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一章 葵と私の始まり
第12話(鈴の兄さんと私その四)「頑張る!」
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「すまない。待たせたな、兄さん達」
「葵!いや、何でもないなら良いからな」
「葵、今日は何もなかったか?」
「ああ、白兄、大丈夫だ」
「、、、。葵ちゃん、その子は?」
帰りの待ち合わせ場所には兄さん達幼馴染み組と攻略キャラ達が全員いた。
鈴の兄さんに菫の事を聞かれたので説明しようとすると紫さんが珍しく驚いた顔をして言った。
「菫?」
「兄上」
「紫先輩の弟さんですか?」
「そういえば、紫君には身体が弱い弟が居ると聞いた事があったな」
黒さんは紫さんから菫の事を少し聞いていたみたいだ。
確かに菫は身体が弱いので黒さんのお世話になる事があるかもしれないので紫さんが話していたんだろう。
「初めまして、紫の弟の菫です。皆さんとても有名なので皆さんの事は知ってます」
「兄さん達、菫はオレの友達(ダチ)だ」
「は?いつ知り合ったんだ?」
菫と静かに顔を見合わせる。
(ここからは菫と考えた出会いを言わないと。菫、頑張って兄さん達を騙そう!)
「実は、小さい時に一度会って遊んだ事もある。今日は偶然再会したんだ」
「最初はまさか葵ちゃんだとは思いませんでしたけど」
「葵ちゃんの事、ちゃん付けで呼んでるの?」
「あー、その、昔の葵ちゃんが、その、葵ちゃんだったので」
「あー、確かに、その反応だと昔の葵の事知ってるみたいだな」
「紅先輩、どういう事ですか?」
「わたしから説明しよう」
「白銀くん、お願いするよ。俺達も話しについていけないから」
「まぁ、簡単な話しだ。葵は昔可愛かったのだ。今もだが、昔は女の子にしか見えないくらいにな」
「そうなんだよねー。オレも初めて会った時、葵ちゃんの事女の子だと思ったし」
そう、菫が私の事をちゃん付けで呼んでも不自然じゃない状況にするには、ゲームのスチルで見た子供の頃の葵と一度会って遊んだ時に友達になったと言えばみんなが納得するくらいには葵の子供の頃の姿は可愛かった。
(あの葵を見た時は妹と一緒にしばらく萌え死んだからな~。良い思い出だよ、葵可愛かったし)
「鈴の兄さんは直ぐ兄さん達に会ってオレが男だと分かっただろ」
「そうなんだけど、直ぐには信じられなかったし。っていうか白銀も葵ちゃんの事、最初に見た時は女の子だと思ったって言ってたじゃん」
「仕方ないだろ。あれは可愛過ぎた」
「まぁ、俺の葵が可愛いのは当たり前だし?子供の頃はみんな女の子だと思ってたからな」
「そうなんだ。ボクも見てみたいなー」
「じゃあ、明日の昼休みに昔の写真を持って来てやるよ」
「すまないが葵、菫とどうやって再会したんだ?」
紫さんがそれを聞いてきたので私達は相談した結果、そこは本当の事を話そうという事になったので本当の事を伝える。
「兄上、それはボクが説明する」
「菫が?分かった」
「ボクが葵ちゃんと再会したのは、ボクが、その、お、男達に誰も居ない教室で襲われそうになった時、偶々同じ教室に居た葵ちゃんが助けてくれて、話してみたら葵ちゃんだって分かったんだ」
「、、、、誰に襲われそうになった?」
「兄上、ボクは大丈夫だったから、」
「多分、菫と同じクラスの奴じゃないか?」
「葵ちゃん!」
「ありがとう、葵。大丈夫だよ今は調べるだけだから、今は」
話していたら兄さんが私の頭を撫でた。
「?兄さん?」
「菫の事を助けたんだろ?良くやったな!だけど、怪我するかもしれないから程々にな?」
「ああ、分かった」
「紅、明日は何処に集まるんだ?」
「そうだな、、、」
兄さん達が話している後ろで私と菫も兄さん達に聞こえない様に話した。
「葵ちゃん、今日は頑張ってね?ボクも明日、頑張るから」
「ああ、二人で頑張れば駄目でも大丈夫な気がするからな」
「今日はずっと応援してるからね?」
「ありがとな」
途中でみんなと別れて私達幼馴染み組は家に帰った。
今日も宴会だが、鈴の兄さんは途中で抜け出したのか姿が見えない。
今日は父さんと母さんがイチャイチャしていたので白兄は大丈夫だけど、兄さんが白兄に膝枕してもらってる。
(兄さん、少し酔ってるのかな?いつもなら誰も居ない所で白兄に甘えるのに。あ、それより私は鈴の兄さんの所に行かなくちゃ)
「すまない、明日も学園があるからな。今日はもう休ませてもらう」
そう言って私は部屋を出た。
(鈴の兄さんは何処かな?あ、昨日居た所かも)
昨日鈴の兄さんが居た場所に鈴の兄さんは居た。
私は呼吸を整えて心の準備をする。
(大丈夫!菫が応援してくれてる。良し!)
