家に帰った瞬間にその糸が切れたのだろうと言っていたので眠らせておくことにした。
灰炉と離れても大丈夫なのかと思ったが操るには起きて居ないと無理みたいなので二人は部屋に置いて行った。



風呂場に着くとどちらに入るか少し迷ったが俺ら兄弟用の風呂に入る事にした。
(ん~?葵達の着替えはねぇな。隣の風呂の方か?)

「葵ちゃん達は隣みたいだな」
「葵達もたまには同い年でゆっくり入るのも良いだろう」
「そうだけどよ、、、やっぱり葵と一緒に入りてぇなぁ」
「文句言ってないで早く入る準備をしろ」
「うわ!白、優しくねぇ!」
「、、、、わたしもたまには紅と一緒に2人っきりで入りたいと思っているんだがなぁ?」
「マジで!なら今度一緒に入ろうぜ?良いよな?決定な!」
「まだ返事をしていないんだが、、、まぁそれはいいから早く一緒に入るぞ」
「おう」

そんな話をしていると他の奴らは笑いながらこちらを見てくる(明無先生はマイペースにもう服を脱いで風呂に向かってた)が白の言葉に上機嫌になった俺はさっさと風呂の準備をする。
(単純だと思われても構わねぇ!白と2人っきりで風呂の方が重要だ。白と2人っきりで風呂か、、、楽しみだな)

「紅、準備は出来たか?さっさと入りに行くぞ?明無先生はもう先に行ったがな」
「おう、終わったぜ。風呂に入るぞ」
“ガラガラ”

俺達は脱衣場のドアを開け風呂場に入ると直ぐに葵達の声がした。
葵達の声は聞こえるが身体を洗ってる音が大きいのでよくは聞こえなかった。
(ちゃんと入ってるな。俺もさっさと洗うか)

「しかし、葵の怪我は大丈夫なのか?」
「ああ、葵くんには風呂に入っても大丈夫な物を渡したから大丈夫だぞ」
「いつの間に渡したんだ?けど、なら良い。ありがとな、黒」
「当たり前な事をしただけだ。だがお礼はありがたくもらっておこう」

そんなことを話ながら身体を洗うと直ぐに終わったので風呂に浸かる。
(ふぅ、疲れも癒されるな)

『『分かる!』』
「!?」

みんなが風呂に入ったからか静かな風呂場に暗と菫の声が響いた。  
静かになったことで隣の風呂の音も聞こえる様になったみたいだ。
(何の話だ?)

『葵ちゃんのその刺青には葵ちゃんの宝物が詰まってるんだね』
『ん?まぁな。オレにとって兄さん達は龍の珠と同じ、、、いや、それ以上に大切な人達だからな。オレにとってなによりも大事で大切な人達だよ、、、ハズイから本人達には言わねぇがな』

“ガッ”

どうやら葵の刺青の話をしていたらしいが葵の可愛い言葉に萌えて地面を叩いた。
(あ、ヤベッ!聞こえたか?)

「、、、、。」

何の反応もなくそのまま話を続けたのでバレてなかったのだろう。
話の内容は俺らの何処が好きなのかになった。
(マジか?葵が俺らの何処を好きか聞けるのか?)

『何処が好きかといわれてもな、、、全部好きなんだが』

“バシャッ”

静かに聞こうと思ったが突然のデレに堪えられず風呂の水面を叩いてしまった。
これはバレるかと思ったが向こうではタイミングよく暗が何かをしたらしくバレなかった。
(アブね)

「(紅、気をつけろよ)」
「(わりぃ)」

鈴に注意されたがそのまま静かに葵達の話を聞くことにした。

「(あ~!俺もお前が居ない人生なんて考えられねぇよ!やっぱりお前は俺の笑顔が好きなんだな!葵になら一生笑いかけるに決まってるだろ!)」

一番始めに俺の話になり内容に萌えまた音を出しそうになったその瞬間

“ヒュン、ガッ、カランカラン”

隣から桶が飛んで来て俺の頭に当たり弾かれ風呂の外で転がった。

「~ッ!」

どうやら暗が手元を狂わせて投げたらしい事が向こうの会話から伝わった。
(手元が狂った?)

「(暗にはバレてるみたいだね)」
「(紅が音を出す前に察知してしかも正確に紅に当てるなんて、、、やるな暗)」

明無先生と黒の会話で暗には俺達が隣に居ることはバレてるらしいことが分かった。
(しかし本当によく分かった上に正確に俺に当てたな)

「(~っ、、、葵、、、わたしの事をそんな風に、、、むしろわたしが葵とずっと一緒にいたい!そして死ぬ程甘やかしたい!ずっと優越感に浸ってくれ!)」

白は葵の話を聞いたあと顔を真っ赤にさせながら風呂の中に沈んでいった。
(分かる!分かるぜ!白)

「(匂いと声?、、、、っ!よく、欲情!?)」
「(おい?鈴?無事か?)」
「(無理、、、甘えたいとか、、、抱きしめてぇ)」
「「(分かる!)」」

俺と白も鈴の言葉に頷いた。
鈴の葵にたいする態度は暗が言ってる様に甘々の甘々だがそれは俺と白も同じだ。
(俺達にも同じ様に甘えたくなるとか、、可愛いかよ!)

「~っ、、、我慢ならねぇ」
「鈴?」

“バシャッ”

「抱きしめてくる」
「私も」
「オレも」

そう言って風呂から出て隣に行く鈴に続いて出て行く明無先生と灰炉に我慢の限界がとっくに越えていた俺も他の奴らも着いて行った。
(あんな熱烈な告白を聞いちゃぁ我慢なんて出来ねぇよな?)




隣のふに着いた俺達はドアを思いっきり開けた。

“ガラガラ、バンッ!”

凄い音がなったが構わず葵達の所に向かった。
俺達が突然来た事に疑問を感じた葵は何故か何処から来たか聞いてきたので隣と答えると隣の風呂かと言われたのでああと返事をすると自分達の話していた事を俺達に聞かれたらと分かったのだろう、葵の全身が一気に真っ赤に染まった。
(あ~あ、真っ赤になっちまって、、、本当に俺の葵は可愛くてならねぇなぁ。
俺は、俺らは一生お前を一人にしねぇし、、、俺らから離れるのも許さねぇよ。
離れてぇってお前が言ってもそれだけは許さねぇからそんなに俺らが居なくなる心配なんてしなくていいんだがなぁ。
本当に、、、可愛いな俺の葵は。
一生何があろうが愛してるからな、、、葵)





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