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五章 本当の問題
第82話(もうひとつ重大な問題が出来た)紅視点
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手当ての終わった葵に何があったのか聞くとまだ酒の抜けて無い素直で可愛い俺の葵はゆっくりと話した。
話している途中に怖くなったらしく俺や白や鈴に縋る様に甘えてくるのは大変可愛らしくて良かったが、葵の話の内容のある部分に俺達三人は揃って顔をしかめた。
「、、、確かにあの時すぐ後ろに、手が届く距離に葵は俺の近くに居た。なのに曲がり角を曲がった瞬間にはぐれたんだよな」
「つまりただの夢の登場人物ではなく紅とはぐれた葵がその後すぐに会ったのは鈴矢ではなくその謎のクソガ、、、男の子供という事か?」
「そういやぁ葵ちゃんあの時凄く怖がってたな。紅とはぐれて迷子になったからってだけの怯えようじゃあなかった」
俺と白と鈴は昔を思い出しながら葵に聞いた夢の話と照らし合わせている。
(クソガキって汚ねぇ言葉遣いになりそうになるくらいには白も苛立ってやがるな。まぁそこは俺も鈴も同じだけどな)
「つまり最後の所以外は本当にあった事ってことか?昔の俺と葵をそいつが引き離したと?」
「そういう事だろう。それと最後のそいつの言葉も気になる単なる夢ではなさそうだ」
「オレの葵ちゃんを奪いに来るって?、、、ざけんな誰が奪わせるかってんだよ、やっとオレのモノになったってのに!オレの葵ちゃんの姿も見せたくねぇ、、、目ん玉くりぬ、」
「鈴矢、言葉」
「あ、、、、わりぃ」
鈴の元々の言葉遣いはかなり柄が悪い。
情報収集などの仕事柄いつもは気さくな飄々とした口調で話すが怒りが高くなると元々の柄の悪い口調に戻る。
鈴は俺達しか居ない時でも元々の口調で話す事はあまりないそれは2つ理由がある。
まず一つは仕事をしている時に元々の口調にならない為になるべく普段から気をつけているから。
そしてもう一つが一番重要で葵に怖がられたくない好いてもらいたいという理由から幼い頃から素の口調で話す事はあまりない。
(まぁ家柄(極道)柄が悪口調も怒鳴り声も物騒な事も慣れてんだかな。それが分かってても俺も白も葵の前じゃああんまりそういう事をしたくねぇから鈴の事は言えねぇんだよな)
「だが本当にそいつは葵の夢を通じて葵にそんな事を言ったのか?ただの夢って感じじゃあねぇみてぇだけどよ」
「確かに葵ちゃんの夢の中に入って確認する事なんて出来ないからな」
「ん?夢?、、、、あ!」
「白?どうした?」
「夢といえば適任な人が居たではないか!」
「え?白銀?夢の適任?、、あ!」
「あ!」
鈴の後に俺もすぐに気がつき部屋の外に居る人物を見た。
(そうだ夢の適任者というかエキスパートがここに居るじゃねぇか!)
「明無先生!」
「ん?なんだい?」
「ちょっと聞きたい事があるんだけどよ、、、というかお前らも入って来いよ!何度も説明すんのは面倒くせぇからな」
部屋の外にいた全員が葵の事を気遣わしそうに見ながらぞろぞろと入って来る。
白は俺達から少し離れて暗を抱き締めてる明無先生に葵の夢の事を説明している。
「白兄」
「大丈夫だ葵、白はすぐ帰って来るからな?」
「、、、ん」
「葵ちゃんもしかして眠い?」
「、、、ん。だが、、、またあの夢を見るのは嫌だ」
「あ~、、、それも明無先生に頼むか」
「葵ちゃんが眠いの我慢しないで済むようにするにはそれが一番だろうな」
実はさっきから俺達は葵にくっつきながら話していた。
俺達が離れると泣きそうに成りながら縋りついてこようとする葵の様子を見たら葵を溺愛している俺達がその側を離れるわけがなかった。
なので今現在俺は葵を後ろから抱き締める形で座り、その隣には葵に服の裾を握りしめられながら葵の頭を優しく撫でている鈴、そして今は少し席を外しているがもう一方の隣には白が座り葵に服の裾を握りしめられながら優しく葵の頬を撫でていた。
(ん?葵の体熱を持ってるな酒のせいか?まさか熱が出たんじゃ!)
