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六章 昔の話
第99話(我が家のお風呂は大きい)
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あの後みんなで私の実家に帰ってきた。
お昼ご飯には少し時間があるので菫と暗と私で一緒にお風呂に入る事になった。
私の生活を知っている人は朝もお風呂に入ったはずだろうに何故?と思うだろう。
簡単に言うと今の私達は特になにもする事がないということと、怪我した足で家に帰ってくる時に少し痛みを感じて(少しだけで直ぐに治まった)冷や汗をかいたので汗を流したいっていう理由だ。
ちなみに兄さん達には痛みを感じた事は言ってない。
暗にはバレて(私が心の中で“痛~ッ”と言ったのが聞こえたらしい)それを菫に話して一緒にお風呂に入る事になった。
「葵ちゃん、怪我の所は大丈夫?」
「ああ、黒さんがくれたこれを巻けば大丈夫だと言っていたからな」
「黒が?ん?これはビニールみたいな包帯?」
「ああ、これなら濡れても大丈夫だと言っていた」
「手は難しいだろうから俺が巻いてやる」
「じゃあ反対の手はボクが巻くね」
「ああ、頼む」
暗と菫が丁寧に私の手を巻いてるのを見て昔の事を思い出した。
(そういえば高校時代にコレを彫ってなかなか痛みが引かない私を心配した兄さん達は凄かったな。アレからあまり怪我とか痛みが伴う事が起きない無い様に気をつけていたんだけど、、、)
「(怪我)しちまったもんは仕方ねぇよな」
「え?何が?」
「巻き終わったぞ。それと何が仕方ないんだ?」
「あ~、、、少し長くなるから風呂に入りながら話す」
「長くなるならさっさと風呂に入った方が良いな。風邪を引くからな、、、とくに菫が」
「確かにボクは風邪を引きやすいけど葵ちゃんと暗も気をつけないとヤバいんじゃ」
「いや、俺は育ちが育ちだからな。意外と頑丈で病気になることもあまり無い、、、例外はあるが」
「オレも怪我以外は治るのは早いから大丈夫だが、、、風邪を引くと兄さん達が大変だからな」
「確かに大変そうだな、、、(心配過ぎて世話をし過ぎて)ウザいという意味で」
「はは、、まぁそれはオレが嬉しく思うから別にいいが心配かけて兄さん達に痛そうな顔をさせるのは昔から嫌なんだ」
「そっか。じゃあ早くお風呂入ろう?本当に風邪引いちゃうからね」
「ああ、そうだな」
「葵の体や頭は俺と菫が洗うからな。手がそれじゃあ洗えないだろ?」
「わりぃな、頼めるか?」
「もちろん!ボクは兄上と一緒に入って洗いっこするから上手だよ」
「俺(暗)自身は人の体を洗うのは初めてだが俺(私)はお姉ちゃんと一緒に風呂に入ってたから大丈夫だろ」
「ああ、頼む。オレの怪我が治ったら今度はオレが二人を洗ってやるな?」
最後に私がそう言うと二人はニッコリ笑って(暗は雰囲気)頷いてくれた。
そんな話をしながら脱衣所からお風呂場に向かった。
“ガラガラ”
「うわぁ~、、、何回か見てるけど葵ちゃんの家のお風呂って大きいよね」
「しかも大きいだけじゃなく数も結構あるよな」
「まぁな。オレの家の風呂は温泉が湧いてるみてぇでな。それをいくつかに別けてんだ」
「天然の温泉なんだ!凄い!」
「どんな感じで別けてるんだ?」
「大まかにオレ達家族用つっても今はオレの親二人用だがそれが一つとオレと兄さんの兄弟用が一つに家の構成員用が一つそれと最後にこの客人兼友人用が一つだな。オレと兄さん用の風呂はオレや兄さんが許可したら友人も入れていいことになってるな」
「えっと、、、全部で4つってこと?」
「だいたいそれくらいだな」
「だいたい?」
「細かくすると客人が女だったりした場合これらを使えねぇから女風呂もある」
「うわぁ、、、お風呂屋さんじゃん」
「代々の当主が風呂好きでな」
「ああ、止める奴が居なかったんだな」
「そういう事だ。それより早く体洗って風呂に入るぞ」
私がそう言うと暗と菫は頷いたあと座る様に私に言った。
「先に葵を洗うから座れ」
「どうせ葵ちゃんを洗う時に泡だらけになっちゃうから葵ちゃんを先に洗ったあとに自分を洗うから座って」
「ああ、分かった」
確かに先に自分を洗っても後で私を洗って泡だらけになってもう一度洗うよりは私を先に洗う方が面倒ではないだろうと思って素直に座った。
