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五章 本当の問題
第83話(汚してはならない存在なのだ)白銀視点
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明無先生に説明を終えて葵の所に戻っている途中で紅が笑ったいや、嗤ったのに気がついた。
それに気がついたのはわたしと鈴矢だけだろうが紅の気持ちは痛いほど分かるので何も言わなかった。
(わたし達の宝に手を出すのだから何をされても文句は言えないだろう)
「葵がどんな夢を見たか見てみるから少し葵の額を貸してもらうよ」
「ん?、、額?ん、分かった」
「へ?明無先生あんた葵がどんな夢を見たか分かるのか?」
「まぁ夢なら私はほとんどの事が何でも分かるのさ」
そう言うと明無先生は眠そうな葵の額と自身の額をくっ付け目を閉じた。
少しすると明無先生は少し顔をしかめてからゆっくりと目を開けた。
その間にわたしが葵の隣に戻ると葵はわたしの服の裾を握りしめてきた。
(っ、、、可愛い!)
「これは、、、厄介な」
「厄介?葵ちゃんに何か?」
「ああ、これは夢というより葵の意識または意志に直接訴える、、、繋げていると言った方がいいのかな?」
「葵ちゃんの意識?」
「葵の夢にはあんまり意味がないってのか?」
「それは違う。夢は一番意識を繋げやすいから葵の何かを媒介にして夢に出てきたソイツの能力か何かで葵の夢に出て葵と接触したんだろうね」
つまり夢に出てきた奴は葵の夢から葵に接触したと言うことらしい。
これを聞いた皆からは不快だという感情を感じ取った。
「ソイツはつまりわたし達の許しなく勝手にわたしの、わたし達の葵に接触したと言うことですか?」
「そうだね、不愉快な事にソイツの意志が夢とはいえ葵の中に入ったという事だからね」
「あ?、、葵ちゃんの中に入った?」
鈴矢が恐ろしいほど低い声を出しながらそう聞いた。
だがわたしにそれを聞いて嗜める余裕はなかった。
(葵の中に入った?葵の中に?、、、わたしの葵の中に、、、)
「そう、葵の中に入ったんだよ。ベタベタ触るよりも気色悪い事だけどね?簡単に言うと葵の魂があるとしてそれに直接ソイツの意志が、魂の一部が触ったって事だからね」
“バキッ”
「なっ、、って、白?」
わたしは明無先生の話を聞いて無意識に側にあったタンスを殴りタンスに穴を開けてしまったがわたしにはそれを気にしている余裕は無い。
「葵の中に入っただと?わたしの葵の中に?、、、消してやる、、、どんなことをしてもソイツは消す。わたしの大事な何よりも大切な綺麗で可愛い葵に入ったなんて無かった事にしてやる」
「は、白銀?」
「く、紅先輩!白銀先輩が!」
「え?え?」
「あ~、、、白もキレたみてぇだな。俺もヤバいというかキレたいが俺以外に先にキレてる奴が二人も居ると冷静になるな」
「え!白銀先輩キレてるの!というか二人?」
「、、、、、、。」
「白と、、、鈴だ」
「ですよね!分かってましたが知りたく無かったです!怖い!」
紅はわたしと鈴矢が先にキレたせいでキレそびれ笑っていたがその目は一切笑っていなかった。
鈴矢は何も喋らず真顔のままかなりの力で拳を握り締めて居るが頭の中では葵に入ったというカスを消し炭にしているのだろう。
(消してやる消してやる消してやる消してやる消してやる、、、わたしの大事な大事な可愛い葵の中に入っただと?そんなこと冗談でもあってはならない!)