「鈴の兄さん、またここに居たのか」
「葵ちゃん、、、葵ちゃんは休むとこ?」
「ああ。それと、鈴の兄さんに話しが合ってな」
「オレに話し?」
「ああ、聞いて欲しい」
私は鈴の兄さんと目を会わせて言う。
(大丈夫、言うだけ、大丈夫)
「オレは、鈴の兄さんが好きだ。親愛ではなく恋愛感情でな。オレの初恋は鈴の兄さんだ。オレは今でも鈴の兄さんを愛してる」
「、、、、、。え?」
「鈴の兄さんがオレの事を弟として見ている事も分かってる。急に悪かったな。オレはそれを言いに来たんだ」
「あ、え?、、葵ちゃん?」
「今は返事はいらない。本当に急で悪かった。じゃあな鈴の兄さん、お休み」
私はドキドキするのをそのままにして部屋に向かった。
私達が話し合って決めた事は、自分達の想い人に告白する事と、告白しても駄目な可能性しかないので相手に返事を待ってもらう様にした後、頑張って相手を振り向かせる事だ。
明日は菫が灰炉に告白するので私はそのお手伝いをする。
例えば、菫が告白している時に誰も来ない様にするとかだ。
(あ!そういえば明日も朝から鈴の兄さんと顔を会わせるんだった!うわ、かなり気まずい、、、、。まぁ、今は菫に連絡しとこう)
鈴の兄さんを振り向かせる為に菫と二人で頑張ろう!
「葵!いや、何でもないなら良いからな」
「葵、今日は何もなかったか?」
「ああ、白兄、大丈夫だ」
「、、、。葵ちゃん、その子は?」
帰りの待ち合わせ場所には兄さん達幼馴染み組と攻略キャラ達が全員いた。
鈴の兄さんに菫の事を聞かれたので説明しようとすると紫さんが珍しく驚いた顔をして言った。
「菫?」
「兄上」
「紫先輩の弟さんですか?」
「そういえば、紫君には身体が弱い弟が居ると聞いた事があったな」
黒さんは紫さんから菫の事を少し聞いていたみたいだ。
確かに菫は身体が弱いので黒さんのお世話になる事があるかもしれないので紫さんが話していたんだろう。
「初めまして、紫の弟の菫です。皆さんとても有名なので皆さんの事は知ってます」
「兄さん達、菫はオレの友達(ダチ)だ」
「は?いつ知り合ったんだ?」
菫と静かに顔を見合わせる。
(ここからは菫と考えた出会いを言わないと。菫、頑張って兄さん達を騙そう!)