「黒!葵の体が熱い!熱が出たんじゃねぇのか?」
「本当だ葵ちゃん熱い」
「え?ちょっと待ってくれ!」
そう言うと黒は走って部屋の外に出て少しすると自分のカバンを持って俺達に近づいてきた。
「葵くん少し熱を測るな?」
「ん?、、、ん」
「良い子だ。耳で測る物だからすぐ終わるだから少しだけ我慢してくれ」
“ピピ”
「これは、、」
「黒?」
「酒を飲んでいるにしても少し高いな」
「やっぱ熱があんのか?」
「ああ、微熱だが怪我のせいだろうな。少し寝かせておけば大丈夫だろう。けど熱があるおかげで少し痛みが鈍くなっているのがまだ救いだな。この怪我ではかなり痛みがあるはずだからな」
「熱のおかげで葵は怪我がそんなには痛くないって事か、、、手放しで良かったと喜べねぇが痛みがあまり無いんならそっちの方が良いよな」
「葵ちゃん、、、」
そうしている間に白が説明を終えたのか明無先生と(抱き締められてる暗も)一緒にこっちに近づいて来た。
(明無先生が調べてくれりゃ少しは分かるだろうが、、、まぁなんであれ俺の宝は俺以外の所にやるつもりも俺の手元から離すつもりも一欠片もねぇけどな。だが俺から葵を奪おうとするなら、、、、)
俺は静かに誰にもいや、鈴と白にはバレてるだろうが嗤った。
(この世に居た事を後悔させてやる。葵は俺の宝だ。俺の誰よりも何よりも大事な俺の宝(モノ)だ。誰にも俺の元から俺の宝を引き離す事は許さねぇ、、、白も鈴も俺と同じ思いだろうがコイツらなら俺に嬉々として協力してくれんだろ)
(俺は独占欲が強いんだからそうなっても仕方ねぇよなぁ~?なぁ、何処かの誰かさんよ?)
話している途中に怖くなったらしく俺や白や鈴に縋る様に甘えてくるのは大変可愛らしくて良かったが、葵の話の内容のある部分に俺達三人は揃って顔をしかめた。
「、、、確かにあの時すぐ後ろに、手が届く距離に葵は俺の近くに居た。なのに曲がり角を曲がった瞬間にはぐれたんだよな」
「つまりただの夢の登場人物ではなく紅とはぐれた葵がその後すぐに会ったのは鈴矢ではなくその謎のクソガ、、、男の子供という事か?」
「そういやぁ葵ちゃんあの時凄く怖がってたな。紅とはぐれて迷子になったからってだけの怯えようじゃあなかった」
俺と白と鈴は昔を思い出しながら葵に聞いた夢の話と照らし合わせている。
(クソガキって汚ねぇ言葉遣いになりそうになるくらいには白も苛立ってやがるな。まぁそこは俺も鈴も同じだけどな)
「つまり最後の所以外は本当にあった事ってことか?昔の俺と葵をそいつが引き離したと?」
「そういう事だろう。それと最後のそいつの言葉も気になる単なる夢ではなさそうだ」
「オレの葵ちゃんを奪いに来るって?、、、ざけんな誰が奪わせるかってんだよ、やっとオレのモノになったってのに!オレの葵ちゃんの姿も見せたくねぇ、、、目ん玉くりぬ、」
「鈴矢、言葉」
「あ、、、、わりぃ」
鈴の元々の言葉遣いはかなり柄が悪い。
情報収集などの仕事柄いつもは気さくな飄々とした口調で話すが怒りが高くなると元々の柄の悪い口調に戻る。
鈴は俺達しか居ない時でも元々の口調で話す事はあまりないそれは2つ理由がある。
まず一つは仕事をしている時に元々の口調にならない為になるべく普段から気をつけているから。
そしてもう一つが一番重要で葵に怖がられたくない好いてもらいたいという理由から幼い頃から素の口調で話す事はあまりない。
(まぁ家柄(極道)柄が悪口調も怒鳴り声も物騒な事も慣れてんだかな。それが分かってても俺も白も葵の前じゃああんまりそういう事をしたくねぇから鈴の事は言えねぇんだよな)
「だが本当にそいつは葵の夢を通じて葵にそんな事を言ったのか?ただの夢って感じじゃあねぇみてぇだけどよ」
「確かに葵ちゃんの夢の中に入って確認する事なんて出来ないからな」
「ん?夢?、、、、あ!」
「白?どうした?」
「夢といえば適任な人が居たではないか!」
「え?白銀?夢の適任?、、あ!」
「あ!」
鈴の後に俺もすぐに気がつき部屋の外に居る人物を見た。
(そうだ夢の適任者というかエキスパートがここに居るじゃねぇか!)