「、、、、。」
「、、、、。」
「おい、白、鈴」
「「なんだ」」
「葵が眠そうだ」
「「あ!」」
「葵ちゃん?」
「もう眠るか葵?」
葵が眠りたいのを我慢していた事を忘れるくらい頭に血が上っていた。
(わたしとしたことが葵が眠い事を忘れるとは失態だな)
そう反省していたのだが次の葵の言葉と行動にここに居た全員が1日中使いものにならなくなった。
それに気がついたのはわたしと鈴矢だけだろうが紅の気持ちは痛いほど分かるので何も言わなかった。
(わたし達の宝に手を出すのだから何をされても文句は言えないだろう)
「葵がどんな夢を見たか見てみるから少し葵の額を貸してもらうよ」
「ん?、、額?ん、分かった」
「へ?明無先生あんた葵がどんな夢を見たか分かるのか?」
「まぁ夢なら私はほとんどの事が何でも分かるのさ」
そう言うと明無先生は眠そうな葵の額と自身の額をくっ付け目を閉じた。
少しすると明無先生は少し顔をしかめてからゆっくりと目を開けた。
その間にわたしが葵の隣に戻ると葵はわたしの服の裾を握りしめてきた。
(っ、、、可愛い!)
「これは、、、厄介な」
「厄介?葵ちゃんに何か?」
「ああ、これは夢というより葵の意識または意志に直接訴える、、、繋げていると言った方がいいのかな?」
「葵ちゃんの意識?」
「葵の夢にはあんまり意味がないってのか?」
「それは違う。夢は一番意識を繋げやすいから葵の何かを媒介にして夢に出てきたソイツの能力か何かで葵の夢に出て葵と接触したんだろうね」
つまり夢に出てきた奴は葵の夢から葵に接触したと言うことらしい。
これを聞いた皆からは不快だという感情を感じ取った。
「ソイツはつまりわたし達の許しなく勝手にわたしの、わたし達の葵に接触したと言うことですか?」
「そうだね、不愉快な事にソイツの意志が夢とはいえ葵の中に入ったという事だからね」
「あ?、、葵ちゃんの中に入った?」
鈴矢が恐ろしいほど低い声を出しながらそう聞いた。
だがわたしにそれを聞いて嗜める余裕はなかった。
(葵の中に入った?葵の中に?、、、わたしの葵の中に、、、)
「そう、葵の中に入ったんだよ。ベタベタ触るよりも気色悪い事だけどね?簡単に言うと葵の魂があるとしてそれに直接ソイツの意志が、魂の一部が触ったって事だからね」
“バキッ”
「なっ、、って、白?」
わたしは明無先生の話を聞いて無意識に側にあったタンスを殴りタンスに穴を開けてしまったがわたしにはそれを気にしている余裕は無い。
「葵の中に入っただと?わたしの葵の中に?、、、消してやる、、、どんなことをしてもソイツは消す。わたしの大事な何よりも大切な綺麗で可愛い葵に入ったなんて無かった事にしてやる」
「は、白銀?」
「く、紅先輩!白銀先輩が!」
「え?え?」
「あ~、、、白もキレたみてぇだな。俺もヤバいというかキレたいが俺以外に先にキレてる奴が二人も居ると冷静になるな」
「え!白銀先輩キレてるの!というか二人?」
「、、、、、、。」
「白と、、、鈴だ」
「ですよね!分かってましたが知りたく無かったです!怖い!」
紅はわたしと鈴矢が先にキレたせいでキレそびれ笑っていたがその目は一切笑っていなかった。
鈴矢は何も喋らず真顔のままかなりの力で拳を握り締めて居るが頭の中では葵に入ったというカスを消し炭にしているのだろう。
(消してやる消してやる消してやる消してやる消してやる、、、わたしの大事な大事な可愛い葵の中に入っただと?そんなこと冗談でもあってはならない!)
「、、、、。」
「、、、、。」
「おい、白、鈴」
「「なんだ」」
「葵が眠そうだ」
「「あ!」」
「葵ちゃん?」
「もう眠るか葵?」
葵が眠りたいのを我慢していた事を忘れるくらい頭に血が上っていた。
(わたしとしたことが葵が眠い事を忘れるとは失態だな)
そう反省していたのだが次の葵の言葉と行動にここに居た全員が1日中使いものにならなくなった。
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