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三章 葵虐め事件とライバル?
第36話(ライバル?は良い人)
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次の日、教室に行くと何も無かった。
花瓶が置いてあったり、机にラクガキをされていたりもしていなかった。
むしろ、机が少し綺麗になってる様な気がした。
(なんだろう?何も無いと反対に怖いんだけど)
「葵、少しいいか?」
「暗?どうした?」
「少し教室を出てから話したい」
「分かった」
暗に話があると言われたので教室を出て誰も居ない事を確認してから暗が話しだした。
「今日、何も無かったから何でだろうと思って教室に居る奴らの心を聞いたんだ」
「何か分かったのか?」
「ああ。どうやら、昨日の円鏡っていう人が俺達が来る前に花瓶などは片付け、ラクガキは綺麗に跡形もなく拭いていったみたいだ」
「は?円鏡さんが?どうしてそんな事を?」
「それは俺も分からないが、昨日あれだけムカついていたからな、葵が虐められているのが嫌だったんじゃないか?」
「円鏡さん、、、昨日も思ったが良い人なんじゃないか?」
昨日もライバル (多分)なのに私が虐められている事にムカついてくれたし今日はコレだ。
(一応、お礼した方が良いのかな?けど、嫌味だと思われたら嫌だしな)
「、、、一応、今日もしも会ったら礼は言っとくか」
「まぁ、一応そうした方が良いかもな」
それから放課後になっても会わなかった。
トイレに行った後、菫達が待って居る教室に急いでいたら言い争いをしている声が聞こえてきたのでそちらを少し見た。
(こんな所で誰だろう?って、円鏡さん?)
「お前達が葵の机に悪戯したのは分かっているんだ!」
「はあ?何処にそんな証拠があるんすかぁ?先輩?」
「言い掛かりはよして下さいよ?」
「それにそんな事先輩には関係無いっしょ?」
「やだ~!顔は良いのに残念~!」
「本当!私達なんにもしてないのに変な事言わないで欲しいわよねー?」
男三人と女二人の五人を円鏡さん一人で相手をしていた。
(、、、相手、誰だろう?クラスに居たかな?覚えてないや。しかし、喋り方がムカつくな。普通に喋れよ、キャピキャピしてて気持ち悪い)
「オレは昨日と今日の朝、お前らが机にラクガキをして花瓶を乗せて居るのを見たぞ!真っ正面から言えない卑怯者共め!」
「な、何よ!感じ悪い!」
「昨日もってストーカーみたい!気持ち悪い!」
「卑怯者は無いわぁ~」
「あんたが見ただけっしょ?証拠は?」
「先輩だからって言って良い事と悪い事があんだろ?正義感ぶってんじゃねぇよ!」
男の一人が円鏡さんを殴ろうとする様に拳を上に上げた。
(なっ、ヤバい!)
「ッ!」
「っと、先輩に向かって拳を振るうのは感心しねぇな?」
「なっ!お前!」
「、、葵?」
「っ、離せ!」
「い、行こうぜ!」
「う、うん」
「ふぅんだ!」
「俺らは悪くないからな!そいつが先に言い掛かりをつけてきたんだからな!」
拳を振り下ろす前に私がその腕を掴んで止めさせた。
私が来てビビったのか、五人は逃げる様にして立ち去った。
(私が怖いなら最初から何もしなければ良いのに)
「大丈夫か、円鏡さん?」
「ああ、、、すまない、助かった」
「、、、ははっ」
「なっ!笑う事は、、、」
「すまねぇ、馬鹿にしたわけじゃないんだ」
「、、、。」
「円鏡さん?」
「はっ!な、なんだ?」
素直にお礼をしてくる円鏡が可愛く感じて普通に笑ってしまったら円鏡さんが呆けてしまって居たので名前を呼んだ。
(いきなり呆けてどうしたんだろう?)
