籠の鳥はなく

あおい夜

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一章 籠の鳥は今日も鳴かない

相棒で親友の俺の大切な人

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 俺は鳥色 蒼志(とりしき あおし)だ。
俺は取っつきにくく言葉もきつく素直ではない性格をしている。
そんな俺にはただ一人の友達が居る。
ソイツは高校に入ってから出来た友達で明るくムードメーカーで友達も沢山いて人によく囲まれている。
そして性格も良く少し茶目っ気で悪戯好きでよく笑い人に好かれる奴だ。
そんな奴が俺の事を親友と言い部活では相棒だと言う。
俺もソイツの事を親友だと相棒だと思っているが言葉に出した事は無いしそんな事を言う性格でも無い。
相棒で親友の名前は名木見 真人(なきみ まこと)という。

それと唐突だが俺には前世の記憶がある。
この世界は前世で妹としていたゲームの世界だ。
ゲームのタイトルは“籠の鳥達は笑う”というもので俺はそのゲームの主人公の中学時代の友人として登場するキャラだ。
このゲームでの主人公(男)は部活をして友情を深めたり様々なイベントをこなしていくのだが、このゲームの一番のメインは男同士の恋愛だ。
そう、このゲームはBLゲームなのだ。
前世の俺は妹の影響で腐った腐男子だったのだ。

今の俺はサブキャラではあったが攻略キャラではなく誰ともくっつかないキャラだった。
だが今の俺は妹と前世の俺の一番の推しキャラでもあった。
そう、前世の俺と妹は今の俺とその親友が付き合っているから攻略キャラでは無いのでは?と思っていたのだ。
何故なら他の中学の友人として登場したキャラ達(男)には恋人(男)が居たからだ。
ちなみに主人公の中学時代の友人達はこのゲームの続編のゲームで主人公として登場するのでどういう風に恋人と結ばれたか分かるのだ。
だが、今の俺はそれにもサブキャラとしてしか登場しなかったのだ。
前世の俺と妹はまた続編が出てそれに今の俺が主人公として操作出来る様になるだろうと待っていたのだが、このゲームの続編ゲームを全クリした後に事故に巻き込まれて死んでしまったのだ。

今の俺が前世の事を思い出したのは高校に入る前に家の階段から落ちて頭をぶつけた衝撃で思い出したのだ。
前世を思い出した時はまぁテンションは上がったが俺はもしかして男の恋人が出来るのかと思ったら落ち着いた。
俺は腐男子だが男に恋心を持った事がないので大変とても微妙な気持ちになったのだが親友と会い友人として付き合っていくうちに、、、恋愛感情を持つ様になってしまった。
だがこの恋は実らないのを知っている。
親友には真人には恋人がいるからだ。

真人は恋人の事が好きで好きでたまらない様でいつも俺に惚気てくる。
例えば今日も綺麗な髪だったとか額にキスしたのに気づかなかったのが可愛いなどだ。
そんな話を好きな奴から言われるのは辛く苦しいが真人が幸せそうに話してくるので俺はいつもの仏頂面でいつもの様にキツイ言葉で返した。
本当は聞きたく無いが幸せそうな顔をする真人の顔は見ていたいので我慢しながらいつも惚気を聞くのだ。

「今日は好きな飲み物を買ってあげたら少し微笑んでくれてとても可愛かった!いや、いつも可愛いんだけどな?」
「、、、ああ」
「それで~、、」

俺はその真人の惚気を聞きながら一緒に部活に向かう。


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