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一章
人間達は知らない、、後編
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ロン視点
大臣は大量の汗を流しながら顔色を真っ青にして叫ぶ様に話し出した。
「何故、憤怒を嫌っていない!あり得ない!」
「ちょっと落ち着けって大臣。憤怒を向こうに還したのを後悔してんのか?なら、仕方ないって、他の者達が嫌がると思ってしたんだ、」
「還した?」
「えっと、魔王?何か?」
「向こうに、憤怒を還した?私がこっちに喚ばれると同時に何かを封じる気配を感じたのだが、、、お前は憤怒を本当に還したのか?」
「、、、、も、勿論です!封じる気配を感じたとの事ですが、それは多分魔生を封じている時の気配でしょう」
大臣は真っ青な顔色で焦りながらそう言った。
ここに居る者達は大臣が言っている事が嘘だと気づいていた。
(まさか、、、封じたのか?、、、憤怒を封じ、っ!あ?、、、なんだよこの威圧感何処か、、ら、、怠、、、惰?)
「封じた?私達の…の憤怒を?私達の、私達の何より…大切な…あの子を?封じ、、た?」
「っ、、、」
「答えろ、人間」
「あ、う、あ、あ、」
「憤怒に、、、ナニをした?」
怠惰から凄まじい威圧感と怒りを感じたので怠惰の方を見ると、怠惰はその名を司る者とは思えないほどの怒りをのせて大臣に話しかけていたが、所々何を言ったのか聞こえなかった。
怠惰からはかなりの威圧感と怒りを感じるが、怠惰は無表情で表情だけならば特にいつもと代わりないが、怠惰から漂うオーラはかなりのモノだった。
だからだろうが、大臣は汗を流すだけで何も話せない。
その大臣に怠惰がどんどん近づいて行くのを誰も止めない。
何故止めないのだろうと思い回りを見回すと、止めないのではなく止められないのだというのが分かった。
自分と契約している七つの大罪を頑張って引き留めて居るからだ。
(うわぁ、、、他の奴らも同じかよ。けど、これは自分と契約してる奴で手一杯だよな。と、いうことは怠惰を止めるのは俺の役割って事か)
「答えろ、と言っているだろう?早く言え、人間」
「ひっ、、、っ、う、だ、な、」
「ちゃんと喋れ」
「ちょ、怠惰!」
「あ、ウワアァー!!」
「あ?」
俺が怠惰を止めようとした瞬間にいきなり大臣が叫び出した。
(なんだ?気でも触れたか?)
「な、何故だ?何故何故何故何故何故何故何故何故何故!何故だ!!」
「うるさい、いきなり喚くな」
「何故!!」
「何がだ」
「何故だ!何故!あなた方が!美しく!気高く!高貴で!そして強い!そんなあなた方があんな穢らわしく!皆に畏れられている低俗なモノに心を砕き!まるで大切な者の様に接するのだ!!」
「、、、何と言った?」
「あんな低俗なモノに心を砕くのはお辞め下さい!あなた方が穢れ、」
“シュッ!”