(しかし、さっきから思ってたけど、、、)
「、、、すげぇな」
「え?何が?」
「いや、これを言うと自爆するようなもんなんだろうが、、、凄い、、、跡だらけだな二人とも」
「、、、ああ、確かに自爆だな。葵も凄いぞ」
「、、、~ッ」
「あ~、、、悪いな、菫。だが、少し気になるだろ?」
「うぅ~、、、恥ずかしいっ!けどボクも凄く気になってた!」
「これは他の所で風呂は入れないな。葵は元々入れないだろうけどな」
「え?何で?葵ちゃんは他でお風呂入れないの?」
「刺青」
「あ!そっか、こっちの世界でも駄目なんだ?」
「いや、こっちでの極道は頼りになるが怖い警察みてぇな立ち位置だからな。風呂は刺青があっても何処にでも入れる」
「そうなんだ?ボクはあんまり極道と関係がなかったからよく知らないけどなら何で他でお風呂入らないの?」
「極道だってバレると他の客に怖がられたり緊張を強いたりして迷惑がかかるだろ?暗黙のルールでカタギ(一般人)さん達には迷惑をかけるな。面倒をかければ家の恥になると思えって言われながら育ったからな」
「なるほど、正確には入れないじゃなくて迷惑かけないために入らないって事なんだ?」
「そうだ」
そんな話をしながら二人は私の体を洗ってくれている。
(丁寧で気持ちいいなぁ~。鈴の兄さんも丁寧だけどたまにイヤらしくなるからなぁ)
「それとさっき話そうとしてたことはこの刺青をオレがいれた時の話なんだが」
「え?そういえば葵ちゃんっていつ刺青いれたの」
「確か紅は高校時代にいれたとゲームでは説明されていたが」
「ああ、オレも兄さん達と一緒にいれた」
「達?白銀と鈴矢もと言うことか?」
「ああ、兄さん達の刺青はカッコいいぞ」
「葵ちゃんの刺青もカッコいいと思うけど?」
「そうだな。だが、葵の刺青はどちらかというと綺麗だな」
「そうか?兄さん達もそう言ってたがオレとしては白兄の方が綺麗だと思ったんだがな」
「俺達は他の奴等の刺青を実際に見てないから分からないが俺は葵の刺青は葵らしくていいと思うぞ」
「ボクもそう思う。葵ちゃんの刺青は葵ちゃんらしくて綺麗だよ」
「そうか?ありがとな。これをいれてた時は色々大変だったんだがな」
そう言いながら私は昔の話を二人に話した。
(それまでも怪我とかはしてたけど凄い怪我とかしたことなかったから痛かったな)
お昼ご飯には少し時間があるので菫と暗と私で一緒にお風呂に入る事になった。
私の生活を知っている人は朝もお風呂に入ったはずだろうに何故?と思うだろう。
簡単に言うと今の私達は特になにもする事がないということと、怪我した足で家に帰ってくる時に少し痛みを感じて(少しだけで直ぐに治まった)冷や汗をかいたので汗を流したいっていう理由だ。
ちなみに兄さん達には痛みを感じた事は言ってない。
暗にはバレて(私が心の中で“痛~ッ”と言ったのが聞こえたらしい)それを菫に話して一緒にお風呂に入る事になった。
「葵ちゃん、怪我の所は大丈夫?」
「ああ、黒さんがくれたこれを巻けば大丈夫だと言っていたからな」
「黒が?ん?これはビニールみたいな包帯?」
「ああ、これなら濡れても大丈夫だと言っていた」
「手は難しいだろうから俺が巻いてやる」
「じゃあ反対の手はボクが巻くね」
「ああ、頼む」
暗と菫が丁寧に私の手を巻いてるのを見て昔の事を思い出した。
(そういえば高校時代にコレを彫ってなかなか痛みが引かない私を心配した兄さん達は凄かったな。アレからあまり怪我とか痛みが伴う事が起きない無い様に気をつけていたんだけど、、、)
「(怪我)しちまったもんは仕方ねぇよな」
「え?何が?」
「巻き終わったぞ。それと何が仕方ないんだ?」
「あ~、、、少し長くなるから風呂に入りながら話す」
「長くなるならさっさと風呂に入った方が良いな。風邪を引くからな、、、とくに菫が」
「確かにボクは風邪を引きやすいけど葵ちゃんと暗も気をつけないとヤバいんじゃ」
「いや、俺は育ちが育ちだからな。意外と頑丈で病気になることもあまり無い、、、例外はあるが」
「オレも怪我以外は治るのは早いから大丈夫だが、、、風邪を引くと兄さん達が大変だからな」
「確かに大変そうだな、、、(心配過ぎて世話をし過ぎて)ウザいという意味で」
「はは、、まぁそれはオレが嬉しく思うから別にいいが心配かけて兄さん達に痛そうな顔をさせるのは昔から嫌なんだ」