「いや、お礼をするのはオレの方だ」
「何を言っている?」
「今日の朝、オレの机を綺麗にしてくれたのは円鏡さんだろ?嬉しかった、ありがとな」
「ッ!べ、別に礼を言われるほどの事では無い!オレは用があるので失礼する!」
「ああ、そうか。またな、円鏡さん」
「、、、ああ」
最後にちゃんと返事をしてくれる素直で律儀な所に微笑ましくなり、少し顔が崩れてしまったけど嬉しい気持ちになって菫達が待って居る教室に向かった。
(素直だけど素直じゃない。だけど良い人だな。ああいう人はやっぱり好きだな)
円鏡視点
葵の笑顔と微笑んでいる顔を見てしまった。
(なんだ!なんだ!あの顔は!かわっ、、、い、いや、そんな事は断じて、、、)
「くそっ、顔の熱が引かない!」
赤くなった顔を隠す為にあの場を立ち去ったが、なかなか顔の熱が引かない。
最後にオレに向かって微笑んだ葵の顔が暫く頭から離れなかった。
花瓶が置いてあったり、机にラクガキをされていたりもしていなかった。
むしろ、机が少し綺麗になってる様な気がした。
(なんだろう?何も無いと反対に怖いんだけど)
「葵、少しいいか?」
「暗?どうした?」
「少し教室を出てから話したい」
「分かった」
暗に話があると言われたので教室を出て誰も居ない事を確認してから暗が話しだした。
「今日、何も無かったから何でだろうと思って教室に居る奴らの心を聞いたんだ」
「何か分かったのか?」
「ああ。どうやら、昨日の円鏡っていう人が俺達が来る前に花瓶などは片付け、ラクガキは綺麗に跡形もなく拭いていったみたいだ」
「は?円鏡さんが?どうしてそんな事を?」
「それは俺も分からないが、昨日あれだけムカついていたからな、葵が虐められているのが嫌だったんじゃないか?」
「円鏡さん、、、昨日も思ったが良い人なんじゃないか?」
昨日もライバル (多分)なのに私が虐められている事にムカついてくれたし今日はコレだ。
(一応、お礼した方が良いのかな?けど、嫌味だと思われたら嫌だしな)
「、、、一応、今日もしも会ったら礼は言っとくか」
「まぁ、一応そうした方が良いかもな」
それから放課後になっても会わなかった。
トイレに行った後、菫達が待って居る教室に急いでいたら言い争いをしている声が聞こえてきたのでそちらを少し見た。
(こんな所で誰だろう?って、円鏡さん?)
「お前達が葵の机に悪戯したのは分かっているんだ!」
「はあ?何処にそんな証拠があるんすかぁ?先輩?」
「言い掛かりはよして下さいよ?」
「それにそんな事先輩には関係無いっしょ?」
「やだ~!顔は良いのに残念~!」
「本当!私達なんにもしてないのに変な事言わないで欲しいわよねー?」
男三人と女二人の五人を円鏡さん一人で相手をしていた。
(、、、相手、誰だろう?クラスに居たかな?覚えてないや。しかし、喋り方がムカつくな。普通に喋れよ、キャピキャピしてて気持ち悪い)
「オレは昨日と今日の朝、お前らが机にラクガキをして花瓶を乗せて居るのを見たぞ!真っ正面から言えない卑怯者共め!」
「な、何よ!感じ悪い!」
「昨日もってストーカーみたい!気持ち悪い!」
「卑怯者は無いわぁ~」
「あんたが見ただけっしょ?証拠は?」
「先輩だからって言って良い事と悪い事があんだろ?正義感ぶってんじゃねぇよ!」
男の一人が円鏡さんを殴ろうとする様に拳を上に上げた。
(なっ、ヤバい!)
「ッ!」
「っと、先輩に向かって拳を振るうのは感心しねぇな?」
「なっ!お前!」
「、、葵?」
「っ、離せ!」
「い、行こうぜ!」
「う、うん」
「ふぅんだ!」
「俺らは悪くないからな!そいつが先に言い掛かりをつけてきたんだからな!」
拳を振り下ろす前に私がその腕を掴んで止めさせた。
私が来てビビったのか、五人は逃げる様にして立ち去った。
(私が怖いなら最初から何もしなければ良いのに)
「大丈夫か、円鏡さん?」
「ああ、、、すまない、助かった」
「、、、ははっ」
「なっ!笑う事は、、、」
「すまねぇ、馬鹿にしたわけじゃないんだ」
「、、、。」
「円鏡さん?」
「はっ!な、なんだ?」
素直にお礼をしてくる円鏡が可愛く感じて普通に笑ってしまったら円鏡さんが呆けてしまって居たので名前を呼んだ。
(いきなり呆けてどうしたんだろう?)
「いや、お礼をするのはオレの方だ」
「何を言っている?」
「今日の朝、オレの机を綺麗にしてくれたのは円鏡さんだろ?嬉しかった、ありがとな」
「ッ!べ、別に礼を言われるほどの事では無い!オレは用があるので失礼する!」
「ああ、そうか。またな、円鏡さん」
「、、、ああ」
最後にちゃんと返事をしてくれる素直で律儀な所に微笑ましくなり、少し顔が崩れてしまったけど嬉しい気持ちになって菫達が待って居る教室に向かった。
(素直だけど素直じゃない。だけど良い人だな。ああいう人はやっぱり好きだな)
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葵の笑顔と微笑んでいる顔を見てしまった。
(なんだ!なんだ!あの顔は!かわっ、、、い、いや、そんな事は断じて、、、)
「くそっ、顔の熱が引かない!」
赤くなった顔を隠す為にあの場を立ち去ったが、なかなか顔の熱が引かない。
最後にオレに向かって微笑んだ葵の顔が暫く頭から離れなかった。
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