「ひっ!」
怠惰は何処から出したか分からない剣を大臣のギリギリ目の前 (もしかしたらカスってたかも知れない)に突き出した。
(これは本気で怒ってやがるな。半端ねぇ力を感じやがる!くそ!体が震えて動けねぇ)
「低俗?穢らわしい?、、、憤怒の事か?」
「ひっ、、、あ、う、、、」
「憤怒の事かと聞いている」
「そ、そうだ!あんなに穢らわしい低俗な者はあなた方に相応しくない!」
「、、、、はっ、、ハハハ」
「た、怠惰?」
急に笑い出した (無表情だったが)怠惰にどうかしたのかと俺は声をかけると怠惰は一瞬黙ったかと思うとグルリとこっちに、いや、七つの大罪達に振り向き七つの大罪達に話しかけた。
「お前達、コレをどう思う?こんなカスに私達の憤怒が、こんなカスのこんなバカでしかない言い分の為に、私達の憤怒が封じられたらしい、、、暴食の意見は?」
「、、、さっさと封じを解け、それとさっさとくたばれ」
「強欲は?」
「死ね。こんなカスこの世に居る意味あるのか?」
「傲慢は?」
「穢らわしく、低俗なのはコレだろう?これほど言われてまだ私達が魔界に還らないのを感謝して欲しいね?それと、こんなモノこの世にいらないだろう?消えろ」
「色欲は?」
「あはは、なんでコレが生きてこの世に居るのかな?さっさとクタバレ」
「嫉妬は?」
「死ね。死ね死ね死ね!アタシ達の憤怒に何をしてんだい!さっさとこの世から消えろ!」
「では最後に魔王お前は?」
「、、、、、コレは要らぬ、消えろ」
魔王の言葉を聞いた怠惰はまた大臣の方に振り向き、その美しい顔を大臣に近づけ話し出した。
「だそうだ。ということで、お前はさっさと憤怒の封印を解いて死ね」
「ひっ!」
「ちょっ、おいおいちょっと待てって!」
「、、、なんだロン」
さすがに見ていられなくなり、大臣と怠惰の間に入り怠惰が大臣に詰め寄るのを止めた。
(うおっ!怠惰が睨んでんな、、こわっ)
「いや、コレ(大臣)は確かに酷い事をしたし、酷い事も言ったが、お前らがそんなに怒る事なのか?というか、憤怒はお前らにとってどんな存在なんだよ?」
「、、、、、はぁ。確かに何も知らないお前達にとっては何故私達がこんなにも怒っているか分からないだろうな」
怒りは全然解けてないが、少し落ち着いたのか俺達に (大臣は無視し、、てはないな。睨みながらも)説明してくれるらしい。
(とりあえず落ち着いてくれたのは良かったが、俺達が何も知らないってのはどういうわけだ?)
大臣は大量の汗を流しながら顔色を真っ青にして叫ぶ様に話し出した。
「何故、憤怒を嫌っていない!あり得ない!」
「ちょっと落ち着けって大臣。憤怒を向こうに還したのを後悔してんのか?なら、仕方ないって、他の者達が嫌がると思ってしたんだ、」
「還した?」
「えっと、魔王?何か?」
「向こうに、憤怒を還した?私がこっちに喚ばれると同時に何かを封じる気配を感じたのだが、、、お前は憤怒を本当に還したのか?」
「、、、、も、勿論です!封じる気配を感じたとの事ですが、それは多分魔生を封じている時の気配でしょう」
大臣は真っ青な顔色で焦りながらそう言った。
ここに居る者達は大臣が言っている事が嘘だと気づいていた。
(まさか、、、封じたのか?、、、憤怒を封じ、っ!あ?、、、なんだよこの威圧感何処か、、ら、、怠、、、惰?)
「封じた?私達の…の憤怒を?私達の、私達の何より…大切な…あの子を?封じ、、た?」
「っ、、、」
「答えろ、人間」
「あ、う、あ、あ、」
「憤怒に、、、ナニをした?」
怠惰から凄まじい威圧感と怒りを感じたので怠惰の方を見ると、怠惰はその名を司る者とは思えないほどの怒りをのせて大臣に話しかけていたが、所々何を言ったのか聞こえなかった。
怠惰からはかなりの威圧感と怒りを感じるが、怠惰は無表情で表情だけならば特にいつもと代わりないが、怠惰から漂うオーラはかなりのモノだった。
だからだろうが、大臣は汗を流すだけで何も話せない。
その大臣に怠惰がどんどん近づいて行くのを誰も止めない。
何故止めないのだろうと思い回りを見回すと、止めないのではなく止められないのだというのが分かった。
自分と契約している七つの大罪を頑張って引き留めて居るからだ。
(うわぁ、、、他の奴らも同じかよ。けど、これは自分と契約してる奴で手一杯だよな。と、いうことは怠惰を止めるのは俺の役割って事か)
「答えろ、と言っているだろう?早く言え、人間」
「ひっ、、、っ、う、だ、な、」
「ちゃんと喋れ」
「ちょ、怠惰!」
「あ、ウワアァー!!」
「あ?」
俺が怠惰を止めようとした瞬間にいきなり大臣が叫び出した。
(なんだ?気でも触れたか?)