「そっか。じゃあ早くお風呂入ろう?本当に風邪引いちゃうからね」
「ああ、そうだな」
「葵の体や頭は俺と菫が洗うからな。手がそれじゃあ洗えないだろ?」
「わりぃな、頼めるか?」
「もちろん!ボクは兄上と一緒に入って洗いっこするから上手だよ」
「俺(暗)自身は人の体を洗うのは初めてだが俺(私)はお姉ちゃんと一緒に風呂に入ってたから大丈夫だろ」
「ああ、頼む。オレの怪我が治ったら今度はオレが二人を洗ってやるな?」
最後に私がそう言うと二人はニッコリ笑って(暗は雰囲気)頷いてくれた。
そんな話をしながら脱衣所からお風呂場に向かった。
“ガラガラ”
「うわぁ~、、、何回か見てるけど葵ちゃんの家のお風呂って大きいよね」
「しかも大きいだけじゃなく数も結構あるよな」
「まぁな。オレの家の風呂は温泉が湧いてるみてぇでな。それをいくつかに別けてんだ」
「天然の温泉なんだ!凄い!」
「どんな感じで別けてるんだ?」
「大まかにオレ達家族用つっても今はオレの親二人用だがそれが一つとオレと兄さんの兄弟用が一つに家の構成員用が一つそれと最後にこの客人兼友人用が一つだな。オレと兄さん用の風呂はオレや兄さんが許可したら友人も入れていいことになってるな」
「えっと、、、全部で4つってこと?」
「だいたいそれくらいだな」
「だいたい?」
「細かくすると客人が女だったりした場合これらを使えねぇから女風呂もある」
「うわぁ、、、お風呂屋さんじゃん」
「代々の当主が風呂好きでな」
「ああ、止める奴が居なかったんだな」
「そういう事だ。それより早く体洗って風呂に入るぞ」
私がそう言うと暗と菫は頷いたあと座る様に私に言った。
「先に葵を洗うから座れ」
「どうせ葵ちゃんを洗う時に泡だらけになっちゃうから葵ちゃんを先に洗ったあとに自分を洗うから座って」
「ああ、分かった」
確かに先に自分を洗っても後で私を洗って泡だらけになってもう一度洗うよりは私を先に洗う方が面倒ではないだろうと思って素直に座った。
(しかし、さっきから思ってたけど、、、)
「、、、すげぇな」
「え?何が?」
「いや、これを言うと自爆するようなもんなんだろうが、、、凄い、、、跡だらけだな二人とも」
「、、、ああ、確かに自爆だな。葵も凄いぞ」
「、、、~ッ」
「あ~、、、悪いな、菫。だが、少し気になるだろ?」
「うぅ~、、、恥ずかしいっ!けどボクも凄く気になってた!」
「これは他の所で風呂は入れないな。葵は元々入れないだろうけどな」
「え?何で?葵ちゃんは他でお風呂入れないの?」
「刺青」
「あ!そっか、こっちの世界でも駄目なんだ?」
「いや、こっちでの極道は頼りになるが怖い警察みてぇな立ち位置だからな。風呂は刺青があっても何処にでも入れる」
「そうなんだ?ボクはあんまり極道と関係がなかったからよく知らないけどなら何で他でお風呂入らないの?」
「極道だってバレると他の客に怖がられたり緊張を強いたりして迷惑がかかるだろ?暗黙のルールでカタギ(一般人)さん達には迷惑をかけるな。面倒をかければ家の恥になると思えって言われながら育ったからな」
「なるほど、正確には入れないじゃなくて迷惑かけないために入らないって事なんだ?」
「そうだ」
そんな話をしながら二人は私の体を洗ってくれている。
(丁寧で気持ちいいなぁ~。鈴の兄さんも丁寧だけどたまにイヤらしくなるからなぁ)
「それとさっき話そうとしてたことはこの刺青をオレがいれた時の話なんだが」
「え?そういえば葵ちゃんっていつ刺青いれたの」
「確か紅は高校時代にいれたとゲームでは説明されていたが」
「ああ、オレも兄さん達と一緒にいれた」
「達?白銀と鈴矢もと言うことか?」
「ああ、兄さん達の刺青はカッコいいぞ」
「葵ちゃんの刺青もカッコいいと思うけど?」
「そうだな。だが、葵の刺青はどちらかというと綺麗だな」
「そうか?兄さん達もそう言ってたがオレとしては白兄の方が綺麗だと思ったんだがな」
「俺達は他の奴等の刺青を実際に見てないから分からないが俺は葵の刺青は葵らしくていいと思うぞ」
「ボクもそう思う。葵ちゃんの刺青は葵ちゃんらしくて綺麗だよ」
「そうか?ありがとな。これをいれてた時は色々大変だったんだがな」
そう言いながら私は昔の話を二人に話した。
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