「実は、小さい時に一度会って遊んだ事もある。今日は偶然再会したんだ」
「最初はまさか葵ちゃんだとは思いませんでしたけど」
「葵ちゃんの事、ちゃん付けで呼んでるの?」
「あー、その、昔の葵ちゃんが、その、葵ちゃんだったので」
「あー、確かに、その反応だと昔の葵の事知ってるみたいだな」
「紅先輩、どういう事ですか?」
「わたしから説明しよう」
「白銀くん、お願いするよ。俺達も話しについていけないから」
「まぁ、簡単な話しだ。葵は昔可愛かったのだ。今もだが、昔は女の子にしか見えないくらいにな」
「そうなんだよねー。オレも初めて会った時、葵ちゃんの事女の子だと思ったし」
そう、菫が私の事をちゃん付けで呼んでも不自然じゃない状況にするには、ゲームのスチルで見た子供の頃の葵と一度会って遊んだ時に友達になったと言えばみんなが納得するくらいには葵の子供の頃の姿は可愛かった。
(あの葵を見た時は妹と一緒にしばらく萌え死んだからな~。良い思い出だよ、葵可愛かったし)
「鈴の兄さんは直ぐ兄さん達に会ってオレが男だと分かっただろ」
「そうなんだけど、直ぐには信じられなかったし。っていうか白銀も葵ちゃんの事、最初に見た時は女の子だと思ったって言ってたじゃん」
「仕方ないだろ。あれは可愛過ぎた」
「まぁ、俺の葵が可愛いのは当たり前だし?子供の頃はみんな女の子だと思ってたからな」
「そうなんだ。ボクも見てみたいなー」
「じゃあ、明日の昼休みに昔の写真を持って来てやるよ」
「すまないが葵、菫とどうやって再会したんだ?」
紫さんがそれを聞いてきたので私達は相談した結果、そこは本当の事を話そうという事になったので本当の事を伝える。
「兄上、それはボクが説明する」
「菫が?分かった」
「ボクが葵ちゃんと再会したのは、ボクが、その、お、男達に誰も居ない教室で襲われそうになった時、偶々同じ教室に居た葵ちゃんが助けてくれて、話してみたら葵ちゃんだって分かったんだ」
「、、、、誰に襲われそうになった?」
「兄上、ボクは大丈夫だったから、」
「多分、菫と同じクラスの奴じゃないか?」
「葵ちゃん!」
「ありがとう、葵。大丈夫だよ今は調べるだけだから、今は」
話していたら兄さんが私の頭を撫でた。
「?兄さん?」
「菫の事を助けたんだろ?良くやったな!だけど、怪我するかもしれないから程々にな?」
「ああ、分かった」
「紅、明日は何処に集まるんだ?」
「そうだな、、、」
兄さん達が話している後ろで私と菫も兄さん達に聞こえない様に話した。
「葵ちゃん、今日は頑張ってね?ボクも明日、頑張るから」
「ああ、二人で頑張れば駄目でも大丈夫な気がするからな」
「今日はずっと応援してるからね?」
「ありがとな」
途中でみんなと別れて私達幼馴染み組は家に帰った。
今日も宴会だが、鈴の兄さんは途中で抜け出したのか姿が見えない。
今日は父さんと母さんがイチャイチャしていたので白兄は大丈夫だけど、兄さんが白兄に膝枕してもらってる。
(兄さん、少し酔ってるのかな?いつもなら誰も居ない所で白兄に甘えるのに。あ、それより私は鈴の兄さんの所に行かなくちゃ)
「すまない、明日も学園があるからな。今日はもう休ませてもらう」
そう言って私は部屋を出た。
(鈴の兄さんは何処かな?あ、昨日居た所かも)
昨日鈴の兄さんが居た場所に鈴の兄さんは居た。
私は呼吸を整えて心の準備をする。
(大丈夫!菫が応援してくれてる。良し!)
「鈴の兄さん、またここに居たのか」
「葵ちゃん、、、葵ちゃんは休むとこ?」
「ああ。それと、鈴の兄さんに話しが合ってな」
「オレに話し?」
「ああ、聞いて欲しい」
私は鈴の兄さんと目を会わせて言う。
(大丈夫、言うだけ、大丈夫)
「オレは、鈴の兄さんが好きだ。親愛ではなく恋愛感情でな。オレの初恋は鈴の兄さんだ。オレは今でも鈴の兄さんを愛してる」
「、、、、、。え?」
「鈴の兄さんがオレの事を弟として見ている事も分かってる。急に悪かったな。オレはそれを言いに来たんだ」
「あ、え?、、葵ちゃん?」
「今は返事はいらない。本当に急で悪かった。じゃあな鈴の兄さん、お休み」
私はドキドキするのをそのままにして部屋に向かった。
私達が話し合って決めた事は、自分達の想い人に告白する事と、告白しても駄目な可能性しかないので相手に返事を待ってもらう様にした後、頑張って相手を振り向かせる事だ。
明日は菫が灰炉に告白するので私はそのお手伝いをする。
例えば、菫が告白している時に誰も来ない様にするとかだ。
(あ!そういえば明日も朝から鈴の兄さんと顔を会わせるんだった!うわ、かなり気まずい、、、、。まぁ、今は菫に連絡しとこう)
鈴の兄さんを振り向かせる為に菫と二人で頑張ろう!
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