「な、何故だ?何故何故何故何故何故何故何故何故何故!何故だ!!」
「うるさい、いきなり喚くな」
「何故!!」
「何がだ」
「何故だ!何故!あなた方が!美しく!気高く!高貴で!そして強い!そんなあなた方があんな穢らわしく!皆に畏れられている低俗なモノに心を砕き!まるで大切な者の様に接するのだ!!」
「、、、何と言った?」
「あんな低俗なモノに心を砕くのはお辞め下さい!あなた方が穢れ、」
“シュッ!”
「ひっ!」
怠惰は何処から出したか分からない剣を大臣のギリギリ目の前 (もしかしたらカスってたかも知れない)に突き出した。
(これは本気で怒ってやがるな。半端ねぇ力を感じやがる!くそ!体が震えて動けねぇ)
「低俗?穢らわしい?、、、憤怒の事か?」
「ひっ、、、あ、う、、、」
「憤怒の事かと聞いている」
「そ、そうだ!あんなに穢らわしい低俗な者はあなた方に相応しくない!」
「、、、、はっ、、ハハハ」
「た、怠惰?」
急に笑い出した (無表情だったが)怠惰にどうかしたのかと俺は声をかけると怠惰は一瞬黙ったかと思うとグルリとこっちに、いや、七つの大罪達に振り向き七つの大罪達に話しかけた。
「お前達、コレをどう思う?こんなカスに私達の憤怒が、こんなカスのこんなバカでしかない言い分の為に、私達の憤怒が封じられたらしい、、、暴食の意見は?」
「、、、さっさと封じを解け、それとさっさとくたばれ」
「強欲は?」
「死ね。こんなカスこの世に居る意味あるのか?」
「傲慢は?」
「穢らわしく、低俗なのはコレだろう?これほど言われてまだ私達が魔界に還らないのを感謝して欲しいね?それと、こんなモノこの世にいらないだろう?消えろ」
「色欲は?」
「あはは、なんでコレが生きてこの世に居るのかな?さっさとクタバレ」
「嫉妬は?」
「死ね。死ね死ね死ね!アタシ達の憤怒に何をしてんだい!さっさとこの世から消えろ!」
「では最後に魔王お前は?」
「、、、、、コレは要らぬ、消えろ」
魔王の言葉を聞いた怠惰はまた大臣の方に振り向き、その美しい顔を大臣に近づけ話し出した。
「だそうだ。ということで、お前はさっさと憤怒の封印を解いて死ね」
「ひっ!」
「ちょっ、おいおいちょっと待てって!」
「、、、なんだロン」
さすがに見ていられなくなり、大臣と怠惰の間に入り怠惰が大臣に詰め寄るのを止めた。
(うおっ!怠惰が睨んでんな、、こわっ)
「いや、コレ(大臣)は確かに酷い事をしたし、酷い事も言ったが、お前らがそんなに怒る事なのか?というか、憤怒はお前らにとってどんな存在なんだよ?」
「、、、、、はぁ。確かに何も知らないお前達にとっては何故私達がこんなにも怒っているか分からないだろうな」
怒りは全然解けてないが、少し落ち着いたのか俺達に (大臣は無視し、、てはないな。睨みながらも)説明してくれるらしい。
(とりあえず落ち着いてくれたのは良かったが、俺達が何も知らないってのはどういうわけだ?)
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