「明無先生!」
「ん?なんだい?」
「ちょっと聞きたい事があるんだけどよ、、、というかお前らも入って来いよ!何度も説明すんのは面倒くせぇからな」
部屋の外にいた全員が葵の事を気遣わしそうに見ながらぞろぞろと入って来る。
白は俺達から少し離れて暗を抱き締めてる明無先生に葵の夢の事を説明している。
「白兄」
「大丈夫だ葵、白はすぐ帰って来るからな?」
「、、、ん」
「葵ちゃんもしかして眠い?」
「、、、ん。だが、、、またあの夢を見るのは嫌だ」
「あ~、、、それも明無先生に頼むか」
「葵ちゃんが眠いの我慢しないで済むようにするにはそれが一番だろうな」
実はさっきから俺達は葵にくっつきながら話していた。
俺達が離れると泣きそうに成りながら縋りついてこようとする葵の様子を見たら葵を溺愛している俺達がその側を離れるわけがなかった。
なので今現在俺は葵を後ろから抱き締める形で座り、その隣には葵に服の裾を握りしめられながら葵の頭を優しく撫でている鈴、そして今は少し席を外しているがもう一方の隣には白が座り葵に服の裾を握りしめられながら優しく葵の頬を撫でていた。
(ん?葵の体熱を持ってるな酒のせいか?まさか熱が出たんじゃ!)
「黒!葵の体が熱い!熱が出たんじゃねぇのか?」
「本当だ葵ちゃん熱い」
「え?ちょっと待ってくれ!」
そう言うと黒は走って部屋の外に出て少しすると自分のカバンを持って俺達に近づいてきた。
「葵くん少し熱を測るな?」
「ん?、、、ん」
「良い子だ。耳で測る物だからすぐ終わるだから少しだけ我慢してくれ」
“ピピ”
「これは、、」
「黒?」
「酒を飲んでいるにしても少し高いな」
「やっぱ熱があんのか?」
「ああ、微熱だが怪我のせいだろうな。少し寝かせておけば大丈夫だろう。けど熱があるおかげで少し痛みが鈍くなっているのがまだ救いだな。この怪我ではかなり痛みがあるはずだからな」
「熱のおかげで葵は怪我がそんなには痛くないって事か、、、手放しで良かったと喜べねぇが痛みがあまり無いんならそっちの方が良いよな」
「葵ちゃん、、、」
そうしている間に白が説明を終えたのか明無先生と(抱き締められてる暗も)一緒にこっちに近づいて来た。
(明無先生が調べてくれりゃ少しは分かるだろうが、、、まぁなんであれ俺の宝は俺以外の所にやるつもりも俺の手元から離すつもりも一欠片もねぇけどな。だが俺から葵を奪おうとするなら、、、、)
俺は静かに誰にもいや、鈴と白にはバレてるだろうが嗤った。
(この世に居た事を後悔させてやる。葵は俺の宝だ。俺の誰よりも何よりも大事な俺の宝(モノ)だ。誰にも俺の元から俺の宝を引き離す事は許さねぇ、、、白も鈴も俺と同じ思いだろうがコイツらなら俺に嬉々として協力してくれんだろ)
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